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タイトル、拒絶

伊藤沙莉 「私はタヌキとして生きてきたので役に寄り添えた」

第32回東京国際映画祭 「日本映画スプラッシュ」部門に選出された映画『タイトル、拒絶』。本作は、どうしようもない人生でも生きていかなければならないデリヘル嬢たちの姿を描く、山田佳奈監督の長編デビュー作。
11月4日、TOHOシネマズ六本木にて行われたQ&Aには、主演の伊藤沙莉、田中俊介(BOYS AND MEN)、森田想、山田佳奈監督が登壇。映画化の経緯やキャスティング、役作りのエピソードを明かした。

タイトル、拒絶

■映画『タイトル、拒絶』 <私の人生にタイトルなんて必要ですか?>

【ストーリー】
デリバリーヘルスを舞台に人間の生への欲求や期待、絶望や喪失などを描いた「タイトル、拒絶」。
雑居ビルの4階に位置したデリヘル。 バブルを防沸とさせるような内装の部屋で、さまざまな女性が肩を寄せ合って客待ちをしている。
入店したばかりのカノウはそれを見て、小学生の頃にクラス会でやった『カチカチ山』を思い出す。 みんな可愛らしいウサギにばかり夢中になる。嫌われ者のタヌキになんて目もくれないのに…

【概要】
本作は、どうしようもない人生でも生きていかなければならないデリヘル嬢たちの姿を描く、山田佳奈監督の長編デビュー作。

主人公カノウ役を、シリアスな劇からコメディーまで幅広い役柄をこなす実力派若手女優の伊藤沙莉が務める。
癖の強いデリヘル嬢役には、片岡礼子、恒松祐里、佐津川愛美、森田想らが起用。
孤高のラッパー・般若が、ラッパー史上初めて、先日の東京国際映画祭のレッドカーペットを
歩いたことでも話題。本作ではデリヘルの店長を怪演。
また、田中俊介(BOYS AND MEN) がデリヘル店員·運転手役で熱演を見せている。

プロデューサーは、『下衆の愛』 (16) や、『獣道』 (17) で伊藤沙莉を女優として開眼させた内田英治監督が担当。
女性目線の脚本と演出により、セックスワーカーたちの嫉妬や確執、本音が露呈し、群れる女性たちと孤独な女性、 あるいは男性スタッフとのねじれた関係など、 さまざまな感情が交錯する群像劇が描かれる、おそるべきデビュー作。
今年の東京国際映画祭の「日本映画スプラッシュ」部門に選出され、11月2日と11月4日の2回上映。東京国際映画祭の本作のチケットは10分で完売。 注目の高さが伺える。

【監督・山田佳奈】
山田佳奈監督は、人間関係の希薄さや、他人への干渉を避ける風潮から生じた実際の事件を取り上げた「荒川、神キラーチューン」 など、 ライフスタイルが自由化された現代社会においてのコミュニケーション欠如や、大人になりきれない年齢不相応な自我に対して葛藤する人間を描き続ける、劇団「ロ字ック」の主宰。

舞台で培われた演出方法は抜群で、人間が生きるために発するエネルギーを魅力的に描くと定評がある。
舞台のみならず、2016年『夜、 逃げる』で映画監督デビューし、『今夜新宿で、彼女は、が多くの映画祭にて受賞。脚本·舞台演出·映像監督·ライブ演出など活動範囲は多岐にわたり、近年はNetflixオリジナルドラマ「全裸監督」脚本チームにも参加している。
今回、「サンモールスタジオ·2013年最優秀演出賞」を受賞した公演「タイトル、拒絶」を自身の手により映画化。

■Q&A

Q.キャスティングについて教えてください

山田佳奈監督
キャスティングに関しては、まずカノウ役の伊藤さんが一番最初に決まりました。
私自身、カノウという役にはとてもこだわりがありました。ウサギに憧れるタヌキというものを背負っていく女性でしたので、言葉は悪いかもしれませんが“イケてない女性”というものをきちんと背負える女性がいいと思っていた時に、伊藤さんと一緒にやれることになりました。初めに会った時にお互いシャイだったので、うまくしゃべることもできず、ただただ、「好きです」、「一緒にできることが嬉しいです」ということをお伝えして終わってしまいました。そこから森田想さんだったりとか、田中俊介さんだったりとか続々と決まって行きました。
私自身、映画やテレビを拝見している中で、この人ステキだなという人とご一緒にできることになったのがとても嬉しいと思っています。
キャスティングの妙に関しては、今回プロデューサーは『獣道』(2017)や『下衆の愛』(2016)を撮影されている内田英治監督です。なので、内田さんの力をふんだんに借りて助けていただいています。

タイトル、拒絶

山田佳奈監督

Q.森田さんが演じる“キョウコ”という役に出会った時の思いをきかせてください。

森田想
オーディションというよりは面接に近いですね。

山田佳奈監督
内田さんに、森田想さんはいかがですか?と提案されました。(森田さんが出演されていた)『アイスと雨音』が大好きで、その他にも何名か女優さんの候補を頂いた時に「一人ずつ会いたい」と返事をしました。当時、森田さんの役が決まっていなかったんですが、プロデューサーの内田英治監督は、チカという役が森田さんにはいいんじゃないかって言っていました。でも、私は彼女の強さはチカじゃないなと思いました。人を信じ抜く強さと言うか、ブレないものを感じたので、そこはキョウコを任せたいという話をして、見事にはまってくれたなと思っています。

森田想
チカ役の台本を監督と初めてお会いした時に読ませていただいて、チカは“陰”を表現するキャラクターで、私も“陽”というよりは“陰”を使うことが得意だったので、チカに選ばれても光栄だなと思っていたんですが、キョウコ役の台本も読ませていただいた時に、役柄的に正反対とまではいきませんが、温度が違う役だから 自分に務まるのかなというのはあったんですけれど、読んだ時から多分これはキョウコになると思っていて、結果としていざなってみて、本当にキョウコが大好きですし、自分としては愛すべきキャラクターだし、私の役が映画に力添えできるとしたら、この役を今回いただけてとてもありがたい気持ちでいっぱいです。

タイトル、拒絶

森田想

Q.伊藤沙莉さんが演じる“カノウ”という役はいかがでしたか?

伊藤沙莉
カノウという役はすんなり入れました。人間としての“伊藤沙莉”はタヌキとして生きてきたつもりだったので、そこに関しては、カノウに寄り添える考えの方が大きかったです。

タイトル、拒絶

伊藤沙莉

傍から見ているようで、自分も中に入っていて、客観と主観がぐちゃぐちゃとなっていて変なの…と思う感じとか。 カノウの立ち位置だったりとか目線だったりとか考え方だったりとかは共感ばかりだったのでカノウ独特のぐるぐる回っている日常だったりとかくだらねぇなとか思ってる感じだったりとか、ある意味やさぐれた感が私はなかったので そういう考え方もあるんだなぁと思いつつ、基本的には理解ができるものだったし、やっていて楽しいだろうなと本を読んだときに思ったので、カノウは絶対にやりたいなと思いましたこの役をいただけて良かったです。

タイトル、拒絶

伊藤沙莉

Q.女性達が中心の物語の中で、男性として自分はどのような役を期待されているかを考え、役に対してどういったアプローチをしましたか。

田中俊介
まずはオファーしていただいた経緯が、内田監督の『ダブルミンツ』(2017)という作品に出演させていただいてのご縁です。内田さんがプロデュースということでリョウタという役を任されました。撮影した時期が今年の2月頃なんですが、ちょうど僕にとって苦しい時期で その感情をうまく利用できないかということで言われたのが“チワワ男子”という言葉でした。ワンワン、キャンキャン騒ぐというか、本当は弱いのに強く見せる男を演じてほしいということだったので、その苦しみをうまく利用しようと思って、弱さを隠していながらも、本当は弱い。優しい言葉をかけられて泣いてしまったりする姿を笑っていただけるととても嬉しいです。 弱いところがあるのが人間だと思うので、今回色んなキャラクターが出てきますけれども、それぞれのキャラクターの弱い部分をもつそれぞれをたくさん見てもらえたら嬉しいです。

タイトル、拒絶

田中俊介(BOYS AND MEN)

■キャスト・スタッフ

監督-脚本:山田佳奈

出演:伊藤沙莉、 恒松祐里、 佐津川愛美、 森田想、円井わん、 行平あい佳、片岡礼子、
田中俊介、野崎智子、大川原歩、 池田大、モトーラ世理奈、般若/でんでん

プロデューサー:内田英治、 藤井宏ニ
撮影: 伊藤麻樹

企画:DirectorsBox 製作:DirectorsBox,Libertas,move,ボダパカ
配給·宣伝:フィルモット一filmott-、ムービー·アクト·プロジェクト

2019年|日本|日本語|カラー| ステレオ| 98分

(C)2019 DirectorsBox

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