バロン吉元 画業60年還暦祭『バロン吉元☆元年』開催中
画業還暦、それは再び「環」を描きだす新たな幕開け
1959年のデビュー以降、1960年代から70年代にかけて劇画ブームの第一線で人気漫画家として活躍したバロン吉元。渡米帰国後の絵画制作を含めて60年。画業還暦を迎え、そして新たな出発を歩みだす彼の企画展『バロン吉元☆元年』が弥生美術館(東京・文京区)で1月3日から開催中。
デビュー当時の生原稿から、最新作の大作絵画までを一気に観覧できる他、トークイベントやバロン吉元のサイン会などのイベントも企画されている。3月31日まで。
展覧会のポイント
出品点数合計が約250点となる展覧会の見どころポイントは次のとおり。
漫画原画作品と、大型絵画作品の一部を展示替え
前期:1月3日(木)~2月17日(日)
後期:2月19日(火)~3月31日(日)
驚愕の筆書き原画
漫画の原画はほとんと全て「筆」で描いていたという驚愕の事実。バロン吉元は「漫画はペン描き」というあたりまえの常識を破った漫画家。
「かけ網」の凄まじい技術
描き込まれた「かけ網」の技術が凄まじく高レベル。過剰なまでの執念に注目。
初期の貸本漫画時代の珍しい原画も初公開!
一部を除き、展示会場内撮影フリー
作品例
「日本柔侠伝・第30章」扉絵原画/『週刊漫画アクション』1979年6月28日号/©バロン吉元
「柔侠伝」シリーズに登場するヒロインの一人、茜ちゃん。1978年にサントリーが発売した「樹氷」の広告に起用され、仲畑貴志による「樹氷にしてねと、あの娘は言った」という名キャッチコピーとともに広く愛された。
『どん亀野郎』真珠湾編表紙原画/1974年/©バロン吉元
真珠湾を目指す小型の潜水艦、ドイツ製のUボート。総員16名の「どん亀野郎」たちの大活躍から目が離せない!個性豊かなキャラクター設定が秀逸な作品で、特に砲術長である美少年・橘薫のオネエキャラが際立ってキュート♥
「現代柔俠伝」蛟龍期4原画/『週刊漫画アクション』/1975年7月10日号/©バロン吉元
長期大人気連載「柔侠伝」シリーズの第3弾。激動と混乱に満ちた戦後を舞台に、主人公・柳勘一は明るく強く生きていく。ヒロインの吹雪茜は読者の人気をさらった。
「Sacrifice」2014年制作 2000×3000mm/©バロン吉元
「柔侠伝」シリーズ終了後に渡米し、1985年に帰国したバロンは、絵画制作を中心に活動をスタート。現在も精力的に大作に挑み続けている。
「血蝶」1991年/728×515mm(B2)/©バロン吉元
開催概要
タイトル:画業60年還暦祭 バロン吉元☆元年
会場:弥生美術館(東京都文京区弥生2-4-3)
会期:2019年1月3日(木)~3月31日(日)
休館日:月曜日(ただし、1/14・2/11(月祝)開館、1/15・2/12(火)休館)
開館時間:午前10:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)
入館料:一般900円/大・高生800円/中・小生400円
交通:東京メトロ千代田線・根津駅、東京メトロ南北線・東大前駅より、徒歩約7分。
JR上野駅公園口より徒歩約20分。
公式サイト:http://www.yayoi-yumeji-museum.jp
特別協力:バロン.プロ
出展点数:漫画原画、絵画作品、愛用の画材、関連資料など合計約250点。
展示替え:漫画作品と大型絵画作品の一部を展示替えいたします。
前期:1月3日(木)~2月17日(日)
後期:2月19日(火)~3月31日(日)
トークイベント
事前申込制・有料 詳細は美術館HPにて
あがた森魚(歌手)×荒俣宏(作家)
1月20日(日)17時30分~(約60分)
鈴木敏夫(スタジオジブリ・プロデューサー)
2月22日(金)17時30分~(約60分)
寺田克也(漫画家)×山田参助(漫画家)
3月2日(土)17時30分~(約60分)
ギャラリートーク
解説:バロン吉元 ※事前申込不要、無料(要入館料)
2月10日(日)14時~(約45分)
バロン先生の公開お悩み相談会
開催日など詳細は美術館HPにて。※事前申込不要、無料。要入館料
迷える子羊たちよ、集まれ!破天荒なバロン先生が、皆の悩みにガツンと一発、大真面目(?)に答えるぞ!
バロン吉元サイン会
3月10日(日)15時~17時
該当商品を美術館にてご購入の方のみ対象。要入館料。詳細は美術館HP。
バロン吉元プロフィール
漫画家、画家。本名・吉元正。
旧満州国生まれ、鹿児島県指宿市育ち。
高校時代より画家を志し、上京。
武蔵野美術大学西洋画科へ入学。
大学中退後、漫画家・横山まさみちのアシスタントとなり、ファッションイラストレーターの長沢節にも学ぶ。
1959年のデビュー以降、1960年代から70年代にかけて劇画ブームの第一線で人気漫画家として活躍。
『週刊漫画アクション』に10年に渡り連載された代表作「柔侠伝」シリーズをはじめ、「どん亀野郎」「黒い鷲」「殴り屋」など、数多くの作品を発表。
しかし人気絶頂の最中、全ての連載を終了し突如渡米。帰国後は漫画執筆と平行して、バロンの名を伏せ、「龍まんじ」の雅号にて、絵画制作を始める。
2003年、文化庁指名により第一回文化庁文化交流使としてスェーデンへ赴任。
現在まで、国内外問わず展覧会を開催している。
キャラクターアートの会会長。日本漫画家協会理事。
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