香取慎吾「個展なんだけど僕の場合こうなっちゃう」『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』プレスプレビュー
2022年12月6日、渋谷ヒカリエ・ヒカリエホールにて、第2回香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』のプレスプレビューが行われ、香取慎吾本人が記者会見に応じ、個展開催への想いなどを語った。
会場の広さの都合もあり、会見は複数回に分けて行われたが、香取は各回、記者からの質問に真摯に、時にはユーモアを交えながら答えた。本記事はそのうちの1回の会見の模様をレポートする。
2018年パリ・ルーブル美術館で開催された、香取慎吾自身初の個展。そして2019年IHIステージアラウンド東京にて開催された『BOUM! BOUM! BOUM! 香取慎吾 NIPPON 初個展』から約3年。香取慎吾の国内2度目となる個展「WHO AM I-SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」が渋谷ヒカリエ9階 ヒカリエホール ホールAにて2022年12月7日(水)から開催される。東京は2023年1月22日まで。その後、大阪、福岡、石川、福島と、2024年にかけて日本各地を巡回する。
東京会場では約200点の作品が展示され、そのうちの100点は今回が初お披露目。【闇エリア】と【光エリア】に分かれ、数々の作品が立体的に展示される。
香取慎吾囲み会見
-いよいよ明日から開幕ですが、今のお気持ちは?
香取慎吾
むちゃくちゃ嬉しいです。いろんなお仕事をさせていただいているんですけど、中には、えっ?というのもあり、キャンバスだったり、ダンボールだったり、自分の頭の中に生まれたものをいろいろな画材に描き込んでいく作業をひとりでやっています。人に見てもらいたいと思って描いているので、個展ができることは喜びです。この日がとても嬉しいです。
-タイトル「WHO AM I」にはどんな想いを込められましたか?
香取慎吾
いろんな顔がある慎吾ちゃんなので、そこが香取慎吾の面白いところでもあり、でも自分を客観的に見たときに、「この人、いろんな仕事をしているな」って。俳優の顔もあったり、歌手の顔があったり、バラエティタレントの顔、絵を描くアーティスト、洋服のデザイナー、ほんとにいろんなことをやっているんだけど、自分でふと、「俺って何なんだろう?」と。
ポジティブな意味での「俺って何なんだろう?」の「WHO AM I」もあれば、ちょっとネガティブな意味で、みなさんもあると思うんですが、「今日はちょっとツライなぁ」って下を向いて「自分って何なんだろう?」と思うのも「WHO AM I」。
そんな想いを込めたタイトルですし、個展の内容も闇のエリアと光のエリアとに分けて、自分の絵を展示しています。
-香取さんの横にある「くろうさぎ」は、まるで絵から飛び出してきたようですが、このように立体化しようとされたのは?
香取慎吾
そうですねぇ。可愛いから。
(会場笑)
香取慎吾
今までもずっと(この“くろうさぎ”を)絵に描いてきていて可愛いんですが、この子との出会いは、闇の部分だと思うんです。
自分では気づいていなかったんですけど、実際にいたんですよ。家に黒いウサギが。・・・ゴメンなさいね(笑)
それで、「ピョコピョコすぐに隠れて何なんだろうな?」って思ってて、絵に描いたらいなくなったんです。それから自分の絵に登場するようになりました。
絵にはたくさんいるけど、(立体的な)その姿も見てみたいなって思って作ってみました。
今回の個展では、シンボルとしてこの大きな子もいますけど、もっとちっちゃ子もいろんなところにいるんで、くろうさぎに会えたら挨拶してあげてください(笑)
-今回の個展はご自分で見られていかがですか?
香取慎吾
僕もいろんな方の個展に足を運ぶことが多いんですけど、前回の個展の「BOUM! BOUM! BOUM! 香取慎吾NIPPON初個展」はIHIステージアラウンド東京という劇場でやらせてもらったので、客席があって映像があって、すごい規模だったので、次もし個展をやれる機会があるなら、“いわゆる個展”をやってみたいなって思っていたんです。
でもその“いわゆる個展”を目ざしてたら、またちょっと違う方向に行っちゃって、白い壁だけでなく黒い壁にエリアがあったり、気づけばスモークが焚かれていたり、音楽も流れています。
草彅くんの映画『ミッドナイトスワン』の音楽を担当された渋谷慶一郎さんに作ってもらいました。僕も渋谷さんといつかお仕事したいと思っていたのでお願いしました。
この会場には24個のスピーカーがあって、それぞれがAIのように勝手に共鳴し合うようになっているので、その時に鳴っている音は二度と生まれません。渋谷さんがそのようにプログラミングしてくれたんですが、「WHO AM I」という意味を、音楽でも体験できる個展になっています。
あ、このこと、さっきのテレビ局の会見の回でも言えば良かったなぁ。渋谷さんの音楽の話はいっさいしませんでした(笑)
(会場笑)
香取慎吾
(絵の)個展なんですけど、僕の場合なんでこうなっちゃうのか。やっぱりSHOWとかLIVEで育ってきたので、(今回も)照明さんとの打ち合わせが多かったり、特効(スモーク)の分量とか、プロジェクターの話、音響さん。なんかコンサートを作っているみたいな感覚でした。
-今回の個展を稲垣さんと草彅さんがご覧になるご予定はありますか?
香取慎吾
(2人は僕と)近い人間とはいえ、見に来てくれるかどうかは知りません(笑)
(会場笑)
香取慎吾
すみません、面白いかなぁと思って言ってみました(笑)
どうだろうなぁ、来てくれると思いますけど、でも草彅さんは久々の連続ドラマで忙しいって言ってて、(草彅くんの口調をマネて)「東京はムリかなぁ~。次、どこに行くんだっけ?」って、地方での個展まで来てくれるって言ってました。もし東京に来れなかったら、僕は地方の個展もぜんぶ行くつもりなので、どこかの地で、(草彅くんと)一緒に行くことになると思います。一緒に行って一緒にご飯食べます。きっと。
-稲垣さんはいかがでしょう?
香取慎吾
稲垣さんはねぇ、東京のが始まったらすぐに来てくれそうです。チケットあげます(笑)
-たとえば福島は再来年だったり、ほんとにいろんなところに行く予定ですもんね。
香取慎吾
はい。タイトルに“JAPAN TOUR”とありますように、長いツアーになりそうです。
-横に立っている「くろうさぎ」ですが、漢字、カタカナ、ひらがなと、私が記事に書く時にどう表記すればいいか、御本人に伺いたいと思っていました。
香取慎吾
ひらがなですね。過去何度か、カタカナかなって思ったこともあるんですが、ひらがなが一番可愛いですね。
-理由は可愛いからですか?
香取慎吾
可愛いからです。ひらがなが可愛くないですか?
なんだこの会話(笑)
来年はうさぎ年なので、“くろうさぎ”の1年になるんじゃないかな。
-“JAPAN TOUR”とありますが、各地方ごとで変わるものはありますか?
香取慎吾
「各地で絵を増やしていくんですか?」って聞かれたり、自分でもそうしそうなんですけど、今回はあんまり考えずいこうと思ってますが、行った先で描くことはあるかもしれません。
でも、ここ(東京)だけで約200点もあって、そのうちの100点は今までも見たことがあるものですが、もう半分は初めて出展するものなので、もう置く所がないので、「あんまり増やさないでくれ」って言われてるんですよ(笑)
-じゃぁ、あとは壁に描くとか?
香取慎吾
そうですね、ちょっとこのへんはいけそうかなって思っています(笑)
■会見フォトギャラリー
[記事・写真:三平准太郎]
■展示風景フォトギャラリー【光エリア】
ここでご紹介できるのは【光エリア】のごく一部(最後の一枚は【闇エリア】へ続くエントランス)。
【光エリア】【闇エリア】と合わせて、香取慎吾の心の世界の光と闇を垣間見るような感覚に陥る。また、“くろうさぎ”は作品以外にも、ふとしたところに隠れているので、足元含めてあちこちを注視してみよう。
下記フォトギャラリーにある、香取くんが立っているタワー型の展示台は、作品によってキャンバスの裏側を見ることができるものも。たとえば「つぼみ」というタイトルの作品では、キャンバス裏地に書かれた「Shingo」というサインを確認できる。
約200点の作品数は膨大なので、じっくり鑑賞するためには、時間に余裕をもって行くといいかも。
Do you know who I am?
Who am I?
You?
■作品フォトギャラリー(一部)
WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-
会期:2022年12月7日(水)~2023年1月22日(日)
会場:渋谷ヒカリエ 9階 ヒカリエホール ホール A
※営業時間、料金、チケット購入方法等は公式サイトにてご確認ください。
公式サイト:www.whoamitour.jp
巡回先:
【大阪会場】グランフロント大阪 2023年4月~(予定)
【福岡会場】福岡市美術館 2023年7月~(予定)
【石川会場】金沢21世紀美術館 2023年9月~(予定)
【福島会場】とうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター)(予定)
※細かい情報は追って公式サイトにて発表予定。
<クリエイティブ>
音楽:渋谷慶一郎
コンセプトデザイン:田辺俊彦
宣伝デザイン:吉田ユニ
特別協力:渋谷ヒカリエ開業10周年記念
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