次回作タイトルは『仮面の世界』!?映画『シン・仮面ライダー』大ヒット御礼舞台挨拶
2023年4月9日、丸の内TOEIにて、映画『シン・仮面ライダー』大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、池松壮亮(本郷猛/仮面ライダー)、浜辺美波(緑川ルリ子)、柄本佑(一文字隼人/仮面ライダー第2号)、森山未來(緑川イチロー/チョウオーグ/仮面ライダー第0号)、庵野秀明(脚本・監督)が登壇。
この日の舞台挨拶の司会は、庵野監督が担当(影ナレは奥浜レイラ)。撮影の想い出や、企画としては白紙だとしながらも、次回作の構想に言及する場面もあった。
舞台挨拶レポート
■動画レポート
【前編】庵野監督「今日は僕が司会」、池松壮亮「やりにくい…」
【中編】次回作タイトルは『仮面の世界』!?
【後編】「“シン”シリーズで周りの熱量が一番あるのは今回です」
■テキストレポート
池松壮亮(本郷猛/仮面ライダー 役)
これまで観てくれた方、ありがとうございます。僕の周りにも何度も何度も足を運んでくださっている方がたくさんいました。
たくさん愛していただき、この場をお借りして本当にありがとうございます。
浜辺美波(緑川ルリ子 役)
私のところにも、これまでとは違った深い感想が届いていて、とても嬉しく励まされております。
柄本佑(一文字隼人/仮面ライダー第2号 役)
本日はたくさん集まっていただき、そして映画を観ていただいてありがとうございます。そして全国の方々つながってる方々見ていただきありがとうございます。時間も限られているので短くですが、もっと観に来ても大丈夫ですよ。よろしくお願いします!
森山未來(緑川イチロー/チョウオーグ/仮面ライダー第0号 役)
他のお3方に比べて、僕はそんなに現場にたくさん来れたわけではなかったんですが、それでもとても濃厚な時間を僕は過ごさせていただいたと感じています。仮面ライダーは、老若男女、いろんな皆さんに愛されてると思うんですけど、こういった形でまたこうやって愛していただけるのは素晴らしいことだと思っています。
ライダースーツは汗をかくけどすぐに身体が冷える
庵野秀明(脚本・監督)
撮影の現場はどうでしたか?
森山未來
僕は2週間とか、それぐらいの撮影期間だったんですけど。
池松壮亮
すごい濃かったですよね。最後の山場でね。
柄本佑
ラストバトルは濃かったですよね。
森山未來
でも楽しかったです。
ちなみに、(ライダーの)スーツは、みなさんどうでしたか?
僕は、スーツはカッコいいけど、なかなかこう動きが制限されるなと思いながら動いてました。
柄本佑
動きづらいですよね。
庵野秀明
合皮ですからね。
森山未來
めちゃくちゃ汗かくけど、皮膚呼吸ができない感じで、そしてすぐに身体が冷えていく。
浜辺美波
そうなんだ!冷えるんだ。
庵野秀明
マスクも顔にピッタリで、見えるところも少なかったしね。呼吸も難しかったと思います。
ほんとうにありがとうございました。
池松&柄本&森山
いえいえ。
柄本佑
でも、衣裳合わせの時、僕2号でいうと、腕の(白い)ラインを1ミリ細くしたり、2ミリ太くしたりとかで全然印象が違うっていうのを監督がされてたんです。
僕はその時は、全然違いが分かんなかったんだけど。でもやっぱり出来上がったものを見ると非常にスタイリッシュで。
庵野秀明
50年前のオリジナルの印象になるべく近づけたいと、こだわりました。
腕のラインの素材と巾は、あと何ミリ太くするか細くするかっていうのをやってます。そこが肝なんで。
ラッシュの段階でもまだこだわってました。50年前に近づき過ぎても、離れ過ぎても面白くないので。(仮面ライダーを)初めて観た人が違和感を感じない50年前の印象を探りました。そのバランスは最後の最後まで苦労しました。
最初のマスクを被ったシーンはいちばんリテイク数が多い
柄本佑
この作品の初号を観たとき、最初のライダーが登場するシーンは高揚感ありますよね。音楽も効果音もカッコイイと思ったなぁ。
庵野秀明
効果音は、50年前のものはなかなか再現しきれてないんですけどね。
池松壮亮
登場シーンの音楽もカッコイイですよね。アレンジがすごいなって思って。50年前の残し方とアップデートのし方。カッコイイですよね。
柄本佑
あの登場シーンは何回も撮りに行ったんだよね?
池松壮亮
もう数は言いません(笑)
庵野秀明
最初のマスクを被ったシーンはこだわったんで。太陽光のあたり具合もなるべく50年前と同じにしようと思って。
池松壮亮
(50年前のオリジナルは)ちょっと首が傾いているんですよね。
あらゆるところで撮りましたね。
浜辺美波
えっ?場所も変えたってことですか?
池松壮亮
うん。
庵野秀明
撮ってラッシュ見たら(オリジナルと)違ってたんで、その都度撮り直してました。
リテイクが一番多いのは最初の(マスクが)アップになるところかもしれない。
池松くんのスケジュールが合う限り撮ってたと思う。最初のアップのシーンだし、本人が入ってないとなって思って。
浜辺美波
なるほど!
キャストから監督への質問コーナー
庵野秀明「次回作の構想はある」
森山未來
エヴァンゲリオンも終わってこのヒーローシリーズも一段落ってことになるんですよね。
じゃぁ、この先は司会業をやっていかれるってことなんですかね?
庵野秀明
えぇ、しばらくは司会業のバイトで暮らしていこうかなと(笑)
浜辺美波
ハハハっ!(笑)
庵野秀明
本当に次回作は今は何も決まってないんですよ。30数年ぶりに白紙の状態なんです。
池松壮亮
もちろん温めてるものはあるんですよね?
庵野秀明
いや、今は全部白紙にしました。もう働き過ぎて、しばらく休みたい。
浜辺美波
そっかぁ。でも楽しみに待ちたいですね。
柄本佑
僕が気になるところといえば、やっぱりラスト。続編の構想みたいなことはあったりするんですか?
池松壮亮
今はないって言われちゃったけどね。
庵野秀明
企画は、本作の脚本を書いてる時からは書いてあります。最初から続編が可能なものにはしておこうと思って。
なので、ああいうラストなんです。
現実的には全部白紙なんすけど、構想としては残ってるので、復活というか、東映さんがやってくれって言ってくれたらある話だと思います。
続編はもうタイトルを決めていて、『シン・仮面ライダー~仮面の世界(マスカーワールド)~』。石ノ森章太郎先生の原作を読んでいる人はピンと来ると思います。
池松壮亮
なるほど!
庵野秀明
プロット的には、日本政府がショッカーの・・・
柄本佑
そんなに言っちゃっていいいの?
庵野秀明
人工知能を開発して、ブレインって言うんですけど、ショッカーに入った政治家や官僚がそえを使って色々やろうっていう。それと戦う一文字ライダーっていう話です。
池松壮亮
壮大!(柄本さん)がんばってください!
柄本佑
俺、がんばる!
庵野秀明
(製作の)お金が足りないんで、再生怪人でなんとかしようかなって(笑)
全員
(笑)
庵野秀明
なので、緑川イチローも出番はあるかもしれない(笑)再生怪人なんで。
政府の男と情報機関の男は政府寄りなので、さぁどうする?っていう話を考えてはいます。
森山未來
今、観終わったお客さんからしたら胸熱ですよね。
柄本佑
何年後かには観れます!がんばります!アザっす!
庵野秀明
(柄本さんが)まだ若いうちにね。
柄本佑
そうなんだよな。撮影中も(池松くんと僕と)おじさんが2人だったもんね(笑)
池松壮亮
ライダーって20代がやるものってなんとなく思っちゃってるから(笑)
エンドロールに切り替わるところが好き
柄本佑
じゃぁ次、浜辺さん、監督に質問してください。
浜辺美波
庵野さんは、仮面ライダーのたくさんある魅力のうち、どこが一番魅了されますか?
庵野秀明
自分で監督してるんで、全部としか言いようがないんですけど、僕が最初から一番やりたかったのはラストシーンでした。あれは、地元(の山口県)で撮影したんですけど、連日晴れましたね。
どんどん(カメラが)引いていくシーンです。これは脚本を書いている時から考えていました。夕日でやろうって。
ぼくはたいていの映画で、エンディングに切り替わるところが好きなので、(シン・仮面ライダーも)エンドロールに切り替わるところの音楽にもこだわりました。
浜辺美波
かっこよかったなぁ。
森山未來
エンドロールでは、3曲ぐらい音楽が流れますが、選曲の理由は?
庵野秀明
僕の好きな曲です。仮面ライダーシリーズの。
森山未來
僕、最初は池松くんが歌う「迫る、ショッカー」が聴けるのかなって思ってた。
浜辺美波
私も!
柄本佑
プロモーション映像では使ってましたよね?
池松壮亮
そうです。
庵野秀明
あれは録り直すお金が無かったので・・・(笑)
池松壮亮
当初は、佑さんも歌うかもしれないって。
庵野秀明
オープニングに使うつもりだったんですけど、尺が合わなかったのと、「古くさい」っていう意見が出て、それに負けました(笑)
柄本佑
構想の段階では池ちゃんが歌うのかっておぉ!って思ってたので、聴いてみたかったですね。
庵野秀明
MBSで放送してくれたバージョンはオープニングを付けています。テレビフォーマットにしているので。エンディングは無いんですけど。
あとはパッケージのときに入れられたらなって。
周りの人の熱量が一番あるのは今回
柄本佑
次、池ちゃん、監督に質問。
池松壮亮
月並みな質問ですけども、もう早くも公開4週目ですが、庵野さんの周りの反応はどうですか?
庵野秀明
今回、自分の周りの反応で面白いなと思ったのは、『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』の時は全くスルーだった友達が、『シン・仮面ライダー』では、ものすごい熱量でメールくれたことです。しかもそのうちのひとりのメールは、『シン・ゴジラ』の時の試写会の案内のメールに返信する形で(笑)
これまでの3作品は、3者3様に何か引っかかるようにできてて、それは僕は良かったかなと思います。
でも、3本の実写に関わってますけど、周りの人の熱量が一番あるのは今回ですね。
池松壮亮
僕の周りにも、号泣した人とか、感想はいろいろあれど、刺さる人にはとんでもなく刺さっているんだなっていう印象があります。
庵野秀明
そういう人たちのためにも作って良かったなって思います。
柄本佑
ちなみに監督は、お忍びで(劇場で)観たりしますか?
庵野秀明
僕はもう出来上がったら観に行かないんです(笑)だから初号も観てない。
池松壮亮
なんか、浜辺さんが行ったというウワサを。
浜辺美波
私、行きましたよ。トータルで3回観てます。でも、まだもうちょっと行くかなと思ってて。
前回はグッズは売り場が閉まってたんで買えなかったんです。次はグッズが売ってる時間に行きたいなと思ってます。
庵野秀明
よろしくお願いします!
浜辺美波
行きます!
柄本佑
隠れて見に行くの?
浜辺美波
隠れてというか、まぁ、普通に。
柄本佑
(バレたら)「緑川だ!」ってなるもんね。
浜辺美波
そうですね(笑)
ぜんぜんバレはしなかったですけど、劇場で観てたら、サラリーマン風の男性が泣いて嗚咽している声が聞こえてきて、それがちょっと嬉しかったです。それはやっぱり劇場で観る楽しさだなとも思いました。
前田真宏描き下ろし【仮面ライダー第0号】イラスト披露!
最後にメッセージ
池松壮亮
もういろんな宣伝でたくさんお話してきました。もうお伝えすることは「映画を観てください。」「映画を観てくださってありがとうございます。」っていうことだけなんですけど、ここまで本当に『シン・仮面ライダー』を見てくださった方。愛して応援してくださった方は本当にありがとうございます。
これからもですね。『シン・仮面ライダー』は、まだまだ上映は続きます。たぶんすごい長いことやると思います。また、ぜひ会いに来てください。これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございました。
庵野秀明
最後にスタッフを代表して、監督の僕から一言お礼を言っておきたいと思います。
本当に現場は大変だったので、こうして直接皆様にお会いしながらお礼を言える機会を今日いただきまして、本当によかったです。
ありがとうございましたとしか言いようがないんですけど、監督としては皆さんにこうしてご覧いただき、なおかつとてもいい感想をいただいて、本当に作ってよかったと思っています。
あと、僕の場合、毎回、何か作るといろいろ言われちゃうんで、それも正直つらいんですけど、こうして直接みなさんにお礼を言うことができて本当によかったです。今日は僕個人として、心を救われました。本当に本日はありがとうございました。
■フォトギャラリー
[動画・記事:三平准太郎/写真:川尻敏晴]
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映画『シン・仮面ライダー』
【INTRODUCTION】
“原点”をリスペクトしつつ生まれた、新たなオリジナル作品『シン・仮面ライダー』。
脚本・監督を庵野秀明が務め、本郷猛/仮面ライダーを池松壮亮、緑川ルリ子を浜辺美波、
一文字隼⼈/仮面ライダー第2号を柄本佑が演じる。
現代日本における最高のキャスト・スタッフが心血を注ぎ、生み出した『シン・仮面ライダー』。
混迷の世を生きる我々の眼前にいまだからこそ必要とされ、いまこそ信じられる、ただ一人の男が降り立つ。
脚本・監督 庵野秀明
出演:池松壮亮 浜辺美波 柄本佑
西野七瀬/塚本晋也 手塚とおる 松尾スズキ/森山未來
配給:東映
©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
公式サイト:shin-kamen-rider.jp
公式Twitter:@Shin_KR
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