『完全なる飼育』シリーズ9作目の新作公開決定。特報も解禁
劇映画として数々の衝撃作を送りだしてきた『完全なる飼育』シリーズの9作目となる最新作『完全なる飼育 étude』が11月27日に公開されることが決定し、合わせてキービジュアルと特報が解禁となった。
監督・和田勉×脚本・新藤兼人、竹中直人×小島聖の出演による1999年の第1作以来、世の中に鮮烈な印象を残し続けてきた本シリーズはノンフィクション作家・松田美智子の小説『女子高校生誘 拐飼育事件』を原作に、孤独な少女と孤独な中年男との歪んだ純愛を描いてきた究極のラブストーリーが日本国内だけでなく、アジア各国をはじめ全世界で公開し、話題を呼んできた。
7年ぶりとなるシリーズ待望の新作は、劇中の舞台「完全なる飼育」の物語の中で繰り広げられる“飼育”と、その舞台に挑む若手俳優を演出家が稽古という名の“飼育”をする二重構造。
また、これまでのシリーズ作品とは異なり、女性が青年を飼育するかつてない斬新な試みになっているのも見どころとなっている。
撮影はすべて台湾で行われ、映倫よりR-15指定を受けた俳優たちの生々しく激しい体当たり演技と、台湾ならではの美術セット、艶やかで美しい極彩色に彩られた舞台照明および衣装が、男女の間のサディスティックな世界感をより一層際立たせ、これまでの「完全なる飼育」シリーズ作品よりも一段と 「美」と「エロス」が見事に融合した、唯一無二の「完全なる飼育」になっている。
本作のメガホンをとったのは加藤卓哉監督。東映東京撮影所に所属し、『劔岳 点の記』(木村大作監 督)、『あなたへ』(降旗康男監督)、『くちびるに歌を』(三木孝浩監督)などの助監督を経て、TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2015準グランプリ受賞企画『裏アカ』(2021年春公開予定)で長編映画デビューし、本作が2作目の長編映画となる。
本作の主演として、近寄りがたい孤高の存在であり強さと妖艶さを兼ね備えた女性演出家・小泉彩乃役を務めたのは、月船さらら。元宝塚歌劇団月組男役スターとして活躍し、退団後は映画祭で最優秀新人 賞を獲得するなど映画や演劇等で幅広く活躍する実力派女優が、今回はサディスティックに自らの表現をとことん追求しながら、どこかに脆さを抱えた演出家を見事に演じ上げた。
若手俳優・篠田葵役を務めたのは、2008年『第21回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』で過去最多の15000人の応募者の中からグランプリを受賞した市川知宏。『銀の匙』(14/吉田恵輔監督)『好きっていいなよ』(14/日向朝子監督)などの実写化作品に出演。初主演映画となる今作に懸ける思いは強く、過激な稽 古に耐え自らの限界に挑む俳優という難しい役どころを地でいくような壮絶かつ迫真の演技を見せている。
「完全なる飼育」の第1作に主演し、これまでのシリーズ全8作中、7作に出演する竹中直人も今回出演している。
今回解禁されたキービジュアルは、演出家・彩乃と若手俳優・篠田の危うい関係を伺わせる美しくも妖艶な世界観が映し出された仕上がりとなっている。
加えて特報に関しても、不穏な音楽とともに彩乃の美しくサディスティックな「飼育」が映し出されており、その衝撃的でエロティックな映像は必見だ。
特報
映画『完全なる飼育 étude』
【STORY】
イギリスの演劇界で名を成した後、日本に凱旋帰国。その前衛的な作風で演劇界の寵児として一世を風 靡した女性演出家・小泉彩乃(月船さらら)。
しかしながら、ここ数年は観客動員が伸び悩み、とことん追い込むその演出スタイルは俳優からも敬遠されている。
新作舞台『完全なる飼育』の公演初日を2日後に控えている中、サディスティックな演出についていけなくなった主演俳優が突如降板してしまう。
代役のオーディションがすぐさま行われたが、なかなか決まらない。もはや中止にするしかない。
諦めた彩乃が劇場を後にしようとした時、一人の青年・篠田蒼(市川知宏)がやってくる。演技が上手いとは到底見えない蒼に、もうオーディションは終わったと言い、追い返そうとする彩乃。
だが、蒼は、何とかオーディションを受けさせて欲しいと懇願する。そのすがるような眼差しに血が騒ぐ彩乃。
そして、二人きりの過酷な舞台稽古が始まる──。
舞台『完全なる飼育』は、実際に起きた女子高生誘拐監禁事件に着想を得た、江戸時代、藩主の娘・菊姫を貧しい鍛冶職人が拉致・監禁し、次第に二人に恋愛感情が芽生えるという前衛時代劇。
蒼に対して、稽古という名の容赦ない“飼育”をしていく彩乃。“飼育”を経て、やがて、蒼の演技は徐々に凄みを増し……遂に、二人の関係は逆転するのだった。
出演:月船さらら 市川知宏 金野美穂 寺中寿之 永井すみれ 松井るな 竹中直人
監督:加藤卓哉 原作:松田美智子 脚本:山本浩貴
企画:中沢敏明 プロデューサー:厨子健介 柘植伊佐夫 花田聖
音楽:石川潤
編集:菊池智美 VFX:鹿角剛 助監督:山口晋策
挿入曲:Theatrical Odyssey of BALLET APOLLO アルバム「幻想連鎖 fantasmagoria」
挿入歌:ドクロズ「とんでって」「ちょっと死ぬ」
特別協力:樊賜生文教基金會 嘉義大林萬國戲院 德旺商旅
制作・製作:セディックインターナショナル SEDIC-DILON
配給:「完全なる飼育 étude」宣伝委員会
(C)SEDIC INTERNATOINAL,SEDIC-DILON
2020年11月27日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷他 公開
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