東京～出雲をつないだ同時舞台挨拶に蒔田彩珠、柴咲コウ、井浦新、新津ちせ、神谷明、miwaが登場。映画『神在月のこども』

2021年10月2日、都内にて、劇場オリジナルアニメ映画『神在月のこども』完成披露試写会が行われ、柴咲コウ、井浦新、新津ちせ、神谷明、白井孝奈監督が登壇。また、本作の舞台となる、島根県出雲市でのイベントに登壇している蒔田彩珠、miwaらとの中継も行われた。（動画＆フォトギャラリー）

舞台挨拶レポート

■トークノーカット動画

■作品＆キャラクターについて

柴咲コウ（葉山弥生 役）
私はこの企画、そして脚本と出会った時に涙が出ました。
自分を信じて生きる、自分の好きなことを信じて生きるっていうのは、大人でも大変なことだし、それを貫いて生きるのって大変なことだと思うんですけど、あの小さなカンナの心には、悲しみ、諦め、失望、色々な心の迷いを抱えて生きていて、まずその時点ですごく応援したくなるなっていう思いもありました。
他人は、諦めずに頑張んなよって簡単に言えるかもしれないけど、なかなか諦めずに頑張り続けるのって大変だなって思うんです。そういう風に背中を押してあげたくなるようなカンナちゃんでした。
また、本作は、本当に見ていただけると分かるんですけど、素晴らしいロケーションがたくさん写っています。
日本の素晴らしい景色や場所がたくさん映し出されていますので、あぁ、ここに行ってみたいなとか、ここ行ったことあるなとか、そういう風に思いを馳せて観ていただけたらより楽しめるんじゃないかと思います。

－演じられたキャラクターについて教えてください。

柴咲コウ
カンナの母親っていう役で、私自身は母親になった経験はないんですけども、やっぱりそのカンナを一番応援している存在であると思いながら、声にその思いを吹き込みました。
天真爛漫ですごく明るい母親だなという印象があります。そういう明るさって人に勇気を与えるし、自分もついつい口篭りがちなんですけど、きちんと積極的に話をしようとか、人と触れ合おうとかなんかそういうふうに思わせられるような人物でした。

井浦新（葉山典正 役）
カンナの父、典正は、不器用なお父さんだと思います。カンナとの二人での生活の中で、日々成長していく思春期の娘に、いつも温かく見つめてはいるんですけども、どう接していいのか、どういう言葉をかけていいのかってきっと日々悩みながら、考えながら過ごしている。
きっと、娘を持つ世のお父さんを代表するような、そんな父親像なのではないのかなと思います。

新津ちせ（葉山カンナ（幼少期） 役）
幼少期のカンナちゃんは、走るシーンが多くて、走るのが大好きな女の子です。
性格も負けず嫌いなところがあって、コケてもコケても大丈夫って、力強く言うところは、私も負けず嫌いなところがあるので、似ているところがあるなって思います。

－今回の物語は、人間のキャラクターは役者さん、神々を声優さんが演じられています。

神谷明（大国主 役）
本来あまり変わりはないんですが、その辺りできっちりと区切りをつけてくれたことで、我々はその生身の人間ではなく、神様としての存在を皆さんにわかってもらおうと思って、その一線を画して演じました。

■出雲～東京

作品の舞台となった出雲（島根県）でのプレミアイベントとオンライン接続。実は、この日が、蒔田彩珠と柴咲コウとの初会話となった。コロナ禍のため、声のレコーディングもひとりひとり個別となったためである。

－蒔田さん、そちらの空気感はいかがですか？

蒔田彩珠（葉山カンナ 役）
まだのんびりはできていないんですけど、人が温かくて堪能しています。

－今回、嬉しいニュースがあります。モントリオール国際リース賞映画祭2021で、映画祭主演女優賞（蒔田彩珠）、最優秀音楽賞、最優秀編集、最優秀脚本賞にノミネートされています。

蒔田彩珠
声のお仕事で賞をいただくのは初めてなので、全然実感がありません。でも公開前から既に評価をいただけているんだなと実感して本当に嬉しいです。ありがとうございます。

miwa（主題歌）
私は、四戸俊成（原作・コミュニケーション監督）さんと（２年前に）パリでお会いしたのがきっかけでこの作品に参加させていただくことになったんですけど、これほど長い期間をかけて携わった作品というのは今までにないので、思い入れのある作品になったと共に、こうして音楽賞にノミネートされてすごく嬉しいなと思っています。

■『神在月のこども』の注目ポイントは？

柴咲コウ
個人的なことで大変申し訳ないんですけれども、私は神谷明さんの声で育ったと言っても過言ではございませんので、今日一緒にこういう場所に立てるって事も光栄ですし、神谷さんの声は神がかってるなと思います。是非皆さん堪能してください。

井浦新
僕も神谷さんの声で育った一人として、神谷さんの登場するシーンは。皆さんも震えてください。楽しんでください。
あとは、全編に通してなんですけども、自然の描写や、風景の描写、そして神話から今につながる日本の原風景をこの作品ではしっかり描いています。
登場人物が躍動する物語ではあるんですけども、その背景として描いている風景というものも是非注目して観ていただけると、よりこの作品を楽しめるのかなとも思います。

新津ちせ
幼少期のカンナは、走るシーンがすごく多いので、カンナの息使いとかでカンナが何を思っているかとかを表現できるように頑張って、カンナがこけたり擦りむいたりしても、もう1回走り出す力強さとか、躍動感とかが伝わってくれたら嬉しいです。

神谷明
作品の前半では、やはりカンナファミリーの皆さんのつながり。お父さん、お母さん、そして幼いカンナとの会話を楽しんでいただければと思います。
それから中後半にわたっては、カンナとそれを取り巻く登場キャラクターとの織り成すドラマ、それを堪能していただければと思います。
声優の皆さんは、神様の声を担当しております。それも頑張っておりますんで、それぞれにお楽しみいただければと思います。
そして最後にmiwaさんの歌。素晴らしいんです。単独で最初に聴いたんですが、作品と共に聴くと、さらに感動が増すと思います。
是非、この『神在月のこども』の世界に十分に浸って楽しんでいただければと思います。

■最後にメッセージ

柴咲コウ
いろんな生きづらさもあるこの世の中で、本当にリフレッシュしてもらえればいいなって思います。
その中でこの小さなカンナちゃんが頑張ってる姿を見て、みなさんが何を思おうかってのは自由に色々感じて頂きたいなとは思うんですけども、きっとすごく良い気分になって劇場を後にできるんじゃないかと思います。
とても本当に素敵な映画に携われて私自身も幸せですし、こういう時代だからこそより多くの方に観てもらえると幸せです。

■フォトギャラリー

[写真：金田一元／動画・記事：桜小路順]

劇場オリジナルアニメ『神在月かみありづきのこども』

ストーリー
母を亡くし、大好きだった“走ること”と向き合えなくなった少女カンナ。そんな彼女のもとに一羽の兎（シロ）と一人の少年（夜叉）が現れ、出雲への旅にいざなう。廻りはじめる歯車。人々と神々の境界をまたぎ、駆ける少女の旅がはじまる。

出演：蒔田彩珠　坂本真綾　入野自由
柴咲コウ　井浦新
新津ちせ　永瀬莉子　高木渉　茶風林　神谷明
原作・コミュニケーション監督：四戸俊成
アニメーション監督：白井孝奈
脚本：三宅隆太、瀧田哲郎、四戸俊成
キャラクターデザイン・総作画監督：佐川遥／神様デザイン：小田裕康
色彩設計：垣田由紀子／美術監督：佐藤豪志／撮影監督：髙津純平／音響監督：岩浪美和
クリエーション監督：坂本一也／絵コンテ：白井孝奈、坂本一也、望月智充
統括プロデューサー：オシア ウコ／プロデューサー・ロケーション監督：三島鉄兵／プロデューサー吉田佳弘
プロダクションマネージャー：里見哲郎／スーパーバイザー：諏訪道彦
主題歌：『神無-KANNA-』miwa
企画：クリティカ・ユニバーサル／制作：ライデンフィルム／音楽：ソニー・ミュージックレーベルズ
統括：ＧＵＭ／宣伝：パジー・エンタテインメント／配給：イオンエンターテイメント
©2021 映画「神在月のこども」製作御縁会
『神在月のこども』公式サイト：http://kamiari-kodomo.jp/

予告編（60秒）

10/8(金)より全国ロードショー