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アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

明石家さんま、11年ぶりの石巻に感動と感謝。そしてもう少し早く米アカデミー賞に出品したかった理由とは?映画『漁港の肉子ちゃん』トークイベント

明石家さんまが、2022年4月16日、宮城県石巻市・マルホンまきあーとテラスにて開催されたアニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベントに登壇。(動画&フォト)

『漁港の肉子ちゃん』は、原作者の西加奈子が石巻市と女川町を訪れたことがきっかけで生まれた作品。その際に訪れた女川町の漁港にある1軒の焼肉屋をヒントに物語が描かれている。
この日石巻で行われたイベントには、2400名(2回分)の観客が訪れた。さんまは、アフレコ時の大竹しのぶとのやりとりを明かした爆笑トークのほか、11年ぶりに訪れた作品舞台のモデルでもある石巻市の復興状況に感動すると共に集まった観客に感謝を述べた。
また、イベント後の記者会見では、本作を米アカデミー賞に出品してウィル・スミスに殴られたかった?とのコメントも。

さんまが直木賞作家・西加奈子の小説に惚れ込み企画・プロデュースした本作。『ドラえもんのび太の恐竜 2006』(06)『海獣の子供』(19)の渡辺歩が監督を務め、アニメーション制作を、圧倒的クオリティと世界観で世界中に多くのファンを持つ STUDIO4℃が手がけた。
2021年6月11日に公開されるやいなや話題に。第23回富川(プチョン)国際アニメーション映画祭《特別賞》受賞、第46回報知映画賞《アニメ作品賞》受賞、第45回日本アカデミー賞《優秀アニメーション作品賞》受賞など、数々の映画賞を受賞し、海外でも高い評価を受
けている。

イベント&記者会見レポート

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

萌江/明石家さんま/渡辺歩監督

■ダイジェスト動画

動画概要欄に見どころ頭出しチャプターを記載しています。

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■フォトレポート

震災直後、11年前に番組で訪れて以来、久々に石巻へ来たというさんま。「お招きいただきありがとうございます。今年こうして来られたわけですけど……遠い!仙台駅からボロい車で来たので腰が痛い!」と愚痴をこぼして笑いを誘う。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

明石家さんま

イベントMCを務めたご当地ホヤアイドルで石巻市出身・在住シンガーソングライターの萌江(もえ)が、「プロデュースってどんなことをするんですか?」と聞くと、さんまは「西加奈子さんの原作に惚れ込んで、映像化権利交渉をポンコツ記者会見で有名な吉本興業の岡本社長にお願いした。」と笑いを交えながら語る。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

ご当地ホヤアイドル&石巻市出身・在住シンガーソングライター萌江(もえ)

元妻の大竹しのぶを“肉子ちゃん”役にキャスティングすることについては「最初はイヤやったけど、渡辺監督が大竹しのぶさんの大ファンで仕方なく・・・。アフレコの時は監督は乙女のように喜んで手をたたきながら『さんまさん、大竹しのぶさんですよ』って言ってくるので、『わかってるわ!』」とのエピソードに会場は大爆笑。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

明石家さんま/渡辺歩監督

“キクコ”の声を務めたCocomi(木村拓哉&工藤静香夫妻の娘でモデル・フルート奏者)の関西弁のセリフの覚え方に話になるとさんまは、「Cocoちゃんはすごいんですよ。『ちゃいまんがな』って関西弁のイントネーションを教えると、『ちょっと待って』と言って、音符に書き出して覚えるんですよ。」と、Cocomiの絶対音感に感心したことを明かした。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

MCのホヤアイドル萌江が「さんまさんは、ホヤはお好きですか?」と聴くもさんまは「形は好きですけどあんまり食べないです」とつれない答えをするも、その後、さんまは萌江に激しくも優しさの溢れるツッコミを頻発。
Cocomiの絶対音感の話題では、「あなたはシンガーソングライターでしょ?絶対音感はあるの?」との質問に「無いです」と萌江が答えると「やっぱり」。
そして時間が押していることもあり仕切りに戸惑う萌江に、さんまが「君、あんまりMCはしてないね?」と尋ね、「いつもホヤのことしか考えてないので」との返しに、「MCは“ほやほや”」と、見事にオチを付けたツッコミで会場全体を爆笑に誘い、さんまの次の石巻にたいする感謝の言葉で、イベントは幕を閉じた。

明石家さんま
こうして機会を与えていただいて、そしてたくさんの方に来ていただいてありがとうございます。石巻に来れたことを感謝しております。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

▼11年ぶりの石巻に感動

第一回のイベント終了後、さんまと渡辺監督が囲み取材に応じた。会見場は広い会議室。東京や地元からきた多くの記者が会場にいたことから、さんまは「医療ミスでもしたんかと思う(光景)」と一言。また、報道陣の前に姿を現すことが珍しいと言われると「この場で言いたいのは……STAP 細胞はあります!」と返して笑いを起こした。

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

渡辺歩監督/明石家さんま

-1,200 名ものお客さんが詰めかけたイベントはいかがでしたか?

明石家さんま
まさかこれだけたくさんの人が来ていただけるとは、夢にも思っていませんでした。10年経って復興していますが、1,000人も人が来るのかって思って客席を見ると、(たくさんの人で)安心しました。

-11年ぶりの石巻の街はいかがでしたか?

明石家さんま
道中、車窓から石巻の街並みを眺めてきました。11年前に訪れた際の、悲惨な光景が目に焼き付いていますが、当時何もなかったところに、今は家やビルやお店が建っていて……人の力は本当にすごいなと思いました。改めて感動しながらここに来させてもらいました。

-本作は、漁港の船に住む血のつながっていない訳あり母娘・肉子ちゃん(CV:大竹しのぶ)と、キクコ(CV:Cocomi)が紡ぐ感動のハートフルコメディです。観た人にどんなことを感じてほしいと思われてますか?

渡辺歩監督
石巻で上映するのが目標でした。人それぞれにある大切なふるさとを感じていただけたらという想いで作りました。

明石家さんま
僕は、短いですけど、二千翔(にちか)という自分の子どもじゃない子を何年か育ててきたことがあるんで、自分と照らし合わせながら映画を作っていました。何回観ても(作中の)病院のシーンは泣いてしまいます。“人間とはこういうもんだ”、“仲間ってこういうもんだ”って分かっていただけたらありがたいです。

▼Cocomiを声優に選んだ理由

本作はバラエティー豊かなキャストも話題。大竹しのぶはスタッフからの要望でキャスティング。Cocomiは、子どものころの彼女との約束があったそう。父・木村拓哉と親交のあるさんまは、当時小学生のCocomiが声優の勉強をしていると聞き、冗談で「将来、俺がアニメ作るからお前主役な!」と約束したと述懐。
今作で約束を果たすためにオーディションに来てもらったものの、スタッフも驚く才能を見せ、実力で主役の座を射止めたと振り返った。

明石家さんま
(監督やスタッフ曰く)ココちゃん(Cocomi)の声が美しいらしいんですよ。声が美しいって、ボク言われたことないし、美しい声って何なん?
でも、初めての関西弁にも関わらず、(音符でイントネーションを覚えるという技を含めて)完璧に仕上げたので、ココちゃんのすごさを感じました。

-4月27日に本作の Blu-ray&DVD(メイキングなどの舞台裏映像特典あり)が発売されます。購入者は何度も見返すことができるようになりますが、改めてどんなところに注目してほしいですか?

明石家さんま
台本以外のアドリブシーンが多く、監督に苦労をかけました。アフレコとか確認含めると、僕は200回は見たと思いますけど……飽きないです。

渡辺歩監督
アドリブが大変多いので、もともとの台詞運びから、師匠のアレンジされた部分を探して、耳で確かめていくと楽しいかもしれません。

▼もう少し早く米アカデミー賞に出せばよかった

明石家さんま
アメリカのアカデミー賞にも出すという話になって、もしもうちょっと早ければ、ウィル・スミスに殴られたかもわかりません。殴ってほしかったです。

渡辺歩監督
でも、アニメ作品の受賞発表のパートは時間帯が離れてますよ。

明石家さんま
いや、それでも殴られにいきます。あれだけ話題になるんやったら(笑)

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』上映会&明石家さんま・渡辺歩監督トークイベント

■フォトギャラリー

[動画・写真・記事:桜小路順]

アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』

INTRODUCTION
原作は第152回直木賞を受賞した西加奈子の累計発行部数35万部超のベストセラー小説『漁港の肉子ちゃん』。EX「アメトーク!」の<読書芸人>回では、ピースの又吉直樹が本書を紹介し、大きな反響を呼んだ。
この魅力的な物語に惚れ込み、劇場アニメ化を熱望したのは、お笑い界の国民的スター、明石家さんま。2018年に配信されたNETFLIXドラマ『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』で、ドラマの企画・プロデュースをおこなっているが、劇場公開されるアニメーション映画をプロデュースするのは今回が初めて。映画化のオファーを、明石家さんま自ら、原作者・西加奈子に打診してから5年、ついに想いを実現させた。

STORY
愛情深い性格ゆえに、これまでの人生でダメ男ばかりを引き寄せては、何度もだまされてきた母・肉子ちゃん。
とんでもなく豪快で、子どもみたいに純粋な母に比べて、しっかりもので大人びた性格の11歳の娘・キクコ。
ふたりは肉子ちゃんの恋が終わるたびに各地を放浪し、北の漁港の町へと流れ着く。
漁港で途方にくれる母娘の胃を満たしたのは、一軒の焼肉屋「うをがし」の焼肉だった。
妻に先立たれ、店をたたもうとしていた店主・サッサンは、目の前に現れた肉子ちゃんを”肉の神様”だと思い、「決しておなかを壊さないこと」を条件に肉子ちゃんを雇いいれる。
こうして、サッサンが所有する漁港の船を住処に、肉子ちゃんとキクコの新しい生活がはじまった……!
キクコは地元の小学校に転入する。土地の言葉をきちんと使い、運動神経がよく、まわりの友達から「かわいい」と言われることが多いキクコは、大阪弁で思ったことをすぐ口に出すが、その底抜けの明るさで漁港の人気者になっていた母・肉子ちゃんを、最近ちょっと恥ずかしいと思っている。
かたや、学校ではこの年頃特有の女子グループ間のやっかいな抗争に巻き込まれたり、風変わりな少年・二宮との出会いなど、さまざまな出来事を経てキクコは少しずつ成長し、この漁港の町をどんどん好きになっていく。
「肉子ちゃんの次の恋がはじまったら、またこの町を出て行かなければならない。」
そんな不安が、キクコの心によぎる中で、キクコと肉子ちゃんの大きな秘密が明らかになり……

大竹しのぶ
Cocomi 花江夏樹
中村育二 石井いづみ 山西惇 八十田勇一 下野紘
マツコ・デラックス 吉岡里帆

原作:西加奈子「漁港の肉子ちゃん」(幻冬舎文庫)
企画・プロデュース:明石家さんま
監督:渡辺 歩 総作画監督:小西賢一 美術監督:木村真二 脚本: 大島里美 音楽:村松崇継
主題歌:稲垣来泉「イメージの詩」 作詞・作曲:吉田拓郎 編曲:武部聡志
サウンドプロデュース:GReeeeN (よしもとミュージック)
エンディングテーマ:GReeeeN「たけてん」(ユニバーサル ミュージック)
演出:秋本賢一郎 色彩設計:伊東美由樹 CGI監督:中島隆紀 編集:廣瀬清志 制作担当:青木正貴 音響監督:笠松広司
アニメーション制作:STUDIO4℃
配給:アスミック・エース
製作:吉本興業株式会社
©2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会
公式サイト:29kochanmovie.com

漁港の肉子ちゃん

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