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Pure Japanese

ディーン・フジオカ「100万円を100人に配るなら、それを宇宙で撮る次回作に投資してみませんか?」映画『Pure Japanese』公開御礼舞台挨拶

2022年2月6日、新宿バルト9にて、映画『Pure Japanese』公開御礼舞台挨拶が行われ、主演・企画・プロデュースのディーン・フジオカ、蒔田彩珠、松永大司監督が登壇。(動画&フォト)
初日舞台挨拶が行われるはずだった1月28日は、ディーンがコロナ感染し中止に。今回改めて舞台挨拶を開催できたことの喜びや、今後の企画などへの想いを語った。

舞台挨拶レポート

■トークノーカット動画

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■フォトレポート

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松永大司監督/ディーン・フジオカ/蒔田彩珠

▼リベンジ舞台挨拶

ディーン・フジオカ(企画・プロデュース/立石 役)
コロナに感染して寝込んでおりました。今日やっとこういう形でリベンジ舞台挨拶です。
3年半くらいかけて企画から公開まで辿り着いた初日になんとコロナで初日舞台挨拶をキャンセルしてしまいました。本当にご迷惑をおかけしました。

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ディーン・フジオカ

蒔田彩珠(アユミ 役)
一昨年に撮影して、今年無事に公開を迎えることができて本当に嬉しいです。

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蒔田彩珠

松永大司監督
初日、ディーンさんがコロナに感染して舞台挨拶できずでどうなるかなと思ったんですけど、今日こうしてリベンジ舞台挨拶ができたことを嬉しく思います。そして実は僕もティーンさんと同じタイミングでコロナ感染してまして、ずっと療養してました。
その間、ずっとSNSでこの映画の反応を見てましたが、賛否ありますが、ほんとうにこの映画を作って良かったなと思います。

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松永大司監督

▼ダイナミックに賛否両論が分かれる作品

-ディーンさんの元に映画の感想は届いてますか?

ディーン・フジオカ
いろんな感想がありまして、大変興味深く拝見しています。
賛否両論とよく言いますけど、こんなにダイナミックに意見が分かれる映画にあまり出会ったことがありません。多種多様なご意見、ご感想をいただく中でひとつ自分の中ではっきりしたことがあります。
通常、映画を観た方のことをviewer(ビューアー)、ライブであればオーディエンスという呼び方をします。でも、この映画に関しては、劇中に出てくるPJキットのユーザーのように、観客を“ユーザー”という言葉で表現することがぴったりだと思いながら、ひとつひとつのコメントを読んでいました。

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▼負担が大きくて大変だった

-本作制作の思い出は?

ディーン・フジオカ
負担が大きくて大変だったという思い出が強いです。アクションのフッテージを撮るということは時間がとてもかかることで、危険も伴います。
夜のアクションシーン撮影は、日が暮れてから日が昇るまで、血まみれ、泥まみれで、汗まみれ、時には怪我もしながらという苦労がありました。
もちろん、撮影が終わったときはすごい達成感がありましたが、ひとことでまとめると映画の撮影はめちゃめちゃ大変でした。

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-そんなディーンさんを近くで見ていた蒔田さんは、撮影に関わっていかがでしたか?

蒔田彩珠
(アクションシーンの)撮影を近くで見るのは初めてでした。みんな全力でカッコイイ!と思いながら見ていました。

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▼ディーンさんのお姫様抱っこゲット~!

-演じれた役どころについては?

蒔田彩珠
女子高生のアユミだったり、夜の仕事をしているアユミだったり、立石とちょっとはしゃいでいるアユミだったり、いろんな人間性が見れる役だったので、演じていて楽しかったです。

-ディーンさんは蒔田さんとの共演はいかがでしたか?

ディーン・フジオカ
彩珠は女優としてプロでした。この1年半くらいの彩珠の変化を見るのが楽しみになっています。アユミというキャラクターは芝居ができないと絶対演じきれないキャラクターでした。当時、芝居以外で見せていた彩珠の無垢なところ、あどけなさが、今後どう変化していくのか、どんな大人になっていくのか、親戚のお兄さんのような気持ちで楽しみにしています。

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松永大司監督
この二人はタイプの違う天才です。
彩珠は、素晴らしい女優さんでありながら、普通の女の子の一面もあってすごく魅力的です。ディーンさんに抱きかかえられるシーンの撮影で「やったー!ディーンさんにお姫様抱っこされたー!」と無邪気にはしゃいでいて。かなりシリアスなシーンだったのに何がお姫様抱っこだよと思ったのは覚えています(笑)そのぐらいの器用さがある女優さんだと思いました。
シリアスなシーンだけど「やったー!」って喜んでたよね?

蒔田彩珠
お姫様抱っこは女の子の憧れなので嬉しかったです!

ディーン・フジオカ
「ディーンさんのお姫様抱っこゲット~!」みたいな感じだったよね(笑)

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▼みんながディーン・フジオカの雄叫び待ち

-監督、ディーンさんのこんな姿を垣間見たというのはありますか?

松永大司監督
肉体を追い込んでからアクションシーンの撮影をするのですが、僕、そしてスタッフみんなが、ディーンさんの作り込みのタイミングが分かるようになって。顔が鬼に変わる瞬間があるんです。昼夜関係なく、どのアクションシーンでも時間をかけて体を作る。なかなかできることではないので、ただただすごいと感心していました。

ディーン・フジオカ
今思うと、狂気だったよね(笑)

松永大司監督
スタッフみんながディーンさんの作り込みを待つ。シーンとした現場にディーンさんの“うわっ”とか“うっ”という唸り声が響き渡るんですよね。みんなが雄叫び待ちみたいな感じでしたね。

ディーン・フジオカ
エヴァ初号機に乗る前みたいなイメージかな(笑)

松永大司監督
今だから、こんな風にちょっとふざけて話せるけれど、当時はみんな真剣で、誰一人笑ってなかった。そこまでのものを捧げようとするディーンさんの思いが伝わってくる現場でした。

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▼100万円を100人に配るなら、それを次回作に投資してみませんか?

-日光江戸村での撮影はいかがでしたか?

ディーン・フジオカ
日光江戸村で時代劇ではなく現代アクション劇を撮影するのは、未知数。あのロケーションの魅力を生かすも殺すも我々次第。どの建物をどう使うか、プランを何度も練り直して、撮影ギリギリまで話し合いました。
劇中に登場するP(ure)J(apanese)キットは、DNAヘルスチェックキットから着想を得たもので、パッケージのフォントから、価格設定、商品名の表記をひらがなにするのか、カタカナにするのかなど、細かく監督と話し合いました。

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松永大司監督
たくさん長電話をしました。ディーンさんとあれやこれやと話したことが形になるのはとても素敵なことだし、こんな幸せなことはありません。

ディーン・フジオカ
恋愛ドラマみたいな話になってない?長電話で幸せな日々だったって(笑)

-観客の皆さんもまたこうやって映画を作ってほしいですよね?

(会場大拍手)

-あるインタビュー記事で、ディーンさんは「いつか宇宙で映画を撮りたい」とおっしゃってましたが何か次回作の構想などは?

ディーン・フジオカ
まずは宇宙に行った人にインタビューするところから始めようかな。そのまま資金を出してもらって(笑)
100万円を100人に配るなら、それを投資してみませんかと提案したいです。

(会場大拍手)

ディーン・フジオカ
真面目な話、どうやったら映画製作の資本がつくのかなということなんです。映画産業のキャッシュポイントの少なさをどうやって克服するかが、作品作りの上で大きな課題。
それを乗り越えるために、どんなテーマをどんな手段で具現化していくのかだと思っています。

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-蒔田さんは、ディーンさんの次回作にまた参加したいですよね?どんな作品がいいですか?

蒔田彩珠
もちろん参加したいです。立石とアユミみたいな二人による逃避行を描いたロードムービー。逃亡先には美味しい食事とキレイな宿があって。

松永大司監督
すごい地味な映画だよね、それってそれはロードムービーなの?(笑)

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▼ディーンさんが上半身裸で野生児のように馬に乗っている絵を撮りたい

-松永監督はディーンさんとの次回作についてはいかがですか?

松永大司監督
ディーンさんに馬に乗ってもらいたいです。

(会場大拍手)

松永大司監督
人里離れた島で、都会からやって来たディーンさんが上半身裸で野生児のように馬に乗っている絵を撮りたい!

ディーン・フジオカ
下は履いていていいのね?よかった、全裸じゃなかった(笑)

松永大司監督
人間味剥き出しのディーンさんを撮りたいです。

ディーン・フジオカ
(体から)湯気が出ているような感じかな?馬は大好きなのでいつでもやります!

松永大司監督
彩珠、ディーンさんの後ろに乗っていいよ。馬に乗って美味しいゴハンとキレイな宿探しのロードムービーもいいじゃない。だいぶおかしい映画になりそうけど(笑)

ディーン・フジオカ
でもさ、泊まるホテルに毎回馬をパーキングするわけでしょ?

松永大司監督
だから、ゾンビみたいな世界になっちゃってて、車は走っていない設定にすれば?だいぶ僕がイメージしているものと違ってきてますけど(笑)
でも、真面目な話、この『Pure Japanese』は映画としてひとつの点なのかもしれないですけど、ディーンさんが発信したものが、素晴らしいスタッフと俳優さんで出来上がって、お客さんに届いて、お客さんが楽しんで、お客さん(ユーザー)と共に成長していくことが、何年後になるかはわからないけど、ずっと続いてく企画ではあるなととても思います。この作品がその始まりになるといいですよね。

ディーン・フジオカ
ゼロからイチを創ることの醍醐味、面白さ。もちろん大変なこともあるし、リスクの方が大きいわけですけど、映画をという、物語と光と音の芸術を楽しむ文化をが長く残っていけばいいなと思います。
映画館で観る映画がいいと思ってもらえるような作品を作り続けるには、原作があってそれを映画化するだけじゃ到達できない領域というものがあるなと僕は常日頃から感じています。映画が好きなので、映画を作り続けられたらいいなと思っています。

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▼最後にメッセージ

ディーン・フジオカ
この映画に関してはネタバレは全く問題ありません。むしろ、ネタバレしてこそより深く楽しめる作品になっています。まだ観ていない人は“何を言ってるんだ”と思うかもしれませんが、観賞後には、思ったこと感じたことをネット上でも、クチコミでも伝えてください。
具体的に言いふらして“ユーザー”のみなさんに楽しんでいただきたいです。いわば実験装置のような映画です。
同じ空間、同じ時間を分かち合うのも何かの縁。ぜひ、共犯者になっていただき、ユーザーのみなさんひとりひとりのお力で、何かひとつの大きなムーブメントになっていけばいいなと思っています。
『Pure Japanese』から何かが始まった、そんなものを作り上げることができたら幸せです。
まだまだ、コロナが蔓延しています。お体に気をつけて過ごしてください!

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■フォトギャラリー

[写真:金田一元/動画・記事:桜小路順]

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映画『Pure Japanese』(ピュアジャパニーズ)

INTRODUCTION
映像・音楽・ファッションなど様々なカルチャーシーンで活躍するディーン・フジオカ(『空飛ぶタイヤ』『海を駆ける』)が企画・プロデュースを手掛け、さらに主演も担う『Pure Japanese』(読み:ピュアジャパニーズ)が2022年1月28日(金)に全国公開となる。
本作は、『朝が来る』で渾身の演技を披露し、映画界が注目する若手女優・蒔田彩珠(まきたあじゅ)をヒロインに、国内外で数々の映画賞を受賞した『トイレのピエタ』、『ハナレイ・ベイ』の松永大司(まつながだいし)監督によるタッグが実現した。
松永監督といえば、『ピュ~ぴる』が海外映画祭で大反響を呼び、続く『トイレのピエタ』(2015)で各国の国際映画祭で高い評価を受けてきた。そんな松永大司が監督、脚本は『合葬』の小林達夫による完全オリジナル作品となる。
共演者として、別所哲也、渡辺哲、金子大地、村上淳、嶋田久作といったヴァラエティに富んだ個性派俳優たち、さらにDDTプロレスリングプロレスラー・元総合格闘家として活躍する坂口征夫が参加する。

STORY
日光大江戸村で働く立石大輔(ディーン・フジオカ)は抜群の身体能力の持ち主だが、社交性がなく、一方日本の文化に傾倒している変わった男で、周囲からは距離をおかれていた。
忍者ショーでも任されているのは、立ち回りではなく効果音担当。神社で人知れず、非科学的なトレーニングに勤しむのが日課だった。
同僚の送別会が行われたパブには高校生でありながら、年齢をごまかして働くアユミ(蒔田彩珠)、アユミが祖父・隆三(渡辺哲)と暮らしている土地一帯を県議・黒崎(別所哲也)と結託し、中国人ブローカーに売り払ってしまおうと画策している地元のヤクザ長山組・陣内(坂口征夫)、佐伯(二ノ宮隆太郎)らの姿も。
P(ure)J(apanese)キットという、日本人の純度を図る試薬が出回っていた。結果が50%と中途半端な数字だった佐伯は腹を立て、江戸村の忍者たちにも検査を強いる。
その場での検査を拒否した立石だったが、自宅でPJキットを使用してみると、数値は100%。何故か湧き上がる高揚感。立石はショーである役に参加することになるが、アユミたちが見に来ているとき、派手に失敗してしまう。
立石が立ち回りをできないのは過去に参加していた撮影現場でおこった事故によるトラウマで暴力に対するリミットをかけているのであった。
アユミの家には相変わらず嫌がらせが続いていた。ある日、隆三が怪我をし、入院する。
アユミと立石は黒崎の仕業だと思い込み、黒崎の事務所に乗り込むが、しらをきられ怒りを爆発させた立石は黒崎事務所を破壊する。
立石は初めてアユミに己の暴力を肯定される。アユミの家の敷地は重機が搬入され、強引に掘削が着手される。アユミは立石に助けをもとめ、立石は今まで封印してきた暴力衝動を爆発させるのだった。

出演:
ディーン・フジオカ
蒔田彩珠 渡辺哲 金子大地 坂口征夫(DDTプロレスリングプロレスラー・元総合格闘家)
村上淳 嶋田久作 別所哲也

監督:松永大司(『ハナレイ・ベイ』『トイレのピエタ』『ピュ~ぴる』)
脚本:小林達夫(『合葬』)
企画・プロデュース:ディーン・フジオカ
製作:アミューズ
企画・制作協力:ブリッジヘッド
制作プロダクション:ザフール
配給:アミューズ 配給協力:クロックワークス
撮影:2020年9月
©2021「Pure Japanese」製作委員会

予告編

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