吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行。映画『いのちの停車場』完成披露試写会舞台挨拶【Part 3】
4月14日、東京国際フォーラムにて、映画『いのちの停車場』完成披露試写会舞台挨拶が行われた。3部構成で行われたステージのうち、本動画は、吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行、成島出監督が登壇したPart 3をレポート(動画&フォト)。
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画
■最初のあいさつ
吉永小百合(白石咲和子 役)
みんなの力で作った『いのちの停車場』。今日完成披露試写会をすることができました。本当に嬉しゅうございます。ありがとうございます。
松坂桃李(野呂聖二 役)
舞台挨拶、長く続いてますけど、トイレとか大丈夫でしょうか。これから本編が始まりますが、じっくりと見ていただきたい作品なので、僕が喋ってる時にトイレ行ってください(笑)
広瀬すず(星野麻世 役)
本当に偉大な大先輩の皆さんと、この作品にご一緒できたことが自分にとって宝物のような作品になりました。ぜひ映画楽しんでもらえたらと思います。
ぜひ私が喋ってる時もお手洗いに行ってください(笑)
西田敏行(仙川徹 役)
この作品は、真っ直ぐな気持ちでご覧いただけたらと思います。まっすぐな映画です。そしてストレートに、今抱えてるいろんな問題を投げかけてる作品でもあります。どうぞ楽しく、そしてある時はいろいろ考えを及ぼしながらご覧いただけたらと思います。
■完成披露の日を迎えて
-吉永さんに伺います。昨年9月の製作発表会見では、「クランクインしても、無事にクランクアップを迎えることができるかしら?」と不安に思ったこともあるとおっしゃっていましたが、今、こうして完成披露の日を迎えたお気持ちをお聞かせください。
吉永小百合
本当に大変な思いの中でクランクインしました。でもみんなで力を合わせて今日の日を迎えられたと思っているんです。だからもう今ほっとしてます。
-他の方はいかがでしょうか?
松坂桃李
こうして皆さまと対面して作品を届けることができるっていうのが、今の時期なかなか難しい中で、こういう機会があることに本当にすごく喜びを感じますし、だからこそ改めてこの『いのちの停車場』という作品をしっかりと届けたいなという気持ちで今はいっぱいです。
広瀬すず
完成を見た時に、とても希望のある作品だなと思いました。だからこそ、私も舞台挨拶は久しぶりなのでちょっとドキドキしておりますが、皆さんに届いたらいいなという思いでいっぱいです。
西田敏行
このコロナ禍で、本当によくぞ最後まで撮影が完成に至ったなと思っています。
そしてそれは、スタッフ、キャストの皆さんのこの作品に対する情熱、熱い思いがそのまま投影されてると思います。
この時期ですから、いろんな命に問いかける、悩んでる命、先を急ごうとする命、それから何かもうヤケなってる命。そんな命たちに優しく優しく問いかけて、もう一度自分の人生見直してみたらって問いかけてるような作品になってると思います。
■役作りについて
-今回の役柄を演じるにあたって監督とどのようなお話をされましたか?
吉永小百合
初めてのドクターの役だったので、もうわからないことばかりだったんですけれども、監督が前に『孤高のメス』という作品をやってらしたので、どういう風にすればいいかといろいろ指示してくださいましたし、映画の中でドクターとしての咲和子が大変な思いをしながらも、少しずつ成長していけばいいと言っていただきました。
成島出監督
前回、『ふしぎな岬の物語』(2014)でご一緒させてもらって、何よりびっくりしたのは、吉永小百合がですね、まだ成長しようとするというか、映画に対してものすごい努力して、もういいじゃないかとこっちが思うぐらいに。
今回の役は、この年齢に関係なく、努力して成長していく。そういう吉永さんを是非撮りたいと思っていた時に、この原作と出会えた時にこれは吉永さんにピッタリだと思いました。嬉しい出会いでした。吉永さんのために書かれたような原作です。
松坂桃李
僕とすずちゃんは監督からは「太陽のような存在でいてほしい」と言われました。「吉永さんが月なら、この作品において太陽は君たち2人だから、そのような存在でいてほしい。」と。
監督とそのようにお話をさせていただいて、そうなれるようにしっかりと努めようと思って、現場で向き合っていきました。
広瀬すず
今、松坂さんがおっしゃった太陽っていうのは、クランクイン前から言われていたことだったので、ずっと意識してました。
特に、私が演じた麻世がラーメン屋さんで過去のことを話すシーンがあるんですけど、そのシーンは特に監督からいろんなことをご指導いただきながらお芝居した思い出があります。
-監督、その辺は人生が滲み出てましたよね?
成島出監督
はい。僕はふたりとずっとお仕事したくて、今回初めてご一緒できたんですけど、やっぱり素晴らしいんです。見ていただければ分かると思いますが、 吉永さんがいらして、すずちゃんがいて、松坂くんがいて。このキャスティングができて本当に幸せでした。
-そして、まとめ役というか、大将的なお立場でしたが、西田さんはいかがでしたでしょうか?
西田敏行
私は、金沢にある“まほろば診療所”という終末医療、在宅医療の責任者の役です。
吉永さんが私の妻で、松坂くんが私の長男で、すずちゃんが私の長女で。というような気持ちを勝手に思い込んで演じさせていただきました。だから僕はお父さんですね。
-会見の時は「じいじと呼ばれたい」とおっしゃってましたけど。
西田敏行
じーじと呼ばれたい気持ちもありますけれども、まだ齢73で、もう少しお父さんと呼ばれる時間があってもいいかなと思ってます。
そしてなんといっても私の憧れの吉永小百合さんと30数年ぶりにまたご一緒させていただいたんですけど、お会いした時に30数年ぶりの感じがしなくて、まだまだ初々しい吉永さんがそこに立っておられたんで、ちょっとびっくりしました。
なんか“時”というのは、人によって公平・不公平があるんだなって事を感じるくらい(笑)
■若い2人の活躍
-吉永さん、西田さんからご覧になって、若い二人、松坂さんと広瀬さんはどのように感じられましたか?
吉永小百合
すずちゃんは、ほんとうに可愛くて涼やかで、桃李さんは素敵で麒麟のようにすくすくと成長されていて、かっこよくて。
そういう二人を毎日見ていて楽しかったです。
西田敏行
すずちゃんのおじいちゃん役はテレビドラマではやらせていただいたことがあるので、じじとお父さんと兼ねてますけど。
すずちゃんの今までの活躍ぶりを見てると、本当にのびのびと、生き生きとして、はっきりと物事を言うし、立派に仕事をこなしておられれて、見てて嬉しく思います。
また松坂桃李くんも本当に素晴らしい仕事をずっと続けておられるし、いろいろ作品がみんな話題になってる、大変な作品ばかりにお出になっていて、今の日本の映画界にもある意味で貢献してる一人だと思っています。嬉しく思っています。
■柳葉敏郎出演シーンについて
-本作は、7組の家族が描かれています。それぞれに大変ドラマチックな人生が描かれておりますけども、今日は残念ながらお越しいただきませんでした柳葉敏郎さんの演じる役柄のシーンも印象に残ります。これについては吉永さん、いかがでしたでしょうか?
吉永小百合
柳葉さんとは、山形と郡山に、映画のキャンペーンで行ってまいりましたけれども、とってもいい方で、彼とのシーンは忘れられない良いシーンになっていると思います。ほんとうに素敵でした。
-そして松坂さん演じる野呂青年の生き方を変えるシーンでした。
松坂桃李
僕と柳葉さんのシーンで、僕が勝手に思ったことなんですが、吉永さんがすごくパワーを送ってくれることをしてくださったんです。そこは是非見ていただきたいなと思います。
■最後にメッセージ
吉永小百合
今、皆さんはお感じになっていらっしゃると思いますけれども、この素晴らしい俳優さん達とセッションのような現場で撮影をすることができました。そして、今日の日を迎えられたこと、とても感謝しています。
ただ、撮影が終わった後で私たちにとって大変大きな悲しい出来事がございました。(本作総指揮で東映グループ会長でもある)岡田裕介会長が亡くなられたことです(※2020年11月18日、本作打ち合わせ中に倒れ、帰らぬ人となった)。
でも、今日お見えになってらっしゃる方もいらっしゃると思うんですけれども、とっても温かい励ましとご援助をいただきました。心から感謝しております。
そして、私たちはこれから5月21日の公開まで、この映画をたくさんの方に見ていただけるようにアピールして参りたいと思います。
どうぞ皆様もご覧になって、お友達やご家族にお話しいただけましたら嬉しゅうございます。
『いのちの停車場』、どうぞごゆっくりお楽しみください。ありがとうございました。
■フォトギャラリー
[写真:金田一元/動画・記事:桜小路順]
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映画『いのちの停車場』
「そこは、自分らしく輝ける場所。」
誰もが予想だにしなかった未知のウイルスに、世界が翻弄されている昨今。「生と死」について考える機会が増えたそんな今だからこそ立ち返るべき、 “いのちを生きる”ことの喜びを、映画『いのちの停車場』が、全世界に問いかける。
INTRODUCTION
都内の高齢者医療専門病院に勤務し、命の終わりを真摯に見つめる現役医師でありながら、作家として「サイレント・ブレス」(2016年刊行)や、NHKにてテレビドラマ化され話題を呼んだ「ディア・ペイシェント」(2018年刊行)を世に送り出した南杏子による「いのちの停車場」(幻冬舎)。今の日本の長寿社会における現代医療制度の問題点やタブーに正面から向き合い、それらに携わる医師、患者、その家族が描かれたその感涙の物語を、『八日目の蟬』(2012)や『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』(2015)など多数の名作を生みだした映画界を代表する監督のひとり成島出がメガホンを取り、映画化。
在宅医療を行う主人公の医師を演じるのは、日本を代表する女優である吉永小百合。吉永を支える共演陣として、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行をはじめ石田ゆり子、南野陽子、柳葉敏郎、小池栄子、泉谷しげるら豪華キャストが集結!この春、世代を超えたオールスターキャスト&スタッフが紡ぐ感動のヒューマン医療大作が誕生する。
STORY
東京の救命救急センターで働いていた咲和子(吉永小百合)は、ある事件をきっかけに、故郷の金沢で「まほろば診療所」の在宅医師として再出発をする。様々な事情から在宅医療を選んだ患者と出会い、戸惑いながらも、まほろばのメンバーと共にいのちの一瞬の輝きに寄り添っていく。その時、最愛の父が倒れてしまい…。
出演:吉永小百合
松坂桃李 広瀬すず
南野陽子 柳葉敏郎 小池栄子 みなみらんぼう 泉谷しげる
石田ゆり子 田中泯 西田敏行
監督:成島出 脚本:平松恵美子 原作:南杏子「いのちの停車場」(幻冬舎)
推薦:日本在宅医療連合学会 全国在宅支援医協会 後援:日本在宅ケアアライアンス
(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
公式サイト:teisya-ba.jp
公式Twitter:@Teishaba_movie
公式インスタグラム:@Teishaba_movie
#いのちの停車場
映画『いのちの停車場』予告映像
映画『いのちの停車場』特別バージョン予告
2021年5月21日全国ロードショー
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