長澤まさみ×阿部サダヲ 映画『MOTHER マザー』コロナ感染対策徹底の完成披露舞台挨拶イベント
6月15日、スペースFS汐留(東京・新橋)にて、映画『MOTHER マザー』のマスコミ向け完成披露舞台挨拶が行われ、主演の長澤まさみ、阿部サダヲ、そして新人・奥平大兼、大森立嗣監督が登壇した。なおこの日は、新型コロナウィルス対策専門家によるアドバイスの元、徹底した感染防止策が施された。(フォトギャラリー&動画あり)
本作は、実話をベースにし、既成の価値観では測れない親子のあり方を問いかける感動の衝撃作。メガホンを取ったのは、『日日是好日』の大森立嗣監督。
主演の長澤まさみが、シングルマザーの秋子を演じ、社会の闇へ堕ちていく母親に挑戦。
また、秋子と内縁の夫になるホスト・遼を阿部サダヲ、息子・周平役を新人・奥平大兼が演じている。
この日の舞台挨拶は、一般客の入場はなし。劇場内の有効座席数を半数以下にし、取材するマスコミはマスク着用、そして一人ずつに、手指消毒措置、非接触検温、体調問診などを実施。
通常、ムービーメディアは、テレビ、Web共に撮影が入ることが多いが、今回は、ムービー撮影エリアの“密”を避けるため、Webメディアは自粛が求められた。
そして、スチール撮影はこれまでは最前列にカメラマンが横並びに陣取っていたものを、1~2列は完全空席。3列目以降、劇場全体に、カメラマンとカメラマンの間の座席を空けて着席することに。
舞台に登壇したキャストも、1.2メートル以上の間隔が空けられた。
これらは、東京都看護協会危機管理室新型コロナウィルス対策プロジェクトアドバイザーの堀成美氏による感染管理指導によるもので、コロナ禍による緊急事態宣言以降、当然ながら映画舞台挨拶もオンラインを除いて実施されなかった中、日本国内では、ほぼ3ヶ月弱ぶりになる劇場での舞台挨拶となった。
登壇した長澤まさみは「久しぶりの公の場で嬉しい気持ち」と語り、阿部サダヲは「久しぶりにこうやってカメラの音を聞いた。」と、それぞれ感慨深げに挨拶を述べた。
また、STAY HOME期間中に何をしていたかという質問に、長澤は「映画を観たり、いつもより時間をかけて丁寧に料理をしたいました」と言うと、阿部は「一応流行にのって“鬼滅の刃”を読み始めたけど4巻で止まってしまい、僕は続けるタイプじゃないということがわかりました。」と、場内を沸かした。
そして、16歳現役高校生で新人の奥平大兼は、母子共演した長澤まさみについて、「僕の内面を動かしてくれて、引っ張られて演技ができたと」振り返った。
映画『MOTHER マザー』は、7月3日(金)より全国公開。
舞台挨拶レポート詳細
■最初のあいさつ
長澤まさみ(三隅秋子 役)
久しぶりのこのような公の場ということで、とても嬉しい気持ちです。
奥平大兼(周平 役)※秋子の息子
すごい緊張するのかと思ってたら意外に緊張してなくて、逆にすごい困っています(笑)
阿部サダヲ(川田遼 役)
マスコミの方々だけなので、そんなに拍手が起きないんじゃないかなと思ってたんですけど、思った以上に拍手があっていいイベントになりそうです。
大森立嗣監督
こんな時期ですが、なんとかこういう場までたどりつけて嬉しいです。7月3日公開ですが、無事公開できるようにただ祈るばかりです。応援してください。
■映画館の再開について
– 徐々に映画館も再開し始めてますが、今、どういうお気持ちですか?
大森立嗣監督
なかなか経験したことないことが実際に起きてしまって、とまどっていたんですけど、大変なことになっている方がたくさんいる中、映画もなんとか生き残っていかなければと思い、自粛していました。
阿部サダヲ
まず外に出られることが嬉しいですね。久しぶりにこうやってカメラの音も聞いて、人と会うのってほんとにいいなって思って。
でもこちらから見る(ソーシャルディスタンスで間隔を空けてまばらに取材している記者団の)この景色は一生忘れないと思いますね。
長澤まさみ
映画が公開できると聞いて、とても嬉しかったです。もしかしたら今年は公開できないのではとも思っていたので。
しかもこの作品、たくさんの方に公開を待ってもらっていることを実感している作品だったので。
こんな時期ですけど、映画館も開いてきましたし、自分の体調と相談しながら映画館で見てもらえたらいいなと思っています。
■STAY HOME中の過ごし方のそれぞれ。「鬼滅の刃」は・・・
奥平大兼
(STAY HOME中は)ずっと一人の時間を過ごしていて、趣味の音楽を聴いていたりとか、映画を観て演技の勉強をしたりとかしていました。
– ちなみに、阿部さん、長澤さんは、STAY HOME中はどう過ごされていましたか?
阿部サダヲ
ボーっとしてました(笑)
(演技の)勉強とかはしてないですね。美味しいラーメンの作り方とかそういうのは勉強しましたけど。
でも続かないんですよ。僕は続けるタイプじゃないなっていうのがわかりました(笑)
漫画も、「鬼滅の刃」は4巻で止まってますし。
「梨泰院(イテウォン)クラス」(韓国のドラマ)も2話くらいで終わってますね。
流行には乗ろうとしてみたんですけど、続かないですね(笑)
長澤まさみ
続いたものは?
阿部サダヲ
続いたものは、煮玉子の作り方とか・・・
– 長澤さんは?
長澤まさみ
私は映画を観たり、ドラマを観たり、料理もしました。
料理はいつもより丁寧に時間をかけて作るみたいなことをしていました。
■ヘヴィな物語に出演しようと思った理由
– 『MOTHER マザー』という作品は実際に起こった事件から生み出された物語で、ヘヴィでもあるのですが、なぜ出演されようと思いましたか?
長澤まさみ
私自身、母から受けた影響はとても大きいなと感じることがありましたし、親が子を作るということを責任があることだとすごく考えさせられました。
台本を読んだ時も他人事に感じない思いが生まれて、演じてみたいなと思いました。
(実際演じてみて)“秋子”は酷い人なので、こんな酷い人がいたら嫌だなと思いました。思いましたよね?
阿部サダヲ
思いました。ほんとに嫌だなって思って。
(僕が演じた)“川田遼”もほんとに酷い人で、ふざけんじゃねぇ!って思ってもらえるように演じました。
長澤さんも“秋子”のようなイメージはなかったので、“秋子”という存在の近くにいてみたいとも思いました。
■長澤まさみ×阿部サダヲ 初共演
– お二人は初共演ですよね?いかがでしたか?
阿部サダヲ
(長澤さんは)やっぱスゴイですね!とても怖い印象的な表情をするシーンがありますが、あんな顔をできる人はなかなかいないんじゃないかなって思いました。
長澤まさみ
阿部さんは、いつか共演してみたいと思っていた一人なので、今回は夢がかなったという感じでとても嬉しかったです。
阿部さんは何でもできるスーパーマンって感じです。私にとって。
阿部サダヲ
若い俳優が笑ってるけど。
奥平大兼
正直お父さんっていうイメージがあって(笑)
■初のオーディション。初の撮影現場。
– 奥平さんは初のオーディション。そして初の現場はいかがでしたか?
奥平大兼
自分がカメラに写っている時に、阿部さんが笑わせてくることがあって。笑っちゃいけない(簡易宿泊所での)シーンなので笑いをこらえてたっていう思い出がありますね。
阿部サダヲ
覚えてないなぁ。そういうことをする俳優はあんまり好きじゃないから、やってないと思うよ、俺(笑)
■「マルモのおきて」をずっと見ていた
– 奥平さんが初めて覚えて俳優さんの名前が阿部サダヲさんと伺いました。
奥平大兼
はい。ちっちゃい時「マルモのおきて」というドラマをずっと見ていたので。その時に阿部サダヲさんを知りました。憧れの俳優さんでもありましたので、まさか一番最初に共演できることになって嬉しかったです。
阿部サダヲ
長澤さんは?
奥平大兼
長澤さんと初めてお会いした時、すごい顔が小さくて、すごい可愛かったのでまともに目を合わせられなくて、すごい緊張しちゃって。
僕の内面をすごく動かしてくれる方だったので、自分がすごい引っ張られて(演技が)できたというのはありました。とても助けられました。
■それぞれの役について
– 監督から見て皆さんの演技はいかがでしたか?
大森立嗣監督
酷い役をやっていただいたので(笑)
でも、僕はそういう役を演じてくれる役者さんが好きですから、酷い役なんですけど、ニヤニヤしながら見ていました。
– 阿部さん、長澤さんはご自身の役をどのように捉えられて演じられましたか?
阿部サダヲ
台本を読んだ時に思ったんですけど、登場人物みんなダメなことをしているんですけど、ダメなままじゃちょっとお客さんも納得しないんじゃないかとも思い、ちょっとでも救いがあるようになればいいなと思って演じました。
長澤まさみ
きっと、秋子と遼は、お互い惹かれ合っていて、補い合っていたあるんだろうなとは思っています。
結局、秋子は周りの人物がいることでやっと立てていた人なのかなと。でも愛情は少なからずは持っていた人なのかな思っています。
■最後にメッセージ
長澤まさみ
皆さんにとって、久しぶりの映画館での映画鑑賞がこの『MOTHER マザー』になるといいなと思っています。私自身も映画館に足を運びたいなと思っております。
映画館で少しでも気分を変えてもらえたらいいなと思いつつ、ハードな内容の作品でもありますが、きっと観た後になにか自分に感じ取ってもらえるような、そういうメッセージがある作品に仕上がっていると思います。是非映画館に足を運んでください。
奥平大兼
(作品で描かれていることは)ニュースでも見聞きすることではあるんですけど、ニュースだけだと、実際の細かいところまではわからないと思います。
映画館で観ていただいて、こういう環境の子がいて、それがもしかしたら自分の身近にもいるんじゃないかなって少しでも感じていただければいいなと思っています。
阿部サダヲ
このコロナ禍では、家にいれば人を救えるということがありました。この映画も、ちょっとしたことで人を救えるんだということがわかる作品だと思います。
ちょっと声をかけるだけでこの子たちは救えたんじゃないかとか。
この機会に是非観ていただきたいと思います。
大森立嗣監督
この俳優たちの素晴らしい演技を見てほしいです。そして、この映画はきっと深く心に残る作品ですので、皆さんのご判断で無理の無い範囲で映画館でご覧になっていただければ嬉しいです。
今日はありがとうございました。
■舞台挨拶動画(トークノーカット)
※パブリシティ提供のオフィシャルカメラ撮影による映像素材をベースに編集しています。
■フォトギャラリー
映画『MOTHER マザー』
INTRODUCTION
長澤まさみ×阿部サダヲ×《新人》奥平大兼×大森立嗣監督
母と息子。ひとつの殺害事件。実話をベースに描く感動の衝撃作——
男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子。シングルマザーの彼女は、息子の周平に奇妙な執着を見せ、忠実であることを強いる。そんな母からの歪んだ愛の形しか知らず、翻弄されながらも応えようとする周平。
彼の小さな世界には、こんな母親しか頼るものはなかった。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”。それは 17 歳に成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる……。
何が周平を追い込んだのか?彼が罪を犯してまで守ろうとしたものとは——?事件の真相に迫るとき、少年の“告白”に涙する。
あらすじ
17 歳の少年が起こした殺害事件。すべてを狂わせた彼の母親は、怪物(モンスター)?
それとも聖母(マリア)だったか——。
男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子。
シングルマザーの彼女は、実の息子・周平に奇妙な執着を見せる。
幼い周平にとってもまた、頼れるものは母親しかいなかった。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”。それは成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる——。
何が少年を追い込んだのか?事件の真相に迫るとき、少年の“告白”に涙があふれだす。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは——?
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花
監督:大森立嗣 脚本:大森立嗣/港岳彦 音楽:岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
配給:スターサンズ/KADOKAWA
製作:2020『MOTHER マザー』フィルムパートナーズ
(C)2020「MOTHER」製作委員会
公式サイト:mother2020.jp
公式Twitter:@starsands_movie #映画マザー
7月3日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
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