自由の国・街だからこその孤独。NYに住む日本人女性の孤独の愛。映画『MAKI マキ』初日舞台挨拶
11月17日、ニューヨークの日本人コミュニティを舞台に展開する映画『MAKI マキ』がついに日本公開となり、ユーロスペースにて舞台挨拶が行われた。
本作は、2018年10月、ニューヨークで行われたチェルシー映画祭で監督賞も受賞。
ニューヨークの日本人高級クラブでホステスとして働くマキ(サンドバーグ直美)を中心に物語は進行する。
自由の国・街であるからこそ、アイデンティティを見失いがちな女性たちの孤独な愛がみどころだ。(動画&フォト)
この日登壇したのは、イラン出身のナグメ監督、アートディレクター・デザイナーで映画初出演のサンドバーグ直美、俳優・ジュリアン、そして、10代でキネマ旬報主演女優賞を受賞した経歴を持つ原田美枝子ら。
原田美枝子が、インディペンデント映画でもある本作に出演するきっかけや、イラン人である監督がなぜ、在ニューヨークの日本人コミュニティを舞台に映画を撮ったのかを語った。
『MAKI マキ』
監督・脚本:ナグメ・シルハン
出演:サンドバーグ直美、ジュリアン、おおのゆりか、ブランカ・ヴィヴァンコス / 原田美枝子
撮影:ベン・ウルフ(US)、柳島克己(東京)/編集:ナグメ・シルハン、横山昌吾/ライン・プロデューサー:ニッキー・アクマル/プロデューサー:ショーレ・ゴルパリアン/制作:Ugly Productions、Small Talk Inc.
邦題:『MAKI マキ』/原題:『MAKI』/2017 年/アメリカ・日本合作/89 分/配給:ユーロスペース
公式サイト:http://maki-movie.com/
11月17日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー
舞台挨拶
日本とアメリカの撮影の進め方の違い
– インディペンデント映画には原田さんはあまりご出演されたことないのでは?
原田美枝子(ミカ 役)
いえいえ、そんなことはないですし、本作は自分が是非演りたいと思った作品だったんです。
それよりも、日本とアメリカの撮影の進め方に戸惑いました。
日本だと、撮影前のテストを何回もやって本番は1回か2回なんですが、アメリカのやり方は、テストは1回のみ。その後、本番を何回もやるという。
そこが自分としては一番戸惑いましたね。
でも、編集の材料がたくさんあるという意味で、そういうやり方もいいんだなと思いました。
俳優初挑戦
– 俳優初挑戦はいかがでしたか?
サンドバーグ直美(マキ/エヴァ 役)
知らないことだらけだったので、最初はすごく緊張したんですけど、しかもニューヨークで撮影をしたので、時差ボケもあって頭がフワフワしていたこともあるんですけど、キャストやスタッフの皆さんのエネルギーを吸収して、とてもいい経験になりました。
ジュリアン(トミー 役)
私も本作は初めての映画だったんですが、本作はインディペンデント・フィルムということで、18日間で全部撮影したんです。
そして衣装も自前だったり、そういう意味でいろいろ勉強になりました。
本作は、僕が今住んでいるニューヨークで、そして日本人のことを伝えられる映画ということは誇りに思います。
イラン生まれの監督が日本人コミュニティを描いた理由
– イラン生まれの監督がなぜ日本人コミュニティを描こうとされたのですか?
ナグメ・シルハン監督
私はもともと日本の文化に憧れがありました。
そしてもっともっと日本の文化の深いところを知る機会があればいいなとも思っていました。
そんな中、知り合いのプロデューサーから勧められて、そして素晴らしいキャストの方々と出逢い、本作を撮ることになりました。
– 最後にメッセージをお願いします。
原田美枝子(ミカ 役)
ナグメ監督からお話をいただいたのは4年くらい前ですかね。
ナグメ監督の熱い想いがずっと続いてきて、そして今日、やっと公開になってとても嬉しいです。
不思議な映画ですし、素敵な映像になっていますので、どうぞお楽しみください。
舞台挨拶動画
[写真:Ichigen Kaneda / 動画・記事:Jun Sakurakoji]
予告篇
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