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みをつくし料理帖

ユーミン×角川春樹スペシャル対談イベント。「守ってあげたい」から「散りてなお」まで。手嶌葵も登壇

10月12日、都内にて映画『みをつくし料理帖』の公開記念スペシャルイベントが行われ、自身最後の監督作品と公言している角川春樹監督、主題歌「散りてなお」を作詞・作曲した松任谷由実が登壇。映画『ねらわれた学園』(1981)で「守ってあげたい」を歌って以降、最新作の本作に至るまでの思い出話に話を咲かせた。
そしてサプライズで、歌唱の手嶌葵が福岡からリモート登壇、監督が手嶌葵に白羽の矢を立てた理由や、ユーミン自身が手嶌葵に歌ってもらいたかったという気持ちを明かすと、恐縮しきりだった。
さらに、今日限りのスペシャルということで、「散りてなお」をフルコーラスで歌唱した。

イベントレポート

-まもなく公開となる今のお気持ちをお聞かせください。(MC:横山雄二アナ/RCC)

角川春樹監督
なんとも言えないです。これまで73本の映画を作ってきましたが、クランクアップ後はあまり引きずられることが無かった。でも今作は2ヵ月間引きずったし、しばらく夢にも見ました。
そして、73本あるということは、それぞれの打ち上げの写真があるんですが、今作だけ私の部屋に貼っています。
でも、今回はリラックスして、淡々と楽しんで撮っていました。誰よりも自分が楽しんで撮っていたと思います。

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角川春樹監督

-若かりし頃は現場の鬼と言われていた角川春樹監督ですが、今回はほんとに楽しんでいらっしゃいましたね。

■ユーミン登場!

松任谷由実
『みをつくし料理帖』の舞台が江戸時代ですし、ぜひ着物で伺って、角川さんに敬意を表したいと思いました。

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松任谷由実

-角川監督とは長いお付き合いの松任谷由実さんですが、、今回、最後の作品といわれた主題歌の依頼が来た時のお気持ちは?

松任谷由実
来たー!逃れられないって(笑)
でも、手嶌葵さんにぜひ歌っていただきたいという監督のご希望だったので、私も手嶌葵さんには興味あって、彼女の質感に寄り添うように作りました。

角川春樹監督
僕の頭の中にはユーミンのことしかなかった。最後の監督作品だったら絶対に引っ張り出さなきゃって。

松任谷由実
80年代の最後の作品の時によくごちそうになったんですよ。

-「ねらわれた学園」(1981)で、松任谷由実さんに主題歌をお願いされた理由は?

角川春樹監督
当時、レストランを借り切って2人で雑誌の対談があったんです。ちょうど「水の中のASIAへ」というアルバムを出されたころ。このアルバムのジャケット写真も和服でしたが。
その時のレストランにピアノもあって、ユーミンが「私、歌っていいかしら?」って言って、30分ほど客が私と編集者だけのプライベートコンサートになって、それに感動したのがきっかけです。

松任谷由実
ぜんぜん覚えてないんですよね(笑)

角川春樹監督
ひどーい!

松任谷由実
角川さん、ほんとに少女っぽいところをお持ちなんですよね(笑)

■「守ってあげたい」の依頼があって、今の松任谷由実がある。

-そうして、『ねらわれた学園』で主題歌「守ってあげたい」の依頼があった時はどう思われましたか?

松任谷由実
すごい大仕事が舞い込んだなと思いましたし、薬師丸ひろ子さんは眼力があるアイドルで、すぐ曲ができそうな感じがしました。
自分の事情を話すと、荒井由実時代は大ブームにもなったんですが、1976年に結婚して、松任谷由実になってからしばらくは商業的には低迷していたです。でも、「守ってあげたい」で再ブレイク。角川さんに当時声をかけていただいて、今の私があるのはそのおかげだなと思っています。

角川春樹監督
薬師丸ひろ子といえば、彼女がコンサートをやると、『Wの悲劇』(1985)の「Woman “Wの悲劇”より」を必ず最後に歌うんだよね。
Wの悲劇、薬師丸がコンサートをやるとこの曲を最後に歌う。

松任谷由実
その曲は自分でも神曲だと思っています。

■「春よ、来い」を超える曲をと頼まれた。

-『みをつくし料理帖』の主題歌「散りてなお」の依頼はどうでしたか?

松任谷由実
今回は、「春よ、来い」を超える曲を作ってくれと言われました。
でも、曲っていうのは出会い。出会いには勝てないですし、大変難しいお題だったけれども、それができたと思います。
必ずやたくさんの人に聴いていただける曲になると思いますし、私自身も早々とセルフカバーします(12月1日発売のニューアルバム)。
アルバムは今年出さねばと思っていましたので、渾身のアルバムを作りました。その中でも「散りてなお」は、故郷を無くした方とか、遠くてなかなか帰れない方に、実はすぐ近くにあるんだというメッセージになっていて、今年にぴったりと思っています。

-「散りてなお」で、角川さんを泣かすからという情報が。

角川春樹監督
泣きました。

松任谷由実
ほんと?よかった。

-映画主題歌を作る楽しさは?

松任谷由実
作品全体の世界観をぎゅっと凝縮して表せたらいいなと思っています。5分間のドラマとして、ふさわさいいものになればと思っています。
「散りてなお」は、角川さんの少女性、デリケートな質感が私に曲を作らせてくれたので、作品自体もそうなんですけれど、角川さん自身の人柄も反映されていると思います。

角川春樹監督
ユーミンは時代劇をやったことはないよね?
詩が古典的でビックリしました。
曲も詩も今までのユーミンのイメージとは違った新たな素晴らしい歌だという驚きがあります。

■『みをつくし料理帖』こそ、角川春樹の本質が描かれている

-『みをつくし料理帖』をご覧になっていかがでした?

松任谷由実
長い原作をどう2時間の映画にピックアップするんだろうって思いましたが、よく考えると、角川さんらしいなと思いました。

-角川監督はすごいロマンティストなんですよね。

角川春樹監督
テリー伊藤さんや、読売テレビの社長の大橋さんからは、「これまでの角川春樹のテイストとまったく違う」「これが角川春樹の本質なの?」って言われました。
その時、ピンとこなかったんですが、それから心の中でどういうことなんだろうと掘り下げました。

■手嶌葵、リモート登壇

-主題歌のお話をいただいた時は?

手嶌葵
とても緊張しました。

松任谷由実
この曲を最初に聴いた時にどう思いましたか?

手嶌葵
懐かしい感じがして、小さいの時の思い出がいっぱい蘇ってきました。

松任谷由実
手嶌葵さんの歌声も、川景色を連れてきてくれた。川の名もない草が音を立てているような懐かしい感じです。こちらこそありがとうございます。

角川春樹監督
誰に主題歌を歌ってもらうか、映画を撮る前からいろいろ情報があって考えていたんですが、撮影初日、帰宅してベッドに入ったら、突然手嶌葵さんの曲が頭に流れてきて、ビックリして起きたんです。で、翌日に決断しました。

松任谷由実
角川さんから、手嶌葵さんの名前が挙がったときに、めちゃめちゃモチベーションが上がりました。

角川春樹監督
荒井由実時代の声に手嶌さんが近いって、あなたが自分で言ったんだよね。

松任谷由実
そうです。倍音の成分とか特に。

手嶌葵
ありがとうございます。
(楽曲がきて)時代劇といういうことで楽しみにしていて、とっても懐かしく聞こえたので、私もこの楽曲に寄り添いながら、まだ33歳なんですけど、いろんな世代の方に私の声が懐かしく聞こえるといいなと思いながら歌いました。

ここで、「散りてなお」を手嶌葵が今日だけの特別バージョンでフルコーラス歌唱。

松任谷由実
手嶌葵さんじゃないけど、なんか歴史上の人物を観ている感じが今頃になってヒシヒシと感じられて光栄です。

角川春樹監督
先ほど言った、ユーミンが20代中くらいだった頃、レストランでの雑誌の対談で初めて会った頃のことがフラッシュバックしました。今、手嶌葵さんの歌を聴いて打ちのめされました。自分の魂を引っ張り出されて、洗濯されて戻された感じがしています。

みをつくし料理帖

横山雄二アナ(RCC)/松任谷由実/角川春樹監督

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※誤字があり、初出記事に対して修正しました。

映画『みをつくし料理帖』

どんなときも、道はひとつきり

【物語】
時は、享和二年。大坂。8歳の澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、暮らし向きが違えども仲の良い幼馴染だった。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす二人だったが、その約束の夜から大坂に大洪水が襲う。
――それから時は流れ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」に、女料理人として働く澪の姿があった。あの大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は、「つる家」の店主・種市に助けられたのだった。種市に天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として働いていた。
しかし江戸の味に馴染めず試行錯誤の日々を過ごしいたのだが、やがて「つる屋」の看板料理を見出していく。
たちまち江戸でも評判になっていく店にある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次(中村獅童)という強面の男がやってきた。吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼むのだった。
そして、この日を境に運命の歯車が動き出す。
果たして、澪と野江は再会を果たせるのか?
幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語。

出演:松本穂香 奈緒 若村麻由美 浅野温子 窪塚洋介 小関裕太 藤井隆
野村宏伸 衛藤美彩 渡辺典子 村上 淳 / 永島敏行 反町隆史 榎木孝明 鹿賀丈史
薬師丸ひろ子 / 石坂浩二(特別出演) / 中村獅童
製作・監督:角川春樹 / 脚 本:江良 至、松井香奈、角川春樹
原作:髙田 郁「みをつくし料理帖」(角川春樹事務所)
料理監修:服部幸應/制作統括:遠藤茂行/制作:楽映舎
Ⓒ 2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会
公式サイト:miotsukushi-movie.jp

特報

10月16日(金)全国公開

みをつくし料理帖

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  • コメント ( 2 )

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  1. 松任谷由実

    由美ではなく由実です

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      大変失礼しました。またご指摘ありがとうございます。記事本文、修正いたしました。

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