篠原涼子「センシティブシーンは大胆だけど繊細。カップルで観てほしい」Netflixシリーズ『金魚妻』

2021年11月10日、都内にて「Netflix Festival Japan 2021ライブアクションDay」が行われ、新作情報一挙解禁と共に、作品ごとの豪華エストが一同に集結した。本記事は『金魚妻』から、篠原涼子、長谷川京子、並木道子監督登壇レポート。

舞台挨拶レポート

本作は、6人の妻たちがタワーマンションを舞台にそれぞれの想いと秘密を心に一線を超えていく大人の作品。不倫がテーマだが、裏に潜む今の女性たちが抱える問題も浮き彫りになる。

－篠原さんが演じる「金魚妻」について教えて下さい。（モデレーター：犬山紙子）

篠原涼子（金魚妻・平賀さくら 役）
私が演じる“さくら”は美容室を経営している旦那の奥さん。一見とても幸せで華やかな暮らしをしている夫婦像なんですが、実は裏があって、夫のDVなどに苦しむ実態も。そんなある日、金魚屋に立ち寄って目にした小さな金魚鉢に入っている金魚と自分を照らし合わせた時に、自分とリンクしたものを感じる。そこからさくらの想いが金魚を通じて変化していくキャラクターです。

篠原涼子

－長谷川さんが演じる「改装妻」についても教えてください。

長谷川京子（改装妻・ゆり葉 役）
お姑さんと一緒に暮らすにあたって生じる問題をテーマにしています。ゆり葉は自信家に見えて、実は顔にコンプレックスを持って生きている。その中で、旦那や姑との関係で問題が起き、自分が生きていく道を選択することになります。
そういう意味では、リアリティのあるテーマで、きっと共感していただける方もいるのではと思います。

長谷川京子

－タワーマンションを舞台にした不倫の物語ということですが、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか？

並木道子監督
現場は終始和やかでした。キャストの皆さんも穏やかな方ばかりでしたし。岩田剛典さんもとても優しい方ですし。安藤政信さんも役どころはパンチがある設定ですが、ご本人は至って優しい方で楽しく撮影できました。

並木道子監督

－安藤さん演じる“さくら”の夫の“卓弥”は、DVやモラハラなど、自分の妻を金魚鉢に閉じ込めるが如くで、一言で言うと最低の男です（笑）

篠原涼子
人間にはみんなそれぞれいろんな想いがありますが、本作は、卓弥目線の気持ちが上手に描かれていて、観ている人が卓弥の気持ちになれる。DVなどは表面的には悪く見えますが、卓弥の裏の心情がちゃんと描かれているので、単に悪者というだけでは片付けられないところがあります。
それは安藤さんのお芝居の表現の力も大きいと思いますが、そういう意味では理解もできるんじゃないかなと感じながら、私は妻の“さくら”として演じていました。
それは、卓弥じゃなくて、そのほかの登場人物についてもその心情が深く掘り下げられて丁寧に描かれています。ほんとに大人らしいドラマだなと思います。

－長谷川さん演じる“ゆり葉”は“卓弥”と不倫しますが。

長谷川京子
ゆり葉は、自分の心のスキマを埋めたいという目的がありますし、きっと卓弥も同じで、お互いの利害関係が一致していることなんだと思います。おそらく愛情はゆり葉にはなくて、さくらにあるんだろうなと思います。
今、篠原さんもおっしゃったように、一見、卓弥は暴力的に見えるんですけど、やはりその人からの見え方というものがあるので、彼なりに一生懸命に生きているのかなと思えるシーンもあるので、最初は嫌なヤツ！と思っても、こういう心情があったんだって思えるのが、このドラマの良いところです。

－「妻たちはなぜ一線を超えたのか？」というセンセーショナルなテーマを扱いながらも、その根底には彼女たちがどう自分らしく生きるかということも描かれていると思います。監督は、原作のどんなところに魅力を感じましたか？

並木道子監督
いろんな問題を抱えた妻たちの心情がとても丁寧に描かれているところです。不倫だからといって、男性に依存するわけではなく、ちゃんと自分らしく生きるために自立しようともがいている女性を描いているという点が、多くの女性たちから共感を得ているところだと思います。

－「金魚妻」や「改装妻」というネーミングセンスに驚かせられると共に、これらは彼女たちを応援するパワーワードにもなっています。

並木道子監督
そうですね。本作はエロティックで大胆なシーンもあり、そこはキャストの皆さんに体当たり演技をしていただきましたが、原作が女性の作家というだけあって、とても繊細で美しく表現されています。そういう意味では、本作は、女性が見ても男性が見ても、見応えがあると思いますので、早く作品を公開したいです。

犬山紙子／長谷川京子／篠原涼子／並木道子監督

■「外注妻」「弁当妻」「伴奏妻」「頭痛妻」

－さて、本作にはその他にもさまざま妻たちが登場します。中村静香さん演じる「外注妻（志村優香）」は、夫が性的対象と見てくれない悩みがあり、自分を取り戻すために、結婚には向いてない元カレと不倫をします。

篠原涼子
この作品はほんとにネーミングが面白いですよね。それらが各エピソードのタイトルにもなってますが、それぞれ美しいオープニング映像と共に映し出されるそのタイトルだけでは内容が想像がつかなくて、逆にそれも見どころになっていると思います。

並木道子監督
そこはこだわって時間をかけて作っています。

篠原涼子
昨夜も徹夜で制作作業されたようです。

－そして次が瀬戸さおりさん演じる「弁当妻（保ヶ辺朔子）」は、夫の風変わりな願望を満たし続けるために我慢する妻。しかし、実は彼女も独特の欲望の持ち主。

並木道子監督
このシチュエーションには一番入りたくないですね。旦那さん役の藤森さんのキャラクターが強烈です。でもまだ細かいことはまだ内緒です（笑）

－そして、石井杏奈さん演じる「伴奏妻（真田早矢）」。「君のためだから」という言葉と共に仕事ややり甲斐を搾取されてきた妻。こういうカップルは実際にもたくさん見てきましたし、あるあるだなと思いました。

並木道子監督
いちばんピュアな二人を描いているエピソードなんですが、お互いを想っているのに、ちょっとしたすれ違いが大きな傷になって修復が難しくなっていく。これは結婚していないカップルでも共感できる要素があると思います。

－そして最後に、松本若菜さん演じる「頭痛妻（田口慈子）」。不倫という言葉を聞いただけで頭が痛くなってしまうすごく真面目な女性なんですが、偶然散歩中に出会った男性に不思議なことに親近感を抱いてしまう。

並木道子監督
頭痛の原因になってしまった、旦那さんとの出来事。それが何だったのか、サスペンスを交えて見せていくエピソードです。ドキドキしながら見ていただければと思います。

■最後にメッセージ

－2022年に190の国と地域で配信される本作。世界中のファンに向けてメッセージをお願いします。

並木道子監督
俳優部の皆さんが、ほんとに体当たりで挑んでくれました。原作で話題になった大胆なセンシティブシーンも毎回ありますが、たっぷり時間をかけて気合を入れてみんなで撮りました。是非そのあたりもご注目ください。

並木道子監督

長谷川京子
今、監督がおっしゃったように、いわゆる体当たりなシーンが毎回あります。私自身も監督、スタッフ、キャストの皆さんを信用して良い作品に絶対になるであろうと信じて今回挑みました。少しも多くの方に観ていただけると嬉しいです。
私が出演している回だけでなく、他の回もまるで違う作品のようにいろんなテイストで楽しんでいただけます。

篠原涼子
この作品は、男性目線でも女性目線でも、自分に照らし合わせて楽しめるものになっています。すごく丁寧に描かれていますし、センシティブシーンも大胆なだけではなく、繊細さもあり、カップルや夫婦でもご覧いただけると思います。Netflix Japanにとって初と言っていい、大人の恋愛のドラマになっています。

■動画レポート（2021/12/9まで）

56分29秒～（頭出しリンク）

■フォトギャラリー

■全体フォトセッション

11月10日に行われた「Netflixフェスティバル 2021」《DAY2》ライブアクションDAY 全キャスト勢揃いの全体フォトセッション。

[写真：金田一元／記事：桜小路順]

Netflixシリーズ『金魚妻』

INTRODUCTION
その愛は裏切りか、運命か
主演・篠原涼子が挑む禁断のラブストーリー
主演は、「アンフェア」(06)「ハケンの品格」(07) など数々の大ヒットドラマで主演を務め、また『北の桜守』(18)で第42回日本アカデミー賞優秀助演女優賞、『人魚の眠る家』(18)で第42回日本アカデミー賞優秀主演女優賞をＷ受賞したことも記憶に新しい、人気・実力とも日本を代表する女優・篠原涼子。その篠原が挑む禁断のラブストーリー。その愛は裏切りか、それとも運命かーー。
傷ついたさくらを優しく受け入れる春斗を岩田剛典、愛していたはずの妻をいつしか支配するようになった夫・卓弥を安藤政信、ある事情からさくらに挑むような態度を取るゆり葉を長谷川京子が演じる。

STORY
風情ある風景が残る下町に隣接する高層タワーマンションの最上階。
平賀さくらは、ある事故をきっかけに美容師としての夢を諦め、結婚。多数のサロンを手がける夫と、誰もが羨む華やかな人生を歩んでいるかと思われていたが、実は夫からのDV、そしてモラハラに苦しむ日々を送っていた。
それでもサロンの共同経営者としての仕事を自分の居場所と信じ、夫から離れることが出来ないさくらは、偶然立ち寄った金魚屋で運命的な出会いを果たす。
金魚鉢の中で泳ぐ“金魚”に自分を重ねるさくらと、彼女をまっすぐに見つめる春斗。やがて、夫の暴力が限界となって家から逃げ出したさくらは一線を超えてしまう。それは、刹那的な逃避なのか、それとも運命の恋なのかー。

出演：篠原涼子、岩田剛典、安藤政信、長谷川京子
原作：「金魚妻」黒澤R（集英社「グランドジャンプめちゃ」連載）
監督：並木道子（フジテレビ）、楢木野礼、松山博昭（フジテレビ）
脚本：坪田文、越川美埜子、的場友見
撮影: 相馬大輔
エグゼクティブ・プロデューサー：坂本和隆（Netflix コンテンツ・アクイジション部門 バイス・プレジデント）、牧野正（フジテレビ）
プロデューサー：中野利幸（フジテレビ）、浅野澄美（ＦＣＣ）、小林和紘（ＦＣＣ）
制作プロダクション：フジクリエイティブコーポレーション
製作：Netflix

ティーザー予告

2022年全世界独占配信

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