中川翼×長澤樹 15歳共演『光を追いかけて』。オール秋田ロケの本作にちなみ、秋田出身の生駒里奈、柳葉敏郎が秋田弁問題出題
2021年10月2日、都内にて、映画『光を追いかけて』公開記念舞台挨拶が行われ、主演の中川翼、長澤樹、生駒里奈、柳葉敏郎、成田洋一監督、そして主題歌を務めて湯木慧が登壇した。
オール秋田ロケで撮影された本作。秋田県を元気にしたいという思いから、CMディレクターとして活躍する自身も秋田県出身の成田洋一監督による初長編映画。キャストにも秋田県出身の生駒里奈、柳葉敏郎が顔を揃える中、存在感のある演技で今ティーン世代で最も注目を浴びる俳優の一人である中川翼が主演を務め、その重要なキャラクターとして、本作が映画初出演の長澤樹が共演している。
舞台挨拶レポート
-全国公開を迎えた今のお気持ちは?
成田洋一監督
この映画を作ろうと思ったのは5年前でした。当時は暗中模索なところもありましたが、こうして大きな劇場で全国公開できることは感無量です。
-オール秋田ロケの撮影の日々を振り返っていかがですか?
中川翼(中島彰 役)
普段とまったく違う環境での1ヶ月かの撮影で、田んぼだったり、ババヘラアイスだったり、全部が新鮮で、宝探しをしているような気分で過ごしていました。
長澤樹(岡本真希 役)
見渡す限り自然だし、夕陽が落ちていく様もこんなに綺麗に見える場所ってそうそうないよなって思って、じっくり夕陽を見ることができました。
-長澤さんは歌も歌われてますよね?
長澤樹
民謡を歌っています。もともと歌うことは好きだったんですけど、民謡は歌ったことはなくて、最初は肺活量が足りなくて、練習中は酸欠にもなったんですけど、屋根の上だったので絶対に倒れられないと思って、そこは頑張りました。
-田んぼで寝転がるシーンもありましたがいかがでしたか?
長澤樹
ほんとに気持ち良くて、田んぼの中に寝っ転がるなんて、普通はできないじゃないですか。なので、全身で田んぼを感じる経験ができて幸せだなと思っています。
■オール秋田ロケを振り返って
-柳葉さん、生駒さんは秋田ご出身ですが、秋田ロケはいかがでしたか?
生駒里奈(奈良美晴 役)
私は秋田出身なんですが、芸能界のお仕事はふだんは東京中心なので、オール秋田ロケのお仕事はとても楽しかったです。中川さんと長澤さんは新鮮な夕陽の景色だったと思いますが、私にとっては小さい時に見ていた景色ですし、(秋田県)井川町は、 秋田の人にしかわからないんですけど、土崎に行く途中の町なんですよ。その途中で見ていた景色というか、普通に自分だったらスルーしてしまうような町を、成田監督はその素晴らしさに気づいて、それを切り取って作品の中で描いていて、そういう作品を自分の故郷でできるっていうのはとても貴重な体験でした。
私は毎日、実家からお母さんに送ってもらってたんですけど、仕事を終えて家に帰るということがこんなに嬉しいことだったんだなっていうことに気づけて、それも素敵な体験でした。
-ご家族や地元の方も喜ばれたのではないですか?
生駒里奈
私のことを知ってくださっている地元の方も多くて、東京で頑張ってけど、こういうふうに秋田の人にも応援してもらえてたんだなと実感することができてとても嬉しかったです。
-柳葉さんはいかがでしょうか?
柳葉敏郎(佐藤秀雄)
僕は今も秋田に住んでいますので、とはいえ、改めて自分が住んでいる場所の良さをこの作品を通して感じました。
-柳葉さんも劇中の中学生のように田んぼの中を自転車で走ってたんですか?
柳葉敏郎
そうですね。あんなにいい自転車ではなかったですけど(笑)
-生駒さんは先生役ですが、中学生役の中川さんと長澤さんとの共演はいかがでしたか?
生駒里奈
2人、そして中学生のみんなを見ていると、私だけじゃなくて、大人たちが泣いちゃったんですよ。なぜかと言うと、撮影当時は13歳の彼らの未来がキラキラしていて、そのキラキラしているみんなを近くで見ていて、そしてそのみんなの芝居の本気を見ていていると、その頑張りに励まされたり、力をもったり。作品に真剣に向き合っている姿はなかなか見れないので、すごく泣けちゃいました。
■秋田名物「稲庭うどん」
-柳葉さんは、懇意にされている秋田名物「稲庭うどん」のお店のおうどんを撮影現場の皆さんにふるまったと伺いました。
柳葉敏郎
「稲庭うどん」は秋田の名物ですので、私が公私共々お世話になっている八代目佐藤養助さんにご好意をいただきました。少しでも秋田の味を味わっていただきたいなという思いからです。
中川翼
ほんとに美味しかったので、東京に帰る前に稲庭うどんを買ったんですけど、やっぱり大自然の中で食べる稲庭うどんとはぜんぜん違いました。
柳葉敏郎
ありがと(笑)
長澤樹
キッチンカーは温かいものがそのまま出てきますが、それがほんとに心も温まるし、身体も温まるしで、とても幸せでした。
柳葉敏郎
八代目佐藤養助さんも大喜びだと思います!
成田洋一監督
私も秋田に帰った時は食べますが、(伊藤さとりさんも)食べたことはありますよね?
-ありますけど、さすがに田んぼの中では。。。
成田洋一監督
そうですよね。今回は、大きなトラックのキッチンカーが撮影現場に来て、さすが柳葉さんだと思いました(笑)
■秋田弁講座!
生駒里奈
秋田弁は、たとえば大阪弁の「なんでやねん」のようなわかりやすいフレーズは無いのですが、いくつか問題を用意してきました。
さっそくですが、単語で表すと“はがいぐ”。ポジティブな意味で使います。中川さん、わかりますか?
中川翼
“はがいぐ?”ヒントはありますか?
生駒里奈
私のお父さんはよく「ママ、はがいぐなー」って言っています。ごはんを食べている時にすごく美味しい時に言います。
わかんないよね(笑)
正解は、“はかどる”です。いろんな意味で使われるので、ひとつだけってことはないんです。秋田の県南、県北でも意味が違うし、難しいんですよね(笑)
-では、柳葉さんから出題お願いします。
柳葉敏郎
これさ、覚えたところでどこで使う?(笑)
じゃぁ、今の自分の心境を表す言葉で、“しょしな”。
生駒里奈
秋田でも若い子はあんまり言わなくなっている言葉ですね。
成田洋一監督
今の中川くんの気持ちを表しているんじゃないですか?
長澤樹
あ、言っていいですか。(中川くんは)ずっと「緊張する」って言ってたんですよ。
柳葉敏郎
緊張というか、緊張と共に出てくる思いだな。
長澤樹
緊張して、“恥ずかしい”!?
柳葉敏郎
おぉ~!!
生駒里奈
すごい!!(正解!!)
-伺った話では、長澤さんは柳葉さんから秋田の言葉を教わってたとか?
長澤樹
そうですね。現場で秋田弁のポスターがあって、「これはこういう意味なんだよ」って教えていただきました。
■シンガーソングライター 湯木慧
-ここで素晴らしいゲストをご紹介します。本作で主題歌を担当された湯木慧さんです。
湯木慧
映画『光を追いかけて』の主題歌「心解く」を担当させていただいた湯木慧です。
-成田監督、湯木さんに書き下ろし主題歌を依頼された理由は?
成田洋一監督
彼女の「金魚」という曲がありまして、それを聴いた時に、今まで聴いてきた音楽とはぜんぜん違う種類の新種の音楽と思ったんです。とても心に刺さって、この人の世界観はどうなっているのかなっていろんな曲を聴かせていただいたんですけど、全部が心に刺さりました。
今回のこの映画はどうやったら観る人の心に刺さることができるか、自分が思っていることがどうやったら観ている人に伝わるんだろうってことを考えて作ったんです。なので、だとしたら、(主題歌は)この人の曲じゃないかと思い、湯木慧さんにお願いしました。
-湯木さんはどんな思いを込めて曲を作られましたか?
湯木慧
この作品は秋田を舞台にしてますし、秋田に縁のある方々が出演されていますが、私は秋田には行ったことがなかったんです。そんな中でお話をいただいたので、申し訳ないという気持ちと同時に、絶対に私が良い曲を書き下ろせるっていう、監督と物語との共鳴を感じたんです。
で、やらせていただくとなったら秋田に行かなければ始まらないと思って、すぐに秋田に行きました。そして秋田の風を感じたり、匂いを感じたり、美味しい食べ物をいただいたり、秋田に実際に住まわれている方に話を伺って、この楽曲を書き下ろしたので、込めたい思いがたくさんあったので大変でした。ひとつとは言えないけれど、私の中では、いろいろな問いかけをする光となるという思いを込めました。
■最後にメッセージ
中川翼
僕にとってこの作品の“光”は、希望だと思っていて、さまざまな意見があると思いますが、自分にとっての“光”とはなんなのかをじっくり考えてみてほしいです。
長澤樹
2年前に撮影をして、やっとこうやっていろんな方々にこの映画を観ていただくことができて、ほんとに嬉しくて幸せの気持ちで胸がいっぱいです。この映画を通して、自分の居場所を自信を持って好きだって思えたり、言えたりする場所になってほしいなって思っています。
生駒里奈
今回、この作品に参加することができてすごく嬉しかったです。物語の舞台は秋田県なんですけど、みなさんそれぞれに故郷があって、自分の地域に置かれているプラスのことマイナスのこととあると思いますが、こういうコロナ禍という世界がマイナスの方向に向いている時代ですけど、私はこの映画は今公開すべきだと思っています。いろんな葛藤があって、いろんな悩みがあって、大人だって悩んでいる、子どもだってもっと悩んでいる。そういう中で、はっきりとした明確な答えは無いけれども、ひとつの光に向かって何か気づくことができる、そういうことが明日に繋がる一歩になっていくんじゃないかなと思っています。
柳葉敏郎
(秋田弁で)現場での中川くんや長澤さんら、この子たちの純粋さに参りました。ありがとう。映画を観たみなさんも心が洗われたのでは?気に入っていただければ広めてくれたら嬉しいです。
湯木慧
やっと公開できてこれだけの人に観てもらえることがとても嬉しいです。秋田県井川町の方々のご協力もあって、映画が完成しました。主題歌のMVも同じ場所で撮ったんですけど、秋田の方にとても協力していただいて完成することができました。その秋田から出発した作品が日本中に届くことが嬉しいです。ありがとうございます。
成田洋一監督
ふだんは、CMディレクターをやってますが、今回始めて映画を撮りました。CMと映画が大きく違うのは、CMは企業と商品のために作るんですが、映画は最初は自分のために作ろうと思ったんですが、やっていくうちに、世の中のために作りたくなるというか、秋田のためというのはもちろんなんですが、いろんな人のため作りたくなってきました。
そして、今日ここにいるキャストの皆さん、湯木さんがいなければこの映画は完成しませんでした。ほんとに感謝しております。
■フォトギャラリー
映画『光を追いかけて』
INTRODUCTION
過疎化の進む秋田の美しい田園を背景に【傷つきやすい思春期の少年少女】と【大人達】の物語を描く本作。
美しい少女と出会い成長していく中島彰を演じるのは、映画『僕だけがいない街』、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、ドラマ「青のSP(スクールポリス)‐学校内警察・嶋田隆平‐」等で、子役からキャリアを重ね、存在感のある演技で今、ティーン世代で最も注目を浴びる俳優の一人である中川翼。
そんな彰にだけ心を開く不登校のヒロイン・岡本真希に扮するのは映画『破壊の日』、『卵と彩子』や、舞台「INSPIRE 陰陽師」等、演技の幅を広げ続け、日刊スポーツが 2021年の芸能界でブレークしたり、バズる「急上昇」候補として挙げている長澤樹。
更に廃校となる中学校の教師・奈良美晴役に生駒里奈、真希の叔父・佐藤秀雄役に柳葉敏郎と秋田出身の演技派俳優が名を連ねる。
加えて、彰と真希の同級生役に中島セナ、彰の父親役に駿河太郎、中学校の教師役に小野塚勇人等の共演にも注目だ。
また主題歌「心解く」を湯木慧が担当する。
そして、監督と共同脚本を担当するのはCMディレクターとして600本もの作品を手掛けた成田洋一。自身も秋田市で思春期を過ごし「思春期、それは人生の中で一番不安定で、世界が毎日変わって見える時期かもしれません。私自身、恋愛、友情、勉強、親との関係で悩み、トンネルに入り、ようやく光を見つけたと思ったら、また入る、そんな毎日でした。でも、その光は大なり小なり輝いていて、必ず、必ず存在するのです。その繰り返しが人生だし、ほんのわずかな輝きがあるだけで人生はすこぶる楽しいのです。」と当時を振り返りつつ、彰や真希たちに寄り添い、語った。
光を追いかけた先にある人々の運命とは?傷つきやすい思春期の少年少女と大人達の葛藤と再生。「光」に込められた想いが、タイトルに謳われ、劇中で描かれた観る者の心に浸み入る爽やかな感動のヒューマンドラマが誕生した。
STORY
過疎の町に忽然と現れた「緑の光」。
不安が露わになり、渦巻き始める…
彰と真希が導かれたミステリーサークルのように。
両親の離婚で父の故郷秋田へと引っ越した、中3の彰(中川翼)。転校先にも馴染めず、憂鬱な日々が続く。ところがある日、彰は空に浮かぶ“緑の光”を目撃。田んぼのミステリーサークルへと辿り着くと、不登校のクラスメート真希(長澤樹)と出会う。共通の秘密を持った2人の仲は近づき、灰色だった日常が輝き始める。
一方で彰たちの中学は、過疎化による閉校の日が迫る。おとなたちも揺れ動く中、謎の“緑の光”は、彰たちに何を伝えようとしているのか?
出演:中川翼、長澤樹、生駒里奈、中島セナ、駿河太郎、小野塚勇人、下川恭平、木村聖哉、丹野未結、日向丈、柳葉敏郎ほか
監督:成田洋一 脚本:成田洋一 / 作道雄
配給:ラビットハウス
©2021「光を追いかけて」製作委員会
公式サイト:https://hikariwo-oikakete.com/
公式Twitter:@HikariwoEiga
公式Instagram:hikariwoeiga
予告編
グランドシネマサンシャイン池袋公開中 全国順次公開
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