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ボクたちはみんな大人になれなかった

伊藤沙莉「売られた喧嘩は買ってた」Netflix映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

2021年11月10日、都内にて「Netflix Festival Japan 2021ライブアクションDay」が行われ、新作情報一挙解禁と共に、作品ごとの豪華エストが一同に集結した。本記事は『ボクたちはみんな大人になれなかった』から、森山未來、伊藤沙莉、森義仁監督登壇レポート。

『ボクたちはみんな大人になれなかった』

本作は、同名タイトルのベストセラー小説の映画化作品で、11月5日に劇場公開&全世界一斉配信となっている。

-11月5日から劇場公開及び配信されてますが、今のお気持ちは?

森山未來(佐藤誠 役)
映画作品でありながら、劇場公開と配信が同時となっており、どんな反応になるのか気になっていました。
そしていろんなレビューを拝見して、映画館で観た方には映画館ならではの反応、Netflixで観た方には配信ならではの反応、すなわち日常に近いところからグっと入っていくというものを感じました。そういったさまざまな熱量で反応があるのが面白いなと思いました。

ボクたちはみんな大人になれなかった

森山未來

伊藤沙莉(加藤かおり 役)
映画館で観て気になったところを、もう一度Netflixで観ている方もいたりして、映画全体を観てから、自分が気になることを中心に家で観るという、ひとつの映画でいろんな楽しみ方があるなと思うととても面白いなと思います。

ボクたちはみんな大人になれなかった

伊藤沙莉

-この作品の魅力はどこにあると思いますか?

森山未來
2020年から1995年までを遡る25年間を主人公の佐藤誠の目を通して、その時代を見つめながら、その時に出会う女性、友人、仕事などでこの物語は紡がれていきます。
この四半世紀だけでもいろんなことがありました。でも佐藤の日常は淡々と紡がれていく。でもこれを“エモーショナル”なんだと原作の読者が捉え、そしてこの映画が存在していることをとても考えさせられます。

ボクたちはみんな大人になれなかった

-伊藤さんご自身は実際には体験しなかった時代の役ですがいかがでしたか?

伊藤沙莉
時代によってい人と繋がる方法は変わってきてはいますが、起きていることや、その年齢の時に思うことや恋愛は、意外と時代による根本的な違いはそんなに無いのでは?と思っています。
この映画が魅力的だなと思うところは、言ってしまえば普遍的なところがしっかりと人の人生として描かれているところです。
なので、この時代を知らない私の同世代の友だちにもこの作品が響いているのはそういうことなのかなと思います。

ボクたちはみんな大人になれなかった

-郷愁を感じる世代もいれば、そこに変わらないものもあると確認できる若い世代もいるということですね。

森義仁監督
この作品は、原作小説も、カルチャー面とかでエモいということで話題になった作品ではありますが、その奥にある人々の生きる様の普遍性もあって、それを映像で描くのは難しかったですね。

ボクたちはみんな大人になれなかった

-どのへんが難しかったですか?

森義仁監督
小説は文字で書かれていることが重要。なので、それを簡単には映像として具現化することはできないなと思って、ですので、例えば人を樹に例えて言いますと、1枚1枚の葉っぱをめくっていった先に幹があるという、そういう遡り方の構成を考えました。

-過去の時代を映像で描くにはロケーション含めて大変だったのでしょうか?

森義仁監督
そうですね。もちろん、90年代に見えないよって言われたくないので、そこは徹底的に時代考証しました。

ボクたちはみんな大人になれなかった

■「売られたケンカは買いがち」

-主人公の佐藤は青春時代の傷を今だに引きずっています。「あの頃の自分はこうだった。こうすべきだった」って思うことがあればご紹介ください。

伊藤沙莉
学生時代の話になりますが、振り返ると強気なところはあったのかなと思います。売られたケンカを買いがちとか。そういうのは今考えると、若さ故だったのかなって思います(笑)
人が本当はどう思っているのかを考える余裕が今よりもっと無かったなと感じます。

ボクたちはみんな大人になれなかった

-でも、売られたケンカは買い続けてください。

伊藤沙莉
もう買わないです(笑)

ボクたちはみんな大人になれなかった

森山未來
10代の時は20代の人たちに「20代がなんやねん」と反発心あったし、20代の時は30代に似たようなことを思っていました。それはいったいどういうエネルギーだったのか、当時は絡む必要も無いのに、絡まなあかんくらいの気持ちでいたような気がします。
そういうエネルギーが今の自分は無くなったのか。ただ、気づいたのは世代に関係なく、面白い人は面白い、そうでない人はそうでないということです。

ボクたちはみんな大人になれなかった

森義仁監督
2人もケンカっ早いんですね(笑)
僕もこの作品に向き合うにあたって、自分の若い頃を振り返ると失敗ばっかりだったなと思って、自分の経験談も作品に盛り込みました。
例えば、最初の方のホテルの部屋での森山さんと片山萌美さんのシーン。 東京タワーを写真に撮ろうとした瞬間に光が消えて変な感じになったのはあれば僕の経験なんですよね(笑)

-改めて、90年代を演じられてみて、どんなビフォアー&アフターのイメージをお持ちですか?

伊藤沙莉
私は1994年生まれなので、当時の街並みは記憶にないんですね。出演にあたって、当時のカルチャーについては勉強会がありましたし、自分でもリサーチしましたが、作品で描かれている街並みが、当時を知っている人の目にどう映るのかは気になります。忠実に再現できていると思ってくれるといいなと思います。

ボクたちはみんな大人になれなかった

森山未來
1995年当時、佐藤とかおりの最初の出会いの場所が原宿ラフォーレ。そして竹下通りから1本隣の、ブラームスの小径に行くんですが、まさしく95年頃、初舞台で東京で稽古していたんですが、母親と抹茶を飲みに行った記憶があります。また、99年から2000年にかけてのカウントダウンの時も僕は渋谷のパルコ劇場で初舞台を踏んでいました。なので、劇中と微妙につながっていて不思議な感覚を持っています。それは撮っている時からです。

ボクたちはみんな大人になれなかった

森義仁監督
僕は95年頃は中学生で修学旅行で渋谷に行ってラフォーレに近いところのお店でエアマックスを買いました。で、地元に帰ってスニーカーに詳しい友人に見せたら「これはニセモノだよ」って(笑)

■最後にメッセージ「エンドロールの最後まで観て」

-190の国と地域で配信されている本作。世界中のファンに向けてメッセージをお願いします。

森義仁監督
この映画は、森山さん演じる主人公の佐藤と皆さんの人生が交錯していくような、結果自分の物語になるというような新しい感覚になれる作品です。

伊藤沙莉
物語もそうですし、時代の再現度、音楽など楽しめるポイントがたくさんあります。シンプルに楽しんでください。

ボクたちはみんな大人になれなかった

森山未來
25年間の東京というものをある視点でずっと見つめていく中で、コミュケーションツールが、文通、公衆電話、ガラケー、スマホと変わっていく様子も描かれていたり、当時流行っていたカルチャー、映画、音楽にも触れられます。でもその25年の中でも変わらずあること、自分を変えたい、人と出会いたいという普遍的な欲求も描かれている映画です。世代を超えて楽しんでいただける作品です。
そして、ひとつだけお願いがあります。この作品は是非エンドロールの最後まで観てください。というのは、原作は「燃え殻」さんという作者ですが、このペンネームは、堀込泰行(元キリンジ)さんの楽曲「燃え殻」にインスパイアされたものだそうです。で、その曲がエンドロールで流れています。そしてエンドロール中でも映像が続いていて、曲が終わる一番最後に、僕らから尋ねたいメッセージがあります。そこまでを楽しんでいただいてひとつの作品とて捉えてください。
Netflixはエンドロールが自動スキップされる仕様になってますけど(笑)、この作品はスキップできないようにしてますので、自らスキップしないようにお願いします。

ボクたちはみんな大人になれなかった

ボクたちはみんな大人になれなかった

ボクたちはみんな大人になれなかった

■動画レポート(2021/12/9まで)

2時間59分50秒~(頭出しリンク)

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■フォトギャラリー

■全体フォトセッション

11月10日に行われた「Netflixフェスティバル 2021」《DAY2》ライブアクションDAY 全キャスト勢揃いの全体フォトセッション。

[写真:金田一元/記事:桜小路順]

Netflix映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』

INTRODUCTION
あらゆる世代から共感者が続出の同名ベストセラー小説、
主演に森山未來を迎え、待望の映画化!
ウェブ連載中からその「エモさ」が話題となり、書籍化されると今最も共感を呼ぶ恋愛小説としてベストセラーになった作家・燃え殻のデビュー小説「ボクたちはみんな大人になれなかった」。
主演に森山未來、ヒロインに伊藤沙莉を迎え、待望の映画化が実現。

—-1995年、ボクは彼女に出会い、生まれて初めて頑張りたいと思った。1999年、ノストラダムスの大予言に反して地球は滅亡せず、唯一の心の支えだった彼女はさよならも言わずに去っていった。ボクは志していた小説家にはなれず、ズルズルとテレビ業界の片隅で働き続ける。そして2020年。社会と折り合いをつけながら生きてきた46歳のボクは、いくつかのほろ苦い再会をきっかけに、二度と戻らない“あの頃”を思い出す—-。

バブル崩壊後の1990年代からコロナ禍の現在まで、時代を彩るカルチャーや移り変わる時代の空気とともに、「ボク」の恋愛と友情が映し出される。90年代を生きた者はもちろん、あらゆる年代の人々が、それぞれにとっての「あの日、あの場所、あの人」を思い出し、涙せずにはいられない恋愛青春映画が誕生した。ドラマ「恋のツキ」を演出した森義仁の長編映画監督デビュー作。

出演:森山未來、伊藤沙莉
監督:森義仁/原作:燃え殻「ボクたちはみんな大人になれなかった」(新潮文庫刊)
脚本:高田亮
エグゼクティブ・プロデューサー:坂本和隆(Netflix コンテンツ・アクイジション部門 バイス・プレジデント)
プロデューサー:山本晃久
企画・制作プロダクション:C&Iエンタテインメント

予告編

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全世界独占配信中/一部劇場にて公開中

ボクたちはみんな大人になれなかった

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