荒井敦史&望月歩インタビュー 映画『神さまの轍 -Checkpoint of the life-』
3月17日より絶賛公開中の映画『神さまの轍-Checkpoint of the life-』。
主人公“佐々岡勇利”を演じた二人の俳優、荒井敦史さんと望月 歩さんに、撮影時の苦労話や映画の見どころなどのお話を伺いました!(ビデオコメント付き)
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渋谷アップリンクでは、4月5日まで上映。上映後トークショーもあり。詳しくは下記サイトまで。
http://www.uplink.co.jp/movie/2018/50401
兄弟のようなふたり!
– 今日はよろしくお願いします。さて、同一人物“勇利”を演じるにあたって、監督からの指示はありましたか?
荒井敦史(勇利 役)
中学生チームの演技を大人チームが見て、その雰囲気を感じ取ってまったく別の人間にならないように演じてほしいという話はありました。
二人で一人の役を作り上げるという部分に関して、ぼくたち大人チームは様子を見ながらやっていくという感じでした。
なので、逆に歩(あゆむ:望月歩)には自由に演じてという感じでした。
望月 歩(中学生・勇利 役)
監督からの指示は、似せるようにとかじゃなくて、作品のシーンについてこうしてほしいということだけでした。
– 望月さんは現場で自由に演じて、そして、大人チームがそれを汲み取ってどう変わるのかということですね。では、撮影中、お二人でこうしようという相談は特になく?
荒井敦史
特にないですね。ただ、泊まっているところが一緒だったので、ずっと一緒にはいたんですよ。でも役のことについて話すということはなく、くだらないことばかり話してました(笑)
望月 歩
しいて言えばロードバイクの乗り方とかですかね。
荒井敦史
そうですね。クセとかそういう細かいところ。成長する部分もあるだろうけど、しない根本みたいなところ。
– おふたりともロードバイクは初めてですか?
荒井敦史
競技用は初めてです。街乗り用のピストバイクは乗ったことありますけど。
ペダルをかけるとかけないじゃ、もう次元が違って(汗)
– ビンディングペダルは大変ですよね。
荒井敦史
辛かったですね。諦めるという瞬間を何度も何度も感じました(笑)
そこが撮影で一番苦労したところです。坂道で発進して、そのひとこぎでカチっとハメないといけないとか。
– 撮影中、こけたことはなかったですか?
望月 歩
こけそうになったことはありますがこらえました(笑)
荒井敦史
練習の賜物だよね。多摩川のおかげ(笑)
望月 歩
逆に(ペダルを)ハメない方のチャリ(=ママチャリ)に乗ってるシーンの方が大変でした。
ロードバイクを練習した後に、ママチャリのシーンの撮影があって、ママチャリの方がこけてます(笑)
– バイク以外に難しかったシーンはなんでしょう?
荒井敦史
勇利って感情をあまり出さない性格なので、たとえばテスト解答用紙を破られたシーンとか、自転車を盗られたシーンとか、怒っているようでそうではない。
ちょっと変わった人間で、でも天才肌で、やりたいと思ったことがうまく軌道に乗っていくタイプの人間で。
いろんな感情があるんだけど、それを多く表現しない、そういう勇利っていう人間の難しさを演じるのは難しかったです。
「“単調”なんだけど“単純”ではない」っていう。そこがすごい難しかったです。
– なるほど!いい表現ですね!
– 本作の撮影のほとんどは、京都府井手町で行われ、地元の方々の協力が大きかったそうですが?
望月 歩
ロケでは、お弁当じゃなくて、井手町の方々による炊き出しの温かいごはんがあって、ほんとに幸せでした。
食べる時、「あぁ、今日も終わった~」ってなって(笑)
荒井敦史
この映画って井手町の方々の協力あってできてるところがあって、炊き出しもそうですし、道路を使わせてもらうとか。
そして何よりも人が温かいですよね。一回しゃべれば友達やん!みたいな雰囲気っていうのにすごい助けられました。
– 本作の見どころを教えてください。
望月 歩
作品として見た場合、ロードバイクに乗ってレースしているところだと思うので、そこを見てほしいなって思います。
でも、自分個人としては、津田寛治さん演じる先生の言葉を勇利が真似るシーンです。
台本に真似ると書いていたわけじゃないんですけど、真似てみようと思ってやってみました。そこを見てほしいです。
荒井敦史
『神さまの轍』って、自転車・ロードバイクの映画だって思いがちなんですけど、でもそれとは違くて、ロードバイクのレースの終わりまでに人生を重ねている映画だと思います。
2本の線があったとして、ロードバイクのレース、人生のレース、それぞれに途中挫折することがある中で、勇利がうまくいってたのに挫けて、そして、うまくいってなかった洋介が就職活動しつつ、自転車をまた始めて、自転車で進んで行ったら、勇利がまた同じところまで戻ってきたっていうセリフまであって。
この映画のいいところって、最後をスカッとさせないというか、完結させない美学があるって思うんですよ。
映画の中のレースは終わりますが、勇利も洋介もまだ20代で人生はまだまだ続くし、レースもまだ続きますよっていう。
洋画だと、バシーッて終わることが多いと思うんですけど、逆にこの映画はお客さんにいろいろ考えてもらいたいなと。この先この二人、どうなったんだろうっていう。
なので、単純なロードバイク映画って考えずに見てほしいなっていう。そここそが見どころです。
ロードバイクの映画なんだけど、絶対に懐かしい気持ちになるっていう。誰もが人生を歩む中で経験してることを思い出させてくれるという。苦い思い出だったり。
– まさにタイトルどおりの『神さまの轍』っていうことですね。
荒井敦史
はい。しかも、“Checkpoint of the life”っていうことで、いろんな分岐点があります。
挫折する時もあればうまくいく時もある。レースもこけたり抜かれたりすることはありますが、でもずっと続いているんですよっていう。
そういう映画なんだなって冷静に考えたら、作道監督ってスゲェなっていう(笑)
僕と年は2~3歳しか違わないんですが、ここまで考えられる若手の監督がいるっていうことは、映画界の未来は明るいなって(笑)
荒井敦史
あと、一人の役を二人でやっているんだというところも見どころです。
歩とは何度か共演しているので、こういう空気感を作れたと思います。
ご飯食べてすぐにおネムになってしまう子供の頃の歩を知ってて、その上でこんなに大人になってきた歩を感じながらの撮影ができました。歩でよかったなっていう。
望月歩
恥ずかしい(笑)
荒井敦史
でも、僕は歩のお兄ちゃんに似てるって言われてるんで(笑)
お兄ちゃんなのかもしれないですね(笑)
ビデオコメント!
映画『神さまの轍-Checkpoint of the life-』
企画・監督・脚本:作道 雄
出演:荒井敦史、岡山天音、望月歩、吉沢太陽、阿部進之介、六角精児、津田寛治
主題歌:フレデリック「たりないeye」(A-Sketch)
配給:エレファントハウス
(C)2018 映画『神さまの轍』製作委員会
公式サイト:http://kamisamanowadachi.com/
絶賛公開中!!
映画ロケ地マップ&ロケ地紹介動画が完成(井手町公式サイト)
http://www.town.ide.kyoto.jp/soshiki/sousei/news/news29/1517964490297.html
[インタビュー:Ichigen Kaneda / 写真・動画:Jun.S]
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