ヒロイン・のん 『私をくいとめて』、第33回東京国際映画祭にてワールド・プレミア。「TOKYOプレミア2020」選出
『勝手にふるえてろ』原作者&監督が描く、愛すべき“おひとりさまヒロイン”映画『私をくいとめて』(主演・のん)が、第33回東京国際映画祭「TOKYOプレミア2020」選出にされることが、9月29日に開催された、東京国際映画祭ラインナップ記者会見にて発表された。
「TOKYOプレミア2020」は、ワールド・プレミアやアジアン・プレミアの作品を中心とした、国内外の個性豊かな監督による新作のショーケース部門。日本、アジア、欧米といった地域のバランスを保ちながら、従来のコンペ3部門の選定視点も残したプログラムとなっている。
本プログラム設定の理由は、本年はコロナ禍により、海外の審査員やゲスト、ジャーナリストを招くのが難しいことから、インターナショナル・コンペティションに代えて内外の秀作をひとまとめしようという試みからである。
また、本部門には観客賞が設置される。観客から投票を募り、最も多くの支持を得た1作品が表彰される。
映画『私をくいとめて』は、本映画祭でワールドプレミアとなる。
コメント
●大九明子監督
特別な一年の特別な映画祭に選んでいただき、大変光栄です。
「私をくいとめて」は、撮影中断を経てようやく生み出されました。私は、人に怯え、人との距離感を計りながら生きる人間を好んで描いて来たけれど、ウィルスに距離を取らされるのは不本意です。ステイだのゴーだの指図を受けるのも。映画作りや、劇場で映画を観る体験が、命を脅かすことになるなんて辛い。私の人生にはそれらが欠かせないのです。部屋から一歩踏み出して、東京国際映画祭に参加することが、心底楽しみです!
●のん
東京国際映画祭への出品、とても嬉しく思います。
そして、今年も映画祭が開催されるんだという喜びを大きく感じています。
映画は、観た人の人生に関わるもの。
その映画を観た事は目や耳から頭の中に入ってその人の思い出として刻まれる。
この作品でみつ子を演じたのは、私の中でとても大切なものとなりました。
みつ子さんや多田君やAが、ちょっとでも観てくださる方の人生に関われたら嬉しいなと、今から楽しみにしています。
●矢田部吉彦/シニア・プログラマー/東京国際映画祭
人は常に自分と対話しながら生きている。それが行き過ぎると、閉じこもってしまう。そんな深刻な状況をユーモア交りに描かせたら、大九監督は抜群に上手い。
そして主人公に対する感情移入への誘いが巧みだ。
のんさんの魅力があまりに眩いため、自分と重ねるのは憚られるけれども、実は彼女の悩みや逡巡は我々みんなのものだ。
孤独からいかに抜け出すか。『私をくいとめて』が描く、一歩を踏み出す勇気こそ、今年の映画祭のテーマなのだと思わずにいられない。
メイキング写真も到着
公開されたメイキング写真では、撮影中にコミュニケーションを取る監督とのんの様子が収められている。
撮影について、「のんさんはいっぱい質問してくれました。その対話の中で、この映画の核を再確認できたように思います」とコメントを残していた大九監督。
人気・実力ともに兼ね備えたのんが、初参加となる大九組で一体どんな化学反応を見せてくれるのか、ますます期待が高まるばかりだ。
「TOKYOプレミア2020」に選出されたその他の日本映画は、『アンダードッグ』、『ある職場』、『君は永遠にそいつらより若い』、『初仕事』、『Malu 夢路』、『鈴木さん』、『佐々木、イン、マイマイン』、『スレート』、『ゾッキ』。
第33回東京国際映画祭は、2020年10月31日(土)~11月9日(月)の10日間、開催される。
映画『私をくいとめて』
STORY
30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子。みつ子がひとりきりでも楽しく生活できているのには訳がある。脳内に相談役「A」がいるのだ。人間関係や身の振り方に迷ったときはもう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。
「A」と一緒に平和なおひとりさまライフがずっと続くと思っていたそんなある日、みつ子は年下の営業マン多田くんに恋をしてしまう。
きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子は20代の頃のように勇敢になれない自分に戸惑いながらも、一歩前へふみだすことにする。
監督・脚本:大九明子 原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日新聞出版)
出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 片桐はいり ほか
製作幹事・配給:日活
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
企画協力:猿と蛇
(C)2020「私をくいとめて」製作委員会
公式HP:kuitomete.jp
公式Twiter:@kuitometemovie
12月18日(金) 全国ロードショー
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