『いくつもの片隅に』天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下が鑑賞。「圧倒された」「たくさんの方に観てもらいたい」と大絶賛
日時:12/18(水)19:00~舞台挨拶 ゲスト:のん、片渕須直監督
天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下が12月18日、東京・港区虎ノ門の日本消防会館(ニッショーホール)で開催された映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』のチャリティ試写会にご出席された。ご鑑賞には主人公・北條(浦野)すずを演じるのん、片渕須直監督らが同席。上映を前にのんと片渕監督が舞台挨拶に登壇し、のんは「本日はご覧いただき、誠にありがとうございます。新たな形の新作として上映することができて、とてもうれしいです」と緊張した面持ちで挨拶した。
2016年11月に公開された『この世界の片隅に』(こうの史代原作)に、38分もの新たなシーンを追加した本作。本編は先日完成したばかりだといい、片渕監督は「本当に長いこと、皆さんをお待たせしてしまった。明後日(12月20日)にはもう全国公開なんですが、我々もつながった状態の本編を大きなスクリーンで見るのは今日が初めて」と明かし、「たくさんの皆さんとご一緒する機会をいただき、本当にありがたいなと思います」と感謝を述べた。
「いろんな意味で全体的に意味合いが変わっているんじゃないかと。新しい映画として、皆さんに提供したいと思います」(片渕監督)、「前作もすずさんの悩みや不安が描かれていましたが、今回は一筋縄ではいかない、いろんな感情が渦巻いている。前作と同じシーンでも、セリフの響きが全然違っていて、すごく刺激的。感情がダイレクトに伝わり、より生きる力強さをひしひし感じる映画になっている」(のん)。舞台挨拶を終えると、客席で天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下とともに映画を鑑賞した。
2時間48分の上映が終わった後、取材に応じたのんと片渕監督は、天皇皇后両陛下、愛子内親王殿下との懇談について「天皇陛下は『長さをまったく感じない。圧倒されました。丹念な仕事をされましたね』と言ってくださった。また皇后陛下は『とても感動しました。たくさんの方に観ていただきたいし、できれば海外にも広がっていって欲しい』とおっしゃっていただいた」(片渕監督)。また、天皇陛下から「(舞台となる)広島の呉には何回くらい行かれたんですか?」「何人くらいで絵を描いているんですか?」といった質問を受けたといい、両陛下が「すずさんの声は、のんさんがぴったり」とご発言されたことも明かした。
また、愛子内親王殿下は、のんが2013年に主演した連続テレビ小説のファンとのことで、「のんさんに会えて、とても嬉しそうなお顔だった」と片渕監督。
さらに愛子内親王殿下は昨年、修学旅行で広島を訪れており、片渕監督は「愛子さまは『感動しました。昔の広島はああだったのですね』と仰っていた」とご様子を語った。
なお、当日は日本赤十字社後援によるチャリティ試写として開催され、集まった寄付金は、日本赤十字社広島県支部に送られる。
[写真・記事とも、作品宣伝担当からの配信です]
映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』
【Introduction】
210万人の胸を震わせたあの場面が、まったく異なる印象で迫ってくる。
この映画は、大ヒット映画『この世界の片隅に』の単なる長尺版ではない。250カットを超える新エピソードによって、これまで目にしていたシーンや人物像が、まったく異なる印象で息づきはじめる。『この世界の片隅に』を知る人も、知らない人も 1 本の‟新作“として体感することになるだろう。すずの内面を大人の表現で魅せる女優のん、岩井七世(リン役)、細谷佳正(周作役)など、前作のキャストがパワーアップして再集結。さらに遊郭の女性テル役として花澤香菜が初参加。コトリンゴによる書き下ろしの新曲と共に、私たちを新たな世界へといざなう。
【Story】
誰もが誰かを想いひみつを胸に 優しく寄り添う
広島県呉に嫁いだすずは、夫・周作とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和19年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリンと出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりに気づいてしまう。だがすずは、それをそっと胸にしまい込む……。昭和20年3月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。 そして、昭和20年の夏がやってくる――。
声の出演:のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔 潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓/花澤香菜/ 澁谷天外(特別出演)
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊) 企画:丸山正雄 監督補・画面構成:浦谷千恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典
美術監督:林孝輔 音楽:コトリンゴ プロデューサー:真木太郎 監督・脚本:片渕須直
製作統括:GENCO アニメーション制作:MAPPA 配給:東京テアトル 製作:2019「この世界の片隅に」製作委員会 ©2019 こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
公式サイト:ikutsumono-katasumini.jp
12月20日(金)テアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開
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