監督自ら奔走し、映画館での上映を実現。主演・望月歩映画『向こうの家』初日満員御礼舞台挨拶

2019.10.06

10月5日、渋谷シアター・イメージフォーラムにて、西川達郎監督、望月歩主演映画『向こうの家』初日舞台挨拶が行われ、望月歩、大谷麻衣、生津徹、南久松真奈、円井わん、植田まひる、小日向星一、竹本みき、西川達郎監督、総勢9名のキャストが登壇した。
主演は、映画『五億円のじんせい』、TVドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』）に主演・出演の望月歩。キャストには、映画『娼年』、Netflix配信ドラマ『全裸監督』に出演の大谷麻衣が名を連ねる。
本作は、ええじゃないかとよはし映画祭2019年グランプリ、第19回TAMA NEW WAVEベスト男優賞（望月歩）を受賞。シアター・イメージフォーラムにてレイトショー上映。

映画『向こうの家』について

自分の家庭は幸せだ、と思っていた高校二年生の森田萩（演・望月歩）。しかし父親の芳郎（演・生津徹）にはもう一つの家があった。「萩に手伝ってもらわなきゃいけないことがある」芳郎の頼みで、萩は父親が不倫相手の向井瞳子(演・大谷麻衣)と別れるのを手伝うことに。自分の家と瞳子さんの家、二つの家を行き来するようになった萩は段々と大人の事情に気づいていく……。
日本各地の映画祭で続々受賞、ノミネートされ、好評を博した本作。監督は東京藝術大学大学院で黒沢清監督、諏訪敦彦監督に師事した俊英・西川達郎。本作では一見仲睦まじく見えて、やや壊れかけた家族と、父親の愛人を巡る物語を、少年の視点で、優しく潔く描いた。『向こうの家』が長編作品第１作目となる。

満員御礼の初日舞台挨拶

本作は東京藝術大学大学院の修了制作作品であり、商業映画の様な大きな体制も取れなかったため、映画館の上映に漕ぎつけることだけでなく、撮影順序のスケジューリングにも苦労したという。舞台挨拶ではキャストの苦労話として、撮影環境の都合上、ラストシーンをクランクイン（映画の撮影開始時）に撮らねばならないスケジュールに、「これ（この撮影順序）は、どうにかなりませんか？」と、西川監督に質問した大谷麻衣さんのエピソードが明かされた。

また監督自身の活動無くしては、映画館での上映は実現できなかったことに関して、西川監督は次のように語っている。

西川達郎監督
この作品は、大学院の修了制作ということもあり、大きな体制をとれた作品ではありません。
なにも活動をしなければ、映画館での上映ができない状況でした。
それをどうにか、この作品にふさわしい場を設けたいと思って、一年半ほど駆けずり回って、今日のこの場を迎えることができました。
この日を迎えるにあたって協力していただいた方や映画館にお越しいただき満員の光景を一緒につくっていただいた皆様に感謝しています。『向こうの家』という作品が、渋谷シアター・イメージフォーラムで上映していて、映画を観て考えた事や面白かったという感想などをお近くのどなたかに言葉として、またSNSで伝えていただけたらと思います。

西川達郎監督

ヒロイン・主演のコメント

大谷麻衣
この作品は、私が初めてヒロインを演じさせていただいた思い出深い作品です。
こうして、劇場公開の運びとなり、とてもうれしく思っています。
ここ、渋谷シアター・イメージフォーラムから始まり、全国に広めていけたらなと思っています。
この作品を良かったなと思っていただけたら、今後も応援していただけると嬉しいです。

大谷麻衣

望月歩
主演となった『向こうの家』は、自分にとって大きな存在となる作品です。
十年以上前から役者の道を目指して、ここまで来ることができました。
主演となった作品が映画館で公開されることが本当に嬉しいです。
役者というものは、作品を撮り終わると、また次の作品の撮影が始まり、個々の作品に関われる時間がとても少ないのですが、主演という立場から、（舞台挨拶や取材等で）作品に携われる時間が長いことを幸せに感じます。
みなさんの言葉で、この映画を広めて頂けたらありがたいと思います。