映画『暁闇』、全州国際映画祭で完売の大盛況。監督・出演者らも舞台挨拶に登壇
熱狂のうちにインターナショナル・プレミア上映が終了
MOOSIC LAB 2018長編部門にて準グランプリ・男優賞(青木柚)を受賞した、阿部はりか監督作品『暁闇(ぎょうあん) 』が5月2日から開催中の韓国の全州(チョンジュ)国際映画祭のワールドシネマスケープ部門にてインターナショナル・プレミア上映を果たした。また、阿部監督と出演の中尾有伽らは、レッドカーペットやQ&A付き舞台挨拶に登壇した。(フォトギャラリー)
全州(チョンジュ)国際映画祭は2000年に始まった映画祭で、今年で20回目。
全州は韓国映画発祥の地とも言われ、釜山映画祭、富川映画祭と合わせて韓国三大映画祭の一つとされている。
全州国際映画祭は作家性の強い作品が集まるのが特徴で、アジアを代表するインディペンデント映画祭としても注目を集めている。
今回、『暁闇』が招待されたのはワールドシネマスケープ部門で『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督最新作『ビール・ストリートの恋人たち』などのメジャー映画と並ぶなど、インディーズ映画ながら堂々の選出となった。
映画祭には『暁闇』から阿部監督と出演の中尾有伽、青木柚、越後はる香、音楽のLOWPOPLTD.が参加。オープニングを飾るレッドカーペットにも登壇。
全州国際映画祭において最大キャパシティとなるCGVのスクリーン1での2回の舞台挨拶付きの上映チケットがオンラインで発売後すぐに即完となるなど現地での注目も高かった本作は、予想を超えた若い客層を中心に熱心な映画ファンが会場に駆けつけた。
上映後に行われたQ&Aは次々と質問が飛び交い「日本の青春映画に対し、ある種誇張されているのではないかと思えるほど暗く陰鬱としたテーマのものが多いような印象を持っているが、日本の10代はそのような社会的な問題を実際に抱えているのか」という質問に阿部監督は「抱えていると思うし、少なくとも『暁闇』において自分の体験から離れたことは一切描いていない。むしろあなたと同様、十代の抱える問題を完全にひとつのモチーフとして切り離して描いている作品に出会うと、とても悲しくなる。」と答えた。
その他、キャスト陣へのそれぞれが演じたキャラクターについての質問や、LOWPOPLTD.の音楽が逆再生をベースに作られていることにも言及するなど、作品の細かい部分まで鋭い質問が飛び出した。
イベント後は、全州国際映画祭出品の為に制作されたポストカードを配布&登壇メンバーによるサイン会を実施。現地スタッフも吃驚するほどの長蛇の列が並び、阿部監督、青木柚、中尾有伽、越後はる香、LOWPOPLTD.が長時間に渡り、1人1人の熱い感想や質問に答えた。
映画『暁闇』は7月にユーロスペースほか全国順次ロードショーを予定。
特報
フォトギャラリー
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映画『暁闇』
STORY
中学3年生のコウ(青木柚)は、何に対しても無気力な少年。
同じ中学で教師を務める父親(水橋研二)が生徒たちからいじめられる様子を無関心な態度で眺め、恋人のトモコ(若杉凩)との間にもどこか距離がある。
別の中学に通うユウカ(中尾有伽)は、学校が終わると、いつも街をふらふらしては見知らぬ男たちとつかのまの関係を持っている。
ユウカの同級生サキ(越後はる香)は、不器用にすれ違う両親の狭間で、行き場のない悲しさを抱えていた。
そんな3人は、インターネットで公開されていたある音楽をきっかけに導かれるように出会いを果たすが……。
出演:中尾有伽、青木柚、越後はる香、
若杉凩、加藤才紀子、小泉紗希、新井秀幸、折笠慎也
卯ノ原圭吾、石本径代、芦原健介 / 水橋研二
監督・脚本・編集:阿部はりか|音楽:LOWPOPLTD.|撮影:平見優子|助監督:菅沼絵美|制作担当:伊藤希紗|照明:山口峰寛|録音:浅井隆、五十嵐猛吏|衣裳:藤井澪|ヘアメイク:田村友香里|スチール:飯田エリカ|企画:直井卓俊|配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS|宣伝協力:MAP
カラー|16:9|5.1ch|57min
公式Twitter: @MoonlessDawn__
7月、ユーロスペースほか全国順次公開!
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