陽月華・初主演映画『かぞくわり』初日舞台挨拶
1月19日、映画『かぞくわり』の初日舞台挨拶が有楽町スバル座で行われた。
本作は、日本で最も古い歴史を持つ奈良に住む、平凡な家族を通して「今本当に守るべきもの、残すべきもの」を提示する家族と歴史ファンタジーの融合した作品で、小日向文世・竹下景子ら名優陣が脇を固め、元宝塚歌劇団宙組のトップ娘役を務めた陽月華が初主演となる。(動画&フォト)
映画『かぞくわり』
主演は元宝塚歌劇団宙組のトップ娘役を務め、『駆込み女と駆出し男』、『チア☆ダン』等話題作に出演している陽月華。今回が映画初主演となる。
さらに『アウトレイジ』シリーズ、『サバイバルファミリー』の小日向文世、『花戦さ』、『聖の青春』の竹下景子の名優達が夫婦役で出演。
監督は、奈良県で地元に根ざした映画製作を精力的に行なっており、前作『茜色の約束』で関西の動員2万人以上というヒットをとばした新鋭・塩崎祥平。
物語
堂下香奈、38歳。画家になる夢を挫折し、両親の元で無気力な生活を送っていた。
ある日、妹の暁美と娘の樹月が家に住み着き、香奈を軽蔑したことで堂下家の生活が一変する。
家に居づらくなった香奈は神秘的な男性と出会い、ふたたび絵を描くようになった。絵に没頭するようになり、香奈が内に秘めていた魂が解き放たれる時、家族、そして奈良の街に危機が降り掛かる——。
出演:陽月華 小日向文世 竹下景子 石井由多加 佃井皆美 木下彩音
監督:塩崎祥平 配給:日本出版販売
音楽:Slavek Kowalewski 主題歌:花*花「額縁」(Ten Point Label)
公式サイト:https://www.kazokuwari.com/
©2018 かぞくわり LLP
1月19 日(土)より有楽町スバル座・TOHO シネマズ橿原他全国順次ロードショー
舞台挨拶
映画初主演となる陽月華
– 本作は陽月さんの初主演映画です。オファーを受けた時のお気持ちはいかがでしたか?
陽月華
とても光栄に思ったのと同時に、私に務まるのか正直不安もありました。
でも、現場に入ったら頼もしい家族の皆さんと一緒に(本作を)作るということを体験できたのが、とても勉強になりましたし、自分自身の中でとてもエキサイティングな時間で楽しかったです。
– 陽月さんは映画の中で、とても迫力のある絵を描くシーンを演じられています。役作りでこだわったことはありますか?
陽月華
この映画で使われている絵の作家・弓手研平(ゆんでけんぺい)先生の作品に私が手を入れるシーンがあってとても緊張していたんです。
先生が作品を創る過程として積み重さねていくことを大事にされているので、気にしないでどんどんやってくれとおっしゃってくださって。
アトリエでは絵に対する一からの取り組み方も教えてくださったり、ご自身の道具を貸してくださったり、ほんとにすぐ近くに聞ける環境があったのが良かったなと思います。
役の心境の変化で顔の表情を変えていった
– 木下さんも絵を描くシーンがありましたが、普段、絵を描くことはありますか?
木下彩音
絵を描くこと自体は好きで、今通っている大学でもデッサンを受講してるんですが、それとまた違ってペインティングナイフっていうのを使って叩くような感じで絵を完成させるシーンだったので、それは初めての体験でした。
弓手(ゆんで)先生のペインティングナイフをお借りして家で練習してっていう感じでした。
– 役柄でこだわられたところは?
木下彩音
最初は反抗期だったのが、だんだん絵を描くことに目覚めていくところの顔の表情です。
どうしたら変わったように見えるかなというのを考えながら毎日演じてました。
深く暗い部分を持った父親像
– 父親である堂下健一郎役を演じられる上でどういった父親像というのをイメージされましたか?
小日向文世
最初、脚本を読み始めた時に、あ、呑気な父さんなんだと思って、これは楽しくいけそうだなと考えたんですけど、読み進めていくうちにけっこう深く暗い部分を持った人で、娘の香奈家内に対する申し訳ない気持ちとか、妻の松子に対する思いとか、そういうのが全部心の中に深く沈んでいるなと。
ですから、なるべくそれを表に出さないようにして、できるだけ明るくふるまっていくお父さんにしたいなって思いながら演じてました。
あとはやっぱり、塩崎監督とざっくばらんにお話しながら、こういう感じでいいかなとか現場で確認しながら撮影に挑みました。
家でも奥さんにイニシアチブを取られている
– 小日向さんご自身が、役の堂下健一郎と似ているなというところはありますか?
小日向文世
奥さんにイニシアチブを取られているところですね(笑)
健一郎は後ろめたい気持ちがあったりして、竹下景子さん演じる松子に頭が上がらないんですけど、僕自身は後ろめたいことは大してないんですよ。
ただ、家のことは全部妻にまかせているので、そういう意味では家の中のことに関しては妻から言われた通りにするのがいちばん丸く収まると思っています。
主婦の生きがいは“お金”?
– 竹下さんはインパクト抜群の松子役でしたが演じられてみていかがでしたか?
竹下景子
楽しかったですよ。
私がカウンセラーの女医に診察していただくシーンがあって、実際にその道のプロの方が俳優さんとして出演してくださっていたんですが、現場で一緒にお話する時間がけっこうあったんです。
そしたら、「主婦の人でこういうケース(旦那が浮気やワーカーホリック)はほんとうに多くて、自身の生きがいをどうするか?そういう場合は“お金”。」と。
ですので、私はそういう主婦の方々の背中を押せることができたらという思いで演じてました。
でも、試写会で完成映像を見たら、松子が登場するシーンのBGMがコミカルだったので、「あれ?松子ってそういうキャラ?」って映画が完成してから思いました(笑)
謎めいた男役
– 石井さんは謎めいた男性役を演じられていますがいかがでしたか?
石井由多加
僕が演じた清治って男は自分がやりたいことを無理やりにでもやろうとしている男なんですけど、その点は自分に似ているのかなと。
僕も自分の趣味とかを人に押し付けたりするタイプなんで(笑)
アクション映画で共演したい人は?
– 佃井さんはアクションを得意とされる女優さんですが、今回はそのアクションを封印しての作品。いつもと違った点はありましたか?
佃井皆美
たくさんのベテランの俳優の方々の中で自分がこういった会話劇というようなお芝居をやるっていうのは最初は不安があって構えてしまってました。
映像としてのお仕事もあまり経験が無く、舞台との違いはなんだろうとか悩んでもいました。
でも現場に入ってから、小日向さんが「舞台も映像も心を動かすことは変わらないよ」って言葉を言ってくださって、それってアクションも同じだなって思って不安がなくなっていきました。
– もし次回、アクション映画に出るとしたら共演したい方は?
佃井皆美
小日向さんです(笑)
現場での小日向さんのリアクションがすごく面白くって、彩音ちゃんと一緒に笑いをこらえるのが必死なことがよくあって、アクション映画の場合での小日向さんのリアクションを見てみたいなと思います(笑)
『かぞくわり』というタイトルについて
– 「かぞくわり」というタイトルに込めた思いは?
塩崎祥平監督
まず、“かぞく”という言葉をタイトルに付けたかったんですが、“割れた”家族が、家族の“役割”を知っていくとか、“割る”っていう言葉にはいろんな意味を含めることができるので、このタイトルにしました。
最後のメッセージ
小日向文世
10年前に監督とお会いしていつか一緒にという約束をしていたのがようやっと実現したということでほんとに嬉しさいっぱいです。
竹下景子
楽しい楽しい家族の撮影現場でした。
そして出来上がった作品はとても懐の深い映画に仕上がりました。
陽月華
とても不思議な映画で、家族の話、前世の話、そして自分のアイデンティティの話、いろんな要素が含まれた映画だと思います。
観ていただく方のお気持ち、その時に考えていること、それによってまた見方が変わる映画だと思うので、是非、何回も、これからもずっと愛される映画になりますように。
そしてどうぞお友達、ご家族に宣伝よろしくお願いいたします。
たくさんの方々に観ていただきたいと思います。本日はほんとうにありがとうございました。
舞台挨拶動画
[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]
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