
松坂桃李、津田健次郎とアフレコを共にして驚嘆!劇場長編アニメ『ひゃくえむ。』完成披露試写会
2025年8月27日、日経ホール(東京都千代田区)にて、劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』完成披露試写会が行われ、松坂桃李、染谷将太、内山昂輝、津田健次郎、岩井澤健治(監督)が登壇。(動画&フォト)
2025年9月19日(金)に全国公開を控える本作は、『チ。―地球の運動について―』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した魚豊の連載デビュー作を、気鋭のクリエーター岩井澤健治監督がアニメ化。陸上競技の100メートル走という「一瞬の輝き」に魅せられた者たちの情熱と狂気を描く物語である。
舞台挨拶レポート
■トークノーカット動画レポート
完成した本編への「衝撃」と「感激」
実際に完成した本編を鑑賞した松坂桃李(トガシ役)は、「原作を読んだ時、漫画なのに登場人物の息遣いや走っている足音、風を切る空気感をすごく感じました」と振り返った。
その描写がアニメでどうなるのか気になっていたという松坂は、「完成した作品を観た時、僕が原作を読んだ時、そのままの衝撃があって。これはすごい。よくぞアニメーションでこんなすごいものができあがったな。と思いました」と、その完成度に驚きを隠せない様子であった。
一方、染谷将太(小宮役)は、「漫画で感じた“たった10秒間”という100メートル走の短さ、儚さ、そこに詰まっている人生。漫画を読んでいた時に感じたその感覚が、映画ならでは新たな形の10秒間になって。それが生々しくもあり、臨場感がある映像にもなっていました」と、作品に深い感激を示した。
さらに、内山昂輝(財津役)は、自身がこれまで様々なスポーツアニメに関わってきた経験に触れつつ、「そのどれとも違う。観たことのない映像表現がいろんなシーンに散りばめられていて。新しい、すごい、とてつもない作品が誕生したなと感動しました」と、本作の革新性について言及。
津田健次郎(海棠役)も、「スポーツアニメの王道の良さもたっぷりありつつ、本当に個性的な独自の映像表現もあって、どっちの要素も入っている。王道のカタルシスとは違うカタルシスを生んでいて。皆さん、今日はお越しになってよかったんじゃないかと思いますよ」と笑顔で会場に呼びかけ、期待を高めた。
出演オファーの決め手は「原作の面白さ」
本作への出演オファーを受けた理由について質問された松坂は、原作を読んで「あまりにも面白すぎて。なんで今までこれを読んでこなかったのかと思いました」と告白。
続けて、「これを受けないなんて理由がない。こんな面白い作品に参加させてもらっていいんですか? という思いでした」と、オファーの段階から作品に魅了されていたことを明かした。
染谷は、「企画と一緒に原作をいただいたんですが、本当に食らっちゃって」と、自身も原作に深く引き込まれたことを語った。
さらに、「しかもこれを岩井澤監督がアニメ化して、トガシ役は(松坂)桃李くんがやると聞いて。『これは何て幸せなことだ』と。うれしくてプルプルしてました」と、興奮した様子で振り返った。
松坂桃李と染谷将太、14年ぶりの共演に喜び
松坂と染谷は、2011年の映画『アントキノイノチ』以来、実に14年ぶりの共演となる。
待望の再共演に松坂は、「めちゃくちゃうれしかったです。なんで14年も共演できなかったんだろうと。誰かが邪魔してたのかな?と思うくらい」と冗談めかしつつも、「お互い違うところで出ている作品を見ながら刺激をもらって。『いつかまた』と思っていたタイミングだったので。うれしさが倍増しました」と、その喜びを語った。
染谷も、「ずっと桃李くんの作品は拝見していて、いつかまたお会いしたいなと思っていたので、『ひゃくえむ。』という映画でまた一緒にやらせていただけたのは本当にうれしかったです」と、感慨深い様子で続けた。
アフレコ現場での貴重な体験と役作りの苦労
アフレコに関する話題では、松坂は津田健次郎と一緒に収録を行ったことを明かした。
津田の声を入れる姿を間近で見て、「無料で間近で見られて、めちゃくちゃラッキーだなと。津田さんのしゃべっているのを後ろから聞きながら『うわ、こうやってやるんだ! すげえ!』と内心思いながら、ずっと見学モードみたいな感じで受け取っていました」と、声優としての津田の演技に興奮を隠せない様子であった。
津田も、松坂との掛け合いシーンで「すごく生っぽい言葉をもらえて」それに返していくような感覚だったため、「本当に一緒に録れてよかったし、僕もすごくうれしかった」と笑顔で答えた。
一方、染谷は内山昂輝とアフレコを行った。
染谷は内山演じる財津が「ものすごく好きなキャラクター」であると述べ、収録が始まった瞬間に「あ、財津だ!」と感じたという。特にそのシーンが自身も強く心を打たれた場面だったため、「実際に一緒に隣でやらせていただいて、すごく刺激を受けました」とコメントした。
これに対し内山は、自身がアフレコでは探り探りで失敗を恐れないタイプであると前置きしつつ、染谷の演技について「表現に迷いがない。最初から答えを出す感じでやってらして。『ちゃんとしてるな、やっぱり』と思いました」と、染谷のプロフェッショナルな姿勢に感心した様子であった。
内山が演じた財津は独特なセリフ回しが印象的なキャラクターだが、内山は役作りの苦労について「文字でセリフを読んでいる時は『ふむふむ』と読めるんですけど、実際に声で表現するとなると、どうすれば財津らしさが出るのか悩みました」と語った。
岩井澤監督によると、原作者の魚豊先生からも細かい修正案が出されたという。特にセリフの語尾については、「読む文字としては成立するけど、しゃべり言葉として発すると逆に変かもしれない」という魚豊先生からの指摘があり、実際にセリフを変更したこともあったと明かした。
財津のセリフも、魚豊先生から「丁寧な言葉に変えた方がいいです」と提案されたが、内山が演じると「すごくはまってましたね」と監督も感心しきりであった。
登壇者の「胸が熱くなること」フリップトーク
イベント中盤では、登壇者たちが「胸が熱くなること」をテーマにフリップトークを行った。まず内山は「陸上のアニメなんですが……」と前置きしつつも、サッカー好きとして「ヨーロッパサッカー開幕」と回答し、会場の笑いを誘った。
続く染谷も、「陸上なんですが……プール」と意外な回答。
その理由として、「クロールで泳ぐと、だんだん無になっていく感覚が気持ちいいんです。プールにいる先輩スイマーたちの脱力した泳ぎを見て、あの域に達したいなと思っています」と述べた。
松坂も同様に「陸上ではないんですが……金魚すくい」と回答。
最近の夏祭りで金魚すくいを体験したという松坂は、「めちゃくちゃ面白くて。シンプルだけど技術がいる。金魚すくいってこんなに面白いんだと思った」と熱弁。ポイの扱い方について「半分だけ水につけて様子を見ながら……」と実演を交えながら説明し、会場を沸かせた。
そんな中、「ここで軌道修正します」と笑顔を見せた津田は、「純度の高さ」と回答。
津田は、「この映画もそうですが、純度が高い人や表現を観るとドキッとしてしまう。たとえば子どもが後先考えずに遊んでいる姿とか。それは岩井澤監督」と述べ、岩井澤監督の純粋な創作姿勢にも通じる、心に響くものへの感動を語った。
そして最後に岩井澤監督が「今」と回答。
「このメンツでここに立てることは二度とないかもしれない。本当に今、胸が熱いです」と語る監督の言葉に、松坂たちも「また呼んでくださいよ!」と再タッグを熱望するひと幕も。
締めのメッセージ
そんな大盛り上がりのイベントもいよいよ終盤。
最後のメッセージを求められた染谷は「スポーツをやる方でも、もちろんスポーツをやられない方でも、本当に誰が観ても、絶対に胸に響いてくる音と描写描写が待っています。ぜひ劇場のスクリーンで、そして劇場のスピーカーで、この映画を体感して。何かを持って帰っていただけたら」と語る。
松坂は「トガシのセリフにもあるんですが、『100mを誰よりも速く走れば、全部解決する』と。本当にシンプルだけれどディープなこの世界に人生をかけた登場人物たちの感情の動きだったり、美しさみたいなものが、本当に胸を打つと思うので。臨場感とともにそれを受け取っていただけたら幸いです。どうか最後まで楽しんでいってください」と会場に呼びかけ、温かな拍手に包まれながらイベントは幕を閉じた。
■フォトギャラリー
- 岩井澤健治監督/津田健次郎/松坂桃李/染谷将太/内山昂輝
- 岩井澤健治監督/津田健次郎/松坂桃李/染谷将太/内山昂輝
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- 松坂桃李
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- 染谷将太
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- 内山昂輝
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- 津田健次郎
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- 岩井澤健治監督
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- 染谷将太/内山昂輝
- 染谷将太/内山昂輝
- 岩井澤健治監督/津田健次郎/松坂桃李/染谷将太/内山昂輝
[動画・写真・記事:三平准太郎]
劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』
《INTRODUCTION》
劇場長編アニメーション『ひゃくえむ。』が9月19日(金)より全国公開する。
原作は、「チ。―地球の運動について―」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した新鋭・魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』(講談社刊)。
陸上競技の世界で、「100m」という一瞬の輝きに魅せられた者たちの情熱と狂気を描いた物語は、「心が熱くなる」「スポーツ漫画で感じたことない感覚」と多くの共感と驚きを呼び、完結後も熱狂的な人気を集めている。
監督は、長編1作目の『音楽』で「アニメ界のアカデミー賞」と名高い米アニー賞ノミネートをはじめ、国内外の多数の映画賞で高い評価を受ける気鋭のクリエーター・岩井澤健治が手掛ける。
声の出演には、生まれつき足の速い“才能型”のトガシを松坂桃李、トガシとの出会いから、100m走にのめり込んでいく“努力型”の小宮を染谷将太。
さらに、「100m」の熱き世界で主人公のトガシと小宮を取り巻くキャラクターに内山昂輝、津田健次郎ら総勢12名の豪華声優陣が命を吹き込む。
主題歌はOfficial髭男dismの8か月ぶりのリリースとなる書き下ろし最新曲「らしさ」。メンバーが原作に感銘を受けたことからコラボレーションが実現し、最大の熱量で作品を彩る。豪華キャストとスタッフによる、今年一番の興奮がトップスピードでスクリーンを駆け抜ける!
《STORY》
生まれつき足が速く、「友達」も「居場所」も手に入れてきたトガシと、辛い現実を忘れるため、ただがむしゃらに走っていた転校生の小宮。
トガシは、そんな小宮に速く走る方法を教え、放課後2人で練習を重ねる。
打ち込むものを見つけ、貪欲に記録を追うようになる小宮。
次第に2人は100m走を通して、ライバルとも親友ともいえる関係になっていった。
数年後、天才ランナーとして名を馳せるも、勝ち続けなければいけない恐怖に怯えるトガシの前にトップランナーの一人となった小宮が現れるー。
- メインカット
- 尾道
- 森川
- 経田
- 沼野
- 樺木
- 小宮(小学生時代)
- トガシ(小学生時代)
- 椎名
- 浅草
- 仁神
- 場面カット⑦
- 場面カット⑥
- 場面カット⑤
- 場面カット④
- 場面カット③
- 場面カット②
- 場面カット①
出演:松坂桃李 染谷将太
笠間淳 高橋李依 田中有紀
種﨑敦美 悠木碧
内田雄馬 内山昂輝 津田健次郎
原作:魚豊『ひゃくえむ。』(講談社「マガジンポケット」所載)
監督:岩井澤健治
脚本:むとうやすゆき
キャラクターデザイン・総作画監督:小嶋慶祐
音楽:堤博明
主題歌:Official髭男dism「らしさ」(IRORI Records/PONYCANYON)
アニメーション制作:ロックンロール・マウンテン
製作:『ひゃくえむ。』製作委員会(ポニーキャニオン/TBSテレビ/アスミック・エース/GKIDS)
配給:ポニーキャニオン/アスミック・エース
予告編
2025年9月19日(金)全国公開
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