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喜劇 愛妻物語

「君のお父さん(新海誠監督)くらい、大ヒット作を連発していたら」映画『喜劇 愛妻物語』公開記念舞台挨拶

9月12日、新宿ピカデリーにて、映画『喜劇 愛妻物語』の公開記念舞台挨拶が行われ、家族役を演じた濱田岳、水川あさみ、新津ちせ、そしてこの家族のモデルでもあり、メガホンを取った足立紳監督が登壇しました。

また、舞台挨拶レポートの最後に、【超ダメ夫】豪太(濱田岳)×【超恐妻】チカ(水川あさみ)のモデルとなった、足立監督×晃子夫妻の赤裸々なトークイベントを動画で紹介します。

本作は、『百円の恋』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた足立紳監督自身が、自身の夫婦生活を赤裸々に綴った自伝的小説を自ら監督・脚本を務めて映画化したもの。いつまで経っても売れる見込みがない年収50万円の脚本家の【ダメ夫】豪太と、そんな情けない夫に罵詈雑言を浴びせまくる毒舌の【鬼嫁】チカ。結婚10年目にして倦怠期の真っ只中にいるセックスレス夫婦の痛快な愛憎劇となっている。

舞台挨拶レポート

喜劇 愛妻物語

■公開初日をむかえて

-昨年、東京国際映画祭での最優秀脚本賞があって、1年たっての映画公開、今のお気持ちはいかがでしょうか?

足立紳(原作・脚本・監督)
今日を迎えられたことは嬉しいですけど、スクリーンで見てもらって面白いと思ってもらえるように、制作側は作っているので早く大勢で観られるようになるといいなと思っています。
オンラインでパソコン上で独りで映画を観るといった形が多くなってきているのですが、僕自身、映画は一人で観るよりも、家族とか友達とか、仲間と一緒に楽しむタイプなので。

足立紳

足立紳監督

-宣伝活動を続けてきて、初日を迎えられていかがですか?

濱田 岳(【夫】豪太 役)
やはり、お客様を前にご挨拶ができるっていうのは、本当に幸せなことだとあらためて思いました。

濱田岳

濱田 岳

水川あさみ(【妻】チカ 役)
本当にその通りですね。さっきも裏でみんなで撮影時の事を振り返ってたんですけど、撮影から完成して、映画祭に招待していただいたり、海外もそうですし、そこから宣伝活動もたくさんさせていただきました。
そうして振り返ってみても、今日、舞台挨拶に立てるってまでのことが、本当にすごく待ち遠しくて愛おしい時間だったなーって思います。
そして、この間知ったんですけど、TV CMを打っていることを知って。貧乏映画なのに(笑)

水川あさみ

水川あさみ

新津ちせ(【娘】アキ 役)
ずっと緊張していて、とても手が震えていたんですけど、たくさんの方にこの映画を観ていただけることが嬉しいのでワクワクしています。

新津ちせ

新津ちせ

■お気に入りの罵詈雑言!?

-豪太はダメ男です。濱田さんが思う、豪太の一番ダメなシーンはどこですか?

濱田 岳
台本を読んで撮影に臨んでいるので、大体自分がやることは想像がつくんですけど、改めて愚かだなと思うのは、痴漢ですかね。
あれは何度見ても愚かですよね。
黒田さんがやったお巡りさんがバカで、どれだけ助かったかっていう。

濱田岳

-一番強烈な台詞だったっていうのは何ですか?

水川あさみ
あれだけ罵声を浴びせていると、ちょっと待ってと思うところがあるんですけど、でも今まで生きてきた中で初めて口にしたのはタンツボ。タンツボなんて、人には言わないので印象的だし、どういう気持ちを乗せているんだろうっていう感じはありました。

水川あさみ

濱田 岳
でも、かなりいいタンツボだったと思います(笑)

-濱田さんはお気に入りの罵詈雑言はあるんですか?

濱田 岳
タンツボは世代的にピンと来ないので、ただものすごく怒ってなじっているのはわかるんですけど、どういうリアクションしていいか、よくわからないです(笑)
そこで昨日、ラジオで高田文夫先生に、タンツボについて聞いたんですよ。そうしたら、ごみ箱以下の扱いなんですね。相当ひどいことを言われていたんだなって、そこが印象に残っていますね。
あと、日々、チカちゃんに「死ね死ね!」言われてるので、その“死ね!”の微妙な塩梅というのが段々とわかってきましたね。
「あぁ、今日はそっちの“死ね”なのね」って。「あぁ、キレが増してきたね、“死ね”の!」なんて、豪太のようにちょっと上から目線で見ているのがありましたね。気づいたら。

■キミのお父さん(新海誠監督)くらい、大ヒット作を連発していたら

-ちせちゃんにとっては、豪太とチカの罵り合いはちょっと怖い体験だったのではないですか?

新津ちせ
私のお父さんとお母さんとは全然違いますし、本当に台本だっていうことはわかっているんですけどやめてくれないかなとずっと思っていました。

-つらい日々でしたか?

新津ちせ
つらかったです。ぶっちゃけ。

新津ちせ

-つらい日々とちせさんが言ってますが、皆さん?

水川あさみ
ごめんなさい(笑)では、代表して監督。

足立紳監督
キミのお父さん(新海誠監督)くらい、大ヒット作を連発していたら、ケンカにはならない。
<登壇者、爆笑>

喜劇 愛妻物語

-濱田さんはちせちゃんとの撮影現場を振り返ってみて、エピソードなどいかがですか?★

濱田 岳
彼女がずっと僕らのことを、ママ、パパと呼んでくれていて、それのおかげでやっぱり家族間っていうのをすり込んでくれて。それは本当に彼女のおかげだと思います。
これだけ大人な話ですけどすごく理解してくれているので、娘・アキが気丈にまっすぐ育ってくれている少女やってくれたからこそ、安心して笑ってもらえる喜劇になったんじゃないかなと思います。
だから、ちせちゃんには本当に感謝しています。

喜劇 愛妻物語

■香川のうどんが美味しくて美味しくて

-香川県ロケの思い出は?

新津ちせ
全部思い出に残ってます。うどんも美味しかったし、香川に行くことが初めてだったので、楽しいことがいっぱいでした。
小豆島にも行って、海がとてもきれいでしたし、ふつうの旅行気分で楽しみました。

新津ちせ

足立紳監督
ちゃんと勉強道具も持ってきてましたよね。2問くら教えた記憶があります。

新津ちせ
教えられてないです。
<登壇者、爆笑>

水川あさみ
嘘つかないでください。こんなところで(笑)

足立紳監督
ごめんなさい・・・

-濱田さんと水川さんは?

濱田 岳
日々思い出でしたね。

水川あさみ
そうですね。振り返ってみても面白いことしか起きてない。

濱田 岳
監督がこんな人柄なので、毎日笑いが絶えない現場でしたね。
うどん屋に入る直前のシーン。炎天下で豪太が怒ってうどん屋に逃げ込むんだけど、汚いうどん屋という。
炎天下のあの道で、監督は電車を狙ってたんですよ。

水川あさみ
私たちの後ろを通る電車を待ちたいって監督が言ってましたね。

濱田 岳
そしたら皆が思ってたのと違う電車が来て。田舎だから1両だけで、シュッといなくなって「思ったより早いぞ」って。
で、次のを待ってたら、次は見当違いのところから来て。
結果、けっこう待ちましたよね。1時間は超えてましたよね。

水川あさみ
待ちましたね。ちょっとイライラするくらい(笑)

濱田 岳
監督のこだわりだから、皆で炎天下で待ってて。そしたらふと瞬間に監督が「やっぱ要らないから」って(笑)
「おい、ちょっと待てよ!なに要らなくなってんだよ!」って思ったのをすごく覚えています。

喜劇 愛妻物語

足立紳監督
これ以上待ったら熱中症になっちゃうなって思って・・・
俺がもたないなって・・・
監督のこだわりって言っても、そんなに大してほしくもない電車をそこまで待たなくてもと。言わなけりゃよかったなって(汗)

水川あさみ
(爆笑)

-ちせちゃん、暑かったですよね?

新津ちせ
暑かったのを覚えていますね。で、やっと外のシーンが撮れて、その汚いという設定のうどん屋に。
そしたら出てきたうどんが美味しくて美味しくて。今まで食べたうどん史上、いちばん美味しかった!

■大ヒット祈願の赤いパンツ

-この作品はどこまでが監督夫妻のリアルで、どこからがフィクションなのでしょうか?

足立紳監督
さすがに痴漢はしてないですけど、パンツの中を覗くくらいはしてました。でも9割がたはほんとのことです。ただ僕の奥さんの方がもう少し罵声がキツイです。水川さんが少し優しく演じてくださっているのが一番のフィクションです(笑)

-赤いパンツのシーンもリアルですか?

足立紳監督
そうです。僕、20年以上前、赤いパンツ屋さんでアルバイトしていて、その時、僕の奥さんが2着買ったんです。で、僕は6年くらいですが、奥さんは10年以上履いてたんじゃないですかね。今はもう雑巾にしてますけど(笑)

濱田 岳
パンツ屋のシーンがクランクアップだったんですよね。

水川あさみ
その時、パンツをプレゼントしていただいて、で、今日、履いてきました。

喜劇 愛妻物語

■この映画がきっかけに自転車に乗れるように。

-ちせちゃんも監督から素敵なものをもらったんですよね?

新津ちせ
はい。私、自転車に乗れないのに、香川ロケに行く前日に、撮影で自転車に乗るシーンがあることがわかって。監督から「念のため聞くけど自転車に乗れるよね?」って聞かれて、「え?乗れないです!」ってプチパニックになって・・・。
そしてなんとか練習して乗れるようになったんです。
そしたら、クランクアップの時に監督からニヤニヤしながら「いいものがあるよ」って、自転車をプレゼントしてもらいました。で、今もずっと乗っています。

-濱田さんと水川さんは監督らしいなというエピソードはありますか?

濱田 岳
最後、河原で豪太が泣くシーン。数々の愚行を重ねてきてなぜコイツは泣いてるんだ?って豪太が泣く意味がわからなくて監督にアドバイスを求めたんです。
そしたら、「たぶん、この危機的状況をウヤムヤにしようとしています」。
え~?そんなディレクションあるの?って思いました(笑)

水川あさみ
このシーンは長回しの一発撮りだったので、そこに合わせてやってたんですけど、この作品の撮影はトラブルがつきもので。2台のカメラで撮るのに1台が壊れてしまって。

足立紳監督
暑くてカメラが動かなくなったんです。だから、スチール用のカメラを代用して動画を撮ったんです。

濱田 岳
カメラが壊れた原因は明白ですけどね。炎天下に置きっぱなしにしてたからですよ。
(会場爆笑)

水川あさみ
そうなんですよ。カメラって、映画を撮るにあたっては命みたいなもんじゃないですか。それなのに、そのへんの道に置きっぱなしになってるんですよ。

足立紳監督
スタッフがとにかく少ない現場でしたから・・・

水川あさみ
てんやわんやしながら撮ったという思い出のシーンでもありますね。

■最後にメッセージ

新津ちせ
この映画に出てみて思ったのが、言葉って不思議だなって。
辞書に載っていて、意味はあるんですけど、誰が誰に言うかでその意味が変わってくるし。
この夫婦って、妻が夫に罵倒してるんですけど、罵倒できるのは信頼があるからなので、この二人ってすごくいい夫婦だなって。
そして、この映画は何度観ても飽きない、いろんな見方ができると思います。2回目、3回目と観に来てくれると嬉しいです。

新津ちせ

水川あさみ
ちせの後にあいさつするのはイヤになります(笑)すごくしっかりしたこと言ってくれるから。
本当にそのとおりとしか言えなくなってしまいます(笑)
夫婦とは他人どうしが寄り添って、すごくヘンテコで面白くて、それが最高だなって思います。
この映画の夫婦は、夫婦としてある意味最上級の形だなと私は思っています。そんな夫婦を観て面白いなって思った方は是非、身近な人に教えてあげてください。
そして監督がまだまだたくさん持っているエピソードで続きが作れたらいいなって思いますので、是非よろしくおねがいします。

水川あさみ

濱田 岳
監督とスタッフ、そして僕らキャストのみんなが小さな家族というか、その小さな家族のひと夏の思いが、世界を変えてしまうほどだった渦を乗り越えて、今日を迎えられたことは本当に奇跡だなと思います。
こうしてお客様が劇場に足を運んでくださったことに、ほんとうになんと御礼を申し上げていいかわからないくらいの気持ちです。
最初は、豪太役は、(俳優としての)キャリアの汚点だなくらいにしか思ってなかったんですけど(笑)、豪太をやったおかげでこれくらい奇跡的な幸せの思いを改めて感じることができたので、この家族とひと夏を過ごせたことが幸せに思っています。
とにかく笑って楽しめる映画なので、しばらく劇場から遠ざかっていた方は、リハビリも兼ねて是非劇場にお越しください。

濱田岳

足立紳監督
ネットに上がってくる感想をくまなくを見てて、「絶対に離婚した方がいい」とか、「子どもが可哀想すぎる」とか、いろいろお叱りの言葉も受けたりはしています。昨日も奥さんと一緒に映画を観に見に行きましたし、何とかギリギリ仲良くやっていますし、こういう言いたいことを言えるような夫婦関係っていうのも素晴らしいんじゃないか。これだけ言いたいことを言い合って、別れるというのは一つの選択肢ではありますが、一緒に居続けるということを敢えてこの夫婦は選んでいると思っています。
僕としてはひとつの愛の形を描いたつもりです。

足立紳監督

喜劇 愛妻物語

[写真:Ichigen Kaneda/記事:Jun Sakurakoji]

【超ダメ夫】豪太×【超恐妻】チカのモデル:足立監督×晃子夫妻トークイベント

9月8日、都内にて行われた『喜劇 愛妻物語』より、足立紳監督&晃子夫妻登壇トークイベントです。
本作は足立監督自身の夫婦生活を赤裸々に綴った自伝的物語。劇中の妻・チカの罵倒はどこまでリアルなのか?
この映画を観て、晃子夫人はどう感じたか?
足立監督夫妻の赤裸々な話を堪能できます。

 

映画『喜劇 愛妻物語』

とんでもなく情けなく、とことん笑える、最笑夫婦のサイテーな悲喜劇。

INTRODUCTION
稼ぎがほぼゼロで家に居場所もないのに、隙あればセックスに持ち込もうと奮闘するダメ夫・豪太役には、独特の憎めない個性で愛される人気俳優、濱田岳。
そして夫に罵声を浴びせながら、家計や子育てを支える不機嫌妻のチカには水川あさみが扮し、罵詈雑言を連発する毒舌キャラを熱演。
また、豪太とチカの娘アキには、音楽ユニット「Foorin」のメンバーでもある新津ちせ。
さらにチカの親友・由美役の夏帆や、光石研、ふせえり、大久保佳代子らが脇を固める。
『百円の恋』で日本アカデミー賞に輝いた名脚本家・足立紳が、自身の夫婦生活を赤裸々に綴った(ほぼ)実録小説「喜劇 愛妻物語」を自ら映画化! ほぼほぼ険悪な豪太とチカの夫婦の姿は、みっともなくて、カッコ悪くて、それでいてどこか愛らしい。あまりにも赤裸々で、スケールの小さい痴話ゲンカ。見終えた後に押し寄せるのは、胸にしみる感動か、呆れ混じりの乾いた笑いか、それとも他人ごととは思えないディープな共感か?日本の“家族映画”の伝統に新たな1ページを加える痛快な喜劇が誕生した。

物語
結婚して10年。いまだにうだつの上がらない脚本家の豪太と、トキメキを失って久しい妻のチカが、幼い娘と三人で旅に出た。四国を舞台にしたシナリオを書くための五日間の取材旅行。しかし豪太にはもうひとつの重大ミッションがあった。旅の間になんとしても、「セックスレスの妻とセックスする」という悲願を達成するのだ!

濱田岳 水川あさみ 新津ちせ
大久保佳代子 坂田 聡 宇野祥平 黒田大輔 冨手麻妙 河合優実
夏帆 ふせえり 光石 研

脚本・監督:足立 紳 原作:足立 紳「喜劇 愛妻物語」(幻冬舎文庫)
製作:『喜劇 愛妻物語』製作委員会
制作プロダクション:AOI Pro.
配給:キュー・テック/バンダイナムコアーツ
2019/日本/カラー/アメリカンビスタ/117分/PG-12
©2020『喜劇 愛妻物語』製作委員会
公式サイト:kigeki-aisai.jp

大ヒット公開中

喜劇 愛妻物語

■『喜劇 愛妻物語』 映画祭出品&受賞歴
★第32回東京国際映画祭 【最優秀脚本賞】受賞
★第22回ウディネ・ファーイースト映画祭 コンペティション部門正式出品

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