
【インタビュー】「俳優としてとても幸せな経験でした」円井わんが体感した、美しくも悍ましい伊藤潤二ワールドの魅力。ドラマ『ストレンジ』
ホラー漫画の鬼才・伊藤潤二の傑作を実写化したドラマ 24『ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-』。第3話「地縛者」(7月17日(金)放送予定)で主人公・浅野結衣を演じた円井わんにインタビュー。世界的な人気作に挑む覚悟や、凄惨な描写が続く撮影現場での意外な舞台裏、作品に込めた思いを伺った。(読者プレゼントあり)
ドラマ 24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」は、「世界のホラーマスター」伊藤潤二の傑作から13作品を厳選し、実写化したオムニバスドラマだ。
「日常が突如として不条理な恐怖に塗り替えられる」という共通テーマのもと、山田篤宏、下津優太、近藤亮太ら新進気鋭の監督陣が、原作の持つ緻密な美しさと狂気を鮮烈に映像化した。
IVEによる中毒性のある主題歌「JIGSAW」や、各話の主人公を演じる豪華キャスト陣の競演も大きな注目を集めている。
円井わん インタビュー&撮り下ろしフォト
■日常を侵食する「執着」の恐怖を演じて
‐ 「世界のホラーマスター」と称される伊藤潤二さんの傑作集が実写化ドラマの第3話「地縛者」への出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
円井わん(主人公・浅野結衣 役)
最初は、やはり世界的に有名な方の原作を実写化するということで、「自分がやって大丈夫なのかな」という不安がありました。出演するかどうか、実は結構悩んだんです。
でも、最終的にはキャスティングの方とも協議し、「多くの俳優がこの作品をやりたいと思っているはず。断るのではなく、私がこの役割を全うすべきだ」という一種の使命感のようなものを感じて、お引き受けすることにしました。
‐ 劇中では、特定の場所に縛り付けられる「地縛者」という異様な人々が現れる中で、円井さん演じる浅野結衣は「まともな」キャラクターとして登場します。過去にトラウマを抱える彼女をどう捉えて演じられたのでしょうか?
円井わん
ありえない世界観ではありますが、それをさも普通のこと、例えばインフルエンザが流行しているような「最近の日常」として振る舞うのが、演じていて不思議な感覚でした。もしこういうことが本当に現実で起こっていたらどうなるか、というイメージを常に頭の中でぐるぐる考えながら演じていましたね。
結衣の抱えるトラウマも、ある種の「心の地縛」と言えるかもしれません。地縛者たちとはアプローチが違いますが、今の社会を生きる私たちにとっても、何らかの「執着」や「地縛的なもの」は日常にあるのではないかと感じました。
‐ 撮影現場では「地縛者」のビジュアルはどう再現されていたのですか?
円井わん
現場は意外と笑いがありました。実際には体に何のロープも付いていないのに、ずっと同じポーズを保たなければならないので、キャストの皆さんは「これは筋肉痛になるわ」と大変そうでした。
特に渡辺役の福山(翔大)さんは、「手首に力を込めると肩がしんどくないよ」といった「地縛のコツ」を他の役者さんに伝授されていましたね。
子供の洋太役の子も「どう演じたらいいですか」と真剣に悩んでいて、そんな異様な光景を目の前にして演じるのは面白くもありました。
‐ 「地縛者」の最終段階で「凝結(ぎょうけつ)」という石のように固まった状態になり、人が触れると首や腕が崩れ落ちるような衝撃的なシーンが原作ではありますが、撮影ではいかがでしたか?
円井わん
腕が落ちたり、遺体が運ばれていったりするシーンも撮影しました。現場では皆さん非常に真剣で、どこに力を入れれば静止していられるかを突き詰めていました。中にはカットがかかっても微動だにしない方もいて、そのプロ意識と筋力には驚かされましたね。
‐ 山田篤宏監督との作品づくりについて、演出などで印象に残っていることはありますか?
円井わん
山田監督とは、どう撮ればいいか意見を出し合いながら進めました。私の芝居のスタンスと監督の提案が合致するところが多く、非常にやりやすかったです。
特にこの現場で嬉しかったのは、監督だけでなくスクリプターさんや撮影部の方とも、「この距離感で喋りかけるのは違和感がある」といった意見を対等に出し合えたことです。ドラマの都合で進めるのではなく、一つ一つの違和感を解消しながら一緒に作品を作っているという実感がありました。
‐ 物語のテーマである「過去への強い執着」について、現代に通じるものは感じましたか?
円井わん
強く感じました。「犯人は現場に戻る」と言いますが、執着が目に見える形で現れたのが「地縛者」なのだと解釈しました。
一般社会でも、過去のトラウマや記憶、特定の場所への念といったものは、ふとした瞬間に戻ってきてしまうものですよね。伊藤潤二さんは、そんな誰もが持つ「心の執着」をホラーとして見事に落とし込まれていて、本当にすごい発想だと改めて思いました。
‐ 撮影を終えてみて、最初に迷っていた時と心境の変化はありましたか?
円井わん
「受けてよかった」と心から思っています。原作が持つエネルギーが非常に高いので、他の作品と並行して演じるのではなく、この「ストレンジ」の世界に集中してエネルギーを注がなければならないと感じていました。
幸いにも撮影期間が他の仕事と重ならず、どっぷりとこの高カロリーな作品に向き合えたことは幸運でした。みんなで意見を出し合い、ああでもないこうでもないと試行錯誤した時間は、俳優としてとても幸せな経験でした。
‐ 脚本を読んで、あるいは撮影中に一番衝撃を受けた場面はどこでしょうか?
円井わん
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、やはり物語の核心に触れる、ある人物の真実には衝撃を受けました。「実は……」という展開に、「あ、そういうことだったんだ」と驚かされましたね。
‐ 共演シーンが多かった渡辺役を演じた福山翔大さんとのエピソードはありますか?
円井わん
福山さんとは初共演でしたが、撮影の合間はずっとお茶をしているような感覚で、楽しくお話ししていました。芝居の話というよりは、お互いが出演した作品の感想を言い合ったり、井戸端会議のような穏やかな雰囲気でしたね。
‐ 最後に、視聴者の方へメッセージをお願いします。
円井わん
伊藤潤二さんの魅力がたっぷりと詰まった、とてもエネルギーの強い作品になっています。ぜひ、この奇妙な世界を体感してほしいです。よろしくお願いします。
円井わん(まるいわん)プロフィール
1998年1月3日、大阪府出身。2016年から俳優活動をスター
トさせ、17年に『獣道』で映画デビュー。
映画『KONTORA-コントラ』(21年)、『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(22年)では主演を務める。ドラマではNHK連続テレビ小説『虎に翼』(24年)、TBS系連続ドラマ『不適切にもほどがある!』(24年)、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(25~26年)、TBS日曜劇場『GIFT』(26年)など数々の話題作に出演。
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[インタビュー・写真:三平准太郎/ヘアメイク:岩村尚人(SPIELEN)/スタイリスト:渕上カン]
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ドラマ 24「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」
《INTRODUCTION》
テレ東では、7月3日(金)から、ドラマ 24「ストレンジ-伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」(毎週金曜深夜 24時12分~)を放送します。
原作者は、代表作『富江』『うずまき』をはじめ、今や日本国内のみならず世界中で熱狂的な人気を誇るホラー漫画家・伊藤潤二 。海外 30カ国以上で出版され、漫画界のアカデミー賞と称される米国アイズナー賞では、日本人最多となる4度の受賞と殿堂入りを果たすなど、「世界のホラーマスター」として確固たる地位を築き上げています。
本作は日本を代表するホラー漫画家・伊藤潤二の傑作から珠玉の13 作品を厳選した、オムニバス形式で描く実写連続ドラマとなります。
オープニング主題歌には、2020年代以降のK-POPシーンを牽引する韓国6 人組アーティスト・IVEの「JIGSAW」が決定しており、さらに伊藤潤二によるIVEの描き下ろしビジュアルも解禁されるなど、大きな注目を集めています。
出演:細田佳央太、真木よう子、円井わん、坂元愛登、石原良純、杉田雷麟、中村里帆、樋口日奈、山﨑七海、齊藤なぎさ、齋藤潤、恒松祐里(話数順)
原作:伊藤潤二『伊藤潤二傑作集』『魔の断片』(朝日新聞出版刊)
脚本:保坂大輔、稲本達郎
監督:山田篤宏、下津優太、近藤亮太
主題歌:IVE「JIGSAW」
チーフプロデューサー:北川俊樹(テレビ東京)
プロデューサー:野部真悠(テレビ東京)、古賀奏一郎(SS工房)、鈴木健太郎(ROBOT)、平田樹彦(ダブル・フィールド)
制作:テレビ東京、SS工房
製作著作:「ストレンジ -伊藤潤二の夜も眠れぬ奇妙な話-」製作委員会
公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/junjiito_strange/
公式X:@tx_strange
公式Instagram:@tx_strange
公式TikTok:@tx_junjiito_strange
ハッシュタグ:#ストレンジ #伊藤潤二 #夜も眠れぬ奇妙な話
放送日時:2026年7月3日(金)スタート 毎週金曜 深夜24時12分~24時52分 放送
放送局:テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ 九州放送
BSテレ東:2026年7月12日(日)スタート 毎週日曜 深夜24時00分~24時40分 放送
配信:各話放送終了後から、動画配信サービス「Lemino」「U-NEXT」にて第一話から最新話まで見放題配信
▶Lemino:https://lemino.docomo.ne.jp/
▶U-NEXT:https://t.unext.jp/r/tv-tokyo_pr
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