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映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

𠮷田光希が感涙の男泣き!「映像化不可能」の衝撃作『廃用身』がついに公開。染谷将太が語る“究極の医療”への葛藤と撮影秘話

2026年5月16日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて、映画『廃用身』公開記念舞台挨拶が行われた。会場には、主演の染谷将太をはじめ、北村有起哉、六平直政、中井友望、原作者の久坂部羊、そして監督の𠮷田光希が登壇。原作の発表から20年以上の時を経て、ついに「禁断の物語」がスクリーンに解き放たれた喜びと、本作が問いかける重厚なテーマについて、熱いトークが繰り広げられた。

舞台挨拶レポート

■トークイベント動画レポート

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■フォトレポート

「流木オーディション」を勝ち抜いた“優勝者”と共に登壇

舞台挨拶の冒頭、登壇者たちは劇中の重要なキーアイテムである「流木」を手に登場した。𠮷田によれば、この流木は原作小説の単行本表紙の印象を映画にも取り入れたいというこだわりから、全国各地から取り寄せられたものだという。スタッフ内で「流木オーディション」を開催し、染谷が持っているものが勝ち残った「優勝作品」であるというユニークな裏話が明かされ、会場は和やかな笑いに包まれた。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

中井友望/六平直政/染谷将太/北村有起哉/𠮷田光希監督

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

染谷将太

𠮷田光希監督の20年越しの執念と、堪えきれなかった涙

本作は、現役医師である久坂部のデビュー作を映画化したものである。麻痺して回復の見込みがない手脚を「廃用身」と呼び、それを切断することで患者のQOL(生活の質)を向上させる「Aケア」という画期的な、しかし倫理的に極めて危うい治療をテーマにしている。

𠮷田監督にとって、この映画化は学生時代に原作と出会って以来、20年以上抱き続けてきた夢であった。挨拶の途中で𠮷田は感極まり、「学生の頃に読んで、いつか映画にできたらなと思っていた……本当に夢物語だった」と言葉を詰まらせ、男泣きする場面があった。その姿を隣で見守っていた原作者の久坂部も、「書き手としては最高の読者。こっちも感動している」と、𠮷田の熱意を称えた。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

北村有起哉/𠮷田光希監督

久坂部自身、本作は「映像化、絶対不可能」と言われ続けてきた作品であり、多くの映画化オファーが途中で潰れてきた過去を明かし、𠮷田とプロデューサーのしつこいほどの情熱が実を結んだことに驚きを隠さなかった。

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久坂部羊(原作者)

染谷将太が挑んだ「恐怖」と「瞬きをしない」怪演

主人公の医師・漆原を演じた染谷は、最初に脚本を読んだ際、その内容の衝撃度から「もはやある種の恐怖を感じた」と語っている。漆原という人物を演じるにあたり、染谷は「医療用語も多く、自信を持って堂々と患者の前に立てるかが日々の戦いだった」と振り返った。特に、動揺や緊張を排除するために「演技中にほとんど瞬きをしない」というルールを自分に課していたことを明かした。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

染谷将太

また、漆原に共鳴していく編集者・矢倉役の北村は、「この医療技術(Aケア)を世間に広めた時、人々がどう反応するかという役どころ。観客に近い目線で演じた」と語った。北村は、本作が投げかける「賛否両論」の重みを強調し、それぞれの家庭事情によって受け取り方がバラバラになるはずだと予測した。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

北村有起哉

「CGなし」のリアリティにこだわった過酷な現場

漆原の治療を受ける患者・岩上を演じた六平は、ベテラン俳優らしい迫力で撮影の苦労を語った。本作では「CGを一切使っていない」というアナログな撮影手法が取られており、六平が池に浸かるシーンや虐待を受けるシーンなど、肉体的に非常に過酷な撮影が続いたという。六平は「アナログの方がリアリティがある。その恐ろしさを感じてほしい」と、本作が持つ「本物の手触り」をアピールした。

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六平直政

一方、漆原の同僚看護師を演じた中井は、司会者から「憧れの染谷さんとの念願の共演でしたね」と振られると「こんなところでバラされると思っていませんでした。ご本人にもお伝えしていなかったのに……」と目を丸くすると「撮影しているときは感じなかったんですけれど、撮影が終わって寝る前とかに『あ、今日染谷さんと一緒にお芝居していたんだ』って思い返したりして、しみじみと感動していました」と感想を述べる。そんな中井の発言に染谷は「もう恐縮です」と照れ笑いを浮かべていた。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

続けて中井は、はにかみながらも、物語の中では漆原の独善的な空気に異を唱える重要な役割を、緊張感を持って演じきったことを報告した。撮影中は、漆原の放つ同調圧力に対して意見を言うことの難しさを、新人看護師らしい緊張感をそのまま活かして表現したという。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

 

舞台挨拶ならではの「最近受けた衝撃」エピソード

映画の重厚なテーマとは対照的に、フリートークセッションでは登壇者たちのプライベートな一面も垣間見えた。「最近衝撃を受けたこと」というお題に対し、染谷は「大阪での撮影中に焼肉を食べすぎて、気づいたら3kg太っていた」と衝撃の(?)告白をした。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

北村は、妻に頼まれた買い物を「木綿豆腐を絹豆腐に、無調整牛乳を調整牛乳に、泡ソープを液体タイプに」とことごとく間違え、まとめて怒られたという家庭的な失敗談で会場を沸かせた。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

中井は「今26歳になるんですけど、階段とかを登るだけで筋肉痛になってしまうんです。年齢的にちょっと早いかなと衝撃を受けました」と語る。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

また、久坂部は、新作小説を信頼する編集者に見せたところ「これ売れるかな?」と言われたことが最大の衝撃だったと明かし、「今書き直している」と自虐的に語った。

𠮷田は「さっきの自分(の涙)が一番衝撃だった」と苦笑いし、中井は26歳にして階段を上るだけで筋肉痛になる衰えにショックを受けたと語った。

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𠮷田光希監督

観客へのメッセージ:正解のない問いに向き合う

最後に、染谷は「この映画は倫理、医療、介護、そして映画としての倫理観も問われる。思うことがあったらぜひ声を大にして言って、広めてほしい」と呼びかけた。本作が単なる医療映画ではなく、人間としてのあり方を問う「大問題作」であることを強調した。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

𠮷田は「気持ちよく見られない部分もたくさんあると思うが、その気持ちも全部この映画の一部。見終わった後に議論を交わせるような映画にしたい」と、本作が社会への問いかけであることを改めて伝え、舞台挨拶を締めくくった。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

中井友望/六平直政/染谷将太/北村有起哉/𠮷田光希監督/久坂部羊(原作者)

映画『廃用身』は、現在TOHOシネマズ日比谷ほか全国で絶賛公開中である。超高齢社会の日本において、誰もが避けられない「介護と医療」の現実に、あなたならどう向き合うか。劇場のスクリーンでその衝撃を確かめてほしい。

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

中井友望/六平直政/染谷将太/北村有起哉/𠮷田光希監督/久坂部羊(原作者)

映画『廃用身』公開記念舞台挨拶

■フォトギャラリー

[動画・記事:三平准太郎]

映画『廃用身』

《INTRODUCTION》
染谷将太主演、「映像化、絶対不可能!」と話題を呼んだ現役医師作家による衝撃作がついに映画化!
『廃用身』が、5月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開いたします。

主演は、幅広い役柄をこなす変幻自在な演技力で、圧倒的な存在感を放つ実力派俳優染谷将太。医療の限界を超えたいと力強く訴え、理想を追い求めるあまり、合理性と狂気の危うい狭間へと踏み込んでいく主人公、医師・漆原糾(うるしはら・ただす)を怪演。共演には、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ取り、漆原に本の出版を持ちかける編集者・矢倉俊太郎を、主演映画『逆火』(25)や主演ドラマ「小さい頃は、神様がいて」(25/CX)、連続テレビ小説「おむすび」(25/NHK)など話題作への出演がつづく北村有起哉。両脚と左腕の麻痺に苦しめられ、漆原の〈画期的な治療〉で人生を取り戻した岩上武一に、映画『首』(23)や大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(25/NHK)の出演など、名バイプレイヤーとして活躍する個性派俳優の六平直政。漆原を支える妻の漆原菊子に、『由宇子の天秤』(21)で注目され、『敵』(25)『宝島』(25)『国宝』(25)など幅広く活躍する瀧内公美。その他、廣末哲万、中村映里子、中井友望、吉岡睦雄らが脇を固める。

原作は外務省医務官を経て、現在も在宅訪問医として活躍する久坂部羊の小説デビュー作「廃用身」(幻冬舎文庫)。出版当時、そのあまりに強烈な設定から、「映像化、絶対不可能!」と世間で話題を呼んだ。
監督と脚本を務めるのは吉田光希。東京造形大学在学中より諏訪敦彦に師事し、塚本晋也作品での現場経験を経て、『家族X』(10)、『三つの光』(17)でベルリン国際映画祭をはじめとした多数の国際映画祭での評価を通じ、世界で注目を集めてきた。本作は、そんな𠮷田が学生時代に原作と出会って衝撃を受けて以来、20年にわたり温め続けてきた、渾身企画の映画化となる。

《STORY》
ある町のデイケア「異人坂クリニック」に通うお年寄りの間で、漆原院長(染谷将太)が考案した“画期的な”治療が密かに広まっている。
究極のコスパの良い介護を目指すその医療行為は、<廃用身」>(麻痺などにより、回復見込みがない手足のこと)をめぐる、従来の常識を覆すものだという。
その結果、「身体も心も軽くなった」、「厳しい性格が柔らかくなった」などと予想外の“好ましい副作用”が現れたという。
噂を聞きつけた編集者・矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ取り、漆原に本の出版を持ちかける。
しかしやがて、デイケアに関するとある内部告発が週刊誌に流出。
さらに、患者宅で起きた衝撃の事件をきっかけに、すべてが暗転していくーー。

原作:久坂部羊『廃用身』(幻冬舎文庫)
監督・脚本:吉田光希
出演:染谷将太 / 北村有起哉 瀧内公美 / 廣末哲万 中村映里子 中井友望 吉岡睦雄 / 六平直政
音楽:世武裕子
配給:アークエンタテインメント
©2025 N.R.E.
公式サイト:https://haiyoshin.com/
公式X:https://x.com/Haiyoshin_movie
公式Instagram:@Haiyoshin_movie

2026年5月15日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開

映画『廃用身』

ポスタービジュアル

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