13人の女の子それぞれの正義。映画『13月の女の子』初日舞台挨拶レポート
小宮有紗 初主演映画『13月の女の子』の初日舞台挨拶が池袋シネマ・ロサにて行われ、小宮有紗、秋本帆華、津田寛治、戸田彬弘監督が登壇し、本作の撮影当時のことなどを振り返った。
本作は、2017年、2019年に公演され好評を博した舞台「13月の女の子」を原案とし、映画『名前』『ねこにみかん』などで評価を得た新鋭監督・戸田彬弘がメガホンを取った。
主人公・穴森一穂 を演じるのは、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」黒澤ダイヤ役や、Aqoursとしての活躍など、現在大注目の若手女優・小宮有紗。
主人公の大切な親友・唐木田巫女を、名古屋発ラウドポップユニット4人組のTEAM SHACHIの秋本帆華。そして、この2人の関係性をメインテーマに物語が進行し、そしてこの2人を結びつける重要なキャラクターとして登場する浮間莉音を、実力派若手女優・萩原みのりが演じる。
13人の女子高生たちが繰り広げる本作の物語は、単なる学園ものではなく、予想外の展開を迎え、ディストピアに観客を誘う。
映画『13月の女の子』は、8/15より池袋シネマ・ロサにて公開。9月以降も順次全国の映画館での上映が決まっている。
舞台挨拶レポート
– 映画初出演として、一穂を演じてみていかがでしたか?
小宮有紗(穴森一穂 役)
一穂は一人で過ごすことが多いタイプの女の子なんですが、私も割と一人でいるのが好きだったりするので、そういうところから役に寄り添っていけたらいいなと思いながら役づくりしていきました。
でも、私は人見知りではないので、皆の話の輪に積極的に入れないところが少しやりにくかったなっていう思い出があります。
– 一穂の親友・巫女を演じられていかがでしたか?
秋本帆華(唐木田巫女 役)
巫女は病弱で常に死と向き合っている女の子なので、私とは正反対の役を演じるのは難しいなって思ったんですけど、逆に死と向き合っているからこその強さってあるなって思って、そういうことを考えながら役づくりしていきました。
小宮有紗
すごい儚げな雰囲気が出てました!
– 撮影での思い出や印象に残っているシーンについて教えて下さい。
小宮有紗
階段の上で、一穂と巫女が一緒に座っているシーンがあるんですけど、すごい天気が良かったのもあって強く印象に残っています。重要なシーンなので細かく言うとネタバレになるのであまり言えないのですが、巫女とのやりとりもすごく心に残っているので、是非注目して観てほしいシーンです。
秋本帆華
一番緊張感のあったのは、浮間莉音役の萩原みのりさんとのベッドで会話する長回しのシーンです。戸田監督は長回しが好きですよね?
戸田彬弘監督
そうですね。そのシーンは、6~7分ありますね。
秋本帆華
そのシーンはほんとに緊張感がありました。シーン終盤でセリフを飛ばしちゃったらどうしようとか、カメラワークへの対応を間違えたらどうしようとかいろいろ考えて。
戸田彬弘監督
でもそのシーンは一発OKでしたね。注目してほしいシーンのひとつですね。
秋本帆華
あと、裏の話しをすると、今回の出演者は愛知県出身の子が多くて、私もそうなんですけど。
で、愛知県ご当地お菓子の「しるこサンド」を現場に持っていったら、皆に大好評でしたね。
津田寛治(担任の先生・井上努 役)
「しるこサンド」って?
小宮有紗
2枚のビスケットでペースト状のあんこを挟んだものです。関東でも売っているところがあると思います。サンシャイン通りでも売ってました。私、池袋に詳しいから(笑)
– 津田さんに伺います。戸田監督の前作『名前』で主演を務められましたが、今回の出演はいかがでしたか?
津田寛治
お声をかけていただいて嬉しかったですね。また戸田組に出られるんだって。でも台本を読んだ時に、前作と違って学園ものなので、戸田さんってこういうのも撮るんだっていう印象が強かったです。
というのは、戸田さんって人間をこれでもかこれでもかっていうくらいネチっこく撮られる方ですから。そして、人間の汚い部分を全部さらけ出すくらい、役者を追い込んで撮っていくので、その戸田さんが女子高生とかを泣かさずに撮れるのかな?っていう心配はありました(笑)
でも、やっぱり戸田さんは芯に愛がある監督だから、それが現場ですごい作用していて、女子高生役の皆さんがほんとに戸田さんを信頼してお芝居しているのを見て、自分の心配は杞憂だったって思いました。
そして、仕上がった作品を観ると、台本を読んでいた時とは印象が違っていて、やっぱり人間をしっかりと描いていて、小宮さん、秋本さんの2人もしっかりと戸田イズムに応えているなって感じました。
長回しもその緊張感によって花が開くということがありますが、お2人ともとても綺麗な花を咲かしているなって思いました。
– 戸田監督に伺います。本作製作の上で意識されたことはなんでしょうか?
戸田彬弘監督
舞台用の台本を映画にしたいとプロデューサーから相談があって、映像化する上で脚本をどうするのかがまず大変だなと思いました。
そして、13人の女の子が登場しますが、13人の女の子それぞれにちゃんと物語があるものにしなくちゃいけないとも考えました。それは観ていただいたらわかると思いますが、13人それぞれの女の子の個性が描かれています。
そして、演じてくれた女の子たちの中には現役のアイドルの方もいますが、単に可愛いというよりは、役を真剣に演じている姿、ふだんとはまた違った側面が観られるところが見どころです。
– 最後にメッセージをお願いします。
戸田彬弘監督
映画館含め、映画界が一時ストップしていたという大変な中、なんとか持続させるために力を合わせて頑張っています。シネマ・ロサさんも消毒など感染対策は徹底されているので、是非皆さんの応援をよろしくお願いします。
津田寛治
冒頭、小宮さんと秋本さんのシーンから始まりますが、単なるキラキラ青春もの映画とは違って、2人の女優が素晴らしいお芝居をされていてグイグイ惹き込まれます。途中の展開も驚きが隠されていますし、最後まで気が抜けない作品となっていますので、是非お楽しみください。
秋本帆華
この映画はたくさんの女の子が登場しますが、それぞれにそれぞれの正義や生き方があるということを観終わった後に考えさせられると思います。是非皆さんの感想をSNSなどでお聞きしたいです。
小宮有紗
この映画、最初はシネマ・ロサさんだけの上映と伺っていたんですけど、どんどんと公開映画館が増えていて、すごく嬉しいなっていう気持ちと、せっかくここまできたらもっともっと全国で上映される作品になったらいいなと思っています。是非、皆さんのお力で拡散いただけると嬉しいです!
物語としても、誰が見てもどこかのシーンで必ず心動かされる作品となっていますので、是非楽しんでいただけたらと思います。
■フォトギャラリー
[写真・記事:Jun Sakurakoji]
映画『13月の女の子』
あらすじ
女子高生、穴森一穂(小宮有紗)は引っ込み思案でクラスに馴染めずにいた。
そんなある日、生まれつき心臓病を患う唐木田巫女(秋本帆華)と偶然出会い、二人は親しくなっていく。
しかし半年後、巫女は入院中に亡くなってしまう。悲しみに暮れている一穂に一通の手紙が届く・・・。
『唐木田巫女について話があります。明日の夜、あの部屋に来て』
巫女についての話とは? 一穂は一人、夜の校舎へと入って行く。
そこには、巫女の死と同時に現れた謎の転校生・浮間莉音(萩原みのり)が待ち受けていた。
主演:小宮有紗
出演:秋本帆華、萩原みのり
茜屋日海夏、田野優花、北村優衣、大森莉緒、酒井萌衣、磯原杏華、長谷川かすみ、石川瑠華、愛菜、杉本愛莉鈴
小瀬田麻由、今野杏南、中島由貴 / 津田寛治
脚本:角畑良幸(フロアトポロジー)
監督・編集:戸田彬弘
企画・製作:合同会社Dormi
制作・配給:株式会社チーズfilm
公式サイト:http://www.13gatsu-girls.com
公式Twitter:https://twitter.com/13gatsu_girls
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/13gatsu_girls/
予告編
8月15日(土)より池袋シネマ・ロサにて公開
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