「中断した時はヤケクソになって叫んだ」伊藤万理華×金子大地×河合優実×祷キララ 映画『サマーフィルムにのって』公開記念舞台挨拶
2021年8月7日、渋谷ホワイトシネクイントにて、映画『サマーフィルムにのって』公開記念舞台挨拶が行われ、主演・伊藤万理華(元乃木坂46)、金子大地、河合優実、祷キララ、松本壮史監督が登壇。一時中断がありながらも完成、そして公開できたことの喜びを語った。
本作は、第33回東京国際映画祭で上映されるやいなや話題を集め、世界各国の映画祭での上映が続々と決定。青春映画には欠かせない恋と友情に加え、時代劇、SF、全ての要素が華麗にシンクロ。物語は奇跡的なラストシーンへと向かい、唯一無二の魅力を放つ。
舞台挨拶レポート
■動画レポート(トークノーカット)
■公開を迎えて
-伊藤麻里花さん、ついに映画初日迎えました。おめでとうございます。
伊藤万理華(ハダシ 役)
ハダシとしても、私自身としてもすごく感慨深いです。
-昨夜はゆっくり眠れましたか?
伊藤万理華
寝れなかったですね。世に(作品が)放たれるって思うとさすがに緊張して。
映画を作る立場として、そして自分が役演じていて、その両方、二重でそういう気持ちがありました。
金子大地(凛太郎 役)
嬉しいです。今観るべき映画だと思いますし、少しでも元気になってほしい。
-金子さんから見て伊藤さんの演技は?
金子大地
最高です。伊藤さんにしかできないハダシを演じてくれました。
■一時は撮影中断に。ヤケクソになって撮ったポスタービジュアル
-本作は撮影中にコロナ禍になり中断ということもあったそうですが、印象に残っていることは?
河合優実(ビート板 役)
最初、2020年3月に撮影が始まって、いったん(コロナ禍で)中断となり、夏に再開したんです。
その中断しますっていう発表は、キャストに気を使ってくださって、本決まりになったギリギリにあったんです。
それを聞いてみんな言葉を失ってて。その日はあと2つのシーンの撮影が残っていたんですけど、明日から中止と聞いた直後に撮りました。
そのひとつが、劇中、キララちゃん演じるブルーハワイが、ハダシに「映画を捨てなくちゃいけない」と伝えるかどうか私と二人で迷うというシーン。その時、キララちゃんがポロっと涙を流して拭うところがあったと思います。それは、祷キララとしての涙だったのか、ブルーハワイとしての涙だったのか、どうなんですか?
祷キララ(ブルーハワイ 役)
この作品は、映画を作る物語なので、この映画の物語と、この映画を撮影した時の状況が重なるところがたくさんあって、その日は特にシーンとしても重ねていたところはあったかもしれないです。
そして、撮影中止と聞いたあと、もうひとつ撮ったのは、メインビジュアルのスチール撮影。私と、ハダシとビート板の3人が屋上で叫んでいるカットです。
河合優実
うん。中止になって帰る前にヤケクソになってね(笑)
祷キララ
「なんで中止なんだー!!絶対再開してやる!!」って叫んでいるところを撮ってもらいました。
■伊藤万理華×金子大地 迫力の殺陣
-最後のハダシと凛太郎との殺陣のシーン。撮影していていかがでしたか?
松本壮史監督
あのシーンは説得力を持ってエモーショナルな部分をどこまで的確に伝えられるかという難しいシーンなのですが、伊藤さんも金子くんも、そして河合さんも祷さんも役になりきってくれていて、まったく冷める瞬間がなかったので、そこで説得力が生まれたのかなと思います。
伊藤万理華
負けないようにという気持ちでやっていて、それを全部凛太郎が受け止めてくれてる感じがありました。
金子大地
台本を読んだ時から、このシーンはどうやるんだろうって思ってたので、集中力を切らさないで頑張ろうと思いました。
伊藤さんとは身長差があるので殺陣が難しいんですが、本気でぶつかってきてくれました。
伊藤万理華
撮ってる時、河合さんはじめみんなが見てくれている姿が焼き付いているんですが、それがあったから途切れずにできたのかなと思っています。(金子さんとの)2人だけだったら絶対に成立しないシーンだったなと、後から見てもすごく感じました。
河合優実
私が最後に「最高のラストシーン」って言うセリフがあるんですが、(劇中でハダシたちが撮っている)『武士の青春』のラストシーンとしての2人の殺陣と、この作品『サマーフィルムにのって』のラストシーンとしての両方の意味があるので、今から思うと難しいセリフだったと思います。でも撮っている時は、(伊藤さんと金子さんの)2人が心の底からそう思わせてくれたので、言えたセリフだったのかなと思います。
祷キララ
私たちも撮られる側だけど、そこにいる2人に引き寄せられるようにその場にいました。
-伊藤さん、そのシーンを撮り終えた時はどうでしたか?
伊藤万理華
そのシーンを撮り終えた時は、寂しさが残りました。その少し前に他のキャストのみなさんが先に帰っていた寂しさと、凛太郎にもう会えなくなるという寂しさと、「映画を残せなくなるかもしれないけど」っていうセリフ、そして撮影が(コロナ禍で)3ヶ月間中断したことなど、いろんな感情がもう全部出てきちゃって、なんかよくわかんなくって。
果たしてこれがちゃんとラストシーンとして成立するのかっていうのは、その場では全然つかめなくて、初号(=関係者向けの一番最初の上映)を観て、タイトルがバンって出た時に、ちょっとだけホッとした気持ちになりました。
-映画史に残る素晴らしいラストシーンだと思いましたが、監督はそのへんいかがですか?
松本壮史監督
ラッシュの編集しながらもう号泣してました(笑)
-ラスト以外に思い出に残っているシーンは?
伊藤万理華
撮影初日のシーン。みんなで集まっていざ撮るってなった時にぜんぜんうまくいかないっていうシーンです。
劇中のように、リアルでもスタッフさん含めてみんながまだ戸惑いながらやっている中だったので、ハダシもどこを向いていいのかわからないっていう状態で、みんなで工夫しながら進めたのを覚えています。
金子大地
ハダシ組が揃っているところはとても楽しかったです。
例えば、夜、体育館でみんなでお菓子を食べながら「いいものが撮れたね」って言いあってるシーンは、実際キャストの皆がちょうど仲良くなってきた頃で、リアルな高校生活みたいな感じで、学生時代に戻ったような気分になったことが印象に残っています。
■感想投稿キャンペーン「#私たちの青春は傑作だ」
-監督が着ているこのTシャツ、本作の感想投稿(※)をすると抽選で当たるんですよね。
※第3弾キャンペーンが8月15日まで実施中。詳細は https://phantom-film.com/summerfilm/rtcp/ まで。
松本壮史監督
はい。ハダシ組と花鈴組の両方が描かれています。
河合優実
でも、(板橋)駿谷さんがセンターなのがちょっと・・・(笑)
■最後にメッセージ
松本壮史監督
こんな状況ですが、スクリーンでちゃんと上映することができてほんとに嬉しいです。
来週にはどうなることかという心配もありますが、1日でも長くこの映画がスクリーンで上映されることを祈っています。
伊藤万理華
こういう状況になってしまって、でも『サマーフィルムにのって』の中でも映画の未来の話をしていて、今ちょうど状況的に全部が重なっていて、まだ何か不安が拭いきれない状況が続いてはいるんですけど、この作品を観たことによって、何か希望が見えるとすごく嬉しいし、今こうしてスクリーンの前でご挨拶できてることが本当に感慨深いなと思っています。
こういう場がちゃんと続くように、映画がなくならないように、私たちも作り続けていきたいなって思ってます。本日はありがとうございました。
■フォトギャラリー
[写真:金田一元/動画・記事:桜小路順]
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映画『サマーフィルムにのって』
INTRODUCTION
本作は、第33回東京国際映画祭で上映されるやいなや話題を集め、世界各国の映画祭での上映が続々と決定。青春映画には欠かせない恋と友情に加え、時代劇、SF、全ての要素が華麗にシンクロ。物語は奇跡的なラストシーンへと向かい、唯一無二の魅力を放つ。
主役には、猫背・がに股を披露し勝新オタクを熱演、殺陣にも挑戦している元乃木坂46の伊藤万理華。
共演に金子大地、河合優実、祷キララと、今後の活躍が期待される新星が勢揃いした。
監督はドラマやCM、MVなど幅広く手掛ける松本壮史が務め、数々の映像作品を共に作り上げてきた盟友、劇団「ロロ」主宰・三浦直之が脚本を担当。
気鋭の若手クリエイターの元に次世代俳優たちが集結し、ここに新時代を代表する青春映画が誕生した。
STORY
時代劇オタクの女子高生監督が主役に抜擢したのはタイムトラベラー!?
勝新を敬愛する高校3年生のハダシ。キラキラ恋愛映画ばかりの映画部では、撮りたい時代劇を作れずにくすぶっていた。そんなある日、彼女の前に現れたのは武士役にぴったりな凛太郎。すぐさま個性豊かな仲間を集め出したハダシは、「打倒ラブコメ!」を掲げ文化祭でのゲリラ上映を目指すことに。青春全てをかけた映画作りの中で、ハダシは凛太郎へほのかな恋心を抱き始めるが、彼には未来からやってきたタイムトラベラーだという秘密があった――。
伊藤万理華 金子大地 河合優実 祷キララ
板橋駿谷 甲田まひる ゆうたろう 小日向星一 池田永吉 篠田諒
監督:松本壮史 脚本:三浦直之(ロロ)、松本壮史
製作:サマーフィルムにのって製作委員会
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:パイプライン
(C)サマーフィルムにのって製作委員会
公式サイト:phantom-film.com/summerfilm
公式Twitter:@summerfilm_2020
本予告
8月6日(金)より、新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開
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