1点もの貴重なポスター盗難被害で「大島渚作品公開記念特別ポスター展」中止に。主催者側は即被害届提出と共に情報提供を呼びかける。
2/26(金)より新宿武蔵野館にて開催されていた「大島渚作品公開記念特別ポスター展」にて、3月16日、1点しか現存が確認されていない貴重なオリジナルポスターが盗難の被害に遭い、ポスター展が中止される事態となった。
松竹ヌーヴェル・ヴァーグを生み、差別や犯罪など、社会の歪みと闘い続けた熱き映画監督、大島渚。彼の最大のヒット作『戦場のメリークリスマス』(83)と最大の問題作『愛のコリーダ』(76)をデジタル素材に修復し、『戦場のメリークリスマス 4K修復版』が4月16日(金)、『愛のコリーダ 修復版』が4月30日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次“連続”公開される。
映画の公開を記念して新宿武蔵野館にて開催されていたた『戦場のメリークリスマス』、『愛のコリーダ』のポスター展において、3月15日朝に、何者かがポスターケースのネジを外して、オリジナルポスター1枚を持ち去るという事案が発生した。
本ポスター展は、2作品の公開に先駆け大島渚プロダクションの厚意により、収蔵されていた膨大な資料の中から特別に展示を許された初公開当時の世界各国の貴重なオリジナルポスターを借りての記念展示だった。
今回盗難されたのは、『戦場のメリークリスマス』の場面が切り取られた、1点しかない大変貴重な海外ポスターだ(画像参照)。
主催者である配給会社アンプラグドは、本日3月16日、新宿警察署には被害届を提出したと同時に今後の再発防止に努めるとしているが、劇場との協議した結果、残念ながらポスター展の開催を中止することを決断したという。
中止の決断については、「観覧を楽しみにされていた皆様にはご迷惑をおかけすることとなり大変申し訳ございません。差し替えとなる展示内容につきましては現在、劇場様と協議の上、レプリカを使った展示を検討しております。本件に関しまして、何か情報をお持ちの方は配給会社アンプラグド(TEL:03-6434-7460)までご連絡いただけますと幸いです。」とコメントを出している。
今回の『戦場のメリークリスマス 4K修復版』、『愛のコリーダ 修復版』の上映は、大島渚監督作品が2023年に国立機関に収蔵される予定のため、最後の大規模ロードショー公開として企画されたもの。後世に多大な影響を残し、鮮烈な印象を多くに人に与えた日本が誇る鬼才、大島渚作品が鮮明になってスクリーンで観られる貴重な機会となっている。
■盗難されたポスターについての情報提供先
配給会社アンプラグド(TEL:03-6434-7460)
『戦場のメリークリスマス 4K修復版』
出演:デヴィッド・ボウイ、トム・コンティ、坂本龍一、ビートたけし、ジャック・トンプソン、ジョニー大倉、内田裕也
監督・脚本:大島渚
脚本:ポール・マイヤーズバーグ
原作:サー・ローレンス・ヴァン・デル・ポスト「影の獄にて」
製作:ジェレミー・トーマス
撮影:成島東一郎
音楽:坂本龍一
美術:戸田重昌
1983年/日本=イギリス=ニュージーランド/英語・日本語/123分/ビスタサイズ/ステレオ
協力:大島渚プロダクション 配給・宣伝:アンプラグド
(C)大島渚プロダクション
公式サイト:oshima2021.com
4月16日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
『愛のコリーダ 修復版』
出演:松田英子、藤竜也、中島葵、松井康子、殿山泰司
監督・脚本:大島渚
製作代表:アナトール・ドーマン
製作:若松孝二
撮影:伊東英男
音楽:三木稔 美術:戸田重昌 助監督:崔洋一
1976年/日本=フランス/日本語/108分/ビスタサイズ/モノラル/R18+
協力:大島渚プロダクション
配給・宣伝:アンプラグド
(C)大島渚プロダクション
公式サイト:oshima2021.com
4月30日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
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