香取慎吾「初日舞台挨拶がまさかのクイズコーナーですみません」映画『凪待ち』

2019.06.29

白石監督／リリー・フランキー／恒松祐里／香取慎吾／西田尚美／音尾琢真／吉澤健

今まで誰も見たことがない香取慎吾の闇。とことんまでどん底に落ちる男を香取慎吾が渾身の演技で演じきった映画『凪待ち』が、撮影から約１年経った6月28日、全国公開初日を迎え、都内で舞台挨拶を行った。同作は、これまで完成披露試写会として舞台挨拶の全国巡りをしてきたが、初日舞台挨拶のまさかのクイズコーナーに「申し訳ありません」と香取慎吾がお詫びする形となり、重厚なストーリーとは裏腹の大爆笑の舞台挨拶となった。（フォトギャラリー）

舞台挨拶詳細レポート

全国公開初日を迎えて

香取慎吾
いよいよ公開のこの日を迎えることができました。ほんとに嬉しく思っています。
公開初日からこんなにたくさんの方に来ていただいて、ほんとに幸せに思っています。

香取慎吾

恒松祐里
本作では、香取さん演じる郁男の大きな背中に愛を感じたりとか、その背中に怒りをぶつけたり、悲しみを一緒に共有したり、いろんな感情をぶつけた作品でした。
本作はどんなどん底の時でも小さな希望があると思わせてくれる作品だと思います。
美波もその小さな希望の光を少しでも放って演じられていたらいいなと、それが皆さんに伝わったらいいなと思います。

恒松祐里

西田尚美
撮影したのがちょうど１年前くらいで、それが昨日昔の写真を整理していたら、祐里ちゃんと一緒に撮った写真とかいろいろ出てきて、やっとこの日が来るまですごい長かったんだなって思って、映画だなぁってすごいヒシヒシと今日のこの日を感じています。
今日からこの作品が皆さんによって育まれていくのかなって思っています。どうぞよろしくお願い致します。

西田尚美

吉澤健
多くの人に観てもらいたい映画です。また、多くの人に観せたい映画です。これはこの映画に関わったすべての人の想いだと思います。その熱い想いを受け取ってください。どうもありがとうございます。

吉澤健

音尾琢真
白石監督の作品には何度も何度も呼んでいただいて、その監督が撮る映画の世界の住人に、香取さんが見事になっていまして、ほんとにすごい人だなというのを実感させていただきました。

音尾琢真

リリー・フランキー
今日はやっと初日を迎えることができました。この映画は日常の中に起きるとんでもない絶望と、そこからの再生について、慎吾ちゃんの演じる主人公の色っぽさというか、あ、でも人間ってこうやってやっていけば、またやり直すことができるんだなって、ほんとに石巻の空気をもらいながら、また、白石監督が傑作を作ったなという、決して派手な映画ではないんですけど、たくさんの人に観ていただきたいなと思って今日、初日、慎吾ちゃんがそこから出てきた瞬間、大歓声で、「初日が始まったな」と思ったら、どんどんどんどん完成が小さくなっていって
（会場笑）
監督の頃にはビタ一文、誰も手を叩いてないという、ちょうど凪の状態でした（笑）

リリー・フランキー

白石和彌監督
ちょうど１年前に、ここにいる大好きなキャストの皆さんと、大好きなスタッフと一緒に作った映画を今日、初日を迎えることができました。
ほんとにいろんな想いのもと作った映画で、たくさんの人に観てほしい映画です。
今日観て、良かったと思ったらいろんな方に薦めて、この映画を応援していただけたらと思います。

白石和彌監督

登壇者全員考案！凪待ちクイズ！

前回の完成披露試写会に続き、汗を拭き拭きの香取慎吾

香取慎吾
今日はハンカチ持ってきた。
さ！凪待ちクイズ！

Q1.私が殺されたシーンで、撮影はなかったのに、わざわざ見学に来られた役者さんは、誰でしょうか？（by 西田尚美）

リリー・フランキー
まだ映画を観る前ですよ？殺されるんですか？
（会場笑）

西田尚美
殺されるんです！

リリー・フランキー
言っていいんですか？なんちゅうクイズを出してるんですか！？

西田尚美
言っていいって許可もらったんで！

香取慎吾
いいんですか？ここ言っても？

西田尚美
私の死に顔を見たいって言った役者さんがいたんですよ。

ここで急遽、劇場のお客さんに答えてもらうことに。

リリー・フランキー
挙手制なんですか？（笑）

お客さん
リリーさん！

西田尚美
リリーさんです。正解！

リリー・フランキー
なんで当たるんですか？（笑）

Q2.撮影前に私と西田さんと二人でカフェに行った時、ある物を忘れてしまったことに気づきました。それは何でしょうか？（by 恒松祐里）

香取慎吾
撮影前にカフェに行ったんですか？

リリー・フランキー
カフェなんてありました？

恒松祐里
ありましたよ！石巻はたくさんオシャレなカフェがありました！

香取慎吾
石巻にはカフェはありますよ！

西田尚美
撮影の待ち時間があった時、恒松さんがカフェに行きましょうよってすごい誘ってきたんです。

恒松祐里
私、西田さんとご飯に行くのがすごい好きだったんです！

香取慎吾
撮影の合間に行ってたんですか？

恒松祐里
よく行ってました。毎日のように。

香取慎吾
へぇー！

リリー・フランキー
みんなほんとに慎吾ちゃんが撮影している間に好き勝手なことしてるな（笑）

香取慎吾
白石監督といろいろなところに舞台挨拶に行きましたが、その都度監督もお食事に行ってたみたいで。
僕はほんとにまったくそんな時間が無くて。独り、部屋で毎日牛タン弁当を食べてました。
（会場笑）

香取慎吾
台本？

（ブッブー！）

香取慎吾
吉澤さん、わかるんじゃないですか？

吉澤健
さぁ、ちょっとわかんないな。なんでしょう？

恒松祐里
普段、お財布に入っているもの・・・あ！
カバンに普段入っているもの！

（会場笑）

香取慎吾
あ！わかりました！お財布！！

（ピンポーン！）
（会場笑）

MC
思わず自分で答えを言ってしまうという（笑）

リリー・フランキー
出題者がポンコツだな（笑）

Q3.石巻で撮影中に、僕が釣りをしたのはどこでしょう？（by 音尾琢真）

香取慎吾
港！

（ブッブー！）

恒松祐里
川！

音尾琢真
何川でしょう？

香取慎吾
吉澤さんはわかるんじゃいですか？

吉澤健
皆目検討がつかないです。

音尾琢真
なんとあの、旧北上川です！

会場
おぉ～

香取慎吾
皆さん、よく今「おぉ～」って言いましたね。この川知ってるの？

（会場笑）

Q4.撮影中に、私は誰と一番たくさん飲みにいったでしょうか？（by リリー・フランキー）

リリー・フランキー
僕は長いこと石巻にいさせてもらったんですが、毎日どこかに飲みに行ったりしてました。

香取慎吾
太田さんです！

リリー・フランキー
よくわかりましたね！スゴイですね！
石巻在住の太田さんって、よく知らない人なんですが、撮影が終わると誘いに来るんです（笑）
（会場笑）

白石監督
確かにスナックに行ったらいらっしゃいましたね。

リリー・フランキー
でしょ？いまだにあの人が誰だかわからないんです（笑）
（会場笑）

Q4.僕が一番好きなシーンはどこでしょうか？（by 吉澤健）

香取慎吾
郁男が夜寝ているところに吉澤さんが来てくれるところ。

（ブッブー！）

吉澤健
そのシーンも大好きなんですけど、もっと長セリフのところなんです。
（正解は）亡き妻との馴れ初めを郁男に話すところです。

Q5.撮影終わり目を光らせて何者かが僕を狙っていました。一体何者でしょう？（by 香取慎吾）

恒松祐里・西田尚美
私たち、これ、見てるかも！

香取慎吾
家からホテルに帰る暗い夜道のシーンのことです。

恒松祐里・西田尚美
せーの！鹿！

（ピンポーン！）

香取慎吾
もう何十匹もの鹿が、夜、真っ暗な木陰からこちらを見てるんですよ。
撮影が終わって車でホテルまで向かう道で、鹿が横切ったりするから怖くて怖くて。

リリー・フランキー
森の動物って何かが死ぬのをなんか木陰から見てるっていいますが、とんでもない量の鹿が見てるんですよ。

香取慎吾
すごい量でしたね。。

Q6.このメンバーで次回作を作るとしたら？（by 白石和彌監督）

香取慎吾
同じメンバーですか？
じゃぁ、「凪待ち２」じゃないですか？
（会場笑）

リリー・フランキー
でも、一人死んだって噂があるけど？
（会場笑）

白石監督
タイトルは「凪待ち２」でもいいんだけど。そういうことを言ってるんじゃなくて、どんなジャンルの映画になるかってこと。

西田尚美
白石監督だからヤクザもの？

（ブッブー！）

香取慎吾
アニメーション！

（ブッブー！）

香取慎吾
それこそ西田さんが復活するゾンビもの！
（会場笑）
（ブッブー！）

白石監督
全員に歌ってもらって華麗なステップを踏んでもらうミュージカルにしたいなと。
（会場拍手）

リリー・フランキー
いや、慎吾ちゃんはいいですけど、俺たちねぇ・・・。
（会場笑）

香取慎吾
白石監督は今までミュージカルは？

白石監督
な、無い・・・。

リリー・フランキー
どう考えてもないですよね！
（会場笑）

白石監督
でも、Webドラマでなくはない。だからあながちできなくはない。
と、思ってます・・・
（会場笑）

香取慎吾
ちょっとも思ってないのでは？

白石監督
でも、「時計じかけのオレンジ」っていう作品もありますから。

リリー・フランキー
やっぱり、人は死んでほしいんですね？
（会場笑）

白石監督
でも今度は楽しい映画を作りたいなとは思っています。

一同
へぇ～

最後のメッセージ

香取慎吾
皆さん、今日はありがとうございました。
この映画『凪待ち』の公開に向けて、いろんなところに舞台挨拶に伺ってきて、ずっと「凪待ち」の感じで来れたのに、今日初日に急にクイズが入ってきて、
（会場大爆笑）
そっちの方のスイッチを入れることになってしまってほんとに申し訳ありませんでした。
（会場大爆笑＆大拍手）
あの、撮影は昨年の６月で、僕が完成作品を見たのが昨年１０月でした。それ以来ずっと一人でも多くの方にこの作品を観てほしいなって思える作品を白石監督が作ってくれました。
僕が演じた郁男という役はほんとに苦悩の中で逃げることばかりで、先が見えない男だったんですけど、そんな先が見えない人間でも踏ん張って、周りの方々の諦めない絆、優しさで少しずつでも光が見えてくる、そんな作品になっていると思います。この映画を観て、皆さんの心に残ったものを近くの方、周りの方にお話していただいて、より多くの方にこの映画を観てもらうことによって、この映画が完成するんだと思います。今日はほんとうにありがとうございました。