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豪華キャスト勢揃いの無観客完成披露報告会。石橋蓮司、警官と一悶着の秘話明かす。映画『一度も撃ってません』

3月9日、都内にて、映画『一度も撃ってません』の完成報告会見が行われ、主演の石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央、渋川清彦、前田亜季、小野武彦、阪本順治監督と、豪華キャストが登壇した(動画あり)。

本来、お客さんを入れての完成披露試写会の予定だったが、昨今の新型コロナウィルスの状況を鑑み、場所を変え、無観客の記者会見の形で行われた。
会見で、主演の石橋蓮司が、「これほどの豪華キャストが出演受託したのは、阪本監督が石橋蓮司の遺作になると言って皆さんを説得したらしい」と語ると、慌てて阪本監督が否定する一幕も。
また、佐藤浩市は、息子の寛 一 郎との初共演についての気持ちを語ると共に、そのきっかけについて、父・三國連太郎から3代に渡って演出することになるよと阪本監督と話したことを明かした。

石橋蓮司は18年目の主演。石橋演じる噂の【伝説のヒットマン】は、“殺し”の依頼を受けては、実は本当は“ハードボイルド小説”のネタ集めをしているだけの、ただの売れない小説家と言う役柄だ。
脚本は、『探偵物語』『野獣死すべし』などのハードボイルド作品でアウトロー主人公を描かせたら右に出る者の居ない丸山昇一(まるやましょういち)が、阪本監督とは『行きずりの街』以来4作品目のタッグとなる。映画『一度も撃ってません』は、4月24日(金)公開。

舞台挨拶レポート

一度も撃ってません

石橋蓮司最後の主演作!?

阪本順治監督
人間、衣食住と健康が担保されないと、なかなか楽しんだり笑ったりできないと思うんです。
このあと4月24日の公開までにいろんなことが収束していくことを願っています。
(石橋)蓮司さんは、常日ごろ、手をアルコール消毒しつつ、全身のアルコール消毒もされていますので、元気に公開の日を迎えることになると思います。

阪本順治監督

阪本順治監督

佐藤浩市(児玉道夫 役)
すごいメンツが集まった完成報告会ですが、僕がこの作品に誘われた時、確か「石橋蓮司、最後の主演作」というお題目で阪本監督から誘われたような気がしますが・・・

阪本順治監督
最後なんて言ってません。“かもしれない”って言ったんです。

佐藤浩市
あれ?そうでしたっけ?僕の勘違いでした!すみません!!

佐藤浩市

佐藤浩市

石橋蓮司(市川 進/御前零児 役)
主役となってますが、普段どおりやらせていただきました。
この作品の台本を読ませていただいた時、この作品は、昔のB級作品といいますか、ひっそりと上映して、ひっそりと評価を受けて終わるもののように、そういう作品になればいいなと思っておりました。
ただ、キャスティングを見た時に、こりゃちょっと困るんじゃないかと。とてもつもない人たちがいっぱい出ることになって、どうやってこの人たちに(出演を)説得したんだろうと思って。
さっき、浩市が言ってましたけど、石橋蓮司さんの遺作になるかもしれないのでって、監督と制作部が言って集めたんじゃないかと。
それで、撮影中はずっと生前葬的な雰囲気でやらせていただきました。どうもみなさん、長い間、いろいろお世話になりました!(笑)

石橋蓮司

石橋蓮司

石橋蓮司主演は、桃井かおりの発案

– 石橋蓮司さん主演でというのは、皆さんの集まりからスタートしたと伺いました。

阪本順治監督
はい。ぼんやりと石橋蓮司さん主演でやりたいと思っていたところ、とどめを刺したのは桃井さんです。原田芳雄さんの家に皆で集まった際に、桃井さんが「芳雄さんの後、蓮司さんでやらない?」っておっしゃってくれて。
それを受けて「じゃ、僕は本気で動きます。」というところから始まりました。

– 桃井さん、その理由は?

桃井かおり(玉淀ひかる 役)
遺作にしようとしたんじゃなくて(笑)
原田芳雄さんの最後の映画(『大鹿村騒動記』)を阪本監督が自力で撮ったのは日本映画界で一番良い話しだと思っているんですよ。
でも、残念なのは死ぬってわかってから撮らないで、元気なうちに、余力がある間に(笑)、力を発揮させてって、そういう流れです。
これで蓮司が死ぬと、ほんとに阪本さんが撮ると死ぬってことになっちゃうので、(蓮司)は絶対に死ねないわけなの(笑)

桃井かおり

桃井かおり

– 石橋さんと夫婦役の今回の現場はいかがでしたか?

大楠道代(市川弥生 役)
私はいつも石橋さんがふざけている姿しか見てなかったんですが、たまたま奥様と一緒にいらっしゃるところをお見かけしたんですが、その時はすごい二枚目で。今回の蓮司さんのお芝居もすごい二枚目でした。

大楠道代

大楠道代

– 石橋蓮司さんとは50年来の旧友である、桃井さんと岸部さん。お二人から見た、主演の石橋さんはいかがでしたか?

桃井かおり
私が初めて映画に出た時の主演が石橋蓮司さんだったんですが、“アヒルは生まれて初めて見るものを母と思う”と言うように、私はずっと蓮司さんの背中を見て育ったのでこんな女優になっちゃったんです。
でも、面白くて洒落た俳優さんなので、本作はきっとそんな石橋蓮司さんを世界に出そうというプロジェクトですよね。きっと。

桃井かおり

岸部一徳(石田和行 役)
世界に出すの?

石橋蓮司
英語がしゃべれないの!

桃井かおり
日本の宝としてしまっておくかどうかってことなんですよね。

石橋蓮司
しまっておいて!

岸部一徳
僕は途中から俳優の世界に入ってきたものですから、(石橋蓮司さんは)憧れの人みたいなところがあって、怖い感じもずっとありました。
親しく話せるようになったのは最近ですかね。ほんとに楽しい方で。でも基本は二枚目な方ですね。

一度も撃ってません

岸部一徳/石橋蓮司

– 佐藤さんは石橋さんとの共演はいかがでしたか?

佐藤浩市
僕は石橋蓮司さんとは40年近くお仕事もご一緒させていただいて、ほんとにいろんなことも教えていただいて。
僕が一番印象に残っているのが、蓮司さんがまだ子役をされていた時のエピソード。
舞台袖で夏休みの宿題をしていたら出とちり(自分の出番に遅れる)をしたらしいんですよ。そしたら先輩役者に頭をはたかれて「お前!出番だぞ!」って言われたのが忘れられないんだって。
それを聞いて、僕は勉強になりましたね(笑)

佐藤浩市

三國連太郎~佐藤浩市~寛 一 郎 三世代

– さて、阪本順治監督の『大鹿村騒動記』では、三國連太郎さんと佐藤浩市さんが共に出演されていますが同じシーンはありませんでした。でも今作では、佐藤浩市さんと息子さんの寛 一 郎さんはガッツリと共演されていますがいかがでしたか?

佐藤浩市
『大鹿村騒動記』は、(原田芳雄と共に)三國にとっても遺作になって、今回は蓮司さんの遺作で繋がるなぁって思ったんですけど(笑)
いやでも、良い意味で息子と一緒にやることのハードルを阪本監督が設定してくれたので。
でもね、今回の僕の役は説明セリフが多いんですよ。で、2、3回NGを出しまして、息子に冷ややかに見られました(笑)

– 阪本監督、この親子キャスティングについて教えて下さい。

阪本順治監督
浩市くんと寛 一 郎くんと一緒にご飯を食べる機会があって。その時に浩市くんが「寛 一 郎を演出すると3代演出することになるぞ」と、帰り際に言ったんですよ。
ということは、親が言うってことは、共演OKだなって思って。寛 一 郎くんがヤダって言ったら今回無かったんですけど、浩市くんとしては、こういうベテラン勢と芝居を交わすってことはあまりないからって思ってたようです。

一度も撃ってません

阪本監督/佐藤浩市

桃井かおり
(佐藤浩市は)すごい良いパパなんですよ。テレビに映っている浩市なんか全部ウソ!ただの良いパパですよ。
(寛 一 郎に親と、そしてベテラン勢との共演は)アガるでしょ?大丈夫?って聞いたら、「アガったことないですね。」って言ってました(笑)本気で言ってましたアイツ(笑)いい感じです。

石橋蓮司
寛 一 郎と一緒にやれたってことは、僕は、三國さんと、浩市と寛 一 郎と三世代に、共演させていただいたということになりますね。俺もずいぶん古いですよね。もうほんとに干物みたいですよ(笑)

一度も撃ってません

佐藤浩市
彼(寛 一 郎)も現場を楽しんでくれていたので、すごく良かったと思います。

石橋蓮司の魅力は?

江口洋介(守山秀平 役)
撮影が冬だったので、演者さん皆、ストーブにあたっていたんですが、蓮司さんは常に立ったまま、次のシーンの準備をされていましたね。

江口洋介

江口洋介

江口洋介

妻夫木聡(今西友也 役)
このお話をいただいた時、このメンバーの中で演じられるのがすごい嬉しかったです。でも、これだけのメンバーということはスケジュールが大変なんだろうなって思ってたら、2週間で撮るって聞いて。そんなに短いんですか!?ってビックリしました。
僕の撮影は2、3日だったんですが、蓮司さんは寝る暇もないほどのスケジュールだったようです。

妻夫木聡

妻夫木聡

妻夫木聡

新崎人生(ポパイ 役)
もちろん、普段の蓮司さんのことはわからないんですけど、ほんとにかっこよくて、石橋蓮司さんのような大人になりたいなって思いました。

新崎人生

新崎人生

石橋蓮司
じゅうぶん大人だよ。お前も(笑)

井上真央(福原歌留多 役)
今回は人の話をあまり聞かない役だったので、蓮司さんとも言葉を交わす間もなく、撮影もあっという間に終わってしまって残念だったなぁっていう印象です。
石橋さんのスケジュールをチラっと見たら、1日にギュッと凝縮されて詰まっていたので、すごく心配でした(笑)

井上真央

井上真央

井上真央

前田亜季(中道亜美 役)
私の撮影は、雰囲気のあるバーだったんですが、石橋さんが現場に入られて、カウンターに座っただけでとっても絵になるのがすごく素敵で、ずっと見ていたくなるような、幸せな撮影時間でした。

前田亜季

前田亜季

前田亜季

渋川清彦(西浜雄大 役)
僕は、『大鹿村騒動記』を劇場で観て、自分も参加したいなぁってすごく思っていたので、今回は本当に嬉しいです。
今回は飲む機会は無かったんですけど、前回の『半世界』っていう映画で、(石橋蓮司さんは)お父さん役をやられていて、その時は一緒に飲みに行く機会もあったんですけど、ほんとにお酒が強くて。で、次の日朝が早いのに、すごいケロっとしていて、すごいなって思って。俺もこうなれればいいなって思いました(笑)

渋川清彦

渋川清彦

渋川清彦

小野武彦(若山得安 役)
年齢がそれほど違わない先輩で。草野大悟さんとか、岸田森さんていう先輩方と並んで、どうしても追い越せない先輩の一人が蓮司さんです。
そういう俳優としての生き方とか、泳ぎ方も含めてですね、若い人にいろいろ話してあげてくださいという心境です。

小野武彦

小野武彦

– 皆さんの言葉を聞いていかがですか?

石橋蓮司
完成試写を観たら、皆さん、すごく面白がってやってくださってて。どの登場人物を撮ってもひとつの映画になる。というふうな登場人物ばかりなので、今回は僕が水先案内人的に、60年代後半から70年代に向かっての昭和の残像みたいなことを案内していく役割だったと思っています。

撮影現場で起きた事件とは!?

石橋蓮司
撮影現場から撮影現場への移動の時。スタッフは機材の片付けがあるので、私とマネージャー二人で先に次の現場まで車で行ったんです。
駐車場に車を停めて、マネージャーが現場の様子を見に行っている間、目の前にパトカーが停まりました。
そして警官が近づいてきて、車の窓を開けろと言ってきたんです。そこで、「なぜ開けるのか?」というような押し問答がしばらく続いたんです。
というのは、本番衣裳のままで、しかも前の現場で拳銃を使っていたものだから、もしかして車の中に持ち込んでないかなと、それを探す時間もほしかったからです(笑)
そのうち、もうひとりの警官が応援を呼び始めました。
警官が言うには、歳末警戒ということなんですが、なぜ歳末警戒のために、俺の車の窓を開けないといけないのか?と、更に押し問答を続けました。
そしたらやっとスタッフが駆けつけてきて、撮影で来てることを警官に説明して、事なきを得ました。
でもそれよりも、「俺のことを知らねえのか?この野郎!」と思いまして(笑)
こっちは児童劇団からやってんだぞって(笑)俺を警官が知らなかったことにちょっとショックを受けました(笑)

一度も撃ってません

最後にメッセージ

石橋蓮司
映画というものは、お客さんに観てもらって初めて作品として完成します。ぜひ、いっぱいのお客さんに観ていただいて、これをひとつの映画として成立させていただきたいと思いますので、ぜひ、皆さんの力で応援してください。よろしくお願いいたします。

石橋蓮司

トークノーカット動画レポート

完成披露報告会は、トークノーカット動画でもどうぞ!

フォトセッションギャラリー

[写真:Ichigen Kaneda/動画・記事:Jun Sakurakoji]

映画『一度も撃ってません』

ストーリー
市川進(いちかわすすむ/石橋蓮司)、御年74歳。タバコ、トレンチコートにブラックハット…大都会のバー「Y」で旧友のヤメ検エリート・石田(岸部一徳)や元ミュージカル界の歌姫・ひかる(桃井かおり)と共に夜な夜な酒を交わし、情報交換をする。そう、彼は巷で噂の“伝説のヒットマン”だ。今日も“殺し”の依頼がやってきた――。
がしかし、本当の姿は…ただハードボイルド小説を書きたい作家、ペンネームは御前零児(オマエレイジ)。ちなみに原稿は“時代遅れ”で全く売れてない。おまけに妻・弥生(大楠道代)の年金暮らし、なんとも情けない始末。担当編集者:児玉(佐藤浩市)も、市川の“伝説のヒットマン”という噂を信じればこそ長年付き合ってきたが…
実は、リアリティにこだわり過ぎた市川は“理想のハードボイルド小説”を極めるために、“殺し”の依頼を受けては、その暗殺の状況を取材しているのだった。
エセ投資セミナーで金を巻き上げる守山(江口洋介)の暗殺など、過去多くの事件に関わったと噂される“なんちゃって”ヒットマン市川に、ついにツケが回ってきた。本当は“一度も人を殺したことがない“市川は、敵のヒットマン(豊川悦司)に命を狙われ、妻には浮気まで疑われることに!人生最大のピンチにばたつく”ハードボイルド気取りな小説家“の顛末を、世代を超えた豪華キャスト達で描き出す、かつてないオトナの良質エンターテイメントが誕生!

出演
石橋蓮司 大楠道代 岸部一徳 桃井かおり
佐藤浩市 豊川悦司 江口洋介 妻夫木聡 新崎人生 井上真央
柄本明 寛 一 郎 前田亜季 渋川清彦 小野武彦 柄本佑 濱田マリ 堀部圭亮 原田麻由

脚本/丸山昇一
監督/阪本順治
製作:木下グループ / 配給:キノフィルムズ
©︎2019「一度も撃ってません」フィルムパートナーズ

予告編

4月24日TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

『一度も撃ってません』

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