「まんぷく」姉妹の、岸井ゆきの&深川麻衣登壇 映画『愛がなんだ』完成披露舞台挨拶
直木賞作家 角田光代の傑作小説の映画化
2019年3月12日、テアトル新宿にて、映画『愛がなんだ』の完成披露上映会&舞台挨拶が行われ、岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、今泉力哉監督が登壇した。
本作は、角田光代原作小説の映画化で、完全なる一方通行の“片思い”を描いた恋愛小説。
NHK連続テレビ小説「まんぷく」では姉妹役だった岸井ゆきのと深川麻衣は、本作では親友という関係で共演している。(動画&フォトギャラリー)
舞台挨拶レポ!
自身で本作を観た感想
岸井ゆきの(山田テルコ 役)
最初に試写を観た時は、やっと完成したという嬉しい気持ちがありました。
脚本にはなかったモノローグが追加されていたり、撮影時にはわからなかったこともあって、私も一つの作品を楽しんだなという思いです。
成田凌(田中マモル 役)
僕が初めて観たのは編集室なんですが、単純に最近観た映画の中で一番おもしろいなと思いました。
深川麻衣(坂本葉子 役=テルコの唯一の親友)
私も客観的に観ることができたんですけど、やっぱり私が女だからか、テルちゃん(岸井ゆきの)に感情移入して観ていて、どうしようもなく胸が苦しくなっちゃうようなシーンもたくさんあるんですけど、逆に正解が無い分、難しく考えていたことを観終わった時にシンプルにしてくれる作品でもあるなと感じました。
テルちゃんとマモちゃんを演じられている時の二人の関係性
岸井ゆきの
成田くんとは同じ映画に出たことはあったんですけど、セリフを交わすことは初めてだったので不安もありました。
撮影時は、役に入り込むためにストイックになっていた部分もあって、それは成田くんと楽しくおしゃべりとかして仲良くなっちゃって、それが画面に出たら、テルちゃんとマモちゃんのすれ違っている部分を表現できなくなるからです。
成田凌
僕はそういうことはまったく気づかず、(岸井ゆきのさんに)ガンガンしゃべりかけてたんですよ。
他の取材で「岸井さんってどんな人なんですか」って聞かれたんですが、僕はテルちゃんだと思っていたところがあって、岸井ゆきのさんは変な人だと僕は今解釈しております(笑)
それぞれの役作り
– 岸井さんはテルちゃんという役の役作りはどのように?
岸井ゆきの
最初に原作を読んだ時は「私はテルちゃんとは違うな」と。
好きな人に向かっていくために仕事をクビになったりとか、友だちも全然いなくて、好きな人だけをなりふり構わず突っ走る姿は私とは違うなと思いました。
でも、ひとたび、テルちゃんの中からマモちゃんを見てみると、“マモちゃんが好き”っていう柱さえしっかりしていれば、すごくまっとうなことをしているというのが理解できて、好きだからというたったひとつのことだけを大事にという気持ちで演じました。
– 深川さん役の葉子は、若葉さん役のナカハラにマウントを取っている関係ですが、どのように演じられましたか?
深川麻衣(坂本葉子 役=テルコの唯一の親友)
葉子は劇中でもナカハラくんのことを振り回したりとか、掴みどころがない素振りを見せることが多いんですけど、飄々としているようで、でも弱いところもあるんだということを観ている人に伝わったらいいなと思って演じました。
“姉妹”と“親友”の関係
– 岸井さんと深川さんは、NHK「まんぷく」で姉妹として演じられてますが、本作では親友役。姉妹も演じて親友も演じるということについていかがですか?
岸井ゆきの
『愛がなんだ』の方が先だったんですけど、この作品はけっこうハードスケジュールだったので、深川さんとはあまり話す時間がなかったんです。
その後、「まんぷく」で一緒になって、やっと話せたね、みたいな感じでしたね(笑)
深川麻衣
ご飯も一緒に食べたりとか、前室でお話する時間もたくさんありました。
原作・角田さんから絶賛!
– 監督はこれまでオリジナル作品が多かったですが、原作モノを撮る事になった経緯は?
今泉力哉監督
自分のこれまでの恋愛映画は温度が低かったり、例えばキスもしなかったりとかだったんですが、角田さん原作の『愛がなんだ』は、片思いばかりかもしれないけど、恋愛に対して熱量が高いキャラクターが多い話だったので、そこはすごくチャレンジングだなと思いました。そして、角田さんはけっこうお任せの方で、お会いしたのは初号試写の時が初めてだったんです。
その時に角田さんが映画をすごく面白がってくださって。
後日、取材でご一緒した時におっしゃってたのは、「初号を観て面白かったので帰宅して“愛がなんだ”を読み直そうとしたら部屋に無くて、書店に買いに走った。」と。
これほど嬉しい感想はある?というくらい嬉しかったです。
そして、「このシーンのこのセリフがすごい刺さった!」ともおっしゃってて。
でも、それは原作のママなんです。角田さん書いてますからみたいな(笑)
テルちゃんをずっと車道側に歩かせてた
– マモちゃん、ダメな男なのに憎めないキャラですが、かっこよく見せないためにやったことは?
成田凌
そうなるように頑張ったんですよね。
普通にやったら嫌われちゃうところを、すっごい丁寧に演じました。
マモちゃん自体が持っている無意識な絶対モテないであろう要素みたいないっぱい詰めた感じです。
ここだけの話、お芝居中、ずっとテルちゃんを車道側に歩かせるみたいな。
普段の僕は絶対に車道側を歩きますからね(笑)
これから映画をご覧になる方にメッセージを。
岸井ゆきの
個性豊かに恋愛しているキャラクターが何人も出てくる本作で、誰かに自分を投影できるところが必ずあると思います。
ほんとは人には言えないけど、自分はテルちゃんなんだよねとか、マモちゃんなんだよねとか、なんか共感できる部分が。
映画をご覧になって、また周りの人と感想を共有していただけたらと思います。
舞台挨拶全編は動画で!
フォトギャラリー
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映画『愛がなんだ』
好きと言えない、全ての人へ。一途過ぎるアラサー女子の全力片思いラブストーリー。
STORY
28歳のテルコはマモル(マモちゃん)に一目惚れした5ヶ月前から、生活はすべてマモちゃんを中心に動いている。
仕事中でも、真夜中でも、マモちゃんからの電話が常に最優先。仕事を失いかけても、親友に冷たい目で見られても、マモちゃんがいてくれるならテルコはこの上なく幸せなのだ。
けれど、マモちゃんにとっては、テルコはただ都合のいい女でしかなかった。
マモちゃんは、さっきまで機嫌良く笑っていたのに、ちょっと踏み込もうとすると、突然拒絶する。今の関係を保つことに必死なテルコは自分からは一切連絡をしないし、決して「好き」とは伝えられない。ある日、朝方まで飲んでマモちゃん家にお泊りしたことから、2人は急接近。恋人に昇格できる!と有頂天になったテルコは、頼まれてもいないのに家事やお世話に勤しみ、その結果、マモちゃんからの連絡が突然途絶えてしまう・・・。
原作:角田光代「愛がなんだ」(角川文庫刊)
監督:今泉力哉 脚本:澤井香織、今泉力哉
出演:岸井ゆきの 成田凌 深川麻衣 若葉竜也 片岡礼子 筒井真理子/江口のりこ
配給:エレファントハウス
公式サイト:http://aigananda.com/
©2019映画「愛がなんだ」製作委員会
予告編
4/19(金)、テアトル新宿ほか全国ロードショー
[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]
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