
福山雅治「映画あの星 は探し求めてきたことの一つの到達点」福原遥×細田佳央太×出口夏希×豊嶋花×井之脇海 映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』公開御礼舞台挨拶
2026年8月9日、丸の内ピカデリーにて、映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』公開御礼舞台挨拶が行われ、福原遥、細田佳央太、出口夏希、豊嶋花、井之脇海、汐見夏衛(原作)、新城毅彦監督が登壇。また、主題歌「邂逅」を務めた福山雅治がサプライズ登場した。(動画&フォト)
本作は、興行収入45億円を記録した大ヒット作『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の続編にして完結編。
前作の別れから7年後、特攻隊員の夢だった高校教師になった主人公・百合(福原遥)の前に、彼の面影を持つ青年・涼(細田佳央太)が副担任として現れる。葛藤する百合だが、ホスピスで穏やかに暮らす千代(倍賞千恵子)との出会いを通じ、愛する人を失いながらも明日へと歩み出す「再生」の物語が描かれる。
汐見夏衛の小説を原作に、新城毅彦監督がメガホンをとり、福山雅治による主題歌「邂逅」が奇跡の結末を彩る。
舞台挨拶レポート
■動画レポート
■フォトレポート
福原遥(加納百合 役)
加納百合を演じさせていただきました福原遥です。皆さん、映画はいかがでしたか?(会場から大きな拍手)ありがとうございます。こうして無事に公開を迎え、舞台挨拶に立つことができて本当に嬉しいです。本日は楽しんでいってください。よろしくお願いします!
細田佳央太(宮原涼 役)
皆さんこんにちは。宮原亮役の細田佳央太です。今日は雨が降るのかなと心配していたのですが、凄く晴れて、そんな日にこうして上映後に舞台挨拶ができることを本当に嬉しく思っております。本日はよろしくお願いします。
出口夏希(藤谷千代(若い頃)役)
藤谷千代を演じました出口夏希です。本日は短い時間ですが、ぜひ楽しんでいってください。よろしくお願いします。
‐ 続きまして、百合が担任を務めるクラスの生徒・鮎川紗良を演じられました豊嶋花さん、お願いします。
豊嶋花(鮎川紗良 役)
皆さんこんにちは。鮎川紗良を演じました豊島花と申します。皆さんは映画を楽しんでいただけましたでしょうか?(大きな拍手)こうして皆様の前に立つことができて本当に光栄です。本日は短い時間ですが、よろしくお願いいたします。
井之脇海(千代の夫・藤谷林吉 役)
こんにちは。藤谷臨吉を演じました井之脇海です。今日はありがとうございます。こうして映画を観終わった皆様の前で、ネタバレありで色々お話できるのを僕も凄く楽しみにして来ました。今日はよろしくお願いします。
新城毅彦監督
監督の新城です。朝早くから、また暑い中、こんなにたくさんの方に来ていただいて本当に嬉しく思います。今日一日、よろしくお願いします。
汐見夏衛(原作者)
原作の汐見です。お盆前のこのとても慌ただしい時期に、こんなにたくさんの方が映画を見に来てくださって本当に嬉しいなと思っております。本日はよろしくお願いします。ありがとうございます。
劇場でのお忍び鑑賞と、ついに初日を迎えた胸中
‐ ついに映画が8月7日に公開初日を迎えました。これまでの思いも含めて、今どんなお気持ちですか?
福原遥
はい。前作『あの花』をたくさんの方に愛していただいたからこそ、この続編である『あの星』を作ることができました。本当に皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。実は、ちょうど公開初日の昨日、私も実際に映画館に観に行ったんですよ。
そしたら本当にたくさんの方が観に来てくださっていて、見終わった後も皆さん涙を流してくださっていました。それを見て凄く嬉しかったですし、『ちゃんと届いたんだな』とちょっとホッとしました。映画はこれからが本番ですので、もっともっとたくさんの方に届いたらいいなと思っております。
細田佳央太
僕も実は、今週のどこかで行こうかなと思っていたんですけど、あまりにも皆さんの反応が気になりすぎて、昨日映画館に行ってきちゃいました(笑)
どういう反応なんだろうかと凄く緊張していたのですが、福原さんがおっしゃった通り、幅広い世代の方に観ていただいていました。その上で、やっぱりちゃんと届いたんだなと確信が持てるようなお客様の反応を見ることができました。
あとは、観る人によって泣く場所が違うというのも、作っている側としては凄く嬉しいなと感じました。色々なことがありましたが、無事に公開を迎えられて本当に何よりも嬉しいです。
‐ お二人は映画館では客席の後ろの方で、お客様の反応をこっそり観察されていたのですか?
福原遥
私は劇場の真ん中の方の席で、しっかりと観させていただきました!
‐ 周りの方にバレませんでしたか?
福原遥
全然バレなかったですね。なんなら帰る時も、今回は家族と一緒に観に行ったのですが、周りのお客さんの表情を見たり、お話しされている声をこっそり聞きながら帰りました(笑)
出口夏希
私も皆さんと同じ気持ちです。前作の『あの花』から続いて、これだけたくさんの人に愛されているんだなと実感しました。皆さんが公開を待ち遠しく待っていてくれた様子をずっと見ていたので、本当に嬉しいです。
‐ またこうして続編でこの作品に関われるというのは、やはり感慨深いものがありますよね。
出口夏希
はい、本当にそうです。
豊嶋花
私が演じた鮎川紗良というキャラクターは、原作には出てこない映画のオリジナルキャラクターでした。そのため、前作からこの作品を長く深く愛してくださっている方々がたくさんいるということを重々承知していたので、『受け入れてもらえるだろうか、大丈夫かな』という不安もありました。
でも、すでにたくさんの方にこの作品が届いていて、これからも広がっていくことが、私にとっても凄く大きな希望だなと思っています。もっとたくさんの人に届けばいいなと思います。
‐ 映画の中に描かれるような、同世代の学生の皆さんにもたくさん届くといいですね。
豊嶋花
そうですね。凄く共感してくださる同年代の子たちもいっぱいいると思うので、そういう子たちにももっともっと届いたらいいなと思います。
井之脇海
僕は前作の大ヒットをいち観客として劇場で観ていたので、まさか自分がその続編に携われるとは思っていませんでした。
なので、自分が演じる新しいキャラクターがどう受け取っていたいただけるのか、実は今でもまだちょっとドキドキしています。
それでも、この作品に関われたことが本当に嬉しいですし、何より本日8月9日という、日本の歴史、戦争にとって決して忘れてはならない日に、こうして皆様と時間を共有し、この映画を広めていくきっかけになっているこの瞬間に立ち会えていることが、すごく嬉しく、有意義な時間だと感じています。
‐ 汐見先生も、その思いはひとしおではないですか?
汐見夏衛
はい。私は昨日、関西の方でサイン会をさせていただいたのですが、そこでも『昨日(初日)映画を観てきました!』という方や、『今朝観てきて、そのままサイン会に来ました』という方、あるいは『今から観に行きます!』という方など、本当にたくさんの方が映画を期待して待っていてくださったんだなという熱量を肌で感じました。
これほど大きな作品になったのは、キャストの皆様、スタッフの皆様、そして何より前作『あの花』を観てくださった皆様のおかげです。本当にありがたいことだなとしみじみ思いました。
新城毅彦監督
やっぱり前作が凄く大ヒットだったので、今回メガホンをとるにあたってはかなりプレッシャーというか、正直ドキドキしていました。でも、初日からたくさんの方に観ていただけたようで凄く嬉しく思います。
今回は前作からの繋がりや、新しい登場人物の描き方について、今までにないくらい福原さんや細田くんをはじめとするキャストの皆さん、そしてスタッフと皆で何度も話し合いながら丁寧に作っていきました。
それがこうして皆様にお届けできたことが本当に嬉しいですし、これからもっともっとこの映画の輪が広がっていってくれたら嬉しいなと思っています。
時を超えたハイタッチ、そして涙の撮影秘話
‐ ご自身が演じられた中で、あるいは客観的に観て『このシーンが凄く印象に残っている』『撮影でこんなエピソードがあった』という裏話を教えてください。
福原遥
印象的なシーンはたくさんあるのですが、私の中で一番強く心に残っているのは、千代ちゃんとのハイタッチのシーンです。
今回は、倍賞(千恵子)さん演じる現在の千代ちゃんとのハイタッチだったのですが、その瞬間に、前作『あの花』で出口ちゃん演じる千代ちゃんとハイタッチしたときの記憶がぶわっと蘇ってきて。いろんな感情が一気に溢れ出して、本当に忘れられないシーンになりました。
‐ そのシーンは観ているこちらも本当に胸が熱くなります。
福原遥
そうなんです。今回は出口ちゃんと同じシーンでの共演はなかったんですけど、でも千代ちゃん(倍賞さん)の姿を通して、前作の二人の色々な思い出が蘇ってきて本当に嬉しかったです。
‐ 出口さんは、ご自身が演じた千代の未来の姿を、あの大女優である倍賞千恵子さんが演じられると聞いた時、どうでしたか?
出口夏希
もう、本当に『ハッ……!』という感じでした(笑)。それと同時に、もう『私でいいのかな……?』と恐縮してしまう気持ちが大きかったです。
‐ そして、劇中では千代の夫である臨吉を演じる井之脇さんとの共演シーンもありましたね。お二人は共演されてみて、何か印象に残っていることはありますか?
井之脇海
大変でしたね(笑)
出口夏希
大変でした!
井之脇海
あのシーンは2日間に分けて撮影したのですが、1番心配だったのが『感情がちゃんと持つかどうか』でした。
撮影スケジュールの都合上、1日の撮影が終わって一度家に帰らなければならなかったので、次の日、どうやって昨日の感情のまま現場に行けるかが課題でした。
でも、次の日に現場に行ったら、出口さんがすでに千代ちゃんとしてそこにいてくれたので、僕としては凄く助けてもらいながら演じることができました。本当にありがとうございました。
出口夏希
こちらこそ、ありがとうございました。
井之脇海
天候の問題などもあったりして、どうしても1日では撮りきれなかったのですが、二人で力を合わせて頑張って撮ったシーンです。
‐ 本当に切なくなるけれど、二人の強い想いが溢れる素敵なシーンでした。続いて豊島さん、学校でのシーン、特に細田さんや福原さんとの共演はいかがでしたか?
豊嶋花
お二人が現場で本当に『先生』としてそこにいてくれたなと感じています。
私が特に印象に残っているのは、私の演じた紗良が3人の女の子たちからからかわれているところに、百合先生(福原)が声を荒げて怒るシーンです。
福原さんは普段、いつも優しくて温かい方なので、あのシーンで見せた怖さの中にある深い愛に凄く圧倒されました。
それから、劇中での『夢に対してどうしてそんなことが言えるの!』という百合先生のセリフ。私自身、幼い頃から俳優を志して活動してきましたが、やっぱり俳優というのは凄く夢が大きくて、時には手の届かない場所にあるように思える職業でもあります。
なので、色々と悩んだり考えたりしていた時期だったこともあって、ゆり先生のあの言葉は、役を超えて私自身の心にも深く突き刺さりました。
‐ 細田さんは、今の豊島さんのお話を聞いて、またご自身の思い出も含めていかがですか?
細田佳央太
本当にあのシーンは前日から動きの段取りも含めてかなり大変でした。そのため、前日の夜にすべての撮影が終わった後、キャスト全員で残ってリハーサルをして、次の日の本番に臨むという流れだったんです。本番でのあのシーンの集中力の高さは、やはり福原さんが現場の空気を作り上げてくださったからこそだと思います。しっかりとした土台があるからこそ、僕たち周りのキャストもそこに引き込まれていく感覚を強く肌で感じました。僕にとっても凄く印象深いシーンです。
あともう一つ、百合先生が教壇に立つ『特別授業』のシーンです。昨日実際に映画館に観に行った時、お客様がどういう反応をされるかが1番気になっていたポイントだったのですが、そのシーンになった瞬間、劇場のポップコーンの音がまったくしなくなるくらい、皆様が静まり返ってスクリーンに集中されていたんです。前作に比べると今作は戦争そのものの描写は少ないかもしれませんが、私たちが作品を通して届けなければいけない大切なメッセージやテーマは変わっていません。
だからこそ、あのシーンでお客様が集中して観てくださっていたのが分かって、ちゃんと届いたんだなと嬉しくなりましたし、とても印象的でした。
‐ それは実際に劇場の様子を見られたからこそ得られた、嬉しい手応えですね。福原さんは、今の生徒たちとの共演シーンを振り返っていかがですか?
福原遥
私は今回初めて先生役をやらせていただいたので、最初は『自分に先生らしくできるのかな』と不安ばかりでした。
実際、先生らしく引っ張れたことなんて何もなかったのですが(笑)。
花ちゃん(豊嶋)とのあのシーンは、演じていても本当に胸が締め付けられるような、苦しくなるシーンでした。
現場でのキャラクターの動きや流れなど、最初はなかなか難しくて手探りだったのですが、花ちゃん自身が現場で『こう動くのはどうですか?』とたくさん提案をしてくれて。そうやって、花ちゃんの意見によってどんどん動きや現場の空気が変わっていく姿を見て、『本当に凄いな』と尊敬の目で見ていました。生徒の皆さんにたくさん支えられ、助けてもらいながら出来上がったシーンばかりなので、本当に感謝しています。
福山雅治による書き下ろし主題歌「邂逅」への想い
‐ 今回も、前作の『想望』に続き、福山雅治さんが主題歌『邂逅』を書き下ろしてくださいました。本当に素晴らしい楽曲ですが、お二人はこの曲を初めて聴いた時、どのように感じましたか?
福原遥
本当に素晴らしい楽曲をありがとうございます。この作品にもの凄く寄り添ってくださっていて、歌詞を聴くと百合の抱える感情をそのまま、言葉にできない想いを代弁して表現してくださっているなと感じました。この作品には福山さんの楽曲が本当になくてはならない存在だなと、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
細田佳央太
本当に素敵ですよね。実はこの前、福原さんと一緒に福山さんのライブを観させていただく機会がありまして、そこでこの『邂逅』をナマで聴かせていただいたんです。もう、イントロからずっと鳥肌が立ちっぱなしでした。
これほどまでに映画の世界に寄り添った曲を作っていただけるなんて……。曲の細部に至るまで、本当に丁寧に、熱い想いを込めて作ってくださったんだなと感じました。早くリリースされないかなと、今か今かと待ち望んでいます。
福山雅治がサプライズ登壇!
‐ なんと、ここで!本日は特別に、主題歌『邂逅』を書き下ろしてくださいましたこの方に登場していただきましょう。福山雅治さんです!
(会場が割れんばかりの大歓声と拍手に包まれ、客席からは「ましゃ!」コールが沸き起こる。福原、出口らキャスト陣は口を揃えて「ええー!?」と驚き、ステージは大騒ぎに)
福山雅治(主題歌「邂逅」)
(客席からのましゃコールに)そんな温かいことを言ってくれるんですね、ありがとうございます(笑)。福山です。本日はよろしくお願いいたします。
‐ キャストの皆さん、本当にびっくりされていますね!
福原遥
本当にびっくりしました!実は舞台挨拶が始まる前に、舞台裏で出口ちゃんと『今日、福山さん来てくださるかな?』なんて、冗談半分で話していたんです。でも、まさか本当に来ていただけるなんて思っていなかったので、本当に、本当に嬉しいです!
福山雅治
今回、再びこの作品に音楽という形で参加させていただきました。曲のタイトルは『邂逅』。
僕は今、50代の後半になり、エンターテインメントの仕事を始めてからもう30年ほどが経ちます。これだけ長く活動していると、人生の中で『これは運命だな』『出会うべくして出会った人であり、出来事なんだな』と感じる瞬間に遭遇することがあります。それは小説や映画といったフィクションの世界だけでなく、生きている誰もが実生活の中で経験することだと思います。
今回の作品との出会いも、僕にとってはまさにそれでした。前作から引き続きこうして携わらせていただいたことは、何かに導かれた結果でもあるでしょうし、出会うべくして出会えた大切な作品だなと思っています。そういう想いで、この楽曲を書き下ろさせていただきました。
‐ 本当に素晴らしい、胸に響く楽曲です。出口さんも、福山さんの登場に大興奮ですね?
出口夏希
(福山の隣に並び、恥ずかしそうに)はい……!(もしかしていらっしゃるのでは?という予想が)当たっちゃいました!
福山雅治
(笑)。実は僕たち、結構一緒にお仕事をさせていただく機会が多くて。出口さんがまだこれくらい(手で小さな身長を示しながら)の、本当に幼い頃から知っているんですよ。ね?
出口夏希
はい、そうなんです(笑)
‐ そんなお二人が、こうして映画の舞台挨拶という特別な場所で再会できるというのも、まさに一つの『邂逅』ですね。新城監督、実際に福山さんがお越しになって、いかがですか?
新城毅彦監督
本当にびっくりしましたし、お忙しい中お越しいただき本当にありがとうございます。福山さんは、この作品のことを本当に深く愛し、理解してくださっています。僕自身、撮影を進める中で『これでいいのだろうか』と迷ったり、悩んだりしたときが多々あったのですが、そんなときに福山さんの存在や音楽が、どこかで僕たちを支えてくれて、大切なことを気づかせてくれることがありました。本当に感謝の言葉しかありません。
「8月9日」の運命と、表現者としての宿命
‐ 先ほど、細田さんが『この曲が本当に映画に寄り添っている』とおっしゃっていました。福山さんご自身は、完成した今作をご覧になって、どのような感想を持たれましたか?
福山雅治
前作もそうでしたが、今作もまた、僕自身の人生と不思議な『運命』で結ばれている、昔からこうなることが決まっていたのではないかと感じることがあります。というのも、本日、私たちがここに集まっている今日は『8月9日』です。
長崎出身の僕にとって、この1945年8月9日11時2分という日時は、自分が今こうして生きてここに立っていること、この世に生まれ、生かされていることの意味を、毎年非常に深く考えさせられる特別な一日です。
僕の故郷である長崎には稲佐山という山があります。僕の父は昭和7年生まれで、原爆投下当時は13歳でした。当時、稲佐山の山脈の向こう側に祖母と一緒に暮らしていたため、山が遮蔽物となり、上空で炸裂した原子爆弾の直接的な被害を免れることができました。
多くの尊い命が失われた中で『幸いだった』と一言で表すのは言葉が軽いかもしれませんが、父と祖母が奇跡的に無事だったからこそ、1969年に僕がこの世に生まれ、こうして今エンターテインメントの仕事をさせていただくことができています。
自分がこの表現活動をしていく中で、ずっと模索し続けていたテーマがありました。それは『社会課題とエンターテインメントの接続』です。単なるメッセージの押し付けや説教になるのではなく、高い次元で融合させ、エンタメとしての感動や興奮を届けながら、心に残るメッセージを伝えること。自分なりに様々なアプローチを試みてきましたが、前作『あの花』の主題歌『想望』でこの作品と出会えたことは、僕が長年探し求めていた表現の、一つの到達点だったと感じています。
だからこそ、今回続編のお話をいただいたときは、プレッシャーもありましたが、エンターテインメントを創る人間として、そして長崎出身の人間として、自分が取り組むべき大きな、取り組むべき仕事だと思って、全身全霊で取り組ませていただきました。
‐ その熱い想いを、原作者の汐見先生はどのように受け止められましたか?
汐見夏衛
(少し感極まった様子で)……すみません、緊張と感動で汗が止まらなくて、頭がぽーっとしてしまっているのですが(笑)。私は、原作の小説を書いた当初、今の10代や若い学生さんたち――戦争について直接話を聞く機会がほとんどなくなってしまった世代に向けて、何か少しでも考えるきっかけや、感じるものを受け取ってもらえないかという想いだけで書き始めました。
それが、こうして映画になり、多くのプロフェッショナルな方々の手によって形を変えていく中で、本当にたくさんの方に届く作品になりました。特に、福山さんが主題歌を書いてくださったことで、福山さんのファンの方が映画を観てくださり、さらに原作小説を手にとってくださって、昨日もサイン会に『子供と一緒に本を読んで、映画も一緒に観に来ました』という親子のファンの方が何人も来てくださいました。
色々な方が想いを乗せて繋げてくださるからこそ、世代を超えてメッセージが広がっていくんだなと、昨日も実感したばかりです。
私が作った物語が、そんな素晴らしい影響を与えるきっかけになれたのだとしたら、本当に恐縮ですし、もったいないお言葉をいただけて感謝しかありません。
福山雅治
ありがとうございます!出会うべくして出会った、僕たちが汐見先生と出会ったんだと思います。
汐見夏衛
ありがとうございます!
‐ 新城監督、改めて福山さんや汐見先生の言葉を聞いて、今どのような想いですか?
新城毅彦監督
お二人がおっしゃる言葉が、本当に心に深く染みます。本作を撮るにあたって、基本はラブストーリーではあるのですが、前作から受け継いだ大切なテーマや、戦争に対する想いは何よりも重く受け止め、大事にしなければいけないと思っていました。
ただ、それが観客の皆さんに対して上から目線の説教のようになってしまっては届きません。あくまで、映画を観て自然と心で感じ取ってほしかった。その想いが若い世代の心に伝わり、広がっていってくれたらという願いを込めて、特別授業のシーンなども作らせていただきました。この作品は、僕自身にとっても、人へ伝えていくことの大切さを改めて学ばせてもらった、非常に大きな作品です。ただの恋愛映画ではなく、その奥にある『人間としての優しさや温かさ』を、皆さんが心に持って帰ってくれたら嬉しいなと思います。
‐ 福原さんと細田さんは、お二人の熱い想いを聞いてどう感じましたか?
福原遥
私たち自身もそうなのですが、戦争のことってやはり教科書や資料で知ることがほとんどで、日常生活の中で身近に感じる機会はどんどん減ってしまっているのが現状だと思います。
ですが、先日行われた学生さん限定のイベント(高校生限定プレミア)で高校生の皆さんとお話しした際、彼らがこの映画を通して、言葉にできないほどたくさんの大切なメッセージを、凄くまっすぐに受け取ってくれているのを目の当たりにしました。だからこそ、この作品が今の若い世代の方々にとって、かつてこういう歴史があったということをしっかりと知り、それをまた次の世代へ、次の世代へとバトンを渡していくような、そんな架け橋としての存在になってくれたらいいなと、強く思いました。
細田佳央太
本当にその通りだと思います。戦争のことももちろんおっしゃる通りですし、僕たちのこの仕事もそうなのですが、人生において出会う人というのは、あらかじめ決まっているわけではなく、日々様々な出会いがあります。
その中で、時間が過ぎていくにつれて、『もしあの時、この人と出会っていなかったら、今の自分は存在していないな』『自分の人生や人間性において、誰か一人でも欠けていたら、今の自分はここにいないんだろうな』と感じる瞬間が、僕自身の人生でも凄く多かったんです。
そういったある種の運命的な出会いを感じることが多いからこそ、自分が人生において大切にしたいこと、そして仕事を通して届けたいことは、決してブレずに、まっすぐ持ち続けて生きていかなけないなと、福山さんのお話を聞いて改めて強く思いました。
クロージングメッセージ
福山雅治
今回の作品を拝見させていただいて、僕が強く感じたのは『乗り越えていくこと』の尊さです。人生には、どうしようもない大きな壁や、苦しいこと、自分一人ではとても乗り越えられないんじゃないかと思うような局面がたくさんあります。心に負った忘れられない傷や悲しみは、誰の心にもきっとあると思います。最終的には、自分自身の足で一歩を踏み出して乗り越えなければいけない部分もありますが、決して一人きりで抱え込む必要はありません。
自分の心の中にある痛みや苦しみを、無理に忘れるのでもなく、どこかへ捨てるのでもなく、その傷を自分の一部として宿しながら、時々その重い荷物を一緒に持ってくれるような、そんな人に出会えること。そうやって、誰かと支え合いながらなんとか乗り越えていくことこそが、人生の美しさなのかなと、僕も最近よく考えます。
この映画では、登場人物一人ひとりが、それぞれの痛みや苦しみを抱えながらも、それを乗り越えて前に進んでいく姿が本当に丁寧に描かれています。まさに『人生の映画』だなと感じています。
皆様の心の中にも、きっと忘れられない悲しい記憶や、苦しい思い出があるかと思います。映画を観終えたとき、そうした部分も含めて『あ、こうやって人は一歩前に進むんだな、乗り越えていけるんだな』という希望を感じ、皆さんの背中をそっと押してくれるような作品になれば、これほど嬉しいことはありません。本日は本当にありがとうございました。
汐見夏衛
私は、前作『あの花』に比べて、今作『あの星』は原作の設定から映画向けに変更された部分が多く、最初は一観客の気持ちで完成した映画を拝見しました。
その中でも、私が原作小説を書く上で、本当に一番大切にしていた『恩送り(おんおくり)』という言葉が出てくるシーンがあります。実はこの言葉、私が以前に教員をしていた頃、同僚の先生が体育館のステージで、生徒たちに向かってお話しされているのを聞いて知った言葉なんです。『世の中には恩返しだけじゃなく、恩送りという言葉があるんだよ』と。その時、私自身が『なんて素敵で、美しい言葉なんだろう』と凄く深く感動して、心に強く残っていました。
ちょうどその後にこの小説を執筆し始めたので、何気なくではありますが、まさに運命的に出会ったその言葉を小説に織り交ぜさせていただきました。本が出版された後、読んでくださった読者の方々からも『恩送りという言葉が一番心に残りました』というお手紙をたくさんいただき、私にとって本当に大切な言葉になりました。
今回の映画では、様々な設定が変わったにもかかわらず、その『恩送り』という言葉が使われる大切なシーンを、そのまま残して描いていただけました。それが本当に、原作者として嬉しくて仕方ありませんでした。
これまでの人生の中で、お世話になったけれどもう恩返しをすることができない方、というのは皆さんにもたくさんいらっしゃると思います。私自身もそうです。
でも、その人たちに直接返せない代わりに、別の誰かに親切を繋いでいく『恩送り』をして生きよう、そう思って毎日を過ごしています。皆様にとっても、映画の中のどのシーンでも構いません、何か一つでも心に残るシーンがあって、それによって世界の見方が少し変わったり、明日からの気持ちの持ちようが温かいものに変わってくれたら、これ以上嬉しいことはありません。本日は本当にありがとうございました。
‐ では最後に、キャストを代表して福原遥さん、メッセージをお願いします。
福原遥
私自身、この作品を通して本当にたくさんの勇気をもらい、背中を押してもらった一人です。
登場人物のそれぞれが、誰にも言えない悩みや苦しみを抱えながらも、一歩ずつ、確実に前に進んでいく姿を見て、皆さんの心にもきっと、一歩踏み出すための優しい風が吹くのではないかと思っています。
そして、私たちが今こうして生きている、平和で何気ない『当たり前の日常』というのは、決して当たり前のことではなく、何よりも尊く、奇跡のように幸せなことなんだなと、改めて強く感じられる作品です。
この映画が持つ温かいメッセージが、これからももっともっとたくさんの方の元へ、一人でも多くの方の心に届いてくれたら嬉しいです。そのためにも、ぜひ皆様のお力をお借りして、これからも応援をよろしくお願いします!本日はお忙しい中、本当にありがとうございました!
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[動画・写真・記事:三平准太郎]
映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
《INTRODUCTION 》
現代から1945年にタイムスリップした女子高生の百合と、特攻隊員として空に消えた彰。二人の切なすぎる恋が日本中を涙で包み、興行収入45億円を突破する社会現象となった『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』。
原作は10代を中心に絶大な人気を博し、シリーズ累計発行部数は現在170万部を突破、SNSで「とにかく泣ける」と話題になった汐見夏衛によるベストセラー小説です。
その待望の続編であり、完結編となる『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』がいよいよ劇場公開を迎えます。
主演の福原遥をはじめ、前作より出口夏希、伊藤健太郎らが再集結。さらに映画、ドラマを中心に話題作への出演が相次ぐ若手実力派俳優の細田佳央太、『TOKYO タクシー』にて第49回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞した倍賞千恵子を新たに迎えました。
メガホンをとるのは、『366日』の大ヒットが記憶に新しい、ラブストーリーの名手・新城毅彦。
主題歌は前作に続き、福山雅治による書き下ろし新曲『邂逅』。壮大なバラードが愛の完結を彩ります。
愛する人を失い、それでも明日へと歩き出す“再生”の物語。あの夏から続く“奇跡”の結末を、ぜひ映画館で見届けて下さい。
《STORY》
空に消えた彰(水上恒司)との別れから7年。
彰の夢でもあった高校教師になった百合(福原遥)は、忙しい毎日を送るが、彰への想いは、1945年の百合が咲く丘に取り残されたままだった。
そんな彼女の前に、彰の面影を持つ青年・涼(細田佳央太)が現れる。臨時的任用教員として百合のクラスの副担任になるという。
自分を真っ直ぐに想ってくれる涼に揺れ動く百合であったが、彰を裏切るようで、恋の一歩を踏み出すことができない。葛藤の中、百合が出会ったのは、ホスピスで穏やかな余生を過ごす年老いた千代(倍賞千恵子)だった――。
石丸(伊藤健太郎)を失った後、千代(出口夏希)が歩んだもう一つの愛の形。
そして千代から百合に託されたのは、出撃直前の彰が遺した、未来の百合へ贈る一冊の本。そこに込められたメッセージとは…?
夏祭りの夜、星降る丘に奇跡が舞い降りる――。
- メインカット
- 場面写真1
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- 場面写真5
- 場面写真6
- 場面写真7
- 場面写真8
- 場面写真9
- 場面写真10
- 場面写真11
- 場面写真12
出演:福原遥 / 細田佳央太 出口夏希 豊嶋花 / 井之脇海 伊藤健太郎 中嶋朋子 /水上恒司 上川周作 小野塚勇人 松坂慶子 / 倍賞千恵子
主題歌:「邂逅」 福山雅治(アミューズ/Polydor Records)
原作:汐見夏衛『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』(スターツ出版文庫)
監督:新城毅彦
脚本:山浦雅大
音楽:日向萌
制作プロダクション:ダーウィン
企画・制作幹事・配給:松竹
製作:「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」製作委員会
©2026「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/anohoshi-movie
公式X:https://x.com/anohoshi_movie
公式Instagram:https://www.instagram.com/anohoshi_movie
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@anohoshi_movie
2026年8月7日(金)より全国ロードショー
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