
「普通に有村架純がコケました」南沙良×塩野瑛久×青木柚 映画『マジカル・シークレット・ツアー』ジャパンプレミア
2026年6月2日、日経ホール(東京都千代田区)にて、映画『マジカル・シークレット・ツアー』ジャパンプレミアが行われ、有村架純、南沙良、塩野瑛久、青木柚、天野千尋監督が登壇。(動画&フォト)
本作は、2017年に中部国際空港で実際に起きた主婦たちによる「金密輸事件」に着想を得たオリジナルストーリーであり、二児の母、大学の研究者、そして妊婦という、一見犯罪とは無縁そうな3人の女性が金の密輸を通して絆を深めていく姿を描いたリベンジゲーム・エンターテインメントである。
イベントレポート
■トークノーカット動画レポート
■フォトレポート
会場には、主演の有村架純をはじめ、共演の南沙良、塩野瑛久、青木柚、そして本作のメガホンをとった天野千尋監督が登壇した。ステージは作品のテーマにちなみ、積み上げられた金塊のオブジェが並ぶ華やかな「金」づくしの装飾が施された。豪華キャスト陣が揃った舞台挨拶の模様をレポートする。
ゴールドを身にまとい、華やかに開幕
イベントの冒頭、キャストと監督はステージ上に設置された金塊の山の中から姿を現した。大きな拍手に包まれる中、登壇者たちは本日のドレスコードについて明かした。宣伝部からの「全員どこかにゴールドのものを身につけてほしい」というリクエストに応え、それぞれが趣向を凝らした装いを見せたのである。
主演の有村架純は「ようやく1年前に撮影した作品が今日を迎えられて、ホッとしています」と挨拶し、自身の足元を指して「私はサンダルにゴールドを取り入れました」とはにかんだ。
続く南沙良も挨拶に立ち、作品について「半年ほど前に初めて観たのですが、自分に与えられた環境が理不尽だと感じる中で、3人がそれぞれの人生を切り開いていく姿が、ある意味で爽やかで、ある意味で滑稽。すごく面白い青春映画のようだと感じました」と、独特の感性で作品の魅力を語った。
有村の夫役を演じた塩野瑛久は、この日のために髪色を金髪に合わせてきたというプロ意識を見せ、「この作品を観た方々が、口を揃えて第一声で『面白かった』と言ってくださる。それが作品のすべてを物語っていると思います」と自信を覗かせた。さらに、「登場人物たちはディープな人生や暗いものを抱えていますが、映画全体には湿度がなく、カラッと観られるのが魅力です」と分析した。
青木柚は「有村さん、南さん、そして本日欠席の黒木華さんの3人のきらめきに惹かれました。実話を基にしていますが、非常に爽やかな映画です」と述べ、自身の先輩役を務めた黒木華の分まで盛り上げたいと意気込みを語った。
最後に天野監督が「2020年末のコロナ禍から考え始めた企画が、多くのスタッフ・キャストとの出会いを経て、こうして多くのお客様に観ていただけるのは奇跡的です」と感慨深げに挨拶を締めくくった。
シンガポールロケの過酷さと「ラクサ」の思い出
本作の見どころの一つは、大掛かりなシンガポールロケである。撮影は約1週間にわたって現地で行われ、本場の空気をスクリーンに投影している。有村と南は当時の過酷な撮影環境を振り返った。
「とにかく暑かった」と口を揃える二人。有村が「頭がおかしくなりそうなくらい暑かったのですが、現地のスタッフさんも同じ熱量を持って協力してくださり、冷たい飲み物を用意してくれるなど、その心遣いで乗り越えられました」と感謝を述べると、南も「撮影の後にみんなで食べに行った『ラオパサ(フードコート)』のラクサが本当に美味しくて、それが一番の思い出です」と、食べ物の話題で会場を和ませた。
一方で、国内での撮影が中心だった塩野と青木は、海外ロケ組を「羨ましい」と羨望の眼差しで見ていたという。
国内の撮影現場の雰囲気について、塩野は「天野監督は現場に入ると非常に集中される方。楽しい話を振れるような雰囲気ではないほど、世界観を伝えようとする気迫がありました」と証言した。
これに対し天野監督は「そんなつもりはなかったのですが」と苦笑しつつも、役者たちが真摯に役に向き合ってくれたことに感謝を示した。
体当たりの演技と、役を超えた信頼関係
劇中、有村演じる和歌子と塩野演じる高志は、借金と横領を隠し合う「クズな」側面もある夫婦を演じている。二人はクランクイン前に、天野監督を交えて役の背景を掘り下げる時間を設けたという。
それぞれが役になりきって質問に答えるという事前リハーサルについて、有村は「初対面ですぐに撮影に入るよりも、共有できる時間があったことが非常に助かりました」と振り返った。
その成果もあり、劇中のあるシーンでは、有村が病室で眠る塩野を激しく叩くという体当たりの演技が生まれた。塩野が「本当に痛くて、びっくりしました。でも、若子の心情を考えるとそれくらい当たり前。絶対反応してはいけないと必死でした」と撮影秘話を明かすと、有村も「失礼しました(笑)」と謝りつつ、「若子の抱えているものを考えると、自然と手が出てしまった」と、役に没入していたことを明かした。
また、青木柚と黒木華のコンビは、共通の「推しアイドル」を持つ研究室の先輩後輩という設定だ。このアイドルの楽曲やミュージックビデオは映画のためにオリジナルで制作され、二人は事前に聴き込んで現場に臨んだという。青木は「オタク役として、セットリストやライブの感想などをアドリブで黒木さんと話せたのが楽しかった。黒木さんから『ゆずゆず』と呼ばれたのが、一番の思い出です」と、微笑ましいエピソードを披露した。
天野監督は有村について「座長として本当に立派。撮影が押した時も『どういう作戦でいきましょうか』と一緒に考えてくれたり、プロデューサーに交渉してくれたりと、本当に助けられました」と絶賛。一方の有村も、初共演となった南沙良について「自分の言葉を多くは語らないけれど、読書家で多くの言葉を大切に持っている。その奥ゆかしさが役にも生きていて、底知れない魅力がある役者さんです」と信頼を寄せた。
驚きの実話:有村の「全力疾走」と南の「悪夢」
作品の内容にちなみ、登壇者たちが最近体験した「驚くべき実話」を披露するコーナーも設けられた。
有村は、シンガポールでの撮影中に起きたハプニングを告白した。「若子が全力で街中を走るシーンがあったのですが、自分のズボンの裾を踏んでしまって、派手に地面をスライディングしてしまったんです」という衝撃の事実に、会場からは驚きの声が上がった。マットなどの緩衝材もない中での転倒に、周囲のスタッフは凍りついたが、有村は「30歳を過ぎてからの全力疾走は危ないなと痛感しました」と淡々と語り、大怪我には至らなかったものの、すり傷を作りながら撮影を続行したプロ根性を見せた。
一方、南沙良が明かしたのは「悪夢」の話だ。「最近、目が覚めたと思ってもまだ夢の中、というのを何度も繰り返す怖い夢を見ました。起きた時には汗びっしょりで……。ストレスはないはずなのですが、自分でも驚きました」と語り、迷宮のような体験を披露した。
2026年「初めて」の挑戦:免許、声優、自転車
さらに、物語の中で主人公たちが密輸によって「初めて」人生を生き直すことにちなみ、今年初めて体験したことについてのトークが展開された。
有村は「ある脚本家さんの作品に参加させていただいた際、その世界観に馴染めるか、これまでにないほど緊張しました。実は私は上がり症なので、いつも変な汗をかきながら、ポーカーフェイスを保つように気をつけています」と、意外な一面を明かした。
南沙良は「今年、満を持して車の免許を取りに通い始めました。今ちょうど半分くらい、折り返し地点に来たところです」とプライベートの近況を報告。
塩野瑛久は「声優に挑戦しました。非常に難しいと感じながらも、食らいついてやっています」と、活動の幅を広げていることを明かした。
最後に青木柚は「自分のお金で初めて自転車を買いました」と語り、「最近は自転車のルールが厳しくなっていますが、僕は絶対にルールを守って、最高に楽しいサイクリングにします!」と力強く宣言し、会場の笑いを誘った。
「人生の旅路」を楽しんでほしい
舞台挨拶の最後、天野監督は「このイベントをきっかけに作品を知っていただき、犯罪の抑止にも繋がっていけば嬉しいです」とコメント。
そして、主演の有村架純が最後を締めくくった。「一見、シビアでシリアスな社会問題を扱っているように見えますが、登場人物たちが一生懸命であるがゆえに滑稽で、クスッと笑えるとても見やすい映画になっています。ぜひ『マジカル・シークレット・ツアー』で、楽しい旅をお過ごしください。本日はありがとうございました」。
2017年の実話から始まったこの物語は、罪を犯した人々を単に「悪」と切り捨てるのではなく、その背景にある現代社会の歪みや、女性たちが抱える葛藤を、エンターテインメントの力で描き出している。キャスト・スタッフが熱い想いを込めて作り上げたこの作品は、観客一人ひとりに「新しい選択肢」を提示する、力強い一作となっている。
■フォトギャラリー
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[動画・写真・記事:三平准太郎]
■関連動画
映画『マジカル・シークレット・ツアー』
《INTRODUCTION》
2017年に中部国際空港で主婦たちが【金の密輸】で逮捕されたという実際の事件に着想を得たオリジナル作品。
夫の横領と借金を突然知った二児の母・和歌子(有村架純)、借金を抱えた研究者・清恵(黒木華)、そして貯金ゼロの未婚の妊婦の麻由(南沙良)。犯罪とは無縁そうに見える3人が偶然出会い、【金の密輸】を通して仲間としての絆を深めていく。お金と自由を手にし、それぞれの人生をやり直すリベンジゲームが始まる!一筋縄ではいかない今を生きる私たちに、新しい選択肢を見出してくれる、力強いエンタテイメント作品が誕生した!
メガホンをとったのは、今最も期待がかかる監督・天野千尋。『ミセス・ノイズィ』で日本批評家大賞を受賞し注目を浴び、「ヒヤマケンタロウの妊娠」、『佐藤さんと佐藤さん』などの話題作を世に送りだしてきた。そんな彼女が今回シンガポールで大掛かりなロケを敢行。【金密輸】をめぐる、魔法のように煌びやかな旅路を、本場の空気そのままに、スクリーンに投影する。
《STORY》
罪という秘密が3人を仲間にした、魔法のような半年間。
あの旅が、私たちを変えた―― 生きることに夢中になった。
平穏な日常を送る二児の母が、突然知らされた夫の借金と、解雇。
返済のため行きついたのは、シンガポールでの闇バイト【金の密輸】だった。
そこで偶然出会った、非正規雇用の研究員と、未婚で妊婦のキャバ嬢。
密輸の成功に味をしめた3人は、自分たちで密輸を始めることに。初めて手に入れた、お金と自由、そして“自分らしく生きる喜び”。それは魔法のような時間だったが…。
岐路に立たされた3人の、それぞれの人生の行方はー。
- メインカットA
- メインカットB
- 場面写真1
- 場面写真2
- 場面写真3
- 場面写真4
- 場面写真5
- 場面写真6
- 場面写真7
- 高志(塩野瑛久)
- 清恵(黒木華)
- 椎名(青木柚)
- 田ノ上(斎藤工)
- 麻由(南沙良)
- 和歌子(有村架純)
出演:有村架純
黒木華 / 南沙良
塩野瑛久 青木柚 / 斎藤工
監督:天野千尋
脚本:天野千尋 熊谷まどか
音楽:侘美秀俊
主題歌:『ありあまる富』椎名林檎(EMI Records / UNIVERSAL MUSIC)
製作幹事:murmur 日本映画放送
企画:カラーバード
制作プロダクション:エピスコープ
配給:アスミック・エース
©2026「マジカル・シークレット・ツアー」製作委員会
公式サイト:https://magicalsecrettour.asmik-ace.co.jp
公式X:@magical_0619
公式Instagram:@magicalsecrettour_movie
2026年6月19日(金)全国公開
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