吉永小百合「東京・大阪の初日です」休業要請緩和で有観客舞台挨拶 映画『いのちの停車場』
2021年6月1日、丸の内TOEI①にて、映画『いのちの停車場』の「祝!全国公開記念」と題した舞台挨拶が行われ、主演の吉永小百合、広瀬すず、田中泯、成島出監督が登壇。(動画&フォトギャラリー)
この日より、東京、大阪での映画館への休業規制が一部緩和したため、観客を入れての舞台挨拶となった。
また、映画舞台挨拶の取材ではめずらしく、各TV局は報道部門を派遣。丸ノ内TOEI①の前には中継車も出ており、夕方のニュースに間に合うよう、舞台挨拶撮影及び、観客インタビューを行っていた。
舞台挨拶レポート
吉永小百合(白石咲和子 役)
今日は『いのちの停車場』の東京の初日に来て下さいまして本当にありがとうございます。
5月の12日から二十日間、何とかして映画館を開けていただけないだろうか、映画館で映画を観ていただくことができないだろうかと思い悩みました。
スクリーンからは飛沫は飛びません。そしてお客様同士が今、話をするっていうこともほとんどなくなっています。
そういう中で、映画の製作者の方たち、私たち現場で作る側、そして興行主の方たちが声を揃えて、何とか映画館の休業要請を解除してほしいという声を上げました。
マスコミの方たちもとても応援してくださり、映画ファンの皆様も待ってるよって言ってくださいました。
今日、このような形で映画を観ていただけますこと、東京・大阪がオープンしたっていうこと、本当に本当に嬉しく思っております。ありがとうございます。
広瀬すず(星野麻世 役)
まずは今日、東京の初日に足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
この映画が完成した時以来、お客さんの前でこのように立たせてもらえて、映画を届けられたということを肌で実感できる空間にいさせていただける、今この瞬間がすごくすごく嬉しいです。
なので、もっともっとこれから一人でも多くの方にこの映画が届いてほしいなという気持ちでいっぱいです。
田中泯(白石達郎 役)
他の出演者の方とはほとんど交わることなく、おかげさまと言いますか、この映画の中では私自身はもうひたすら自分の演技に夢中になることができました。
映画は本当に素晴らしいと思います。映画は作られたものですが、でもおそらく皆さんの前では絶対にライブなものになっていると僕は信じてます。
皆さんがここに運んで来た皆さんの身体と一緒に、皆さんの人生と日常がここにやってくるわけです。
それがこのスクリーンと合流をするという、素晴らしい時間だと思います。
ついに東京でも(上映が)実現するということで、本当に嬉しい限りです。ありがとうございます。
成島出監督
今日は本当にありがとうございます。こうやって東京で大阪で、幕が開いて、劇場にお客様が来ていただいて本当に感無量です。
我々の世界では、映画はお客さんに観ていただいて初めて完成するという、昔からの活動家の言葉があります。今日はその日を東京で、この丸の内TOEIの本丸で皆さんと迎えることができて、本当に胸いっぱいで嬉しく思っています。
■「今までと違う反応で驚いています」
-今日で公開から12日目ということで、すでにたくさんの方に全国では映画をご覧頂いておりますが、吉永さん、広瀬さんの元にはどのようなお声や反応が届いているでしょうか?
吉永小百合
今までにない感じ方をなさった方が多いんですね。やはり、ご家族の中でご病気の方がいらしたり、ご両親のこととか、それからお子さんのこととか、そういうことを全部私に手紙を書いてくださって。こんなことがあったんだけどこの映画を見て元気になりました、というような事を頂いたりしてます。
本当に全然今までと違う反応なので驚いていますし、こういう時期ですから、皆さんがいろいろ命の事とか、生きるっていう事を考えてくださってると感じます。
広瀬すず
特に食堂のステーションのシーンは、同業者の方とかから「あれはどうやって撮ってるの?」「どこまでがセリフで、どこまでがアドリブですか?」って聞かれます。
モノマネは自分でセレクトはしたんですけど、台本と現実の区別がつかなかったっていうすごく嬉しいご感想をいただきました。
そして、東京に住まれている友だちだったり、知り合いの方は、「これから観に行くね」「観にに行けるようになったら行くね」っていう声が多かったので、映画が公開してこんなこと言われたのは初めてだなぁとも思いました。なので、今日から東京でも公開ということで、感染対策に気をつけながら観に行ってもらって、感想を聞きたいなという気持ちです。
■「すずちゃんとご飯を一緒に行けなかったのが心残り」
-コロナ禍の中、大変な状況だったんですが、吉永さん、広瀬さん、田中さん、そして監督も含めていろんな所で宣伝キャンペーンに行かれましたが、各地に行かれてみていかがでしたか?
吉永小百合
随分いろいろなとこに行きましたし、すずちゃんも一緒に来てくださったりして、それぞれ、観た方のご感想をいただきました。
最後に行ったのが岡山と広島だったんですけれども、やっぱり感染者が多くなっている状況で、皆さんそれぞれ映画の思いを受け止めてくださって、とてもありがたかったです。
ただ、一つ心残りは一度もすずちゃんとご飯を一緒に食べられなかったっていうことです。仕事終わってホテルに帰ったら、お部屋でルームサービスっていうのがずっと続きましたから、それがちょっと残念です。
広瀬すず
私は金沢に一緒に行かせていただいたんですけど、取材と舞台挨拶以外はほんとに行って帰ってくるだけで。
お仕事以外で一緒に過ごせる時間が、他のキャストの方も含めなかったので。
吉永小百合
今度いつかね。
広瀬すず
ぜひ!!
■トークノーカット動画
本舞台挨拶は、少しネタバレも含みますので、トーク内容全編は動画レポートに譲ります。
■最後にメッセージ
吉永小百合
今日、私たちは、東京と大阪で初日を迎えました。とても幸せです。
でも他の職業では、まだまだ苦しい思いをしてらっしゃる方たちがたくさんいらっしゃると思います。
飲食関係の方とか、様々なお仕事の中で本当に苦労してらっしゃるということを見聞きしております。
1日も早くこういう状況から良い状況になりますように、少しずつ私たちも努力していかなければいけないと思います。
私が映画の中で、すずちゃんと思いっきりハグしたように、みんなが抱き合ったり、握手したり、そういうことができますようにと祈りながら、今日の舞台挨拶を終わらせていただきます。
今日は本当にありがとうございました。
■フォトギャラリー
[写真:金田一元/動画・記事:桜小路順]
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映画『いのちの停車場』
「そこは、自分らしく輝ける場所。」
誰もが予想だにしなかった未知のウイルスに、世界が翻弄されている昨今。「生と死」について考える機会が増えたそんな今だからこそ立ち返るべき、 “いのちを生きる”ことの喜びを、映画『いのちの停車場』が、全世界に問いかける。
INTRODUCTION
都内の高齢者医療専門病院に勤務し、命の終わりを真摯に見つめる現役医師でありながら、作家として「サイレント・ブレス」(2016年刊行)や、NHKにてテレビドラマ化され話題を呼んだ「ディア・ペイシェント」(2018年刊行)を世に送り出した南杏子による「いのちの停車場」(幻冬舎)。今の日本の長寿社会における現代医療制度の問題点やタブーに正面から向き合い、それらに携わる医師、患者、その家族が描かれたその感涙の物語を、『八日目の蟬』(2012)や『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』(2015)など多数の名作を生みだした映画界を代表する監督のひとり成島出がメガホンを取り、映画化。
在宅医療を行う主人公の医師を演じるのは、日本を代表する女優である吉永小百合。吉永を支える共演陣として、松坂桃李、広瀬すず、西田敏行をはじめ石田ゆり子、南野陽子、柳葉敏郎、小池栄子、泉谷しげるら豪華キャストが集結!この春、世代を超えたオールスターキャスト&スタッフが紡ぐ感動のヒューマン医療大作が誕生する。
STORY
東京の救命救急センターで働いていた咲和子(吉永小百合)は、ある事件をきっかけに、故郷の金沢で「まほろば診療所」の在宅医師として再出発をする。様々な事情から在宅医療を選んだ患者と出会い、戸惑いながらも、まほろばのメンバーと共にいのちの一瞬の輝きに寄り添っていく。その時、最愛の父が倒れてしまい…。
出演:吉永小百合
松坂桃李 広瀬すず
南野陽子 柳葉敏郎 小池栄子 みなみらんぼう 泉谷しげる
石田ゆり子 田中泯 西田敏行
監督:成島出 脚本:平松恵美子 原作:南杏子「いのちの停車場」(幻冬舎)
推薦:日本在宅医療連合学会 全国在宅支援医協会 後援:日本在宅ケアアライアンス
(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
公式サイト:teisya-ba.jp
公式Twitter:@Teishaba_movie
公式インスタグラム:@Teishaba_movie
#いのちの停車場
映画『いのちの停車場』予告映像
映画『いのちの停車場』特別バージョン予告
全国公開中 ※一部地域を除く
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