豪華キャスト登壇!映画『みをつくし料理帖』完成披露試写会舞台挨拶レポート
9月17日、都内にて、映画『みをつくし料理帖』完成披露試写会が行われ、松本穂香、奈緒、若村麻由美、窪塚洋介、小関裕太、藤井隆、石坂浩二、中村獅童、角川春樹監督が登壇。
『犬神家の一族』(1976)以来、角川監督に縁がある石坂浩二ら、そして今作で初めて角川組に参加した松本穂香らが、角川組参加の思いを明かした。(動画&フォト)
舞台挨拶レポート
■角川組初参加は?
-角川組初めてとなるのは、松本さん、奈緒さん、小関さん、窪塚、藤井さんですが、いかがでしたか?
松本穂香(澪 役)
監督は、毎日現場で、「今日のお芝居すごく良かったよ」と、特に私と奈緒さんにはおっしゃってくれてました。
撮影前に、女性陣は褒めて伸ばす、男性陣には厳しく行くからって宣言されていたので、褒めてくださってもそれがよぎる・・・。
本当に思ってくれてるのかなと思いながらでも、毎日優しく見守ってくださってるっていう思い出です。
奈緒(野江 役)
本当に監督は優しくて、逆に優しすぎて不安になるところもたくさんあったんですけれど、「奈緒、不安なんだって?」って監督から話しかけられた日があって、「周りから聞いたよ。でもOKを出してるのは本当のOKだから、大丈夫だから安心しなさい。」というお言葉をいただきました。
-若村さんも最初にお仕事された時は角川監督はお優しかったですか?
若村麻由美(芳 役)
『蒼き狼 〜地果て海尽きるまで〜』(2007)という作品で、その時の角川さんは製作総指揮でみんなを束ねている父親、族長みたいな包容力で引っ張っていく力が素晴らしかったです。
そうですね、その時、私も褒められていたと思います。
-男性陣はどうでしたか?
小関裕太(永田源斉 役)
厳しかったですね。。。
厳しいんですけど、優しいんですよ。
初めてお会いした時も、撮影前に本読みの時間をいただいて、監督が相手役になっていただいて、源斉先生役を噛み砕く時間を作ってくださいました。
それとはまた別に、撮影現場に行った時に、優しい中にも鋭さがあるので、その時に違うものは違うとおっしゃっていただきました。
そして初号試写を観た時に、角川監督の意図を初めて納得できて、自分が演じているのに新しい自分を、源斉先生を発見した気持ちになりました。
窪塚洋介(小松原 役)
角川春樹さんという言えば、僕にとってはもはや竜とか、朱雀とか、そういう伝説上の方なので、お会いして、角川さんの持っているパワーに触れて、
日々、半端じゃない人だなって感じてました。
撮影は楽しく、有意義でした。でもやっぱり男性陣には厳しいところもありましたが、そこも励みにして、そして何より美味しいご飯、服部料理学校のご飯を楽しみにいただきました。お疲れさまでした!の代わりに、ごちそうさまでした!って言って帰ったことがあります(笑)
藤井 隆(清右衛門 役)
少年期、青年期からずっと映画を見てた、本を読む習慣もそうですけど、そんな自分にとって大きな影響を与えてくださった角川春樹さんなので勝手にものすごく緊張していたんですけども、女優さんに優しく男性には厳しくというお話の中でなんですが、割と僕は褒めて伸ばしていただいたかなという思いでいます。
「はい、カット!」という声かけていただいた後、「いいよ!藤井!」って言ってくださったことも何度かありました。自分で言うのもなんですけど(笑)
■角川組経験組は?
-『蒼き狼 〜地果て海尽きるまで〜』以来の角川組はいかがでしたか?
若村麻由美
一言で言えば「角川春樹の愛」という作品だと思います。
一人一人の作品上の登場人物をまず愛していて、その後に、キャスティングされた役者一人一人を本当に愛して、愛の眼差しで、「よーいスタート!」「カット!」を出していらっしゃってました。
信念というか、この作品を作るという意味で全く揺らがないものがご自身の中におありになるんだなっていうのが、現場に一歩踏み込むだけでそれを肌で感じるんです。
なので、間違ったら絶対言ってくれるだろうみたいな安心感がどこかにありながら、その包容力に委ねる、自分はできることを精一杯するという、そういう感じの現場でした。とてもとても居心地のいい現場でした。
-中村獅童さんは、『男たちの大和/YAMATO』(2005)以来となります。
中村獅童(又次 役)
角川監督には、僕が歌舞伎でも役がつかない頃からずっと応援していただいていて、「お前は必ず大丈夫だから」と優しいお言葉かけてくれていました。
やっぱりそういう一言っていうのは、若い時の自分とってすごく心の支えになりましたし、その後、『男たちの大和/YAMATO』で抜擢していただきました。
僕らの世代は角川映画で育ってきましたし、日本のエンタメ界に新風を巻き起こすところを、観客の一人としてずっと見てきましたので、その角川先生に読んでいただいたことは、嬉しいという言葉では言い表せないです。今回も役者として勉強させていただきましたし、新しい中村獅童を監督に引き出していただいたと思っています。
-そして、石坂浩二さん。角川監督の初プロデュース作品『犬神家の一族』の金田一耕助役以来、長きにわたって角川作品に参加されてどんな感想をお持ちですか?
石坂浩二(種市 役)
(『犬神家の一族』は)もう40年以上前になるんですけれど、思い出すのは、『犬神家の一族』をやろうっていう時に、監督が「日本の映画界を何とかしなきゃいけない」って、その熱みたいなものをすごく感じたのを今でも覚えています。
それを今回あらためて、「日本の映画界、芝居をもっとなんとかしたい!」という気持ちが強くあるのを感じて、とても最後の監督作品とは思えないです。
角川春樹監督
(最後のつもりですが)この映画を撮り終わった時に、「また現場で会おう!」って声をかけたんです。それほど、このキャスト、このスタッフで映画をまた撮りたいなっていう思いに初めてなりました。それは不思議でした。
中村獅童
僕は、監督のことが好きすぎて、自分の息子の名前が“春樹”なんですよ。
角川春樹監督
それはね、(中村獅童の)憂さ晴らしのためなんですよ(笑)
お子さんに名付ける前に電話がかかってきて、了承はしたんですけど、「おい、春樹!」って言いたいだけだと思ってます(笑)
■最後にメッセージ
松本穂香
今日、皆さんのお話を聞いて、撮影の時の事をいろいろ思い出しながら、今、完成披露試写会で皆さんの前に立ってお話しできていることが、すごくありがたく幸せなことなんだと思いました。
公開はまだちょっと先ですが、今日観て、面白いなと思っていただけたなら、また大切な人と映画館で観ていただけたらすごく嬉しいです。ありがとうございます。
角川春樹監督
撮影の前に、東宝砧撮影所で神事をしました。その時の祝詞の最後の一文として、「日本人のみならず、全世界の人々に映画を観る喜びと感動を与えることができますように。世界中の人々に愛される映画になりますように。」と祈りました。
それは、今の私の気持ちで、みんなから愛される映画になりたいなと思っています。今日はありがとうございました。
■トークノーカット動画
イベント全編は動画でどうぞ!
■フォトギャラリー
[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]
映画『みをつくし料理帖』
どんなときも、道はひとつきり
【物語】
時は、享和二年。大坂。8歳の澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、暮らし向きが違えども仲の良い幼馴染だった。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす二人だったが、その約束の夜から大坂に大洪水が襲う。
――それから時は流れ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」に、女料理人として働く澪の姿があった。あの大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は、「つる家」の店主・種市に助けられたのだった。種市に天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として働いていた。
しかし江戸の味に馴染めず試行錯誤の日々を過ごしいたのだが、やがて「つる屋」の看板料理を見出していく。
たちまち江戸でも評判になっていく店にある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次(中村獅童)という強面の男がやってきた。吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼むのだった。
そして、この日を境に運命の歯車が動き出す。
果たして、澪と野江は再会を果たせるのか?
幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語。
出演:松本穂香 奈緒 若村麻由美 浅野温子 窪塚洋介 小関裕太 藤井隆
野村宏伸 衛藤美彩 渡辺典子 村上 淳 / 永島敏行 反町隆史 榎木孝明 鹿賀丈史
薬師丸ひろ子 / 石坂浩二(特別出演) / 中村獅童
製作・監督:角川春樹 / 脚 本:江良 至、松井香奈、角川春樹
原作:髙田 郁「みをつくし料理帖」(角川春樹事務所)
料理監修:服部幸應/制作統括:遠藤茂行/制作:楽映舎
Ⓒ 2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会
公式サイト:miotsukushi-movie.jp
特報
10月16日(金)全国公開
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