松葉杖で登壇の間宮祥太朗「骨折のことは忘れて映画の話を」と呼びかけるもキャストからイジられ。
11月15日、新宿バルト9にて、殺さない彼と死なない彼女』初日舞台挨拶が行われ、W主演の間宮祥太朗・桜井日奈子、そして、恒松祐里、堀田真由、箭内夢菜、ゆうたろう、小林啓一監督が登壇した。間宮祥太朗は左足を骨折しており、松葉杖をついての登壇となった。(フォトギャラリー)
ステージに登壇した間宮祥太朗は冒頭、「心配してもらうようなことじゃないんで。折ったということはいったん忘れていただいて映画の話をしましょう」と笑顔であいさつ。
ただ、あとに続くキャストや監督がことごとく“骨折”にかけた挨拶をし、間宮に突っ込ませながらの爆笑のトークとなった。
本作は、「何度読んでも泣いてしまう」「心が洗われる」「明日も頑張って生きようと思える」 Twitter に投稿した四コマ漫画が多くの読者の胸を打ち、熱狂的な支持を集める漫画家・世紀末の処女作にして代表作を映画化したもの。
舞台挨拶レポート
初日を迎えて
間宮祥太朗(小坂れい 役)
まずはじめにすみません。足を折ってしまいまして。見苦しい形で登壇してしまってすみません。
ま、それだけです。心配してもらうようなことじゃないんで。折ったということはいったん忘れていただいて映画の話をしましょう。『殺さない彼と死なない彼女』の折れてる方なんですけど(笑)
よろしくお願いします。
桜井日奈子(鹿野なな 役)
今日のこの日をずっと楽しみにしていました。無事に(と、間宮を見る)・・・
間宮祥太朗
撮影中は無事にね(笑)
桜井日奈子
無事に公開の日を迎えられて嬉しく思います。
恒松祐里(地味子 役)
地味子は女子校にいたら絶対にモテるタイプで、全国の女の子が親友にしたい1位の女の子の気がするんですけど、そんなかっこよくて、正義感が強くて、心の優しい彼女を演じることができてほんとによかったです!
堀田真由(堀田きゃぴ子 役)
こうして初日を無事に迎えられて(と、間宮を見て)嬉しく思います(笑)
劇中、「未来の話をしよう」っていう印象的なセリフがあるんですが、皆さんも大切な方との未来のお話をしていただけたらなと思います。
箭内夢菜(大和撫子 役)
本日、映画をご覧にいただきましたが、1回じゃ足りないと思うんです。私も劇場に行ってまた観たいと思っています。
ゆうたろう(宮定八千代 役)
初日というおめでたい日にこんなにたくさんの方に来ていただいて嬉しいです。今日は楽しみましょう。
小林啓一監督
この映画は、文字とおり、スタッフ、キャストが骨を折って作った作品なので(と、間宮を見て)、皆さん、気に入っていただけたら広めていただけたらと思います。
間宮祥太朗
粉骨砕身!(笑)
91%の客が泣いたその理由
– 本作を試写などで観たお客さんの91%が泣いたと感想を言っています。間宮さん、これについてはいかがですか?
間宮祥太朗
91%とはすごいですね。泣くほどに感情が高ぶったというのは嬉しいです。
– 泣いたということは感情が揺さぶられたということだと思うんですが、それはどこにあると思いますか?
間宮祥太朗
ひとつは、漫画家・世紀末さんの原作そのものが持つ力です。あと、原作は4コマ漫画なんですけど、それを映画の脚本に仕上げた監督。そして、映画をご覧になった方はわかると思うんですけど、とにかく“絵”が綺麗です。今回、照明部がいなくてすべて自然光で撮影しています。監督が日光を見ながら、一番良い瞬間を撮ってて、その綺麗さが後押ししているかなと思います。
– 桜井さんはいかがですか?
桜井日奈子
今、間宮さんがおっしゃったのがすべてだと思っています。
間宮祥太朗
ズルイよ!
こないだの東京国際映画祭のレッドカーペットでいろんなインタビューを受けた時も「間宮さんのおっしゃるとおりです」って(笑)
桜井日奈子
えぇ~っ(笑)
でも、ほんとにほんとにその通りで、やっぱり自然光を使って撮ったというのも、皆さんが日常過ごしている光の加減と同じ感覚になるので、映画の世界に入りやすくなると思うんです。いかがですか?
(客席拍手)
– 監督は役者さんの力もあるとおっしゃってますよね。
小林啓一監督
ほんとそのとおりですね。よく熱演っていう褒め言葉があるんですけど、僕なんかはあんまりいい言葉じゃないかなって思ってて。熱演ではなく、皆さん、力をいれたいいお芝居をしているので、それが涙を誘うひとつなのかなと思います。
お客さんからの質問コーナー
お客さんA
この映画は個性豊かなキャラクターが登場しますが、自分に近いと感じるキャラクターはいますか?
ゆうたろう
(僕が演じた)八千代くんは落ち着いているキャラクターで、僕と似ている部分もあります。でも、かまってちゃんな部分、自分が主役だって常に思っていたいという部分と、ちょっと影があるところが共感できて、きゃぴ子にも似ているんじゃないかと思ってます。
恒松祐里
私は自分が演じた地味子に性格が似ていると思います。
間宮祥太朗
私も自身の演じた小坂に対しての共感はありましたけど・・・うーん
小林啓一監督
間宮くんは、キティちゃんじゃない?
間宮祥太朗
キティちゃん?
小林啓一監督
リボンつけてるシーン。キティちゃんに似てるなってずっと思ってた。まつ毛が長くて。
間宮祥太朗
あらっ!実写版キティちゃんいける?
小林啓一監督
間宮くんで実写版キティちゃんいけるって、さっきもプロデューサーと話してた(笑)
間宮祥太朗
サンリオさんをしょって立ちますか?
小林啓一監督
いいね!(笑)
箭内夢菜
私もあのシーンはキティちゃんに似ているなって思ってました。
私、キティちゃんが大好きなんですよ、実は。
間宮祥太朗
俺、告白されてるの?
(会場笑)
箭内夢菜
いえいえ、 今、隣に実写版キティちゃんがいるんだなって思って(笑)
間宮祥太朗
俺そのために、今日赤(の服)で来たんだよ。
箭内夢菜
(笑)
お客さんB
好きなシーンを教えて下さい。
桜井日奈子
私は花火のシーンが好きです。
鹿野が小学生の頃からずっととってた花火を小坂と一緒にやろうってなって、けっきょくシケってて火がつかないんだけど、「来年はやろうぜ」って言って自然に手をつないでくれる感じがキュンとしますよね。
間宮祥太朗
その時、「とっておきすぎだろ」ってセリフがあります。
鹿野が花火を「とって置いている」ということと、「とっておきの花火」のとダブルミーニングだなって思って現場でお芝居していて、そのことについて、撮影終わってだいぶ経ってからのインタビューで話したら「えー!?そうなんですか??」って桜井さんがめちゃめちゃビックリしてたっていうのはありましたね(笑)
桜井日奈子
ほんとすごいですね、監督!ビックリしました。
小林啓一監督
いや、ちょっと待ってよ!このことは現場で言ってたよね?
桜井日奈子
いや、ダブルミーニングだとは思ってなかったです(笑)
監督の台本は秀逸だ!
お客さんC
監督から各キャラクターについてここだけは大事にしてねって演出されたことはなんでしょうか?
小林啓一監督
きゃぴ子をどうしようかなって最初に悩みました。きゃぴ子のキャラクターって人気なので、男性に媚びた感じ出すのもあれだしなと思い、ディスカッションしたよね。
恒松祐里
そうですね。私もやってて、最初はプラスには思えないキャラクターだったんですけど、ぶりっ子みたいなところって、ひとつの努力だなっていうように解釈したんです。なので塩梅が難しかったです。
小林啓一監督
桜井さんに関しては、間宮くんに「桜井日奈子を頼む!彼女の演技を引っ張っていってあげてほしい」ってクランクイン前に言いました。撮影でもそのとおり見事に桜井さんのお芝居を引き出してくれました。
お客さんD
撮影中で印象に残っているアドリブはありますか?
堀田真由
地味子ちゃんのアドリブがすごかったんですよね。
恒松祐里
私なんかやりましたっけ?
間宮祥太朗
ちょいちょいぶっこんでくれたよ。
恒松祐里
記憶にございません(笑)
あ!そういえば、きゃぴ子に「女の子って可愛いよね。」って言われて、私が「遠目はね。」っていうシーンがあるんですよ。
それは遠回しに「きゃぴ子は近にいても可愛いよ」っていう地味子からのラブメッセージなんですけど、それは(私が)作りました。
桜井日奈子
ふ~ん、と、とうみょう?
恒松祐里
“遠目(とおめ)”!
間宮祥太朗
おーい!!
(会場笑)
間宮祥太朗
「女の子って可愛いよね。」「豆苗(とうみょう)はね。」「2、3回育つから?なんで?なんで豆苗が可愛いの?」
(会場笑)
桜井日奈子
ごめんなさい(笑)
最後にメッセージ
間宮祥太朗
これまでインタビューでも言ってることなんですけど、人間関係としては2人が一番少ない数で、自分と相手“しかいない”。その“しかいない”ではない映画なんですよね。自分もやってますがSNSとかもそうですし、いいねがいくつきたとか、フォロワーが何人いるかとか、そういう不特定多数の人に向けた何かを、僕たちみたいな(芸能人っていう)仕事をしていなくても考えがちな世の中で、実際に自分と過ごす時間を共有する誰かひとり特別な人がいて、その人がいることによって、自分だけだったら認めづらい部分も認められる人間関係の映画だと思っています。
群像劇ではないんですけど、2人っていう最小の人数のパートがいくつかあって、それがいかに特別でかけがえのない存在なのかっていうことを示している映画です。皆さんにとって大事な映画になったらそれがすべてだなと思っています。
フォトギャラリー
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[写真・記事:Jun Sakurakoji]
映画『殺さない彼と死なない彼女』
すべての孤独をあたたかく癒す、予測不能の感動作!
衝撃のラスト、タイトルの本当の意味に涙する。
<STORY>
何にも興味が持てず、退屈な高校生活を送っていた少年・小坂れい(間宮祥太朗)は、リストカット常習者で“死にたがり”の鹿野なな(桜井日奈子)に出会う。それまで周囲から孤立していた二人は、<ハチの埋葬>をきっかけ同じ時間をともに過ごすことになる。不器用なやりとりを繰り返しながらも、自分を受け入れ、そばに寄り添ってくれるあたたかな存在――そんな相手との出会いは、互いの心の傷を癒し、二人は前を向いて歩み出してしていくのだが……。
間宮祥太朗 桜井日奈子
恒松祐里 堀田真由 箭内夢菜 ゆうたろう
金子大地 中尾暢樹/佐藤玲 佐津川愛美/森口瑤子
監督・脚本:小林啓一
原作:世紀末「殺さない彼と死なない彼女」(KADOKAWA刊)
音楽:奥華子/主題歌:「はなびら」 奥華子(PONY CANYON)
製作:「殺さない彼と死なない彼女」製作委員会
制作プロダクション:マイケルギオン
配給:KADOKAWA/ポニーキャニオン
©2019映画『殺さない彼と死なない彼女』製作委員会
公式サイト:korokare-shikano.jp
11月15日(金) 新宿バルト9ほか全国ロードショー
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