【インタビュー】森高愛「大切に思ってる人には無条件に与えたくなる」ドラマ「離婚後夜」
ABCテレビ系列で放送中のドラマ「離婚後夜」。LINEマンガ4000万PV達成の大人気作品を原作とする本ドラマに出演中の森高愛に、ドラマのこと、自身の俳優としてのお芝居の取り組みなどについて話を聞いた。
大学生の宝条伊織(演:佐野晶哉/Aぇ! group)は不動産を中心とした大企業の後継ぎ御曹司。スタイル良くイケメンで金持ちの伊織には女子から声が色々とかかるが、本人はそんな浮ついた派手な関係が苦手。
彼女たちよりもバイトするカフェによく来る女性の新人作家・香帆(演:久保田紗友)の気遣いや優しさに触れて、想いを寄せるようになる。
香帆は高校生の時から付き合い、結婚した夫真也(演:長谷川慎)からのモラハラに耐えながら日々過ごしていた。しかし、不倫現場を目撃し、ついに離婚を決意する。
「与え続ける愛」から「対等に愛し合う愛」へ、自己肯定感を高めて前向きに恋がしたくなるドラマとなっている。
森高愛演じる目黒実咲(めぐろみさき)は、香帆の親友で、広告代理店に勤務している。
森高愛 インタビュー&撮り下ろしフォト
■必然にも感じた久保田紗友さんとの出会い
‐本ドラマの脚本、もしくは原作コミックを読んでの印象は?
森高愛(香帆の親友・目黒実咲 役)
原作コミックも読ませていただきました。最初から実咲(みさき)役としてお話をいただいていたので、その目線で読んだからかもしれませんが、実咲の気持ちがとても良くわかるなというのが第1印象です。
‐実咲はどういうキャラクターだと捉えられましたか?
森高愛
実咲は、大切な人、事柄、物が明確にあって、自分のことをさておいても、それらを大切にしたい気持ちが人一倍強い子。そこが、リュウジ(演:比嘉秀海/ひがひでみ)への愛とか、香帆(演:久保田紗友/くぼたさゆ)への愛情が強く出てるのかなと感じました。
‐実咲を演じるにあたっての取り組みは?
森高愛
実咲の恋人・リュウジを演じられた比嘉くんとは、以前違う映画で共演させていただいていて、その時も恋人役だったんです。比嘉さんのお人柄も知ってたので、その点は気負わずできました。
久保田紗友ちゃんとは、初めての共演だったので、どんな方なんだろう?って、少しドキドキはあったんですが、「お紗友って呼んでください」って、最初から壁を壊しに来てくれて、そこからぐっと距離が縮まりました。おかげで、現場ではお互い自然に話しかける関係になれて、お芝居も気負わずにできました。
‐撮影を終えた今、改めて久保田紗友さんの印象はいかがでしょう?
森高愛
私のクランクアップの日のラストカットの撮影で、お紗友が寂しそうにしてくれていて、でも同時に「私、幸せだよ」というような、多幸感溢れる笑顔を私に向けてくれたんです。それを見た時に、この作品を通して、お紗友に出会えたこともそうだし、実咲が香帆に出会えて、こんなに仲良くなれたのも必然だったんだなとその時感じられて、とても愛くるしい人だなって思いました。
■女性監督ならではの視点
‐このドラマは3人の監督がいらっしゃって、そのうちのお一人、川和田恵真(かわわだえま)監督は、森高さんと同じ事務所の嵐莉菜さん主演映画『マイスモールランド』の監督でもあるということで、その繋がりでの質問ですが、川和田監督の印象はいかがでしたか?
森高愛
佐藤快磨監督が、「男性視点だと実咲の感情がよく分からない」という話をされたとき、恵真さんは、女性ならではの視点で「実咲がいると場が明るくなる」と実咲の気持ちを説明してくれていました。
お芝居については、恵真さんが私にも任せてくださったことも多くて、こういう風にやってみようというように、一緒に作っていった感覚があります。
‐離婚したばかりの香帆と、その実咲に初恋をする大学生の伊織(演:佐野晶哉/さのまさや)との関係性についてはどう思われましたか?
森高愛
2人が応援し合いながらお互いが成長していく姿が、私は純愛だなって感じました。いろんないざこざも起きますが、それが成長へのきっかけにもなっていますし。
‐リュウジ、伊織、そして香帆と離婚した真也(演:長谷川慎/はせがわまこと)と、香帆、実咲を中心に3人の男性が登場しますが、森高さんがいちばん共感できる男性は?
森高愛
共感度で言うとリュウジです。リュウジと真也は同じ26歳。私も26歳なので、周りの同年代の友人たちからは結婚の話がたくさん出るんです。「結婚すべきなのかな?どうなんだろう?」という迷いとかも。
それと同じ迷いをリュウジからも感じて、何かひとつきっかけがあれば結婚するかもしれないし、そのきっかけづくりのために実咲がもう少しできたこともあったのかなとかも考えると、リュウジの気持ちが理解できるからです。
■大切に思ってる人には無条件に与えたくなる
‐このドラマは「与える愛」「対等に愛し合う愛」という観点で描かれていますが、森高さんはどちらに共感できますか?
森高愛
どちらかと言えば「与える愛」です。私は、自分が大切に思ってる人には無条件に与えたくなるタイプなんです。
それは友達に対してでも同じで、何でもしたくなっちゃうんです。「これ食べな」「これしな」「これ持ってる?あげるよ」みたいな。それに対してありがとうって言ってくれれば満足なタイプなんです(笑)感謝してもらえればいいかって(笑)
‐このドラマは「本気のピュア恋」が描かれていますが、恋愛に関わらず森高さんがピュアになれるほど好きなものは?
森高愛
それはもうアイドルです!
LE SSERAFIM(ル・セラフィム)の推し活をしています!コンサートはもちろん、ファンミーティングに行くこともあって、中でも、ウンチェちゃんが大好きで愛を注いでいます。
あとは、FRUITS ZIPPER(フルーツジッパー)も好きで、リリースイベントや日本武道館ライブも行きました。
‐このドラマは「自分自身の肯定感」もテーマのひとつとなっていますが、森高さんが「私は大丈夫だ!がんばろう!」って思えるときはどんなときでしょう?
森高愛
家族や友人と話しているときに、自己肯定感上げる言葉を喋るように心がけています。
嫌なことや悔しいことがあっても、みんなで共有していったん吐き出して、でも最後に「でも私たちはこんなに頑張ってるし、これからも頑張って自己肯定感を上げていこう」って言うようにしています。それが私の周りでのお約束事みたいにもなっています。
■ここ1、2年で気づいたこと
‐森高さんはどんなことで落ち込んだりしますか?
森高愛
今回のドラマでも落ち込むことはありました。このドラマ出演のきっかけは、直近のタイミングで佐藤監督のワークショップを受けたときに、私の芝居を見てくださったからなんです。
その時はたくさんお話もさせていただいたので、私のことをちゃんと知ってくださっていると思うと、もっとやらなきゃ、もっとできるはずみたいな、自分で自分にプレッシャーをかけてたんです。そのせいで、悔しい思いをして落ち込んだ瞬間がありました。
でも、佐藤監督から「私は信頼しているし、森高さんで良かったです」という言葉をかけていただいて救われました。
‐それは今回の現場に関わらず、どんな現場でも上手くいかないなと思った時は、抱え込むというよりは相談できる人に相談するという感じでしょうか?
森高愛
以前は、抱え込みがちだったんですけど、抱え込んでいるだけじゃなかなか解決しないじゃないですか。
でも人に話すことで自分の頭の中も整理されて、相手から答えを言われなくても求めなくても解決してる瞬間もあるし、もちろん相手の言葉で、ハっと気づくこともあるし、この方が私には合ってるなっていうのを、本当にここ1、2年で気づきました(笑)
‐それは森高さんご自身にとっての成長でもありますよね。
森高愛
そうかもしれないです。今回の現場ではそれをより感じました。
■学生時代から軸はずっとお芝居にある
‐そもそものお話ですが、『ニコ☆プチ』専属モデルを経て、森高さんが俳優活動をすることになったきっかけは?
森高愛
子どもの頃から「俳優さんって、テレビに出るすごい人」という感覚が最初にあって、それでお芝居をやってみたいなって思うようになったことが大きかったです。
まだ小学生だったので、よく分かってないのもあって、とてもワクワクする楽しそうなお仕事っていう感覚でした。
‐最初のお芝居のお仕事は?
森高愛
連続ドラマとしてお芝居に取り組んだのは「ビギナーズ!」(2012年/TBS系)です。その後、15歳のときに「烈車戦隊トッキュウジャー」で1年を通して取り組んで、そのときにお芝居の楽しさや難しさと、同時に社会的なことも学んで、もっともっとお芝居をやりたいという気持ちが強くなりました。
‐今も仲良しな小芝風花さんと高校時代、同級生だったそうですが、森高さんはどんな学生時代を過ごされましたか?
森高愛
15歳から戦隊シリーズに入ったこともあって、ガッツリ高校生を楽しんだという経験があんまりないんです。学祭でも友達がダンスを踊っているのを、一生懸命旗を振って応援したりとか。
それもあって私にとって一番の青春の思い出は中学時代までですかね。当時は、これもお仕事に繋がるかなと思って日本文化部に入っていて、お琴とお茶もやって楽しかった思い出があります。その時の友達とは今も仲が良いですが、基本私の学生時代の思い出は薄めです(笑)
‐なるほど。でもその分、お芝居に情熱を持っていらっしゃったということですね。
森高愛
そうですね。軸はずっとそこにある感じです。
■専門職の役にも挑戦したみたい!
‐そんな森高さんにとってのリフレッシュ方法は?
森高愛
もうずっとピラティスですね。週2回くらいピラティス行って、アイドルの推し活をして、そして、友達とのカラオケです。この3つか多いですね。
映画も観に行きますが、お仕事に通ずる点があるので映画はリフレッシュとは少し違うかもしれません。
‐俳優のお仕事をしていると、映画を観ていても、お仕事目線になってしまうものなのでしょうか?
森高愛
とても楽しかったのに、急にスイッチ切り替わったみたいな瞬間はあります。すごい楽しく観てたはずが(笑)
でもアニメだと何も気にせず楽しめますね。しんちゃんとか大好きです。埼玉県出身なので春日部のしんちゃんに親近感が湧きます。
‐俳優としての今後の抱負はありますか?
森高愛
これまでは等身大で、友達関係や恋人関係とか、自分の心の赴くところを重視した役が多かったので、今後は、医療関係や警察関係など、専門的な職業の役もどんどん挑戦してみたいです。
‐アクションのお仕事はいかがですか?
森高愛
戦隊シリーズをやっていた時に少し経験しましたし、身体を動かすのも好きなので興味はあります。
最近は、女の子のボクシングの物語もありますし、何でも自分ができることであれば挑戦したいです。
‐最後に、このドラマ「離婚後夜」について、ご自身の役どころを含めたPRメッセージをお願いします。
森高愛
私が演じた実咲は、香帆にアドバイスしているようで、でも逆に香帆を通して、香帆の強さ・自信・成長を受け取っているなと感じています。同時に私も実咲と同じ刺激を受け取りました。
恋愛物語ではありますが、見てくださっている方が次の一歩を踏み出せる勇気を感じられる作品になっていますので、登場人物たちと同世代の方はもちろん、いろんな世代の方にご覧いただければ嬉しいです。
森高愛(もりたか あい)プロフィール
1998年1月14日生まれ。埼玉県出身。雑誌モデルを経て、2014年に『列車戦隊トッキュウジャー』でドラマ初レギュラー。主な出演作はドラマ『三千円の使いかた』、『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』、『ジャンヌの裁き』、映画『俺物語!!』、『人狼ゲーム ラヴァーズ』、『ただ、あなたを理解したい』など。
お菓子作りが得意で、「日本アイシングクッキー協会認定講師」の資格を持つ。
女優業の他に、TikToker「あいぴょん」としても活動。(@ai_moritaka)
現在は、ドラマ『離婚後夜』(ABCテレビ・テレビ朝日系)に出演中。
■撮り下ろしフォトギャラリー
[インタビュー・写真:三平准太郎]
ドラマL「離婚後夜」
LINEマンガ4000万PV達成の大人気作品を2024年10月クール・ドラマLで待望の実写ドラマ化!
《あらすじ》
カフェでバイトする宝条伊織(ほうじょういおり)は大学3年生。大企業社長の父を持ち、容姿端麗。周りの女子から注目されているが、損得勘定で近づいてくる人達に対して強い警戒心を抱いている。
ある日、カフェの常連客で小説家の香帆(かほ)と思いがけない出会いを果たし、初めて本気の恋に落ちてしまう。一方の香帆は夫からのモラハラを受けながらも、高校生の頃から10年間連れ添った夫と結婚生活を続けていた。しかし、夫の不倫現場を目撃し、すぐに離婚を決意。
「俺にもチャンスをください」
2人の一時的な同居生活がスタート。伊織は「香帆に頼られる男になりたい」と精一杯の気持ちを香帆に伝える。少しずつ心を開いていく香帆だが、年上でバツイチのため「私なんか」と自信喪失。伊織の想いを受け入れられずにいる香帆だが…。
ピュアでまっすぐな想いを受けて、“情”と“愛”の間で揺れ動く気持ち──
“離婚後夜”から2人の本当の恋がはじまる。
出演:佐野晶哉(Aぇ! group) 久保田紗友 長谷川慎(THE RAMPAGE)
川津明日香 髙橋大翔 森高愛 比嘉秀海
時任勇気 円井わん 吉満寛人 きたろう
原作:『離婚後夜』(*あいら*/taskey/HykeComic)
脚本:遠山絵梨香 渋谷七味
主題歌:「Never End」Aぇ! group(ユニバーサル ミュージック)
監督:佐藤快磨 川和田恵真 多賀公英
プロデューサー:比屋根り子、山崎宏太、浅野由香(朝から晩まで)、川端基夫(FAB)
制作協力:朝から晩まで/FAB
制作著作:ABC
©ABC
放送:2024年10月スタート(テレビ朝日、ABCテレビほか。TVer、FODで見逃し配信)
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。