足立紳監督「水川あさみさん、楽しい奥様に」東京国際映画祭ラインナップ記者会見
9月26日、第32回東京国際映画祭のラインナップ記者会見が六本木アカデミーヒルズで行われ、コンペティション部門に選出された映画『喜劇 愛妻物語』の足立紳監督が登壇。夫に悪態をつき続ける恐妻とその夫は、自身の家庭を描いたものと明かした。そして、先日、俳優・窪田正孝と結婚したことを明かした、本作恐妻役の水川あさみに「楽しい奥様に」とお祝いのエールを送った。
コンペティション部門には手塚眞監督『ばるぼら』(稲垣吾郎、二階堂ふみ)も選出されている。
足立紳監督質疑
笠井信輔
監督デビュー作が2016年の『14の夜』でスプラッシュ部門で上映されましたが、今回初のコンペティション部門選出となりました。その知らせを聞いていかがでしたか?
足立紳監督
嬉しかったと同時にびっくりしました。監督としては2作目ですし、コメディが選出されることはあまり無いと思いますし。
笠井信輔
ただのコメディではないと思いました。とにかく水川あさみさんが演じる奥さんが家庭内パワハラの極みみたいなキャラクターで、夫役の濱田岳さんが可哀相でしょうがないという(笑)
足立監督は、原作・脚本もですよね。濱田岳さんは監督ご自身なのでしょうか?
足立紳監督
そうですね。濱田岳さんが演じている役よりも僕の場合はもうちょっとヒドイですけれど(笑)、僕の分身を演じていただきました。
笠井信輔
そうですか。そういう中で水川あさみさんへの演出はどうされたんですか?
足立紳監督
演出らしい演出は特にしてなくてですね、僕はずっと水川さんのことが好きで映画やドラマを観てましたけれども、水川さんがバラエティ番組に出演されているのを観て絶対にこの役にピッタリだろうと思い、オファーさせていただきました。
笠井信輔
現場ではもっと派手にやってくださいだったのか、もっと抑えてくださいだったのか、どちらでしたか?
足立紳監督
現場に入る前に一度、我が家に濱田岳さんと水川あさみさんに来ていただいて、ウチはこんな感じの生活をしているというのを実際に見てもらいながら、そこでホン(台本)読みをしていただいた上で、思い切って罵倒してくださいっていうことだけ伝えました。
現場ではそのとおり思いっきりやっていただいたので、そのまんまでOKとなりました。
笠井信輔
そのホン読みをお家でやって奥様は大丈夫だったんですか?
足立紳監督
ぜんぜん大丈夫ですね。(私の妻は)映画の1.5倍くらい怖いというか(笑)
笠井信輔
ここでそんなことを言って大丈夫ですか?
足立紳監督
はい、大丈夫です(笑)
笠井信輔
濱田岳さんはいかがでしたか?
足立紳監督
濱田岳さんは素晴らしい役者さんで見事に僕の化身を演じていただいたので、撮影3日目くらいかから「この人大丈夫かな?」って心配してしまうくらい、ほんとにヤバイくらいダメな人に見えてきて、水川さんが怒るのがとてもよくわかりました(笑)
笠井信輔
単に奥さんが怒っている映画ではないということですが、どんな思いを作品に込められてますか?
足立紳監督
単に怒っているだけではなく、そこに愛情みたいなものはあるんでしょうけど、やっぱり夫婦っていうのは赤の他人の人間関係としては、もっともみっともないところとか、人間のしょーもないところを見せ合う関係だと思うので、そういった夫婦関係が描ければなと思っています。
笠井信輔
水川あさみさん、つい最近(俳優・窪田正孝さんと)ご結婚されました。どんな奥さんになられると思いますか?
足立紳監督
まぁ、この映画みたいな奥さんにはならないとは思いますけど(笑)、楽しい奥様になられるのではとないでしょうか。
<第32回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2019年10月28日(月)~11月5日(火)
■会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区) 、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区) 他
■公式サイト:www.tiff-jp.net
[写真・記事:Jun Sakurakoji]
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。