
市川染五郎「裸の僕を見ないで」西島秀俊×廣木隆一 湊かなえ原作ドラマ『人間標本』制作発表会見
2025年8月13日、ウェスティンホテル東京にて、Amazon MGMスタジオ制作 新ドラマシリーズ『人間標本』制作発表会見が行われ、主演の西島秀俊、現代ドラマ初出演の市川染五郎、湊かなえ(原作)、廣木隆一監督が登壇した。(動画&フォト)
『人間標本』は、「告白」「母性」「ユートピア」など数々の衝撃作を世に放ち続けるベストセラー作家・湊かなえ氏が、デビュー15周年を記念して書き下ろした同名小説の実写ドラマ。
“イヤミスの女王”と呼ばれる湊氏が、10年来温めてきた【親の子殺し】というセンセーショナルなテーマとともに、複数の視点によって新たな真実へと姿を変えていく極上のミステリーサスペンスだ。
制作会見レポート
主演の西島秀俊氏を筆頭に、本作が現代劇ドラマ初出演となる歌舞伎俳優・市川染五郎氏、原作者の湊かなえ氏、さらに、湊氏とは『母性』(2022)以来の2度目のタッグを組むこととなった監督・廣木隆一氏ら豪華キャスト・スタッフ陣が登壇した。
■トークノーカット動画レポート
■ダイジェストフォトレポート
多くの報道陣が集まる中、主演として先陣を切り、「榊史郎役を務める主演の西島秀俊です。この度、湊先生の傑作小説がドラマになりました。見ごたえのある素晴らしいドラマが完成したと思っています」と笑顔で挨拶を交わした西島氏。
場内が眩いフラッシュで包まれる中、続く染五郎氏、湊氏、廣木監督も思い思いに制作発表の日を無事迎えられたことへの喜びを語り、会見はスタートした。
「人間標本」は、湊氏が10年来温めてきた【親の子殺し】というセンセーショナルなテーマを描く禁断のミステリーサスペンス。
かねてより映像化を強く望んでいたと語る湊氏は、「本作は作家デビューから15周年を記念して書き下ろした作品で、人は同じものを見ているのか?という問いを、これまでの作品とは違う父と息子の物語として、さらに蝶の特性や、芸術表現も取り入れて挑戦した作品でした。メガホンを取るのが廣木監督だと聞いて、飛び上がって喜びました」と、映像化を打診された際の驚きの心境を打ち明けるとともに、「どこのシーンを切り取って観ても一枚の絵画のようになっていて本当に素敵でした」と、初めて映像を観た喜びを笑顔で振り返った。
そんな湊氏とは『母性』(2022)で初タッグを組み、以降湊氏より絶大な信頼を寄せられている廣木監督は、「湊先生の作品は撮り出して初めて作品としての到達点が見えてくる。それを手掛けられる嬉しさがありました」と、本作のオファーを受けた当時の胸中を告白。
湊氏が生み出す“耽美”と“狂気”の世界観を映像化する難しさを感じる一方で、「美しさを表現するための技術的な部分にも試行錯誤しましたし勉強になりました」と“湊作品”を映像化することへの醍醐味を語り、こだわり抜いた作品への確かな手応えを示した。
また、作中で「息子を含む6人の少年たちを「人間標本」にした」と狂気の犯行を独白する主人公、榊史朗(さかき しろう)役を演じた西島氏は「企画段階から、すぐに参加したいという意思を伝えました」、
そして、本作が現代劇ドラマ初出演であり、史朗の息子、榊至(さかき いたる)役を演じた染五郎氏は、「私の叔母である松たか子も湊先生の『告白』に出演していたこともあり、お声をかけていただけたことにすごく縁を感じましたし、自分にとっても大きな挑戦になると感じました」とオファーを受けた際の想いをコメント。
続けて「湊先生の作品の面白さと、廣木監督のスケールが大きい撮影現場に参加できることは自分にとっても大きな挑戦になると感じました」と、緊張感をにじませながら意気込みを述べた。
本作で初共演となり、撮影中はまるで本物の父と息子さながらのような関係性で向き合った西島氏と染五郎氏。
撮影現場での西島氏の立ち振る舞いについて、「撮影現場でも本当の父親のように自然な距離感で接してくれました」とエピソードを交えて印象を明かした染五郎氏がリスペクトを込めると、一方の西島氏も、「彼にしかない一本の芯が通った美しい印象です。しっかりした大人な一面と、すごく純粋な一面を見せてくれた」と染五郎氏を絶賛。
本作ならではの親子らしい信頼関係を覗かせる二人に、湊氏も「本当の親子に見えて胸に迫るものがあった」と称賛の言葉を贈った。
本作への期待が高まる中、会見では報道陣からの質疑応答も実施。
「本作で、演じていて特に難しかった点は?」と聞かれた西島氏は、「人として超えてはいけない一線を超える役柄に葛藤しました」と前置きしつつ、「一方で、本作がどこまでも深い愛の物語だからこそ、その葛藤にも向き合いました」と語り、当時を振り返った。
続いて、「現代ドラマ初出演が決まった際、父である歌舞伎俳優・松本幸四郎氏からアドバイスなどありましたか?」と質問が及ぶと、染五郎は少し悩みながらも「父からは、演じることにおいて、とにかく色んなパターンを試して、一瞬に全てを込めるように、と助言をもらった」と回答。
さらに、お互いを凄いと感じた際のエピソードを聞かれた西島氏は「他の現代俳優とも違う、背筋がスッと伸びるような美しさがあって、歌舞伎で培ったものなのか、彼だけが持つ特性なのか、とにかく素晴らしいなと思いながら演技を見ていました」と染五郎氏を絶賛。
染五郎氏も「初めてのことばかりの自分にも、様々なことが起こる撮影現場でも西島さんが、中心にドンといてくださった安心感があった」と当時の心境を口にした。全幅の信頼を寄せる染五郎氏の発言に、西島氏も思わず照れ笑いを浮かべるひと幕もあり、会場は温かい空気に包まれた。
また、湊氏に対しては、「詳細は明かされていませんが、染五郎さん演じる至(いたる)の標本姿に期待が高まります。ご覧になっていかがでしたか?」という質問が。
これに湊氏は、「人間を標本にするという、一見するとリアリティが薄まる部分でも、この標本を作るためなら、人としての一線超えるだろうと感じさせられる出来栄えに迫力と納得感を抱きました」と湊氏も興奮気味にその魅力を熱弁し、「異世界に迷い込んだような美しい世界観を表現していただき、感動しました」とさらなる期待を込めた。
最後に、本作の見どころを改めてアピールした西島氏、染五郎氏。
「本当に二転三転して、誰にも真実を予想できない物語になっていると思います。深い深い親子の愛の物語を、楽しみにお待ちいただきたい」(西島氏)、「親から子へ、子から親へという親子愛が大きなテーマでもあり、それぞれの視点、すれ違いがあり、人間としての本質的な部分が描かれているので、ぜひそれを受け取っていただきたい」(染五郎氏)と、それぞれの視点で物語の魅力に触れ、イベントは幕を閉じた。
■フォトギャラリー
- 廣木隆一監督/市川染五郎/西島秀俊/湊かなえ(原作)
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[動画・写真・記事:三平准太郎]
新ドラマシリーズ『人間標本』
《INTRODUCTION》
Prime Videoは、Amazon MGMスタジオ制作の新ドラマシリーズ『人間標本』を、12月19日(金)より、プライム会員向けに世界配信いたします。(全5話一挙配信)
本作は、「告白」「母性」「ユートピア」など数々の衝撃作を世に放ち続けるベストセラー作家・湊かなえ氏が、デビュー15周年を記念して書き下ろした同名小説の実写ドラマ。
“イヤミスの女王”と呼ばれる、湊氏が10年来温めてきた【親の子殺し】というセンセーショナルなテーマの映像化を手掛けるのは、『母性』(2022)でタッグを組んだ名匠・廣木隆一監督。
主演は、国内外の話題作に出演しキャリアを重ねる西島秀俊氏、その息子役には、本作が現代劇ドラマ初出演となる歌舞伎俳優・市川染五郎氏が名を連ねます。
- 榊史朗(演:西島秀俊)
- 榊至(演:市川染五郎)
話数:全5話 ※一挙配信
キャスト:西島秀俊 市川染五郎 他
原作:湊かなえ
監督:廣木隆一
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配信開始日:2025年12月19日(金)より世界配信開始
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