河瀬直美、別所哲也、MIYAVIらが芸術文化活動の危機を語るオンラインディベート「ResiliArt Japan」開催
コロナ禍は、世界中であらゆる芸術文化活動を停止させており、その活動にかかわる多くの人々に与える影響は甚大となっている。その状況を打開しようとするオンラインディベートが、5月23日(土)に開催され、河瀬直美がモデレーターを務める他、別所哲也、MIYAVIらがパネリストとして登壇する。
本オンラインディベートは、「ユネスコオンラインディベート ResiliArt(レジリアート)Japan」と称し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が呼びかけて始まったもの。コロナ禍の状況におけるアーティスト、クリエイター、そして文化の専門家のレジリエンス(しなやかな強さ)を強化し、その声を発信することにより、文化を巡る様々な課題解決への努力につなげることを目的としたプロジェクトだ。
新型コロナウィルスのパンデミックは全世界に影響を与え、世界経済を不況に追い込んだ。パンデミックは、クリエイティブから生み出される価値に連なる全て(創造、生産、流通、アクセス)に影響を与え、専門家、アーティスト、文化的専門家を困窮に追い込み、そして彼らの社会的、経済的地位を奪っている。
今直面している危機は、文化へ触れる機会をより不平等にし、文化的表現の多様性を制限するリスクを伴う。
それでも、
「芸術にはそれらを跳ね返すしなやかな強さがある。」
「この前例のない緊急事態は、社会が回復するために、また社会的結束を強める上で文化こそ必要なのだと示している。」
という信念を持つのが、“ResiliArt”(*)だという。
*Resilience(しなやかな強さ)+Art(アート)=ResiliArt(レジリアート)
第1回目のディベートは、4月15日世界芸術の日にパリ現地時間14時から開催された。ディベートは、4つのテーマに焦点を当て、パネリストが意見を交わすスタイルで⾏われ、後半にはオンラインで⼀般参加者からのQ&Aの時間を設けて開催された。以来、世界中の様々なフィールド、地域、言語、コミュニティで、20以上のResiliArtディベートが実施され、30以上が企画されている。
5月23日(土) 20:00に開催される「ResiliArt Japan」の概要は次のとおり。合わせて、東京オリンピック記録映画を撮影中の河瀬直美からのコメントが届いた。
ResiliArt Japan
「文化とコロナウイルス~アートの力を考える~」
パネリスト(五⼗音順)
・平田オリザ(劇作家・演出家)
・別所哲也(俳優)
・MIYAVI(ギタリスト)
・向井山朋子(ピアニスト/美術家)
モデレーター
河瀨直美(映画監督)
日時:2020年5月23日(土) 20:00~22:00(日本時間(JST))
アクセス(なら国際映画祭Facebook):https://www.facebook.com/naraiff
(上記ページから誰でも自由に参加可能)
テーマ
1) 現在の外出自粛要請を受け、アーティストが直面している問題
2) クリエイティブな職業に及ぼす財政的影響
3) 現在および収束後に政府、国際機関、民間セクターなどがアーティストを支援するために実施できる事
4) 現在の危機に対して適切に対応する文化政策および資金調達モデルの企画・立案・実施について
ResiliArt Japanにて発せられた声は、ユネスコの手でグローバルドキュメントとして反映させ、ユネスコの加盟国および日本政府へ共有される。
河瀬直美コメント
この度は、日本のトップクリエイターの方々と共に、コロナ禍での芸術業界の現状や、様々な課題、解決していく策などを話し合います。
現状を嘆くだけではなく、ここでの提言は、日本政府やユネスコの加盟国へ共有し、具体的な政策に反映されることを目指します。
どの世代の方々にもお聞きいただけるように、具体的かつ、明るい未来を照らすようなお話を展開してゆきます。
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