
クマ問題や闇バイトという現実の閉塞感を、映画というフィクションの力で消化してほしい。映画『ヒグマ‼』公開記念舞台挨拶
2026年1月24日、TOHOシネマズ日比谷にて、映画『ヒグマ‼』公開記念舞台挨拶が開催され、主演の鈴木福をはじめ、円井わん、宇梶剛士、そして内藤瑛亮監督が登壇。(動画&フォト)
本作は、現代社会の闇である「闇バイト」と、規格外の「最強ヒグマ」の生存闘争を描くモンスターパニック作品。クマ被害という社会情勢を鑑み公開延期となっていたが、その苦難を乗り越え、満員御礼の会場で語られた、笑いと過酷な撮影秘話が満載の舞台挨拶となった。
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画レポート
■フォトレポート
鈴木福(小山内蒼空 役)
ついに公開を迎え、SNSなどでの反応を見て「本当に届いているんだな」とワクワクしています。
円井わん(若林桜子 役)
公開延期が決まった時は正直どうなるかと思いましたが、こうして無事に公開できて本当に嬉しいです。
宇梶剛士(謎めいたハンター・神崎 役)
極寒の中で泥や血のりにまみれた過酷な撮影だったので、登壇者の二人(鈴木・円井)には勝手に強い友情を感じていました。公開を迎えられて、皆さんに感謝しています。
内藤瑛亮監督
2025年はクマによる人的被害が過去最多を更新して、公開が延期になるのもやむを得ないというか、(映画を見ても)現実とフィクションの距離感がつかみづらくて動揺しちゃう方もいるかもしれないので、仕方ないかなとは思っていたんですけど、果たして公開できるのか? という不安は常につきまとっていました。映画館で見てもらうものとしてつくったので、やはり映画館で届けたいし、映画館で見知らぬ人々と一緒に作品を体感してほしいなと思っていたので、今日という日が迎えられて本当に嬉しいです。公開決定に向けて尽力してくださった方々、上映を受け入れてくださった劇場、そして見に来てくれた皆さんには本当に感謝しております。
座長・鈴木福の振る舞いと現場の空気
‐ 鈴木さんは座長として、初共演の方も多い現場で意識したことはありますか?
鈴木福
あんまなくて…(笑)
“座長として”というよりも、自分がちゃんとお芝居をしないと作品が台無しになるという自覚はあったので、何より現場でちゃんとすること――いちばん元気に、楽しく皆さんとコミュニケーション取ってやっていけたらいいのかなっていうのがずっとありました。
‐ 撮影では、バディを組む円井さんとのシーンが多かったそうですが、円井さんとの共演は?
鈴木福
はい。(クランクイン前の)お祓いの時は(低いボソボソした声で)『円井わんです。よろしくお願いします…』みたいな感じだったので『絶対しゃべってくれない人だ。どうしよう…』と思ったんですけど、現場に入ったら初日からすごく楽しかったです。
円井わん
私、人見知りで初対面が本当にダメ過ぎて…(苦笑)
宇梶剛士
福くんのおかげで現場がほっこりしましたね。主役が周りに気を遣わせない空気を作るのは、一番大事なこと。彼はまさに真ん中に立つべき「主役俳優」だと感じました。
内藤瑛亮監督
福くんがバイトアプリの使い方を教わるシーンで、演出部が「バイトアプリ使ったことある?」と聞いたんですよ。(子役から俳優やっているのであるわけないんですが)彼が「いや、ないですね」と極めて真っ直ぐに答えていたのが面白くて、現場が和みました(笑)
現場で流行した「お楽にゲーム」とは?
‐ 円井さんから見て、鈴木さんの座長ぶりはいかがでしたか?
円井わん
もうこのままの雰囲気の方なので、本当に助けられました。
こちらこそありがとうって感じで。でもなんかずっと一緒にゲラゲラ笑ってくれて。なんでも笑ってくれる。
鈴木福
ずっと遊んでましたね(笑)
円井わん
仕事しろよ!ってくらい(笑)
鈴木福
当時、流行っていた「M!LK」の「イイじゃん」ダンスをずっとやってましたね。
円井わん
何がおもろい?ってぐらいゲラゲラ笑いながらずっとやってた(笑)
鈴木福
あと「お楽にゲーム」とか。業界用語で準備を待つ時に「お楽(らく)にお待ちください」って言われることがよくあるんですが、「お楽にってなんだろう?」って哲学に発展して、「お楽に、お楽に」っていうしょうもないこと(形態模写ゲーム)を延々とやってました(笑)
世界レベルのアクションと監督のサイコパス?ぶり
‐ 円井さんのアクションシーンが非常に格好良かったですが、経験はあったのですか?
円井わん
本格的なアクションは初めてで、練習期間も1〜2日でした。空手の経験はありましたが、福くんの方がアクションができるので相談に乗ってもらったりしました。
鈴木福
円井さんは、かっこいい女性が似合います!
円井わん
ありがとうございます!
宇梶剛士
実は今回のアクションチームは『キングダム』や『ゴールデンカムイ』、さらには『ジョン・ウィック』に携わった世界トップクラスのメンバーが集結しているんですよ。
‐ 監督から見た円井さんのアクションは?
内藤瑛亮監督
1回どのぐらい動けるかみたいな練習があって、円井さんがめちゃくちゃ不安な顔してきて、不安な顔して帰っていった感じで(笑)
で、その後にアクション練習がも正式にあったんですけど、現場でもやっぱアクションシーンだとちょっと不安げな顔はしてた感じがしてて。でも、やっぱポイントポイントで絞って練習していくと、空手も得意だったんで、どんどんかっこよくなっていきました。
あと、ちょっと僕がひとつ失敗したのが、そのアクションシーンの撮影の日に、蹴飛ばしてビールケースの山が崩れるっていうとこがあるんですけど、あれは現場で僕が思いついて入れようかなと思って。でも事前に話してなかったんで、急にやらせて怪我させたらまずいなと思って、1回自分で試してみようと思って、何にも言わずに円井さんの目の前でいきなりビールゲースの山を蹴飛ばしたんです。
鈴木福
普通は「このシーンでこういうことをやるんで、ちょっと1回やってみますね」って言ってからやるんですが、みんなで普通に話していたら、
円井わん
急に蹴飛ばしてね。で、綺麗にビールケースの山が崩れて、「監督、キレてる?」って思って。
内藤瑛亮監督
そう。円井さんを怯えさせちゃって、「違う違う」って弁明したんだけど全然伝わらなくて(苦笑)
円井わん
やばい!この監督サイコパス!(笑)
宇梶剛士
監督は積むのが好きですよね。鉄くずとかいろんなものを探して、高く積んで、グシャって崩れるシーンがあったりするんですけど、そういう時は監督待ちになる。
鈴木福
(本来なら美術部さんがやることも)監督が自分で手を動かすんですよ。
看板に血が噴き出すシーンも、監督自ら口に血のりを含んで吹き出してましたから。
内藤瑛亮監督
はい。何度かやったことがあって、今回も美術部さんに、できれば僕にやらせてほしいって言ってやりました(笑)
円井わん
監督はほんとに職人なんですよ。
宇梶の徹底した役作り
‐ 宇梶さんのハンター役について、監督はどう感じられましたか?
内藤瑛亮監督
宇梶さんは衣装合わせの時から熊の爪のネックレスや指輪をつけて気合十分でした。
宇梶剛士
この熊の爪のネックレスはいつもつけているやつなんですけどね(笑)
内藤瑛亮監督
そして北海道弁を提案してくれたのも宇梶さん本人です。
で、現場には現役のハンターの方が来て、銃の構え方とか指導してくれたんですけど、宇梶さん自ら「ちょっとでも変なことあったら厳しく指摘してくれ」と自分に厳しくていたので、すごく様になってて、かっこよかった。
銃弾を3発装填するシーンは、話の流れ上、ワンカットで撮る必要があったのですが、寒さで手がかじかんで本当に難しかった中、ハンターとして素晴らしかった。
そして、エンドクレジットの、闇バイトから「貴金属をハンティング」するところは、あれこそ文字通りのハンターになっていて素晴らしかったです。
撮影現場での「脅威」と自然の猛威
‐ 特に印象に残っている大変だったシーンは?
鈴木福
静岡の山中での夜間撮影です。日没から日の出までが勝負で、4日間連続。雪が降って撮影が止まることもありましたが、闇バイト仲間役の皆さんと温かいご飯を食べながら頑張りました。
‐ 自然の中での撮影ならではのエピソードはありますか?
鈴木福
雪の中での「白の世界と赤の血」というコントラストは、内藤監督らしい世界観で嬉しかったです。
臓物がたくさん飛んでくるシーンがありますが、僕の顔にピチャっと当たるところは、一発でしか撮影できないんですけど、(臓物は)人が投げているんです。学生インターンの方たちなんですけど、監督が直前に『顔にいっちゃっても大丈夫だから!』と言ったら、ドンピシャで来ました(笑)。なので、あのビジュアルは偶然で、カットがかかった瞬間に冗談で『誰だ!?』って言っちゃいました(笑)
円井わん
山奥だったので、どれだけ叫んでも血まみれでも、通報されないのが良かったです。ただ、スモークを焚きすぎて山火事と間違われそうになったことはありました。
宇梶剛士
待ち時間が外のテントだったのですが、敵対する役の子たちもみんな寒さで一つの火を囲むことになって。それが結果的に良いコミュニケーションを生みました。
ヒグマ造形と「声」の秘密
‐ ヒグマの「19」は非常に生々しかったですが、こだわりは?
内藤瑛亮監督
9割を実物大の造形で撮っています。2足歩行用のものと、2人が中に入って獅子舞のように動かす4足歩行タイプと2種類用意しました。砂埃やスモーク(電子タバコの煙を流用)を使って吐息や体温による蒸気など生命感を出し、役者のリアルな悲鳴を引き出しました。
鈴木福
実は、ヒグマの鳴き声には僕の声も混じっているんです。
内藤瑛亮監督
豚の声などに加えて、福くんが噛まれる時の声や、僕が全力で出した声もミックスして「19」の声を完成させました。
特別企画:ヒグマより怖いものは?
フリップボードを使って、登壇者が「本当に怖いもの」を披露した。
鈴木福
「内藤監督」
血が出るシーンになると、モニターを見ながらニヤニヤしているのが一番怖いです。
円井わん
「宇梶剛士さん 🙂 」
本当に優しい方ですが、この人ならヒグマに立ち向かって勝てそう。そのポテンシャルが脅威です。
宇梶剛士
「insect(インセクト=虫)G」
ヒグマは怖くないですが、Gは本当に無理。昔、Gに驚いて船から飛び込んだり、2階から1歩で階段を降りたりしたことがあります。
内藤瑛亮監督
「12/28 23:31」
仕事納めをして寝ていた時に、宣伝部から「正月のSNS用に『謹賀新年』の文字を今すぐ手書きしてくれ」とメールが来た時間です。その時は戦慄しました。
重大発表と締めの挨拶
ここで、本作が英語タイトル『HIGUMA: THE KILLER BEAR』として、スイスのブルッグ・ゴア映画祭をはじめ、台湾、ドイツなど海外での上映・映画祭参加が決定したことが発表された。
鈴木福
日本の中でも挑戦的なこの作品が、海外の方にどう届くのか本当に楽しみです。
内藤瑛亮監督
クマ問題や闇バイトという、現実ではどうしようもない閉塞感(屈託)を、映画というフィクションの力で消化してほしい。
誠実かつ愚直に「バカバカしさ」を追求したエンターテインメントです。劇場でこの爽快さを体験してください。
■フォトギャラリー
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- 内藤瑛亮監督/円井わん/鈴木福/宇梶剛士
[動画・写真・記事:三平准太郎]
映画『ヒグマ!!』
《INTRODUCTION》
本作、唯一無二の作品を創り上げたのは、内藤瑛亮監督。エンタメ性と鋭い社会性が両立する作家性を持つ内藤監督が、<闇バイト VS ヒグマ>という前代未聞なシチュエーションにてオリジナル脚本で挑み、かつてない映画体験となる世界へ誘います。
内藤監督が描くオリジナルな世界をダイナミックに捉えたのは撮影、伊集守忠(『ベイビーわるきゅーれ』)。想像を超える大迫力シーンを観客に届けます。規格外の最強ヒグマをデザインしたのは、特殊造形・メイクアーティストの百武朋(『ゴールデンカムイ』)。圧倒的な存在感を放つヒグマは、百武も「クマの集大成」と語るほどの完成度の高さとなり、本作のスリルを更に強固なものに。
そして、現実には見ることのできないスクリーン効果を生み出す VFX スーパーバイザーには、オダイッセイ(『地面師たち』)が参戦。ヒグマのリアルさを追求し、綿密に創り上げていき、観客たちに生存闘争を体感させる仕上がりとなっています。
強力なスタッフ陣が創り上げた世界に生きる、本作の主演を務めるのは、1歳でデビューして以降、映画、ドラマと第一線で活躍をし続ける国民的俳優・鈴木福。今作では、念願の内藤監督とのタッグで、俳優として新境地へ挑みます。
主人公・小山内とバディを組む戦闘力の高い相棒・若林桜子役には、NHK 連続テレビ小説「ばけばけ」にも出演、映像界に欠かせない俳優として目覚ましい活躍をし続けている円井わん。円井は、アクションシーンに初挑戦。更に、謎のハンター神崎役に、宇梶剛士が出演、予測不能なストーリー展開となっていきます。
- メインカット
- 場面写真1
- 場面写真2
- 場面写真3
- 場面写真4
- 場面写真5
- 場面写真6
- 場面写真7
- 場面写真8
- 場面写真9
出演:鈴木福 円井わん 岩永丞威 上村侑 住川龍珠 占部房子 清水伸 金田哲 / 宇梶剛士
監督・脚本:内藤瑛亮
主題歌:「knuckle duster」the bercedes menz
製作幹事:NAKACHIKA PICTURES VAP
制作プロダクション:Lat-Lon
配給:NAKACHIKA PICTURES
©2025 映画「ヒグマ!!」製作委員会
公式サイト:https://higuma-movie.jp
公式 X: https://x.com/HigumaMovie @HigumaMovie
公式 Instagram:https://www.instagram.com/higuma_movie @higuma_movie
公式 TikTok: https://www.tiktok.com/@higuma_movie @higuma_movie
予告編
2026年1月23日(金)TOHO シネマズ日比谷他全国公開‼
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