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第16回TAMA映画賞授賞式

最優秀男優賞・吉沢亮「自分が愛せる役をこれからもやっていきたい」第16回TAMA映画賞授賞式【完全フォトレポート】

2024年11月30日、パルテノン多摩大ホールにて、第16回TAMA映画賞授賞式が行われた。本記事は、そのうち、最優秀男優賞を受賞した俳優・吉沢亮(『ぼくが生きてる、ふたつの世界』『キングダム 大将軍の帰還』『かぞく』)の受賞スピーチを特集。

受賞スピーチ【完全】レポート

第16回TAMA映画賞授賞式

立ち位置に迷い、確認する吉沢亮(後で呉監督にツッコミを受ける)

吉沢亮
めっちゃ緊張しますね(笑)
今回はこのような素敵な賞をいただけて嬉しく思います。ちょうど6年前ぐらいに、TAMA映画祭で新人賞をいただきまして、それが僕にとっての初めての映画賞ですごく特別な思い出になりました。
そしてまた、30歳になる年に賞をいただけたということで、すごく縁を感じております。
ほんとうにありがとうございます。
第16回TAMA映画賞授賞式

吉沢亮

‐『ぼくが生きてる、ふたつの世界』では、思春期の中学生から、アイデンティティを確立した社会人まで、長い年月の成長を描き出しました。演じてみていかがでしたか?
 
吉沢亮
今年30歳になる男が、中学生をやるっていうのは、むちゃくちゃ大変でしたね。ずっと監督からは「声を高くしてくれ」「今、ちょっとおじさんかも」とか言われて、「ちょっとよくわかんないな」(笑)と思いながらも全力でやらせてもらいました。

第16回TAMA映画賞授賞式

‐この作品は手話でのコミュニケーションが大事だと思いますが、ご苦労はありましたか?
 
吉沢亮
お芝居する上で、手話って、眉毛の動かし方だったり、口径の大きさとかで、文法が変わるというか。
同じ手話でも眉毛を上げることによって、疑問形に変わったりとか、手話でのコミュニケーションはすごく表情豊かなんです。
僕が演じた五十嵐大は、僕のイメージでは表情が出づらい寡黙な男だと思ってやっていたので、自分が演じているお芝居と手話をする上での表現が矛盾する瞬間がけっこうあって、それが大変でした。
 
‐ここで、『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の呉美保監督にお越しいただきます。監督は以前から吉沢さんの演技のファンだったと伺っていますが、実際に現場で一緒になられていかがでしたか?
 
呉美保監督
ちょっといいですか?皆さん、スマートに表彰されている中、私は表彰されるとき、どっちを向いて立ったらいいか迷ってしまって、でも吉沢さんも同じでクククッってなってすごい嬉しかったです(笑)
さて、私が育児中に、吉沢さんのお芝居をいくつか見たんですが、どれも完璧で、でももっと他になにかあるだろうって一視聴者として思っていたんです。吉沢亮の他の面ももっと見たいと。
で、今回ご一緒することになった時に、なにがなんでもの無理やりなこじつけじゃなくて、この作品で新しい吉沢亮を見れるんじゃないかって、自分がまず観客という立場で想像したときに、これは!ってことで、プロット段階からオファーさせていただきました。
第16回TAMA映画賞授賞式

呉美保監督/吉沢亮

吉沢亮
嬉しいですね。僕も呉監督の作品はもともとファンでしたし、いつかご一緒したいと思っていた監督だったので、お話をいただいたときはすごく光栄だなと思いました。
 
‐手話での大変さというお話がありましたが、それを聞いて監督、いかがでしょう?
 
呉美保監督
私はお願いして、快諾していただいた時点で、正直心配はしていませんでした。この作品はたくさんのハードルがあって、手話はもちろん、ろう者の役は全員当事者にやっていただいて、つまり、ちゃんとリアルな世界作りたいっていう、しかも実在する方のお話だから、まるでドキュメンタリーを見ているような中で、手話ユーザーではない方が演じるのはとても大変だったと思います。
それと、コーダ(*)と言っても、いろんな方がいらっしゃる中で、幸い思春期の反抗期で一度手話を捨てたというような主人公だったから、私はぜひともクシャクシャっとしたことも含めた手話表現と成長していく姿を見たいなと思っていましたが、吉沢さんは(そのハードルを)軽々と越えてくださってありがとうございます。
*コーダ(CODA):Children of Deaf Adults/きこえない、またはきこえにくい親を持つ聴者の子供
第16回TAMA映画賞授賞式

呉美保監督/吉沢亮

‐吉沢さんのお芝居は白鳥のようだと、この作品の手話を演出された当時者の方がおっしゃってました。すなわち、一見優雅に見えるけど、水面下では、一生懸命足を掻く努力をしていると。
 
吉沢亮
手話を扱う作品はこれまでもありましたが、それが日常までちゃんと落とし込まれて、リアルに息づいている人々が使う手話を監督は目指されていましたし、僕もそこを目指していたので、ハードルは高かったんですけど、手話を演出してくださったお二人(石村真由美、早瀬憲太郎)と、監督と、2ヶ月ぐらい、みっちりやらせていただいて、どうにかなりました。
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手話演出:石村真由美、早瀬憲太郎

第16回TAMA映画賞授賞式

『ぼくが生きてる、ふたつの世界』は特別賞を受賞

第16回TAMA映画賞授賞式

‐吉沢さん、最後に今後の抱負や映画のご予定があればお願いします。
 
吉沢亮
来年、2本ぐらい映画が公開されるので、是非観てください!
抱負は、今までと変わらず自分が好きな作品や、愛せる役をこれからもやっていきたいなと思ってます。
今後とも頑張ります!是非よろしくお願いします!

第16回TAMA映画賞授賞式

第16回TAMA映画賞授賞式

吉沢亮(中央)

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受賞者全員フォトセッション

■フォトギャラリー

[記事・写真:三平准太郎]
 

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