
【インタビュー】「本当に救いになる」恒松祐里が共感した切ない風習とは?原作コマ再現の裏側と、ホラーの枠を超えた静かな名作「緩やかな別れ」ドラマ『ストレンジ』
ホラー漫画の鬼才・伊藤潤二の傑作を実写化したドラマ24『ストレンジ』。最終話「緩やかな別れ」で主人公・璃子を演じる恒松祐里にインタビュー!役柄への共感や原作コマ再現の裏側、ホラーが苦手な恒松が感じた作品の温かな魅力をたっぷり伺った。(読者プレゼントあり)
テレビ東京系で放送のドラマ24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」は、世界的人気を誇るホラー漫画家・伊藤潤二の傑作を実写化したオムニバス連続ドラマ。
「日常が突如として不条理な恐怖に侵食されていく」というテーマのもと、新進気鋭の監督陣(山田篤宏、下津優太、近藤亮太)と豪華キャストが集結。
「死びとの恋わずらい」や「緩やかな別れ」など、恐怖と人間ドラマが交錯する全11話をラインナップ。IVEによる主題歌「JIGSAW」や10CMのEDテーマ「The Darkest Night」が彩る衝撃作だ。
<最終話「緩やかな別れ」あらすじ> 2026年9月11日(金)放送
由緒ある戸倉家に嫁いだ璃子(恒松祐里)は、邸宅内で幽霊のような老婆の幻影を目撃し、夫の誠(葉山奨之)から一族に代々受け継がれてきた不思議な風習の存在を知らされる。なかなか戸倉家に馴染めない璃子だったが、心優しい義妹・友香とは次第に仲を深めていく。そして月日が流れる中、璃子は思いもよらない真実と向き合うことになり――。一家に受け継がれる“緩やかな別れ”の先に待つ、切ない真実が明かされる。
恒松祐里 インタビュー&撮り下ろしフォト
■「残像」が紡ぐ、切なくも温かな「緩やかな別れ」の物語
‐ 本日は、恒松さんが出演されたエピソード「緩やかな別れ」のテーマである「残像」に合わせた透け感のある衣装を選ばれたそうですね。
恒松祐里(主人公・璃子 役)
今日はドラマの内容に絡めて選んでみました。亡くなった人が消えていく「残像」のイメージに合わせて、スケルトンの衣装や、ネイルも少し残像っぽく透ける感じにしています。メイクもそれに合わせて仕上げていただきました。
‐ 会見では、鑑賞する作品に合わせて格好を変えるというお話もありましたが、最近だと『スター・ウォーズ』に合わせたこともあったとか?
恒松祐里
そうなんです!『マンダロリアン』というドラマ版のキャラクターなのですが、ペリ・モットーという整備士のおばちゃんの格好をして映画を観に行きました。元々グローグーのおもちゃを持っていたので、それを可愛がるならペリ・モットーおばちゃんのように「よしよし」しながら持ちたいなと思って。
マンダロリアンの格好は他にもたくさんいそうだったので、あえて被らないニッチなところを狙いました。……周りに気づいてくれた人は、誰一人いませんでしたけど(笑)
‐ さて、伊藤潤二先生の傑作集の実写化、しかもラストを飾る第11話「緩やかな別れ」で主演を務めると決まった時のお気持ちはいかがでしたか?
恒松祐里
まず、夏にぴったりの素晴らしい企画だなと思いました。実は私、ホラーが苦手で、今まであまり伊藤先生の作品に触れてこなかったんです。でも今回を機に読ませていただいたら、怖さの中にも面白さやおかしさが混ざっていて、私でも楽しめるホラーがあるんだと気づきました。今まで読まずにいたことを後悔したので、これから他の作品も読んでみたいと思います。
‐ ご自身が出演される「緩やかな別れ」の台本を読んだ時の印象は?
恒松祐里
伊藤先生の作品の中でも、これはホラーというより人間ドラマのような静かな物語だなと感じました。最終話を飾らせていただける嬉しさもありつつ、一方で他のエピソードの皆さんがアクションをしたり血まみれになったりしているのを聞くと、「もっと変な衣装を着たり、血まみれになったりしたかったな」という欲も少しだけ湧きました(笑)。でも、今回のような静かで切ないお芝居はとても新鮮でよかったです。
‐ 恒松さん演じる璃子というキャラクターを、どう捉えて演じられましたか?
恒松祐里
一見、普通の子に見えますが、とにかくお父さんのことが大好きすぎるという、ちょっと変わったところがある女性です。子供の頃にお母さんを亡くし、シングルファーザーの家庭で育ったこともあって、彼女にとって一番怖いことは「お父さんの死」なんです。大人になっても、お父さんが亡くなる夢を見ては号泣して飛び起きる、という癖があるほど繊細な役どころでした。
‐ 亡くなった家族を「残像」として留め、20年から30年かけてゆっくりとお別れをするという本作のテーマについては、どう感じられましたか?
恒松祐里
すごく素敵な設定だと思いました。大切な人との別れは突然来ることも多いですし、準備ができていないこともありますよね。この「残像」という風習が本当にあったらいいのに、と考えながら演じていました。私自身、昔飼っていた猫やおじいちゃんとの突然の別れを経験しているので、もし残像として残せて、普通に会話もできて、ゆったりと消えていく時間が持てたら……それは本当に救いになるだろうなと思います。
‐ 先ほど、お父さんが亡くなる夢を見て号泣するシーンもあったとお話がありましたが、それを含めて、お芝居の苦労などはありましたか?
恒松祐里
泣くシーンは本当に多かったです。夢で泣いて、起きて泣いて、想像して泣いて……感情を増幅させて璃子の状態に持っていくのは難しかったです。
その中でも特に大変だったのは、義理の妹に指で涙をぬぐってもらうシーン。そのシーンは「右目から涙を流して」という監督からの演出があったんです。でも、右目から涙を流そうとしたら左目から流れてしまったりして、「違う、右ですよね。もう一回行きます!」と格闘しながら撮影していました。
‐ ホラーという枠を超えた、情緒豊かな家族の物語として撮影されていたのですね。
恒松祐里
山田監督も「この作品はホラーじゃない」とおっしゃっていて、撮影手法も普通のドラマと同じように進みました。役柄としては戸倉家の中で疎外感や孤独を感じていましたが、現場の皆さんは本当に優しい方ばかりで、とても和気あいあいとした雰囲気でした。
‐ 夫の誠を演じた葉山奨之さんとの共演はいかがでしたか?
恒松祐里
葉山さんとは、以前から何度も共演させていただいていて気心が知れた仲なので、いきなり「用意、スタート」で夫婦の会話を始めるのも非常にやりやすかったです。空き時間にはお子さんの動画を見たりしていて、とてもお子さん思いな方なんだなと思いました。
‐ 撮影全体を通して印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
恒松祐里
脚本に余白が多く、説明されすぎていなかったので、監督や葉山さんと「このシーンでどう動いてセリフを交わすか」を細かく相談しながら作っていったのが印象的です。小道具も多くはなかったので、どの動きがよりナチュラルで、漫画のコマの雰囲気に近くなるかを現場で試行錯誤しました。
‐ 特に注目してほしいシーンはどこでしょうか?
恒松祐里
原作漫画のある表現に徹底的にこだわったシーンがあります。璃子が「私は残像」と悟る場面なのですが、顔が逆光で真っ黒なシルエットになるように、照明部さんと撮影部さんが漫画のコマを参考にしながら、光の当たり具合を細かく調節して撮りました。そこは監督のこだわりが詰まった、絶対に外せない見どころだと思います。
‐ ホラーが苦手な恒松さんから見て、伊藤潤二ワールドの魅力はどこにあると感じますか?
恒松祐里
伊藤先生のインタビューを読んだのですが、先生ご自身もすごく怖がりで、夜中にトイレに行くのも怖いと感じる方だそうです。だからこそ、怖いものの中に「面白おかしさ」を入れたり、怖がりな人に対してワンクッション置いてくれるような「優しさ」が作品の中に流れている気がします。私のようにホラーが苦手な人でも、どこか楽しく見られる不思議な魅力があるんです。
‐ 恒松さんご自身、芸歴20年を超えましたが、俳優というお仕事の最大の魅力は何ですか?
恒松祐里
「人の人生を想像すること」が仕事である、という点ですね。例えば街なかですれ違う人々についても、私は「この人はどんな人生を歩んできて今があるんだろう」と、主観を何個も持って想像してしまう癖がついています。そうやって色々な人生に出会い、想像を膨らませる時間は、俳優ならではの素敵な瞬間だなと感じています。
‐ 最後に、多忙な中でのリフレッシュ方法についても教えてください。
恒松祐里
ずっと続けている編み物と、最近は朝の30分ウォーキングにはまっています。朝起きて空腹の状態で歩くのがいいと聞いて始めたのですが、歩き終わって30分以内にプロテインのスムージーやヨーグルトを飲むのが日課です。ポッドキャストを聴きながら歩くと、ちょうどいいリフレッシュになります。
恒松祐里(つねまつ ゆり)プロフィール
1998年10月9日生まれ、東京都出身。
2005年に俳優デビューし、2019年公開の映画『凪待ち』で『おおさかシネマフェスティバル2020』新人女優賞を受賞。
その後、映画「くちびるに歌を」、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」やNetflix「全裸監督」シーズン2、「今際の国のアリス」シーズン2・3、Disney+「ガンニバル」シーズン2、など話題作に多数出演。
近年の主な出演作は、CX「わたしの宝物」、TX「ひと夏の共犯者」、NHK「テミスの不確かな法廷」、EX「名探偵のままでいて」、WOWOW連続ドラマW-30「ALIUS -特定事象捜査ファイル-」、映画「きさらぎ駅 Re:」、舞台「ハザカイキ」など。
■恒松祐里さん直筆サイン入りチェキ読者プレゼント
恒松祐里さんの直筆サイン入り撮り下ろしチェキを抽選で1名様にプレゼントします。
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ご当選者には、XのDMにてお知らせいたします。(参考:個人情報の取扱いについて)
応募締め切り:2026年9月26日(土)23時59分
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■撮り下ろしフォトギャラリー
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[写真・インタビュー:三平准太郎/スタイリスト:武久真理江/ヘアメイク:藤尾明日香]
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ドラマ 24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」
《INTRODUCTION》
テレ東では、7月3日(金)から、ドラマ 24「ストレンジ-伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」(毎週金曜深夜 24時12分~)を放送します。
原作者は、代表作『富江』『うずまき』をはじめ、今や日本国内のみならず世界中で熱狂的な人気を誇るホラー漫画家・伊藤潤二 。海外 30カ国以上で出版され、漫画界のアカデミー賞と称される米国アイズナー賞では、日本人最多となる4度の受賞と殿堂入りを果たすなど、「世界のホラーマスター」として確固たる地位を築き上げています。
本作は日本を代表するホラー漫画家・伊藤潤二の傑作から珠玉の13 作品を厳選した、オムニバス形式で描く実写連続ドラマとなります。
オープニング主題歌には、2020年代以降のK-POPシーンを牽引する韓国6 人組アーティスト・IVEの「JIGSAW」が決定しており、さらに伊藤潤二によるIVEの描き下ろしビジュアルも解禁されるなど、大きな注目を集めています。
出演:細田佳央太、真木よう子、円井わん、坂元愛登、石原良純、杉田雷麟、中村里帆、樋口日奈、山﨑七海、齊藤なぎさ、齋藤潤、恒松祐里(話数順)
原作:伊藤潤二『伊藤潤二傑作集』『魔の断片』(朝日新聞出版刊)
脚本:保坂大輔、稲本達郎
監督:山田篤宏、下津優太、近藤亮太
主題歌:IVE「JIGSAW」
チーフプロデューサー:北川俊樹(テレビ東京)
プロデューサー:野部真悠(テレビ東京)、古賀奏一郎(SS工房)、鈴木健太郎(ROBOT)、平田樹彦(ダブル・フィールド)
制作:テレビ東京、SS工房
製作著作:「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」製作委員会
公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/junjiito_strange/
公式X:@tx_strange
公式Instagram:@tx_strange
公式TikTok:@tx_junjiito_strange
ハッシュタグ:#ストレンジ #伊藤潤二 #夜も眠れぬ奇妙な話
放送日時:2026年7月3日(金)スタート 毎週金曜 深夜24時12分~24時52分 放送
放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送
BSテレ東:2026年7月12日(日)スタート 毎週日曜 深夜24時00分~24時40分 放送
配信:各話放送終了後から、動画配信サービス「Lemino」「U-NEXT」にて第一話から最新話まで見放題配信
▶Lemino:https://lemino.docomo.ne.jp/
▶U-NEXT:https://t.unext.jp/r/tv-tokyo_pr
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