
天野アキ(のん)&夏ばっぱ(宮本信子)登壇!伊丹十三4K映画祭『スーパーの女』上映記念登壇イベント
2025年4月18日、TOHOシネマズ 日比谷 スクリーン12にて、伊丹十三4K映画祭『スーパーの女』上映記念登壇イベントが行われ、宮本信子(俳優)、のん(俳優・アーティスト・映画監督)が登壇。「あまちゃん」で共演した2人が、伊丹映画の魅力を語り合った。
イベントレポート
■トークノーカット動画レポート
前説&フォトセッションもたっぷり収録動画
■ダイジェストテキストレポート
‐ この企画を進めるにあたって、のんさんが伊丹映画で特に好きな映画を伺ったところ、『タンポポ』『マルサの女』『ミンボーの女』『スーパーの女』と4作品をお答えいただきました。中でも『スーパーの女』は宮本さんの花子と津川さんの吾郎との掛け合いがとても良かったっていう風におっしゃっていました。
のん
やっぱりめちゃくちゃ面白いくて、改めて観てもほんとに興奮しましたね。
花子と五郎の掛け合いがほんとに楽しくて、宮本さん演じる花子が、ウジウジしてる空気を、パーンって快活に切り裂いていくのが気持ち良いんです。
‐宮本さんは、『スーパーの女』で津川雅彦さんとご一緒される時間も長かったと思うんですけれども、撮影での思い出があればお聞かせください。
宮本信子
津川さんとは、『お葬式』の前から何度もご一緒させていただいていて、その中で2人で芝居していて特にいいなと思ったのは『あげまん』の時でした。2人の1番いい時の状態を監督に撮っていただいて、2人で「良かった」って自画自賛していました。
そして、また趣を変えて、この『スーパーの女』では、小学校の同級生ですから、ほんとに楽しくてね。津川さんは、ボケとツッコミの漫才みたいなことが多くて。
そして伊丹監督ですが、彼は俳優出身だから、俳優と俳優同士の間の芝居がすごく面白いって言ってまして、長いシーンでもワンカットで撮るんです。なので、『スーパーの女』では、私と津川さんのワンカット撮影の日々が続いていました。それを監督がモニターをこう見て、ニヤニヤしてたのを覚えております。
‐のんさん、「伊丹映画で演じてみたい役は何ですか」という質問が1番多かったんですけれども、いかがでしょう?
のん
とても緊張する質問ですね。宮本さんを前にしておこがましいんですけど、『スーパーの女』の花子はめちゃくちゃやってみたいって思いました。
宮本信子
伊丹作品は10作品ありますけど、その中で、のんちゃんが今のこの年齢で、この感じでできる、そしてやりたいっていうのは、『スーパーの女』だってことはすごくよくわかります。
‐宮本さんが初めてのんさんに会った時から、今こうやってお会いして一番変わったところはとこだと思われますか?
宮本信子
「あまちゃん」で最初にお会いしたときは、まだ10代?
のん
19歳でした。
宮本信子
その時は、「ありがとうございます」「がんばります」の二言ぐらいしか言えなくて、そういうシャイな子が、だんだんいろんなことを苦労して、そして成長して、この年齢になって、自分の意見をしっかりと言える素晴らしい女性になったと思っています。これからもそれを磨いてほしいなと思っています。
‐今までこの映画祭でたくさんの人にトークゲストで来ていただいてお話を伺うと、伊丹さんは誰にでも、若い人にも、いわゆるベテランの人でも同じように接しられると伺ったんですけれども、『スーパーの女』の現場も同じような感じだったのでしょうか?
宮本信子
いや、伊丹監督は私にはすごく厳しかったと思います。
何度やってもダメで、もっとやったらもっと絞り出るんだって、矢のように次から次へと注文がきますから、私はそのおかげでほんとに鍛えられたと思います。
‐伊丹映画で鍛えられた宮本さんがのんさんと共演された時の思い出や印象は、今振り返ってみて、何かございますか?
宮本信子
「あまちゃん」は楽しかったね。
のん
楽しかったですね。
宮本信子
ほんとに、初々しくて、可愛くて、一途で、その良さは今も失われていないと思いますけど、それがもうキラキラしていて素敵でした。
のん
ありがとうございます、すみません(照)
‐のんさんのスーパーなところというのは、そのキラキラ度ということですね。
のん
ありがとうございます!
‐のんさんが思う伊丹映画の魅力とは?
のん
まずとってもかっこいいところです。笑えるシーンもあったり、社会的なテーマがメインであったりする中で、言葉の掛け合いや、シーンの映像の作り方、絵作りがかっこいい。伊丹監督が描くイラストのような絵が入ってくるのもすごく痺れます。
その中で、宮本さんが主演として演じていらっしゃる、大胆で快活で力強い女性は、洒落ていて、粋なかっこよさを感じます。そういうところが心にグッとっきます。
‐伊丹映画全10作品、ほぼ毎年撮影があって、毎年公開されたという濃密な時間の中で伊丹映画は生まれてました。
宮本信子
13年の間に10本撮影して、当時は毎年1作品ずつ上映されていきました。それが、40年経ってこうして映画祭のように10作品が凝縮されて上映されて、40年も昔の映画なのに、こうしてたくさんのお客様に観ていただけることにまずとても感謝しています。そんなことはなかなかありえないことなのしかも、いつもお客様が満席だって耳にしますと、伊丹さんは赤字が嫌いでね(笑)私も嫌いですけど。
お客様に観ていただくために、自分自分の身を削って作品を作るわけなんですけど、こんなに年数が経ってもこうしてご覧いただけるのは、ほんとにありがたいなって、今皆様の前にいて、そんなふうに思っています。
‐国内で今回こうして上映をさせていただく前に、海外でも伊丹映画はほんとに評判が良くですね、宮本さんとは、伊丹プロの玉置会長ともニューヨークに行って、ニューヨークでの『タンポポ』の上映も素晴らしかったですよね。
宮本信子
素晴らしかったです。ミニシアターですから、こじんまりとしたところなんですが、会場に私たちが着きますと、長蛇の列があって、「SOLD OUT! Juzo Itami」となっていたんです。それを見た時に、もうぐっときてしまって。
そして上映が始まって、ご挨拶して、映画が始まりました。そうしましたらね、最初からもうゲラゲラ笑ってらっしゃるんですよ。
映画を楽しんでらっしゃるのを初めて肌で感じて、そのことにものすごく感激しました。
‐台北金馬映画祭でも全10作品上映していただきまして、台湾でも連日満員で伊丹映画を楽しんでいただきで、宮本さんにも登壇していただいて、あの時も熱量はすごかったですね。
宮本信子
すごかったです。映画を楽しむ感情の表し方が、国によって違うんだなっていうことを、世界ってこうなんだわっていうのを肌で感じることができて、それは素晴らしいことでした。
最後にメッセージ
のん
今日は、こんなに楽しい場に呼んでいただいて、ほんとに嬉しかったし、楽しかったです。
宮本さんから、密度の高い貴重なお話を聞けて、とても得した気分です。
皆さん、ありがとうございました。
宮本信子
今日は、のんちゃんと一緒に、この劇場で過ごさせていただき、ほんとにほんとに楽しい時間でした。
ありがとうございました。
■フォトギャラリー
- のん/宮本信子
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[動画・記事:三平准太郎/写真:金田一元]
日本映画専門チャンネル presents 伊丹十三4K映画祭
上映期間: 2月21日(金)~5月1日(木) 各作品1週間上映中
4月24日(木)までは「スーパーの女」を、4月25日(金)から5月1日(木)までは「マルタイの女」をお届け!
■公開劇場:TOHOシネマズ 日比谷、TOHOシネマズ 梅田
■配給:日本映画放送
※上映スケジュールの詳細は、各劇場の公式サイトをご確認ください。
TOHOシネマズ イベントページ(https://www.tohotheater.jp/event/itami4k.html)
24時間まるごと 伊丹十三の映画4K
5月17日(土)よる8時から全10作品一挙放送!
■放送作品 すべて4Kデジタルリマスター版
「お葬式」(1984年)
出演:山﨑努/宮本信子/菅井きん/大滝秀治/財津一郎
★本編後に宮本信子・塚原あゆ子トークイベントを放送!
「タンポポ」<PG-12>(1985年)
出演:山﨑努/宮本信子/役所広司/渡辺謙/安岡力也
「マルサの女」<PG-12>(1987年)
出演:宮本信子/山﨑努/津川雅彦/大地康雄/岡田茉莉子
「マルサの女2」<PG-12>(1988年)
出演:宮本信子/三國連太郎/津川雅彦/益岡徹/丹波哲郎
「あげまん」<PG-12>(1990年)
出演:宮本信子/津川雅彦/大滝秀治/北村和夫/島田正吾
★本編後に本多俊之トークイベントを放送!
「ミンボーの女」(1992年)
出演:宮本信子/宝田明/大地康雄/村田雄浩/伊東四朗
「大病人」(1993年)
出演:三國連太郎/津川雅彦/木内みどり/高瀬春奈/宮本信子
★本編後に山崎貴トークイベントを放送!
「静かな生活」<PG-12>(1995年)
出演:渡部篤郎/佐伯日菜子/山﨑努/柴田美保子/宮本信子
「スーパーの女」(1996年)
出演:宮本信子/津川雅彦/三宅裕司/六平直政/伊東四朗
★本編後に宮本信子・のんトークイベントを放送!
「マルタイの女」<PG-12>(1997年)
出演:宮本信子/西村雅彦/村田雄浩/名古屋章/江守徹
【伊丹十三4K映画祭】【24時間まるごと 伊丹十三の映画4K】特設ページ
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