草彅剛「時代の良さは心がけひとつで変わるもの」映画『サバカン SABAKAN』完成披露舞台挨拶
2022年8月10日、TOHOシネマズ日比谷にて、映画『サバカン SABAKAN』完成披露舞台挨拶が実施され、原田琥之佑、尾野真千子、竹原ピストル、草彅剛、金沢知樹監督が登壇。美しい自然あふれる長崎でのロケを振り返り、撮影中の秘話や、本作への熱い思いをたっぷり語った。
また、体調不良で欠席となった主人公・久田孝明役の番家一路からキャスト陣、監督への愛のこもった手紙が届き、それを孝明の親友・竹本健次役の原田が代読。それに答えるように番家にキャスト全員でエールを送るなど、キャスト同士の仲の良さが垣間見える舞台挨拶となった。
舞台挨拶レポート
■欠席となった番家一路くんからのお手紙
原田琥之佑(竹本健次 役)
今日は、『サバカン SABAKAN』を思いっきり楽しんで観てください!
草彅剛(久田孝明 役)
今日、初めての真千子ちゃんと竹原さんなんです。コロナ禍の中、劇場に足を運んでいただいて、そして全国の153館の劇場から応援してくれている方々、本当にありがとうございます。
素晴らしい映画が出来上がったので、この感動を皆さんと共有できたらなと思っています。
そして、主人公・久田孝明役の番家一路は体調不良で欠席したものの、等身大パネルで参加。さらにキャスト陣や監督への愛着を綴った手紙をしたためており、それを孝明の親友・竹本健次役の原田が代読した。
番家一路(久田孝明 役)代読:原田琥之佑
ボクは元気ですが、コロナ感染してしまい、自宅療養中です。今日は皆さんに会えると思っていましたが、残念です。
竹原さんは常にCDで歌っているから、5歳の弟が熱唱しています。
真千子さんは監督を倒す武器であり、ちょっと怖いけど、すごく優しい人です。
草彅さんのことは大好きだしいっぱい話したいし、監督は・・・・
一番残念なのは、琥之佑の横で挨拶できないことです。けど、19日には元気な姿で行くので、みなさん、『サバカン SABAKAN』を楽しんでください!
監督、19日には居るから安心してください。
-お手紙にいろんな想いが書かれてましたが、監督について微妙な間がありましたね。
金沢知樹監督
手紙でも弄ってきているのを感じます(笑)
-原田さんも残念ですか?
原田琥之佑
はい。10日に会えるのを楽しみにしていたんで・・・。でもパネルで一緒にいてくれるんで(笑)
(パネルの番家一路に向かって)一路、がんばれよ!!
-尾野真千子さんは母親役でしたが、今どんなお気持ちですか?
尾野真千子(久田良子 役)
作品が出来上がったことは嬉しいんですけど、一路に会いたかったです。19日に会えることを楽しみにしています。
-竹原さんはお父さん役ということですが。
竹原ピストル(久田広重 役)
早くしっかり治してほしいなというのと、伝えたいことは「すごい素敵な素敵なお芝居を見せてくれてありがとう」という言葉です。
-草彅さんは、番家さんが大人になった役どころでした。
草彅剛
(役柄が同じなので)皆さんは、番家くんとお芝居してますけど、僕だけないんで寂しいんですが、最近よく会う機会があって、仲良くなっているので、今度また会えるのを楽しみにしています。
■肝っ玉母さん役は普段の尾野真千子そのまま?
-原田さん、初めての映画撮影は緊張した?
原田琥之佑
(昨年夏の長崎で行われたロケを振り返り)緊張しました。初日から山に登ったので足もガクガクだし、言葉もガクガクで、全部ガクガクですごい緊張していて、撮影本番以外は「はい!」という言葉しか出ませんでした。でも、(パネルの一路の顔を示しながら)「やべぇ!緊張する!」ってずっと笑顔で一路が言ってくれて、その笑顔で救われました。
-尾野さんは昭和の肝っ玉母さんという役どころですが、これは普段の尾野さんとも共通するところはあるんですか?
尾野真千子
いや、全然違います!
竹原ピストル
そのままだったよ(笑)
-竹原さんとの夫婦役の共演はいかがでしたか?
尾野真千子
歌手としてのピストルさんはもちろん知ってますけど、お芝居を合わせていただくのは初めてだったので、こんな掛け合いができるのか不安だったんですが、でもそんな不安は一瞬で吹き飛んで、すぐにやりやっちゃいました。バーンっ!って全部やっちゃった(笑)
竹原ピストル
僕が何しても、どうしくじっても、真千子さんがどうにかしてくれるという安心感があったので、思いっきりやれたなと思います。感謝しています。
■草彅「映像になるべき作品だと思う」
-草彅さんは長崎の撮影期間は短かったですよね?
草彅剛
2日間でした。真千子ちゃんに会えるかなと思っていたんですけど、お帰りになられた後で。真千子ちゃんとは2回夫婦役をやっているので、竹原さんには嫉妬心を抱いてました(笑)
撮影現場に入ったら、すごく良いチーム感が出来上がっていて、番家くんと原田くんは一ヶ月ほど長崎に滞在して、僕が行ったらみんな真っ黒に日焼けしていました。
昨年の9月頃でしたが、景色もとても綺麗で、とても素敵なところで撮影できて楽しかったです。
-長崎出身の金沢監督のラジオドラマがこの映画のきっかけになりました。
金沢知樹監督
そうです。草彅さんにラジオ用原稿を朗読していただいたんですが、訳あって放送は流れてしまって。
草彅剛
はい、でもこの映画の予告編で使ってもらって、報われたなと思いました。
朗読自体は4年ほど前で、ラジオ番組としては無くなってしまったんですけど、今回映画化されて、これは映像になるべきものだったんだなって強く思っています。
監督は初メガホンでしたが、僕も朗読をやってましたし、いい感じで映画化できたなと思っています。
金沢知樹監督
草彅さんに朗読してもらった時、途中感情が入って泣かれていたんですよ。その姿を見られただけでも満足でした。書いた甲斐がありました。
草彅剛
監督は天才なんですよ。今からチェックしておいた方がいいですよ。「#金沢知樹監督は天才だ」ってSNSで広めておいてください。
金沢監督はいろんな脚本を書かれていて、「半沢直樹」も書かれていますし、たくさんの経験を積み重ねてこられて、今、波が来ています。とても面白い発想力をお持ちです。金沢監督はこれからブレイクする監督!ハッシュタグ!
■「小学生の頃に戻れたら?」
-小学生が主人公の本作にちなんで「小学生の頃に戻れたら?」
尾野真千子
戻りたくないもん!
草彅剛
真千子ちゃんは真千子ちゃんのままでいいよ!
尾野真千子
(草彅の謎のエールに)(笑)
でも、戻れるならば、(もっと身長を高くなるために)もっと牛乳を飲んでおけばよかった。
草彅剛
でもそのコンパクトな感じが魅力的ですよ。背が伸びたら印象が違う。今より背が高かったら僕は真千子ちゃんとは呼べずに真千子さんとなるはず。
尾野真千子
(笑)
でももう勉強はしたくないので、戻らなくていい!
-原田さんは勉強はしていますか?
原田琥之佑
・・・
(会場笑)
原田琥之佑
でも、最近はたまにします!
夏休みが終わった1週間後が期末テストなので。
竹原ピストル
僕は小学生の頃から、人前に出しゃばって、なにか出し物をするのがすごい好きな少年だったので、小学生に戻ったとしてもどうせ歌いそうで、歌手になりたいと言い出して、今の自分にたどり着きそうな気がするから、あんまりやり直す必要なはないかなって。
-草彅さんはどうですか?
草彅剛
どっちでもいいですよ。
(会場笑)
草彅剛
今がいいって言えるのが一番幸せですよね。
でも、この映画の舞台となっている80年代という時代は良かったと思う。今に無い輝いたものがたくさんあった気がして、でもそれは心がけひとつで変わるものでもあると思うし。
ただ、80年代を舞台にした映画はなかなか無いと思うから「#金沢知樹監督は天才だ」ということで。
-今日の会場を見渡すと、80年代に小学生だったと思われる方が大勢いらっしゃいますけど。
草彅剛
そうですか?いないんじゃないですかね?
当時は皆さん、生まれてないと思いますよ。
(会場笑&拍手)
-この映画をご覧になって80年代ってこんな感じだって知っていただければいいですね。
草彅剛
そうですね。だって原田くんも80年代のことを知らずに演じているわけですから、そういう感じで観ても面白いですよね。その当時に生きていた子にしか見えない。
でも、原田くんは、キン消しとか知らないでしょ?
原田琥之佑
キン消しは、ひとつちぎれたのを持ってます!
草彅剛
カセットテープとかわかる?
原田琥之佑
カセットテープは一応わかります。
草彅剛
監督は、この子らへの80年代の演出はどのように?
金沢知樹監督
当時は、Tシャツはズボンにインだったじゃないですか。それをやってって言ったら、「ダサイからイヤだ」って言って。そこでちょっと(この子らと)闘うという(笑)
■芸能界を生きていく原田くんにアドバイスを。
-経験をたくさん積まれてきた皆さんに、これから芸能界を生きていく原田さんにアドバイスをお願いします。
尾野真千子
アドバイスいる?そのままでいい!そのまま伸び伸び成長していってください!
草彅剛
真千子ちゃんの言うとおり、原田くんしかないものを大切にそのままで!そして感謝の気持ちを忘れずに。
そのまま感謝の気持ちを持っていれば、絶対うまくいくと思うんで。
竹原ピストル
やりたいようにやったらいいと思います!
金沢知樹監督
僕はマジでイヤなことからは逃げてきました。ほんとにイヤなことからは逃げていいと思う。無理してそこに留まる必要はないので。
■最後にメッセージ
-それでは締めのご挨拶をお願いします。
草彅剛
ふざけた形で「金沢知樹監督天才!」と言ってるんですけど、僕は本当にそう思っています。
ここまで親近感のある世界観でこんなに涙が出ることはない。それは金沢監督の経験から生まれたリアリティがあるから。
お母ちゃんとお父ちゃんが子供を抱きしめることの大切さがグッとくるし、それさえあればお父さんお母さんはいいのではないか?とさえ思わされる。シンプルに大事なことが詰まっている映画です!!
■フォトギャラリー
[記事:三平准太郎]
映画『サバカンSABAKAN』
主役は「子供」。80年代の夏。「青春の、少し前の、せいしゅん。」
『ミッドナイトスワン』に続く“温かな愛”、新たな青春映画の誕生。
ストーリー
1986年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン消しが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。
海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に合うが、この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう…。
出演:番家一路 原田琥之佑 尾野真千子 竹原ピストル
村川絵梨 福地桃子 ゴリけん 八村倫太郎(WATWING) 茅島みずき 篠原篤 泉澤祐希
貫地谷しほり 草彅剛 岩松了
監督:金沢知樹
脚本:金沢知樹 萩森淳
配給:キノフィルムズ
撮影:2021年8月~9月、長崎にてメインロケを実施。
©2022「SABAKAN」Film Partners
公式サイト:https://sabakan-movie.com/
公式Twitter:https://twitter.com/SabakanMovie
予告編
ロングバージョン380(サバ)秒予告編
2022年8月19日(金)全国ロードショー
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