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凪待ち

「白石組の一人に」主演・香取慎吾、白石監督との再タッグ熱望。『凪待ち』完成披露試写会舞台挨拶

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白石監督/リリー・フランキー/恒松祐里/香取慎吾/西田尚美/音尾琢真

予告編映像を観た人の間で、これまで見たことがない表情の香取慎吾だとの反響が大きい、映画『凪待ち』の完成披露試写会が、6月5日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。登壇したのは、主演・香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、音尾琢真、リリー・フランキー、白石和彌監督。完成披露試写は舞台挨拶とセットで、全国縦断することも発表された。(フォトギャラリー&舞台挨拶後の囲み取材レポあり)

『凪待ち』は、宮城県石巻市を舞台に、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇を描く、映画史上最も切ない暴力を描く衝撃のヒューマンサスペンス。
香取慎吾が演じる木野本郁男のあまりものロクデナシっぷりに、白石監督はインタビューで「慎吾ちゃんファンが慎吾ちゃんを嫌いにならないか心配」と語るほど。逆を言えば、それほど香取慎吾の演技が鬼気迫るものがあるということだ。

[関連記事:【白石監督インタビュー】「香取慎吾は衝撃的な俳優」映画『凪待ち』]

この日の完成披露試写会舞台挨拶は、香取慎吾の場内アナウンスで始まり、ゲストが登壇するやいなや、キャノン砲が鳴り響く演出も。リリー・フランキーは「映画の内容的には似合わない演出」と会場を笑わせた。
昨年のこの時期に撮影があった以降、今日の完成披露試写会で一般のお客さんに観てもらう日を心待ちにしていたという香取慎吾は、舞台挨拶中、そしてその後の囲み取材でも、白石監督に何度も感謝の言葉を語り、白石組にずっと参画しているリリー・フランキーが羨ましいと言うほど、これからも白石監督映画への出演を熱烈希望していた。
その白石監督は、本作を観たお客さんの感想が気になるので、その「拡散待ちです」と述べた。

また、『凪待ち』完成披試写会が、札幌、名古屋、大阪、福岡と全国縦断することもこの日発表された。詳細は後日、公式サイトで発表される。一般公開は6月28日(金)より。

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舞台挨拶詳細レポ

香取慎吾の場内アナウンスで始まった舞台挨拶。場内に声が響き渡ると、客席からはクスクス笑い声が。

場内アナウンス:香取慎吾
本日は、映画『凪待ち』完成披露試写会にお越しいただきありがとうございます。まもなく、まもなく、まもなく開演いたします。お席にてお待ち下さい。

このあと、MCの呼び込みで、客席内を練り歩きながら、香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、音尾琢真、リリー・フランキー、白石和彌監督が壇上に登った。

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香取慎吾

そして全員が登壇し終わったと共に、ステージ左右に設置されたキャノン砲がバーンと大きな轟を響かせる。

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キャノン砲の轟音に驚くキャストたち

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登壇の挨拶

香取慎吾(木野本郁男 役)
今日のこの日を迎えられてすごく嬉しく思っています。
テープがバーンってなった時、けっこう、ウワッ!ってなっちゃってるんで、そこはいろいろな映像が使われると思います(笑)
本日はよろしくお願いします。

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香取慎吾

恒松祐里(昆野美波 役)
このような作品に大役で出演させていただけること、とても光栄に思っています。ただでさえ緊張していたのですが、このバーンっ!で心拍数がすごいことになっているんですが(笑)、温かい皆さんに包まれながら頑張りたいと思います。

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恒松祐里

音尾琢真(村上竜次 役)
こう見えて、香取さんより1つ年上なだけなんですけど。
(会場笑)
なぜ笑うんですか?笑ってもらって正解です。
今日はこの映画を皆さんに観てもらえるということで、ほんとに嬉しく思っております。

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音尾琢真

西田尚美(昆野亜弓 役)
今日ついにこの日がやってきたという感じで、皆さんに観ていただくのをとても楽しみにしていました。
どんな反応が見れるのか、どうぞ、映画を楽しんでいってください。

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西田尚美

リリー・フランキー(小野寺司 役)
さっき僕たちが登場する前に「皆さん、もうすぐ始まりますよ」っていう声を慎吾ちゃんがやっていたのは皆さん気づいてなかったんですか?
(会場の反応が静かであんまり気づかれてないのかなと思って)慎吾ちゃん、テンションがすごく下がってました(笑)
(会場:気づいてたよ!!)

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リリー・フランキー

香取慎吾
あれ(僕の開演前アナウンス)は、いりましたかね?

リリー・フランキー
映画の内容的にはああいうユーモアは一切ない(笑)
この(キャノン砲の)バーンでさえ似合わない映画ですから(笑)

白石和彌監督
昨年の6月、7月に石巻で、このような素敵なキャストの皆さんと作った映画です。どうしても撮りたい映画をこういう形でできたこと、そしてようやく皆さまのお手元に届けることができること、ほんとに嬉しく思っています。

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白石和彌監督

初共演で恋人役

– 香取さんと西田さんは初共演で恋人役を演じて、いかがでしたか?

西田尚美
香取さんがとても素敵でね♪大スターの方なんですけど、現場ではほんとにやさぐれた感じの郁男という役になりきっていて。石巻の海が見えるお家の近くでいつも椅子に座って風に吹かれていた香取さんがとても好きでした。

香取慎吾
嬉しいですよ。西田さんはほんとに僕の演じる郁男を温かく迎え入れてくれていたので、もうほんとに(西田さんが)大好きです。甘えてばかりになりそうで。そこからの衝撃的な展開が・・・。心がズタズタになりながら。でも西田さんのことを想い続ける映画です。

西田尚美
はい、とても嬉しかったです。

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一番幸せなシーン

– (香取さん、西田さん、恒松さんの)3人が血はつながっていないけど家族という形で登場します。それぞれ演じられてみていかがでしたか?

恒松祐里
とても心地よかったなって、すごく思います。
3人でごはんを食べに行くシーンがあるんですけど、この作品の中で一番幸せなシーンです。
とても楽しそうに食事しているシーンなんですが、白石監督に短くカットされてしまって(笑)
初号を観た時に「あれ?私の幸せなシーンはどこにいったの?」って思ったんですけど(笑)
でもその記憶があったからこそ、映画の中盤で悲しいことがあった時も、3人で一緒に笑いあった日々を思い出せたのかなと思います。

香取慎吾
唯一あそこはね、幸せな瞬間だったんだけど、ハッと気づいたらそこに音尾さんが入り込んできてね(笑)

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白石組常連の2人

– 音尾さんとリリーさんは白石組の常連ですが、今作を演じられていかがでしたか?

音尾琢真
そうですね。私のシーンもカットされているところがあり(笑)
さて、そもそもの話ですが、皆さんに知っていただきたいのは、私と白石監督とは高校が一緒なんです。学年は違って、監督が一つ年上。つまり、監督は香取さんの2つ年上ということ。
香取さんの1年後はこう(私)なり、2年後はこう(監督)なると(笑)

(会場笑)

白石監督
ちょっとなんの話をしているんですか!

音尾琢真
旭川西高という素晴らしい高校をよろしくお願いします(笑)
そこからの流れで今回も素敵な役をいただきまして、おかげで香取さんとも共演できましたし、リリーさんともしっかり時間を共にできて嬉しく思っています。

リリー・フランキー
あなたとはそんなに一緒にいてないですよね。石巻のスナックでだけです(笑)
僕は白石監督の映画は3本目ですが、今までは殺人鬼みたいな役ばっかりだったんですが、今回はほんとに優しいおじさんをやらせていただきましたので、すごく新鮮でした。

– 監督はお二人の役柄・演技はどうでしたか?

白石監督
そうですね、いつもヒドイ役をやってもらってるんですけど、今回の映画は飛び抜けて悪い人が出ることはないので、あたかも石巻に今でもいそうな人物をみなさん、現地に溶け込んで演じてくれていました。

– どんどん追い込まれていく郁男役の香取さんを献身的に支えるのがリリーさんと恒松さんの役。お二人は現場では何かお話はされましたか?

リリー・フランキー
あんまりなかったですよね。

白石監督
1年前は恒松さんは19歳だからスナックに誘うわけにもいかなかったしね。

リリー・フランキー
だから、音尾くんとの男同士の酒はそんなに美味しくなかった。

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男が男の色気を感じる

リリー・フランキー
男が男の色気を感じるっていうのはあんまり経験が無いんですけど、慎吾ちゃんは強烈な色気で。映画をご覧になったらわかると思いますけど、それにドキドキしながら過ごしていた撮影期間でした。
香取くんは朝から夜中までずっと撮影だったし。ほんと、大変でしたよね。

香取慎吾
働き方改革(笑)
夜中にホテルに着いたと思ったら、ちょっと休んですぐに撮影みたいな。
暑い時期の撮影で汗だくだったんですけど、今も汗が止まらない。そろそろハンカチを誰かちょっと・・・

音尾琢真
(自分のポケットから出して)こんなところにハンカチが。

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香取慎吾
それは申し訳ないですよ。いやいや、音尾さんのはちょっとイヤです(笑)
(会場笑)

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音尾の申し出を断ってスタッフからフェイスタオルを受け取る香取慎吾

白石監督とはまた一緒にやりたい。白石組を見たら僕がいるように。

本作公式アカウントに寄せられた質問を香取慎吾が読み上げた。

香取慎吾
「くうさんより。今後、(白石)監督とまたご一緒するとしたらどんな役をやらせていただきたいですか?」
どんな役でも、また是非ご一緒したいですね。

白石監督
ある程度限定しておかないとヒドイ目にあうんで(笑)

香取慎吾
いやでも今回の作品は、これまでの監督作品にはあまりないようなヒューマンドラマ、人間の心を描きたいっておっしゃってくれて、それで始まったんですけど、撮影してたら毎日誰かにボコボコにされていて(笑)
あれ?たしかヒューマンドラマって聞いたのに?って(笑)
だから、(どんな役でも)ぜんぜん平気です。
今回の役ももちろんですけど、これ以上の役でもどんな役でも、リリーさんや音尾さんのように、白石組を見たら僕がいるみたいに自分も参加できたらなと思います。

白石監督
ありがとうございます!嬉しいです!

(会場拍手)

音尾琢真
じゃあ、地元のヤンキーの先輩で出てきたらすぐに撃たれて死ぬ役とかでもいいですか?
あの監督は、そういう役をもってきますよ。

白石監督
音尾くんのように雑には扱わないので!

(会場笑)

音尾琢真
あー、そういうことですか!?ハッハーン!

#凪待ち何待ち のコーナー

続いて映画SNS公式アカウントで募集された「#凪待ち何待ち」に関連して。

– ゲストの皆さんにも何待ちかを伺います。

香取慎吾
やっぱりこの映画の公開待ちっていうのはもちろん。僕が初めて観たのは昨年の10月。それから公開をずっと待っていて今日を迎えられて。でもほんとの公開の28日はまだ先なんで、公開待ちっていうのはありますけど、キレイすぎてこれだけじゃダメなんだろうな。もう1個くらいなんか・・・。
そうですねぇ、あの、完全体の身体を待ってます。あの、一生ダイエットしてるんで。
(会場笑)
もう、ずーっとダイエットしてるんで。今までも何度も今年こそはとかずっと言い続けて。完全体のパーフェクトな身体に。

リリー・フランキー
でも今はすごいいい状態なんじゃないですか?
さっき、ジャケットを着る前に下には黒のタンクトップの惚れ惚れするような・・・

(会場:見たーい!)

香取慎吾
絶対に見せない!
(会場笑)

恒松祐里
私は夏がとにかく苦手で、蚊にも刺されますし、暑いですし、なので“秋待ち”です。
早く秋が来ないかなぁって。誕生日もあるので。あ、でも21歳になるのか・・・。20歳のままでもいい気もするんですけど・・・。あ、でも秋待ちです!

香取慎吾
可愛い(笑)
20歳ですか。僕はもう42歳になったから、僕が22歳の時の子どもでもおかしくないですよね。信じられないですよ。

リリー・フランキー
いいですよね、20歳だから秋を待つって。僕と監督なんかは人生であと何回秋が来るんだって(笑)待ってたらお迎えが来ますよ(笑)

音尾琢真
僕は、香取さんと撮ったツーショット写真アップ待ち。
『凪待ち』の僕の撮影最終日にですね、香取さんが「写真撮りましょうよ。音尾さんの出演情報が解禁になったら(僕のSNSに)アップしますんで。」って言ってくれて。
でも、まだかなまだかなって(笑)あ、香取さんのアカウントをフォローしてないからなかと思ってフォローしても、いまだ何も起こらず・・・。
(会場笑)

香取慎吾
アップしましたよ。あ、あれはリリーさんとの写真か。

西田尚美
私は自分でアップしました。そしたら香取さんがちゃんと拡散してくれた。

音尾琢真
そんなフランクな感じに?
(会場笑)

西田尚美
私は、実は今すごくお腹が空いているので、祐里ちゃんはさっきお弁当を食べたらしいんですけど、私は食べられずで、“夜ごはん待ち”です。

リリー・フランキー
でも打ち合わせ中に煎餅を食ってたじゃない。

西田尚美
ちょっと!なんで言うの!?(笑)
でも夜ごはんをちゃんと食べたい!

香取慎吾
お煎餅の袋の上から割る感じで食べてるのを見た。

リリー・フランキー
俺も見てた。あー、これはおばあちゃんがやるやつだって(笑)

西田尚美
(笑)

凪待ち

西田尚美

リリー・フランキー
僕は“連絡待ち”ですかね。ずっと連絡が取れない人がいるので。
誰かってことを聞かれても、こんな場所では言えませんけどね(笑)

白石監督
『凪待ち』の公開もそうなんですけど、この映画を今日はじめて一般の方にご覧いただくので、どういう感じで観ていただけるのかが、僕自身まだちょっと不安もあったり、期待もあったり。感想を早く聞いてみたいなと。
Twitterとかを見ていると「白石監督だから私耐えられるかな?」とか、そこまでひどくないですよって(汗)
でも作品を見た感想を拡散してほしいなって。“拡散待ち”です。

重大発表!

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ここで、『凪待ち』全国縦断完成披露が発表された(札幌・名古屋・大阪・福岡)。詳しい日程は決まり次第、公式サイト等で発表される。

香取慎吾
完成を披露する場がこんなにあるっていうのはほんとに幸せなことです。嬉しいです。
今日(の舞台挨拶)は、他のキャストのみなさんもいますけど、この感じだと、(全国周るのは)僕ひとりですかね?
(会場笑)

白石監督
僕は行きます。

香取慎吾
ほんとですか?

リリー・フランキー
福岡、付いて行こうかな。

香取慎吾
そんな選び方ですか!?
(会場笑)

恒松祐里
どこ行きます?

香取慎吾
行きたいとこ!?
(会場笑)

“新しい道”を歩み始めて1年以上

– 最後のメッセージ

香取慎吾
いよいよ『凪待ち』を皆さんに観ていただける日がやってきました。ほんとに素敵な作品に参加できたと思っています。
自分は、新しい道を歩み始めましてもう1年以上経つんですけど、それからの初めての1人の映画ということで、すごいプレッシャー、緊張、ちょっと気負いすぎているところもありました。
いざ撮影が始まって完成したものを観た時に、自分の映画というそれだけの想いということではまったくなく、白石和彌監督という素敵な監督と出会えて、白石監督の映画として、ほんとに素晴らしい映画になったなと。
一人でも多くの方にこの映画を観ていただけたらなと思っています。みなさん、よろしくお願いします。今日はほんとにありがとうございました。

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囲み取材

舞台挨拶後、香取慎吾とリリー・フランキーが囲み取材に応じました。
舞台挨拶に続き、リリーさんが香取慎吾さんの「色気」についてここでも語っていたのが印象的でした。自分の撮影シーンが無い時でも、香取慎吾さんの撮影現場を夜中まで見学していたそうです。
テレビカメラ取材がメインということもあり、インタビュー後半は、「ザ・ワイドショー」的になっていますが、ほぼノーカットでご紹介します。


– あらためて映画『凪待ち』のことを教えてください。

香取慎吾
僕が個人的にはあまり演じたことのないぐらいに、男としてどうしようもない、ロクデナシな男の役です。
今まで僕が演じてきた役は、正義感溢れたり、困っている人がいたらそこに走り寄り、その問題を解決する、というのが多かったんですが、(今回は逆に)そんな人がいたら背を向けて、その場から逃げるような男の話です。

リリー・フランキー
今まで慎吾ちゃんが演じてきたプラスのエネルギーを持った役と違って、マイナスのエネルギーの色気を映画をご覧になった方は感じると思います。
強烈な色気というか。そしてまたそういうダメな人が再生していく姿が石巻を舞台に描かれています。白石監督がまた傑作を作ったなという気持ちです。

– お二人はもともとラジオで長い接点があったと伺っていますが、今回の映画でお互い俳優としてガッツリと共演されていかがでしたか?

リリー・フランキー
僕はちょっと申し訳ない気持ちです。ずっと放送作家の立場で慎吾ちゃんとご一緒させてもらっていたので。
なので、お芝居をすると人として慎吾ちゃんの前に行くのは心苦しいですし、そして慎吾ちゃんの目が「作家のリリーさんが来た。あの人なんか着替えてメイクしてるけどって。」

香取慎吾
そんなことない(笑)
もう20数年前に草なぎと一緒にやっているラジオ、今でもやっているんですけど、そのラジオ番組の作家さんとしてやっていただいていたリリーさんが、気づいたらバラエティ番組に出演していて、気づいたらお芝居をしていて。
「なんでリリーさんがお芝居しているの?」って草なぎと言ってたんですけど、けっこう早いうちからもうほんとに素敵で好きな俳優さんとして僕は思っていて、いつかご一緒できたらなとも思っていました。ですので(僕の)このタイミングで、リリーさんが出てくれたから心強かったですね。

リリー・フランキー
ほんとにそう思ってます?

香取慎吾
思ってますよ!思ってます、ほんとに。

リリー・フランキー
ほんとに恐縮でしたけど、(共演できたことは)光栄で。そして僕が書いたラジオコントを演じてもらっていた時から、すごい人だなと感じていました。

– 撮影の合間にお二人で思い出話をされることはありましたか?

リリー・フランキー
僕の撮影はずっとユルユルで、(現地に)泊まっていたものですから、ちょこっと撮影して終わったらスナックとパチンコ屋さんに行ってました(笑)
慎吾ちゃんは、朝から真夜中まで撮影していたので、ほんの少しの合間に話をするくらい。

香取慎吾
合間にお話させてもらった時、僕は自分の絵の個展の準備をしている頃だったので、それについてのアドバイスをリリーさんにしてもらいました。
この1年くらいで、絵を描くお仕事の依頼を受けるようになったんですが、自分が描きたいものではない場合のもどかしさとか、そういうのを先輩(リリーさん)に相談してました。

リリー・フランキー
僕は、締切は守ります(笑)

– 今後も俳優はやっていかれたいですか?

香取慎吾
お話をいただけたら。僕を素材として一緒になにかやってみたいと思ってくださる方がいたら是非ご一緒したいですね。
『凪待ち』は今始まろうとしいるところですが、白石監督とも、もう1度、2度と。リリーさんが白石監督とご一緒できているのはすごく羨ましいですし、ほんとに魅力的な監督で、素敵な作品を作ってくれました。今後も是非ご一緒したいです。

– 俳優、絵、歌とやられていますが、香取さんの中で今の“主軸”はなんでしょうか?

香取慎吾
今日は“俳優の日”ですね。日によって(変わります)。
今は俳優として『凪待ち』を皆さんにしっかり観ていただくために俳優な雰囲気で(笑)

リリー・フランキー
ふんいき?(笑)

香取慎吾
(笑)

– (放送作家とではなく)“俳優リリー”さんとお仕事されて新しい発見はありましたか?

香取慎吾
撮影が終わったらほんとにスナックに行くんですよ(笑)これは新しい発見ではないんですけど、そのあと、僕がまだ撮影しているところに来てくれたりして、自分の出番はないのに、ちょっと寄るじゃなくて、けっこう長い時間、夜中まで撮影現場にいるんですよ。
スナックに行くまではイメージができるんですよ。その後にもう一度撮影現場に戻って自分以外の映画の現場を見る・見ていたいリリーさんっていうのはちょっと知らなかったです。

リリー・フランキー
このシーンは絶対に生で見たいなっていうところは、自分が出ないところでも、(台本のページの端を)折ってましたからね。

香取慎吾
ヘェ~!

リリー・フランキー
だから僕は、ロケ現場を見学に来た一般のおじちゃんみたいなモノマネしながら「慎吾ちゃん今から撮影?」って話しかけたりしてずっと見学してました(笑)
大切なシーンの撮影前でも、僕がそういうミニコントを仕掛けて迷惑をかけた形になってました(笑)

香取慎吾
そんなことはない(笑)

– 今日、芸能界でとても大きなニュースが飛び込んできました。山里亮太さんと蒼井優さんが結婚発表されました。

リリー・フランキー
すごいおめでたいハッピーなニュースですよね。

– 以前、蒼井優さんとミュージックビデオで共演されましたよね?

リリー・フランキー
しかも白石監督で。なので、朝からすごいいい話を聞きました。

香取慎吾
ファンタジーを感じる(笑)
お二人との共演はそんなにないので。でもすごい幸せなニュースで。本当なら(笑)

– 今まさにお二人は記者会見をされています。

香取慎吾
あ、そうなんですか!?
じゃ、(結婚は)ほんとなんだ!!
じゃぁ、おめでとうございます!!

リリー・フランキー
才能ある同士なんで、すごいいいカップルじゃないですか。

– 見てくれは美女と野獣みたいに一部で言われてますけど。

香取慎吾
ヒドイことを言いますね!
でも、これだけみんながハッピーに感じるニュースということは、(お二人は)お似合いだと思います。

– 最後にメッセージをお願いします。

香取慎吾
完成披露試写会、全国行脚します。
きっと!僕ひとりだと思います。

リリー・フランキー
僕もタイミングが合えば付いて行きます。

香取慎吾
ほんとですかぁ?(笑)
白石監督も一緒に行くって言ってたけど、それも怪しいと思います(笑)

リリー・フランキー
でもね、慎吾ちゃんが日本中行ってもらえれば、完成披露を地方でやるっていうシステムを発明した人になるよ。

香取慎吾
そうですね。僕の発案です!!
全国のみなさん、楽しみに待っててください!!

フォトギャラリー

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映画『凪待ち』

主演:香取慎吾、恒松祐里、西田尚美、吉澤健、音尾琢真、リリー・フランキー
監督:白石和彌 脚本:加藤正人
配給:キノフィルムズ ©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
公式サイト:http://nagimachi.com/

予告編

YouTube player

6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

[写真・記事:Jun Sakurakoji]

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