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朝が来る

“役を積む”河瀨組ならではの仰天エピソード満載のメイキング写真&撮影秘話公開。『朝が来る』

河瀨直美監督最新作『朝が来る』(10/23全国公開)より、シーンメイキングというよりも“役を積む”瞬間を切り取ったメイキング写真と、【役を演じる者】から【役を生きる】になる、他にはない河瀨組ならではの撮影秘話が解禁となった。

解禁となったメイキング写真には、特別養子縁組あっせん団体『ベビーバトン』の説明会のシーンで赤子をあやす永作博美と井浦新の姿や、河瀨監督自らがカメラを持って撮影する姿。さらに、永作と朝斗役を演じた佐藤令旺、蒔田と浅田が、それぞれ本当の親子のように寄り添う、楽しげなメイキングカットも切り取られている。

ベビーバトンの説明会シーンは、NPO法人『ベビーバトン』の代表・浅見静恵を演じた浅田美代子が、実際に役者ではない素人の方々からの、台本にない質問に1時間ほど答え続けた。「河瀨監督には嘘(お芝居)は通用しないから」と語る浅田は、特別養子縁組のすべてを頭にたたきこみ、撮影に挑んだ。
さらに、このシーンでは、実際に特別養子縁組によって子供を迎えた養親さんが登場する。役者が演じても叶わない、本物の言葉、本物の強さがある注目のシーンだ。河瀨映画の醍醐味の1つといえる、ドキュメンタリーパートに期待が膨らむ写真となっている。

望まぬ妊娠をしてしまった14歳の少女・片倉ひかり(蒔田彩珠)の奈良での生活を切り取ったメイキング写真には、地元の中学に通う制服姿の蒔田彩珠や、ひかりの家族を演じた中島ひろ子、平原テツ、駒井蓮の姿も。
河瀨組では、登場人物が経験してきたこと、これから経験するであろうことを役者たちがリアルに体験する時間が設けられ、それを河瀨監督は“役を積む”という。
蒔田は、実際に奈良の中学校に一定期間通い、卓球部にも所属していた。その中学校には、後に彼氏となる麻生巧(田中偉登)も通っていて、実際に付き合うシーンを撮影するまでは、互いに話すことは禁止されていたという徹底ぶり。
この経験を経た蒔田は、「話すことはなかったけど、そこに(田中が)居ることは意識していた」と語る。まさに付き合う前の男女の距離感までを生み出し、それが活きていることが容易に想像できる。

さらに、劇中で二人が付き合ってひかりに妊娠が発覚したシーンの撮影後、片倉家の両親(中島ひろ子、平原テツ)は妊娠をさせた巧の家に行き、ひかりと別れてほしいと頭を下げるという、本物の家族なら経験するであろう場面もカメラを回さずに経験している。

他にも、カメラが回っていない(撮影をしていない)時でも劇中の家族で一緒に生活していたことから、いざ撮影が始まるという時に、片倉家の母・貴子を演じた中島が、蒔田の劇中衣装を誤って洗濯してしまっていたというトラブルもあった。そんなトラブルも、本物の家族のように過ごす時間があった河瀨組ならではのエピソードだろう。

さらに、撮影場所も東京、栃木、奈良、広島、横浜など、河瀨映画史上最多のロケーションとなった。
ひかりが出産するまでを安全に過ごすために、ベビーバトンの施設に入って生活するシーンがある。そのシーンは、広島で撮影された。ひかりがわが子を養子として栗原家(永作博美、井浦新)に授けるシーンを撮影する前、浅田はたまたま広島に来ていた修学旅行中の中学生を見て、“ひかりもこの中にいるはずだったのに、あの子は今から生んだ子を手放さないといけない”とリアルに考え、カメラが回っていないのに涙が流れてきたという。

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映画『朝が来る』

STORY
一度は子供を持つことを諦めた栗原夫婦は、特別養子縁組という制度を知り、男の子を迎えいれる。
それから6年、息子の成長を見守る幸せな日々を送っていた。
ところが突然、産みの母親“片倉ひかり”を名乗る女性から、「子供を返してほしいんです。それがダメならお金をください」という電話がかかってくる。
当時14歳だったひかりとは一度だけ会ったが、生まれた子供への手紙を託す、心優しい少女だった。
渦巻く疑問の中、訪ねて来た若い女には、あの日のひかりの面影は微塵もなかった。いったい彼女は何者なのか、何が目的なのか。

監督・脚本・撮影:河瀨直美
原作:辻村深月 『朝が来る』(文春文庫)
共同脚本:髙橋泉
出演:永作博美  井浦新  蒔田彩珠  浅田美代子
  佐藤令旺 田中偉登/中島ひろ子 平原テツ 駒井蓮
  山下リオ 森田想/堀内正美 山本浩司 三浦誠己 池津祥子 若葉竜也 青木崇高/利重剛
製作:キノフィルムズ・組画
配給:キノフィルムズ/木下グループ
(C)2020『朝が来る』Film Partners
公式サイト:asagakuru-movie.jp

予告篇

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10月23日(金)全国公開

朝が来る

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