【インタビュー&撮り下ろしフォト】田代輝「初めての大役を精一杯演じた」映画『CUBE 一度入ったら、最後』
菅田将暉主演映画『CUBE 一度入ったら、最後』(10/22公開)で、物語の進行上、重要なキャラクターのひとりを演じる田代輝(13)。自身にとって初めての大役となった本作出演についての振り返りと今後の抱負を伺った。
本作は、1997年公開映画『CUBE』のヴィンチェンゾ・ナタリ監督初の公認リメイク映画。ある日突然、謎の立方体“CUBE”の中で目覚めた登場人物たち。
エンジニア・後藤裕一(菅田将暉)、団体職員・甲斐(杏)、フリーター・越智(岡田将生)、整備士・井手(斎藤工)、会社役員・安東(吉田鋼太郎)、そして大人嫌いの中学生・千陽(田代輝)と、年齢も性別も職業もバラバラの面々が集い、不穏な気配漂う“CUBE”内の全方向にある謎の扉を開け、脱出を試みるが・・・。
原作をリスペクトした衝撃的な設定をそのままに<完全オリジナルストーリー>で繰り広げられるスリリングかつ緊迫感あふれる物語となっている。
田代輝インタビュー&撮り下ろしフォト
■ホラーが得意じゃなく・・・
-オリジナル版の『CUBE』(1997年/ヴィンチェンゾ・ナタリ監督)はご覧になりましたか?
田代輝(宇野千陽/うのちはる 役)
はい!観ました!
-どう思われましたか?
田代輝
僕はホラーが得意な方じゃないので怖かったんですけど、隣に家族もいてもらって、時おり一時停止したり、目をつぶったりしながらなんとか最後まで観ることができました(笑)
■大きな役をいただいた
-公式リメイクとなった本作の台本を最初に読んだ時の印象を教えて下さい。
田代輝
今までにない大きな役をいただいたということをまず第一に実感しました。そして、自分が演じる千陽という少年は、僕が経験したことのない痛みや心に傷を抱えていて、無口で影のある印象でした。
-宇野千陽のTwitterアカウント(@chiharuuno0)が実際に開設されていて、その投稿を見ると、子ども扱いされたくないとか、大人はきらいとか、大人との間に溝があるように本人は感じているフシがあるなと思ったのですが、ご自身と似ている部分はありますか?
田代輝
無口なところが似ていると思います。学校では、親しい友だちとはよく話すんですけど、あまり話したことがない人だと無口になってしまったり、打ち解けるまでに時間がかかります。自分から話しかけるのは得意ではないので少しだけ人見知りがあるのかなと思います。
-ご家族との関係はいかがですか?
田代輝
家の中でもあまりしゃべらないんですけど、家族とは仲が良いです!
■台本に思ったことを書き込んで役づくりしていった
-宇野千陽役を演じられるにあたって取り組まれたことは?
田代輝
千陽というキャラクターを理解するのが難しく、時間がかかりました。
そこで、撮影に入る前に清水康彦監督と1対1でお話しさせていただいて、千陽は学校でイジメを受けていて、それを助けてくれる大人がいない、誰も信用できないと思っている少年なのだと伺いました。
それを踏まえて、自分自身で思ったことを台本に書き込んで役づくりをしていきました。
-なるほど。本編を観ると、主要キャストとして映画初出演とは思えないくらい存在感のある重要なキャラクターを見事に演じられていると感じました。
田代輝
ありがとうございます!そんな風に観てもらえて嬉しいです。
-撮影中は清水監督からはどんな演出がありましたか?
田代輝
大事なシーンの撮影前には、僕が気持ちを作りやすくするために、清水監督がそれまでの千陽の心情や作品の流れを時間かけて話してくださいました。
他にも、僕が飛び降りるシーンでは、上手く出来ず10テイクくらい撮り直しとなってしまったのですが、主演の菅田さんをはじめみなさんが温かい言葉をかけてくださって、なんとか乗り越えることができました。
-難しい役だったということですが、これはできた!ってご自分で自負できる点はありますか?
田代輝
僕は演技が未熟なので、まだまだだなと感じることの方が多いんですが、自分が特に頑張ったと思うのは泣くシーンです。元々、泣くお芝居が得意じゃないので、できるかなって不安だったんですけど、監督や杏さんからアドバイスをいただいて乗り切ることができました。是非、そこにも注目してもらえたら嬉しいです。
-宇野千陽というキャラクターは中学生でありながら、CUBEに閉じ込められているという状況にも関わらず、泣き叫ぶこともなく冷静な少年ですが、もしご自身が同じ状況下に置かれたらどうでしょうか?
田代輝
僕の場合はたぶん、(CUBEの中で)目覚めた瞬間パニックになると思います。さらに追い打ちをかけるようにトラップがあるってことを知ったら、ほんとに震えながらその場に固まって動けなくなっちゃうんじゃないかなって。
その場で誰かの助けを待つか、誰も来なかったら動けなくて飢え死にしてしまうかも。でも、命の危険を感じたら少しは動き出すかもしれません(苦笑)
■撮影の思い出
遊園地のアトラクションのような壮大なセット
-撮影セットのメイキング写真や映像が一部公開されていますが、実際にその場にいた田代さんはそのセットに初めて行った時はどう思いましたか?
田代輝
撮影前に一度見せていただく機会があったのですが、セットの壮大さに驚きました!部屋を移動するときに開けるハッチも重くて、とにかくリアル感がすごかったです。近未来的なアトラクションのようで、かっこよさも感じました。
吉田鋼太郎さんは絵が上手い
-主演の菅田将暉さんとの共演はいかがでしたか?
田代輝
空き時間にもたくさん話しかけてくださったり、一緒に遊んだり、とても優しくしていただきました!
-たとえばどんな遊びを?
田代輝
これは共演者のみなさん全員としたんですが「絵しりとり」とか。吉田鋼太郎さんの絵がとても上手で印象的でした!杏さんは可愛らしい絵を描かれていて、皆さんと過ごす時間がとても楽しかったです。
-田代さんも絵を描くのはお好きなんですよね?
田代輝
はい、好きなキャラクターを30分とか1時間とか、お手本を見ながら時間をかけて描くことが好きです。
岡田将生さんから役づくりを学んだ
-その他、撮影中の思い出はありますか?
田代輝
撮影の合間に僕が数学の勉強をしていたら、わからない問題を岡田将生さんが教えてくださいました。
その中で、岡田さんから役者として学んだこともあって、岡田さんは『CUBE』の撮影の前に、数学教師の役をされていたそうなんです。僕がもし教師役をやるとしたら、教師らしい振る舞いや発言を考えると思います。でも、岡田さんはそれに加えて、実際に役に合わせて数学などの勉強もされていたことを聞いて、役づくりのひとつとして、とても勉強になりました。
-ちなみに田代さんは数学はお好きですか?
田代輝
数学はすごく好きで、得意な教科かなと思っています。
-そうなんですね。本編でも、数学の知識が謎を解くひとつの要素となってますね。
■大好きなゲームのテーマも偶然「キューブ」!?
-宇野千陽の設定のひとつとしてゲーム好きがあるようですが、田代さんご自身もゲーム好きだと伺っています。
田代輝
めちゃめちゃ好きです。「フォートナイト」などオンラインゲームばかりしています。
-「フォートナイト」は、最新テーマであるチャプター2のシーズン8のテーマが「キューブ」となってますね(笑)
田代輝
はい!ネットのトレンドで「キューブ」が上がっていたので、なんだろう?って思って見たら、「フォートナイト」のテーマが「キューブ」でした(笑)
-偶然にも本作の映画タイトルと同じですもんね。
田代輝
はい。なので、ちょっと嬉しかったです(笑)
■カメレオン俳優になりたい
-そもそもの話になりますが、田代さんが芸能活動を始められた時期ときっかけを教えてください。
田代輝
きっかけは両親なのですが、僕は0歳の時から(芸能活動を)やっていて、当然ですが最初のうちは自分ではよくわかっていなかったです(笑)
芸能活動をしていると自覚するようになったのは、小学校に入った頃くらいです。僕の感覚だと、気が付いたら芸能活動をやっていたという感じです。
-なるほど。芸歴=年齢ということですね。そして今回この大きな役をやられてみて、改めてお気持ちはいかがですか?
田代輝
やはり演技はまだまだなので、もっと努力しなくてはいけないなと思いました。でも、完成した作品を見て、自分のお芝居にCGが加わる面白さも改めて体感しました。今回の経験を通して、今後も様々な役柄を演じていきたいですし、達成感を味わっていけるように、さらに頑張っていきたいなと思いました。
-今後、演じてみたいキャラクターや俳優としての抱負を教えて下さい。
田代輝
ジャンルとしてはコメディーをやってみたいです。俳優としては、役によって人柄が変えられるような、どんな役も演じられるカメレオン俳優になりたいというのが今の大きな目標です。
■最後にメッセージ
-最後に、『CUBE 一度入ったら、最後』をこれからご覧になる方への見どころ含めたメッセージをお願いします。
田代輝
精一杯、千陽を演じました。作品を通して、トラップの迫力さ、手に汗握る展開、ひとり一人のキャラクター、そして千陽の繊細な感情の変化など、見どころがたくさんあるので、友達と、家族と、何回でも観ていただけたら嬉しいです!
■撮り下ろしフォトギャラリー
[スタイリスト:小野和美/ヘアメイク:宇田川恵司/聞き手:安田寧子/写真:桜小路順
■プロフィール
田代輝/たしろ・ひかる
2007年11月17日生まれ、東京都出身。
主な出演作に、CX「仮面同窓会」(19)、TBS「ノーサイド・ゲーム」(19)、日本テレビ「FAKE MOTION -卓球の王将-」(20)、NHK for Schoolで配信の「で~きた」 などに出演。
今後は、来年1月放送のNHK BSプレミアム『旅屋おかえり』の1・2話に出演する。
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映画『CUBE 一度入ったら、最後』
INTRODUCTION
1997年に公開されたヴィンチェンゾ・ナタリ監督による映画『CUBE』。密室サスペンスの先駆けとして、世界中でカルト的人気を誇るこの作品を、日本を代表する実力派俳優陣により、ヴィンチェンゾ・ナタリ初の公認リメイクとして10月22日(金)から全国公開。
主演の菅田将暉をはじめ、杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、吉田鋼太郎と日本屈指の名優たちが勢揃い。謎の立方体「CUBE」を舞台に、全世界を巻き込む2021年一番“ヤバい”劇薬系密室エンタテインメントがここに誕生する。
STORY
目が覚めるとそこは謎の立方体=CUBEの中だったー。
突然閉じ込められた男女6人。
エンジニア、団体職員、フリーター、中学生、整備士、会社役員。
彼らには何の接点もつながりもない。
理由もわからないまま、脱出を試みる彼らを、熱感知式レーザー、ワイヤースライサーや火炎噴射など、殺人的なトラップが次々と襲う。仕掛けられた暗号を解明しなくては、そこから抜け出すことは絶対にできない。
体力と精神力の限界、極度の緊張と不安、そして徐々に表れていく人間の本性…
恐怖と不信感の中、終わりが見えない道のりを、それでも「生きる」ためにひたすら進んでいく。
果たして彼らは無事に脱出することはできるのか?!
主演:菅田将暉、杏、岡田将生、柄本時生、田代輝、山時聡真、斎藤工/吉田鋼太郎
原作:ヴィンチェンゾ・ナタリ「CUBE」
監督:清水康彦
製作:「CUBE」製作委員会
配給:松竹株式会社
(C)2021「CUBE」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/cube/
公式Twitter:@cube_m0vie
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@cube_m0vie
劇薬予告編
特別映像~松丸亮吾360度カメラ撮影現場レポート編~
映画『CUBE 一度入ったら、最後』CUBE講座(ナレーション:杉田智和)
10月22日(金)全国ロードショー
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