吉田志織

【インタビュー】吉田志織「私は感情がすぐに顔に出る」 映画『窮鼠はチーズの夢を見る』

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』(9/11公開)で、大倉忠義と成田凌の恋愛関係に絡んでいく“岡村たまき”を演じる女優・吉田志織に、本作参加について、また自身の恋愛観や今後の抱負について話しを伺った。

原作は、水城せとなの傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」。行定勲監督がメガホンをとり、主人公・“大伴恭一”を大倉忠義。その恭一に想いを寄せる“今ヶ瀬渉”を成田凌が演じる。
吉田志織は、恭一の会社の部下“岡村たまき”。今ヶ瀬にとっては、恭一との恋路を邪魔する最大の宿敵となっていく。

窮鼠はチーズの夢を見る

『窮鼠はチーズの夢を見る』(9/11公開)

吉田志織インタビュー

■今回も原作をたっぷり読み込んだ

-『チワワちゃん』の時は、原作コミックを30回くらい読んだとおっしゃってましたが、本作ではいかがですか?

吉田志織
今回もそれくらい読んでます。しつこいくらい(笑)
原作に出てくる言葉がどれも素晴らしくて、その世界観を自分の中に吸収したいと思ったからです。仮に台本が無くても、自然にシーンに合わせたセリフが出てくるくらいの感覚になれるように。

吉田志織

吉田志織

■吉田志織の“恋愛観”

窮鼠はチーズの夢を見る

岡村たまき(吉田志織)

-吉田さん演じる岡村たまきが好きになる恭一(大倉忠義)は、好きになってくれる人を好きになる男性で、劇中でも“流され侍”“ハメルンの笛吹にホイホイついていく鼠”とも比喩されています。この恭一という男性について、吉田さんご自身から見てどう思われますか?

吉田志織
優しいところもあるんですけど、自分の意志がはっきりしていないフラフラしているような方だなって思いますね。私だったらたぶん好きにはならないと思います(笑)

-その恭一に惹かれる岡村たまきという女性についてはどう思われますか?

吉田志織
明るくて素直で天真爛漫、そして人を思いやる気持ちもたくさんあって、自分を犠牲にもできる子だと思うんですけど、一方でしたたかな女っぽい部分もあるなぁって思いました。

窮鼠はチーズの夢を見る

恭一(大倉忠義)に恋する岡村たまき(吉田志織)

-吉田さんご自身と比べるとやっぱり違いますか?

吉田志織
私は感情がすぐに顔に出てわかりやすいって言われるので(笑)、少なくともしたたかではないと思います。

-この作品は原作もそうですが、登場人物の“言葉”ひとつひとつがとても印象的で、それは登場人物それぞれの恋愛観も表しているとも言えますが、吉田さんご自身の恋愛観について教えて下さい。

吉田志織
まず、好きになる人はバラバラかもしれません。また、好きになるなって思って好きになったこともありますし、まったく好きじゃなかったのに気持ちが動いたこともあったり。
この作品の登場人物で言うと、私は誰にも似ていないと思います。夏生だとサバサバしすぎているし、たまきは自分を抑えすぎですし、今ヶ瀬は執着心が強いですから。

吉田志織

■行定監督は自由に演じさせてくれました

-行定監督の撮影現場はいかがでしたか?行定監督と話されたことや、撮影現場全体を通して印象に残っている思い出などがあれば教えて下さい。

吉田志織
行定監督とは初めてご一緒させていただいて、最初は怖い方かなって思ってたんですけど、撮影現場に入ると、とても気さくな方で休憩時間でもいろいろお話してくださいました。
また、テイクを重ねる方なんですが、それは私にとってはありがたかったです。お芝居をいろいろできるので。
演出については、ポイントは指示てくださるものの、ガチガチに固めてやるのではなく、けっこう自由にやらせていただいたので、すごく楽しかったです。

-大倉忠義さんとの共演はいかがでしたか?

吉田志織
撮影が2月(2019年)の寒い時でしたので、「大丈夫?」って気を使ってくださったりとか、出身地についてとか休憩中に雑談することはありましたけど、撮影については、それぞれのお芝居を本番で合わせるというやり方でした。

-成田凌さんとは、『チワワちゃん』に続いての共演となりますが、成田さんとお話されたことがあれば教えて下さい。

吉田志織
この作品の撮影ではほとんどお会いする時間が無かったので、「久しぶり!元気だった?」とか、あいさつくらいの会話しかできなかったですね(笑)

吉田志織

■自粛期間中はひ~ちゃんとブリちゃんと戯れてました!

-自粛期間中はどのように過ごされていましたか?

吉田志織
まず、散歩したり、家の中で筋トレして身体を動かすようにしながら、映画・音楽鑑賞やゲームもしたり。そして、爬虫類のペットと戯れる(笑)
今、ヒガシヘルマンリクガメの「ひ~ちゃん」と、スーパーレッドハイポトランスという種類のフトアゴヒゲトカゲの「ブリちゃん」です。可愛いですよ!

吉田志織

-名前の意味はありますか?

吉田志織
特になくて感覚的ですね。キミはひ~ちゃん、キミはブリブリしてるからブリちゃんって(笑)

-お料理はされましたか?

吉田志織
はい!それまで必要最低限しかしなかったんですけど、自粛期間中はお店に行けないから、だったらやったるわ!って思ってレシピをいろいろ調べて。
私、血液型がA型なせいか、最初は調味料の量もきっちり計ってたんですけど、今は目分量でできるようになりました。

-たとえばこれはうまくできたってお料理はありますか?

吉田志織
焼いて作る油淋鶏です。油をそれほど使わない、カロリーが控えめな油淋鶏。調理時間はかかるんですけどね。
あと、ご飯を炊くのが上手だと思います!炊く前に炊飯器の中に氷をひとつ入れるといいんですよ。そうするとお米が締まって炊きあがりが美味しくなるんです。

吉田志織

■ハリウッド女優目ざして英語の勉強をより実践的に!

-以前、ハリウッド女優を目ざして英語の勉強方法も調べてるというインタビューがありましたが、英語の勉強は続けられてますか?

吉田志織
はい。でも、勉強方法は変わりました。以前は、本を使っての勉強法だったんですけど、それだとなかなかスピード感持って話せるようにはなれなくて。
今は、YouTubeで勉強しています。画面の向こうの先生がこちらに向かって英語で話しかけてくるという動画でスピーキング練習を実践しています。
リスニング勉強する時も、耳が慣れるまでは、ネイティブより少しテンポをゆっくりにしたりしますが、日本語に訳さないようにして、赤ちゃんが言葉を覚える時の感覚になるようにしています。
以前より勉強の時間が増えてますが、ハリウッド女優を目ざして頑張ってます。

吉田志織

■余韻が残る女優に。

-ハリウッド女優の夢を含めて、あらためて吉田さんの抱負や目標などがあれば教えて下さい。

吉田志織
シーンが変わって、その人がいなくなってもその人の感情や心情が残るような女優になりたいですね。余韻としてそのように残ることは難しいことだと思いますが、それができるということは、観る人がそれだけ惹き込まれているということで、それが表現・体現できる女優になれるよう頑張りたいなと思っています。

-憧れている女優さんがいらっしゃれば教えて下さい。

深津絵里さんです!

■本作の見どころ

-最後に本作をご覧になる方に、メッセージをお願いします。

吉田志織
男と男、ということじゃなくて、いち人間として2人が真剣に恋をして想い合うところがとても繊細に、そしてリアルに描かれているので、そこをご覧になって楽しんでいただければなと思います。

吉田志織

吉田志織 プロフィール
1997年3月21日生まれ、北海道出身。
2017年にテレビドラマ「クズの本懐」(CX)で女優デビュー。以後、「突然ですが、明日結婚します」(17/CX)、「モブサイコ100」(18/TX)、『心が叫びたがってるんだ。』(18/熊澤尚人監督)、『honey』(18/神徳幸治監督)、「仮面同窓会」(19/東海テレビ・CX)などに出演。19年に映画『チワワちゃん』(二宮健監督)のチワワ役に抜擢され注目を集める。その他の主な出演作に、Amazon Prime Videoオリジナルドラマ「湘南純愛組!」がある。

[インタビュー:Jun Sakurakoji/写真:Jun Sakurakoji、Ichigen Kaneda]

映画『窮鼠はチーズの夢を見る』

【イントロダクション】
僕たちはまだ本当の恋を知らなかった
原作は、人を好きになることの喜びや痛みをどこまでも純粋に描き、圧倒的な共感を呼ぶ心理描写で、多くの女性から支持を得た水城せとなの傑作コミック「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」。
ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を2度も受賞するなど、日本を代表する映画監督・行定勲。その繊細な表現力と確かな演出力で、様々な愛のかたちを写し取った『ナラタージュ』(17)、『リバーズ・エッジ』(18)に続き、本作では、揺れ動くふたりの狂おしくも切ない恋を、時に繊細に時に大胆に描きだす。主人公の大伴恭一を演じるのは、映画では『100回泣くこと』(13)に続き、単独主演を務める大倉忠義。そして、恭一を一途に想う今ヶ瀬渉役には、『愛がなんだ』(19)、『カツベン!』(19)など話題作への出演が絶えない実力派・成田凌。好きになってはいけないと頭ではわかりながらも、どうしようもなく惹かれてしまう葛藤や強い嫉妬心・・それらの複雑な感情を、痛いほどリアルに、時に涙がでるほど美しくスクリーンに焼き付けている。
これは、胸が苦しくなるほど誰かを愛したあなたへ贈る、忘れられない恋の物語。

【物語】
7年ぶりの再会 突然の告白 運命の歯車が動き出す―
学生時代から「自分を好きになってくれる女性」と受け身の恋愛ばかりを繰り返してきた、大伴恭一。ある日、大学の後輩・今ヶ瀬渉と7年ぶりに再会。「昔からずっと好きだった」と突然想いを告げられる。戸惑いを隠せない恭一だったが、今ヶ瀬のペースに乗せられ、ふたりは一緒に暮らすことに。ただひたすらにまっすぐな今ヶ瀬に、恭一も少しずつ心を開いていき・・・。
しかし、恭一の昔の恋人・夏生が現れ、ふたりの関係が変わり始めていく。

原作:水城せとな「窮鼠はチーズの夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」(小学館「フラワーコミックスα」刊)
監督:行定勲 脚本:堀泉杏 音楽:半野喜弘
出演:大倉忠義 成田凌 吉田志織 さとうほなみ 咲妃みゆ 小原徳子
配給:ファントム・フィルム
(C)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会
映倫区分:R15
公式サイト:https://www.phantom-film.com/kyuso/
公式Twitter:@kyuso_movie

9月11日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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