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「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会

【完全レポ】「皆が心の闇の階段をどんどん降りていった」桐谷健太×倉科カナ×橋本良亮×蓮佛美沙子「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会

2024年2月27日、東京国際フォーラムにて、「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会が行われ、桐谷健太、倉科カナ、橋本良亮、蓮佛美沙子、村上正典監督が登壇。桐谷が「(キャストの皆が)心の闇の階段をどんどん降りていった」と表現した撮影エピソードを明かした。

本作は、女子高生両親殺害事件から18年後。ある新人小説家の連載企画から登場人物たちが、“黒い感情”の深みにはまっていく――。真梨幸子原作の衝撃のダーク・ミステリーの映像化。
新人作家が18年前の“女子高生両親殺害事件”をモチーフにした小説企画を、出版社の編集者に持ち込んだことから始まり、やがて登場人物たちが抱える嫉妬、劣等感、孤独、過去など“黒い感情”の正体と事件の真実が明らかになっていく……。

舞台挨拶【トーク完全レポート】

なお、この日は蓮佛美沙子の誕生日でもあり、MCから紹介があると登壇者、客席からお祝いの拍手が送られた。

心の闇の階段をどんどん降りていって

桐谷健太(轟書房の編集者・橋本涼 役)
この作品は、手前味噌ではありますが、すごい見ごたえがあります。登場人物の黒い渦がどんどんぶつかり合って、観ている人にもその渦が広がっていくと思います。
それを気持ち悪いと感じる人もいれば、心地良いな、懐かしいなと思う人もいると思います。そんないろんな見方ができる作品になっています。是非最後の第五話までご覧いただきたいと思います。

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桐谷健太

‐桐谷さんは本作の企画書を見て、出演を即決したと伺っています。実際、演じられてみていかがでしたか?

桐谷健太
企画書を読んだときに衝撃を受けました。一番は自分がこの橋本の人生を生きたらどうなるんだろう?っていうそこに強く興味が湧いて挑戦したくなりました。
そして脚本を読んだときに、物語がどうなっていくんだろうということと同時に、視点も変わっていくと感じました。登場人物の視点で真実も変われば、観ている人の視点でもたぶん真実が変わる。そこにとても刺激を受けて、是非出演したいと思いました。
この作品は、皆さんが心の闇の階段をどんどん降りていって、ギリギリ顔だけ出して演じているなと、完成映像を観て感じたんです。だから、皆さん、相当キツかったと思うんですけれど、そういう皆さんの頑張りが見えて、とても嬉しかったです。

「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会

‐倉科さん演じる新人作家が女子高生による両親殺人事件をモチーフとした小説の企画を持ち込んだことから物語が動き出して、サナの過去も見え隠れしていきます。演じられていかがでしたか?

倉科カナ(新人作家・小椋沙奈 役)
沙奈ちゃんって、新人賞を獲った後に、なかなか小説が書けなくなって、自分の力を誇示したり、焦燥感にもかられるので、演じていてとてもエネルギーを使う役でした。
ただ、沙奈ちゃんに共感するところもあって、自分の力を誇示したいという気持ちもすごくわかるから、そこのギアを入れる形でアプローチしましたが、思った以上に沙奈という役は、ヘヴィーでした。
桐谷さんとは共演回数が多くて、私は勝手にお兄ちゃんって呼んでるんです。だから、オフタイムは2人でふざけ合って、すごく癒やされました。おかげで良いバランスで撮影できました。

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倉科カナ

桐谷健太
ね、妹よ。

倉科カナ
ね♪お兄ちゃん(笑)

桐谷健太
一番最初の共演は兄妹の役だったんです。16年ぐらい前かな。

倉科カナ
私がデビューしたての頃ですね。

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桐谷健太/倉科カナ

1ヶ月半で13kg減量!

‐橋本さんは初めての死刑囚役を演じるにあたって13kg減量されたとか。

橋本良亮(死刑囚・大渕秀行 役)
減量はとても大変でした。撮影の1ヶ月半くらい前にこのドラマのことを聞かされたんです。マネージャーさんから二言で。「死刑囚役。痩せてください。」って。
けっこう痩せなきゃってことでどうしようかなって思いましたが、なんとか1ヶ月半で、13、4kg痩せることができました。

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橋本良亮

‐原作では大渕について「欠点の無い綺麗な顔」と描写されていて、ご自身でもハードルが高かったとコメントされていましたが、完成した映像を観ていかがでしたか?

橋本良亮
正直プレッシャーとの戦いでした。大渕というキャラクターはサイコパスな側面もむき出しにするし、だけどどこかに優しがあったり、そういった芝居と僕はずっと戦っていました。どういう気持でやればいいんだろう?って。

桐谷健太
話を追うごとに、大渕の見え方が変わってくるところがあって、そこがすごく面白い。

‐蓮佛さんは孤独を抱えながら大渕と獄中結婚する法定画家を演じられました。役作りで苦労された点は?

蓮佛美沙子(大渕と獄中結婚した大渕礼子 役)
今回、本当に難しい役で、だからこそ嬉しかったんですが、苦労というかメンタル面で終始辛かったです。皆さんもそうだと思いますが、礼子は生い立ちにとても辛いものを抱えている女性なので、いつもクランクインする前に自分の頭の中で、役の人生を疑似再生させるんですが、すべての想いが辛くて、それに食らいついていくのが大変でした。
でも今回は、事前に監督とプロデューサーさんと打ち合わせできていて、礼子という人物像を外見含めてしっかりと把握できていたので、そういう意味での不安はありませんでした。

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蓮佛美沙子

過去のアレで今がある

‐この物語は登場人物それぞれの過去をフックに進んで行きますが、それにちなんで倉科さんと橋本さんに質問です。「俳優として過去のあれがあったから今がある」という過去が現在にポジティブに繋がっているエピソードがあればお聞かせ下さい。

倉科カナ
芸能のお仕事を始める前の高校生のとき、バイトを4つぐらい掛け持ちしていたんです。それで働きすぎて「私、このまま生きていてもつまらないな」って思い始めて、思い切って環境を変えてみようと思い立ったんです。子供の頃、母と「天才てれびくん」を見ていたとき、「将来芸能人になってお母さんを楽にしてあげるね」って言ってたのを思い出して、上京して芸能界に挑戦することにして応募したのがきっかけで今日ここにいるんです。当時はギリギリの精神状態だったけど、あれがあったから今日ここに立てているんだなって思います。

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橋本良亮
僕は、A.B.C-Zというグループで活動していますが、このグループは最初は4人でA.B.C.として活動していて、僕が後から入ってA.B.C-Zになったんです。しかも2週間後に横浜アリーナでライブがあるというタイミングで。まだ曲もそんなに知らなかったし、踊りに至っては全然知らなかったんですが、1日で15曲を覚えました。

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桐谷健太
スゴイ!でも毎回急やな!

橋本良亮
毎回急なんですよ(笑)
でもそのときのことがあったからこそ、その後もやればできるという思いで活動を続けられています。

‐1ヶ月半で13kg減量、1日で15曲と無茶ブリが続きますね。

橋本良亮
そうなんです(笑)

撮影エピソードや注目シーン

‐桐谷さん、蓮佛さん、村上監督に質問です。今回の撮影現場でのエピソードや注目シーンをご紹介ください。

桐谷健太
僕もクランクイン前に監督と橋本像を話し合えたので、現場では迷わずできたんですけれど、見る人によっては一見、普通の人だけど、見る人によってはなんか怖い。という人物にしたいという想いがありました。
橋本の気持ち悪さが露呈するのが第五話なんですけれど、そこで、大渕と対峙するシーンで、スタッフの方から凄まじかったと言っていただけたんです。手前味噌ですが、自分でそのシーンの映像を見ても釘付けになりましたし、客観的に見て形になっていることが自分に飛び込んで来る感じがとても嬉しかったです。

「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会

蓮佛美沙子
礼子は言っちゃいけないセリフを言うところがあって、例えば「死ねばいいのに」と言いながら、絵が描かれた画用紙をカッターナイフでズタズタにするシーン。しかもこのシーンが私のクランクアップになっていて、死ねばいいのにクランクアップは辛いなって思っていたんです。
そうしたら、当日急にスケジュールが変わって、死ねばいいのにシーンの後に、大渕とのイチャイチャシーンを撮ることになったんです。ぜんぜん気持ちが違う!って思って、救われました(笑)
こういう役って撮影が終わった後も引きずって暗くなったりするんですけれど、礼子は特に辛いシーンが多かったので、最後にイチャイチャシーンで終われて、私個人的にはとても思い出に残っています。

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連続ドラマW 坂の上の赤い屋根

場面写真

村上正典監督
蓮佛さんには、クランクインにも辛い思いをさせちゃいましたからね。

蓮佛美沙子
あっ、倉科さんとのクライマックスシーンでした。

村上正典監督
そう、だから最後だけでもと。

蓮佛美沙子
ほんとに幸せな気持ちで終われました。

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倉科カナ/蓮佛美沙子

村上正典監督
倉科さんのクランクインのシーンも申し訳なくて、電話のシーンなんですが、ずっと一人でお芝居してもらうのが続きました。
普段だと、電話の相手は助監督さんが代読するんですが、クランクインで助監督が相手だと申し訳ないなって思っていたら、電話の相手の桐谷さんと蓮佛さんが来てくれることになったんです。撮影は無いのに、代読だけのために。

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村上正典監督

倉科カナ
そうなんです。撮影に付き合ってくださって、本当に温かい現場でした。

「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」完成披露試写会

人の数だけ真実が作られてしまう怖さに警鐘を鳴らす

‐本作は、目に見えるものがすべてではなく、事実が見聞きした人の中で咀嚼されていって、人の数だけ真実が生まれてしまう、作られてしまう怖さもテーマの一つになっています。監督がこの点でこだわったことは?

村上正典監督
今の時代に通じるなと思って、ネットがこれだけ普及して、情報が溢れている中で、真実っていうものが見えない怖さ。今見ているものが本当に真実なのかっていう怖さ。その真実を歪めていることに自分も加担しているかもしれないんじゃないかっていう怖さ。そういうことに警鐘を鳴らすメッセージを込められたらなと思って作品を作りました。

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村上正典監督/橋本良亮/桐谷健太/倉科カナ/蓮佛美沙子

■フォトギャラリー

[記事・写真:三平准太郎]

『連続ドラマW 坂の上の赤い屋根』

《INTRODUCTION》
人間の心の暗部を描くイヤミスの名手のひとり、真梨幸子原作のダーク・ミステリー。同著者の小説は映像化不可能ともいわれる衝撃作が多く、尾野真千子主演で話題を呼んだ「フジコ」(原作『殺人鬼フジコの衝動』)、同じ名前の女性たちが悪の渦に巻き込まれる「5人のジュンコ」に続いて3作品となる衝撃の映像化。
物語は、新人作家が18年前の“女子高生両親殺害事件”をモチーフにした小説企画を、出版社の編集者に持ち込んだことから始まり、やがて登場人物たちが抱える嫉妬、劣等感、孤独、過去など“黒い感情”の正体と事件の真実が明らかになっていく……。
主人公の轟書房編集者・橋本涼役はドラマ、映画、舞台、CM出演に加え歌手としても活躍する桐谷健太、新人作家・小椋沙奈役は倉科カナが演じ、橋本良亮、蓮佛美沙子、斉藤由貴らWOWOWの数々の傑作ドラマに出演してきた実力派俳優陣が顔をそろえる。
登場人物たちの心理が交錯し、見る者をくぎ付けにする中毒性があるストーリーは秀逸。ドラマ版オリジナルの展開も加わり、サスペンスやミステリー作品に目の肥えた人々をうならせる珠玉のダーク・ミステリーをお見逃しなく。

《STORY》
閑静な住宅街にある赤い屋根の家――。18年前、この家で開業医の両親を殺害し遺体を切り刻んだのは、実の娘の青田彩也子(工藤美桜)と、その恋人・大渕秀行 (橋本良亮)だった。世間を震撼させたこの事件の裁判中に、大渕は「早すぎた自叙伝」を出版し、過去に女子児童を手に掛けたことを告白。裁判では彼に洗脳された彩也子が凶行に及んだとされ、主犯の秀行は死刑、彩也子は無期懲役が確定した。
それから数年後。「早すぎた自叙伝」を担当した轟書房の編集者・橋本涼(桐谷健太)のもとに、新人作家・小椋沙奈(倉科カナ)から事件をモチーフにした小説の企画が持ち込まれる。橋本と沙奈の2人は小説の連載を実現すべく、大渕死刑囚と獄中結婚した大渕礼子(蓮佛美沙子)や、大渕のかつての愛人 で元敏腕編集者・市川聖子(斉藤由貴)ら関係者たちの取材を始めていくうちに、黒い感情に引きずり込まれ……。その先には誰も知らない衝撃の真実が待ち受ける。

出演:桐谷健太
倉科カナ 橋本良亮 床嶋佳子 工藤美桜 七五三掛龍也
西村元貴 / 宮崎美子 渡辺真起子 蓮佛美沙子 斉藤由貴

原作:真梨幸子『坂の上の赤い屋根』(徳間文庫)
監督:村上正典(「フジコ」)
脚本:吉川菜美(「湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」)
音楽:やまだ豊 南方裕里衣
プロデューサー:村松亜樹 橋本芙美 関本純一
制作協力:共同テレビ
製作著作:WOWOW
番組 HP:https://www.wowow.co.jp/drama/original/akaiyane/

2024年3月3日(日)スタート(全5話)
毎週日曜午後10:00 放送・配信【第1話無料放送】

連続ドラマW 坂の上の赤い屋根

 

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